皇室ゆかりのウメ、ビールに 沼津の大中寺×柿田川ブリューイング

 沼津市中沢田の大中寺が同市千本緑町のビール製造業「柿田川ブリューイング」と協力し、寺の境内にある皇室ゆかりの梅園で収穫したウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を製造した。元々皇室への献上品だった伝統野菜の大中寺芋に次ぐ新たな寺の名産品として浸透を図る。

大中寺のウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を作った下山副住職(左)と片岡社長=沼津市千本緑町の沼津クラフトテイスティングルーム
大中寺のウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を作った下山副住職(左)と片岡社長=沼津市千本緑町の沼津クラフトテイスティングルーム
大中寺のウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を作った下山副住職(左)と片岡社長=沼津市千本緑町の沼津クラフトテイスティングルーム
大中寺のウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を作った下山副住職(左)と片岡社長=沼津市千本緑町の沼津クラフトテイスティングルーム
大中寺のウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を作った下山副住職(左)と片岡社長=沼津市千本緑町の沼津クラフトテイスティングルーム
大中寺のウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を作った下山副住職(左)と片岡社長=沼津市千本緑町の沼津クラフトテイスティングルーム

 同園で今年収穫したウメ40キロを使用し、計600リットルを醸造した。醸造時に2回に分けてウメを漬け込み、味と香りにグラデーションをつけたという。柿田川ブリューイングの片岡哲也社長は「ウメの香りとほのかな酸味を味わえる。アルコール度数も低めで軽く飲める」と説明する。
 梅園は明治30年、当時の皇太子(後の大正天皇)が寺を訪れたのを機に数百株が植えられたのが始まり。その後沼津御用邸に滞在する皇族が度々観梅に訪れ、梅の名所として知られる。下山光順副住職によると、毎年収穫するウメの活用法を模索し、2019年からビール製造を始めた。「寺を訪れるハードルを下げたかった。ビールをきっかけに寺のことを知ってもらえるとうれしい」と話した。
 ビールは全国のクラフトビール専門店で提供。瓶ビール(1本330ミリリットル、販売価格600円程度)は在庫が100本程度。市内では柿田川ブリューイング直営店、松浦酒店、芹沢酒店、インザパークで販売している。

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