静岡空襲の悲惨さ伝える 葵区で追悼のつどい 経験者、平和祈る

 静岡平和資料館をつくる会は19日、1945年6月に市民約2千人が亡くなった静岡空襲の「犠牲者追悼のつどい」を静岡市葵区の静岡平和資料センターで開いた。静岡空襲経験者による講話などを行い、参加者約20人が平和を祈念した。

静岡空襲の体験談を語る中村さん(右)=静岡市葵区の静岡平和資料センター
静岡空襲の体験談を語る中村さん(右)=静岡市葵区の静岡平和資料センター

 犠牲者への黙とうや献花を行った後、静岡空襲を経験した中村弘武さん(82)=同区瀬名=が当時の状況を語った。
 5歳だった中村さんは家族とともにはだしで逃げた。米軍爆撃機B29が音を立てて頭上を飛び、大人が青い顔をしていたことを鮮明に覚えているという。「静岡空襲による影響はその時だけではなく、栄養失調など戦後も続いた」と力強く話した。
 同じく静岡空襲を経験した同会会員の井上弘士さん(87)は「自分も悲惨な経験をした。後世に伝え続けていきたい」と話した。
 

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