まだまだ演じたい 平均73歳、8人再結集 富士で4年ぶり公演

 静岡県東部の高齢者でつくる演劇集団「まだ2(まだまだ)チャレンジャー」の初公演が18日、富士市の富士川ふれあいホールで始まった。平均年齢73歳の8人が4年ぶりに結集し、はつらつとした演技で観客を引き込んだ。19日まで。

実年齢と差のある役も熱演する団員=富士市の富士川ふれあいホール
実年齢と差のある役も熱演する団員=富士市の富士川ふれあいホール

 8人は富士、富士宮の両市で活動していた高齢者演劇集団「チャレンジャー」の元メンバー。結成10年の2018年に解散したが、「まだまだ挑戦し続けたい」との熱意が高まり、新たな演劇集団を発足した。
 初公演の題材は、蓬莱竜太作の戯曲「まほろば」を選んだ。跡継ぎの男子に恵まれない田舎の旧家を舞台に、10~70代の4世代の女性6人が家系を絶やさないために知恵を出し合う物語。
 初日の舞台では、実年齢と離れた若い役柄も含めて団員が熱演し、妊娠や結婚、家柄に対する世代間の価値観の違いを表現した。おどけたせりふや動きに会場は笑いに包まれた。
 団員は若い役を演じるために声色や姿勢を独自に特訓して本番に臨んだ。11歳の少女役を演じた佐野京子さん(71)は「以前開いていた書道教室の生徒をまねて、声を高く笑顔を大きくした。違和感なく伝わればうれしい」と話した。
 19日は午後1時半から、入場料は一般千円で高校生以下は500円、未就学児は無料。

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