記者コラム「清流」 陸から海から戸田観光

 沼津市街地の職場から南へ車で約1時間。戸田地区の取材はいつも小旅行気分だ。山を越えると道の駅「くるら戸田」が出迎えてくれ、さらに進めば港にぶつかる。山と海の近さを体感し、地形の面白さに魅了される。
 ただ、戸田の入り口は陸路だけではない。5月下旬、海から来客があった。清水港を出発したヨットレースの参加者だ。彼らはレース後、同地区に宿泊し観光を楽しんだ。
 戸田港の浮桟橋は、2014年の定期便廃止に伴い活用されなくなった。地元の観光関係者は「海路からの観光客は欠かせない」と話し、恒例化するレースが浮桟橋復活の契機になると期待する。海からのアクセスが身近になれば、観光客にとってより魅力的な地になるだろう。戸田の底知れぬ可能性を感じている。
 (東部総局・山本萌絵佳)

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