本物そっくり「木彫りパン」 加藤学園暁秀中生が体験教室 沼津
沼津市の加藤学園暁秀中は19日、同市出身の木彫り作家川崎誠二さん(37)を招いた体験教室を同校で開いた。1年生23人が木片を削り、本物そっくりな木彫りのパン作りに挑戦した。
美術の授業の一環で、物づくりの楽しさを知ってもらおうと企画した。川崎さんは木彫りの動物や野菜などを制作していて、チョコレートを題材にした作品は本年度の中学校の美術科教科書にも掲載されている。
川崎さんは木目を意識して掘ったり、角度をつけてパンのふっくらした丸みを出したりして、質感を表現するこつを伝授した。生徒はキリの木片を彫刻刀で丁寧に彫り、アクリル絵の具でグラデーションを強調しながら思い思いの作品を完成させた。影山颯さん(12)は「丸く彫るのが難しかったが、本物そっくりにできた」と満足げに話した。
川崎さんは「良いものをつくるための探究心に気づいてくれたらうれしい」と語った。