静岡人インタビュー「この人」 坪内ゆみさん 絵本を通じた交流促進に取り組む

 伊豆市内でギャラリーや交流スペース、古民家を改修した施設を運営する一般社団法人修善寺Cotori(ことり)の代表。元小中学校の教員で、早期退職して活動を始めた。教員時代は東京都御蔵島での勤務経験もある。絵本を通じて人々に癒やしを与え、交流を促すことを目的に活動する。東京都出身。60歳。

坪内ゆみさん
坪内ゆみさん

 -施設開設の経緯は。
 「大好きな絵本に囲まれたリフレッシュできる場が欲しいと思い、3年前にギャラリーと交流スペースを開設した。伊豆は豊かな自然は多いが、ギャラリーや交流施設は少ないので、自分でやろうと考えた」
 -施設の活用方法は。
 「ギャラリーでは絵本原画展や地元の高校生による写真展などを定期的に開催している。来訪した作家によるワークショップも行っている。古民家を改修した施設にも作品を展示できる場所があり、敷地内はキャンプができそうな広さがあって活用の幅は大きい。それぞれの施設で連動した取り組みがあっても面白い」
 -活動に対する思いは。
 「自分自身の心が豊かでないと子どもの教育に還元することはできないと考えてきた。誰もが好きなことをやって輝ける場をつくるのが理想。周りに楽しんでもらうには、まずは自分が楽しむことを忘れないようにしたい。東京から来て生活してきた魅力あふれる伊豆への恩返しの気持ちもある」
 -今後の展望は。
 「親子3世代が豊かに暮らせるまちづくりに貢献できれば。伊豆に移住した親や子どもが施設運営を手伝ってくれるようになった。教員出身で施設を運営するモデルケースのようになれればうれしい」
 (大仁支局・小沢佑太郎)

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