記者コラム「清流」 思い出のパンパスグラス

 湖西市で今月、パンパスグラスの出荷が始まった。同市の生産量は全国シェアの約6割を占め、日本一を誇る。県内ではあまりなじみがないが、関西地方では盆になると墓参りの供え物として需要が高まるという。
 印象的なのは光沢がある白銀色の穂で、西洋ススキとも呼ばれる。乾燥させると、ふわふわした羽毛のような姿に変わり、写真にも映える。近年はドライフラワーとして婚礼会場の装飾にも使われ、認知度と人気は上昇中だ。
 3年前の自分の披露宴を思い出し、写真を見返してみた。新郎新婦の席に飾られた数種類の草花に交じり、確かにパンパスグラスの優しい彩りが添えられていた。スピーチに緊張する当時の新郎に、草花を楽しむ余裕はなかったけれど。
 

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