東部総局 菊地真生
きくち・まお 1992年、三島市生まれ。2015年入社。社会部、文化生活部を経て東部総局勤務。文化、観光、移住、建築に関心があります。特技はピアノと耳コピ。音楽はブラックミュージック、90年代のSMAPが好きです。
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富士の麓に響く多彩なサウンド 「FUJI&SUN’24」開幕 12日まで
富士山麓の自然の中で音楽やキャンプを楽しむフェスティバル「FUJI&SUN’24」(静岡新聞社・静岡放送など主催)が11日、富士市の富士山こどもの国で開幕した。12日までの2日間、計32組がステージを展開する。 富士山を背後に望むメインステージ「サンステージ」では、トップバッターのクレイジーケンバンドが緩急自在なファンクナンバーで観客を踊らせた。5人編成のくるりは、堅実なギターサウンドで夕暮れ時の会場を熱気で包み込んだ。 森の中にある「ムーンステージ」では、優河with魔法バンドが初夏の風と調和する豊かな響きで魅了した。ブラジル出身のギタリストファビアーノ・ド・ナシメントとジ
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自転車事故VRで疑似体験 ヘルメット着用促進 若年層に注意喚起 沼津署、県東部で初導入
沼津署、沼津市、清水町などでつくる沼津地区交通安全連絡協議会は本年度、仮想現実(VR)ゴーグルを活用した自転車事故防止啓発活動を展開する。同署管内では昨春に努力義務化した自転車利用者のヘルメット着用率(昨年度)が、県内最低の5%(県平均10.6%)にとどまったことから実施を決めた。VRによる啓発は県東部初で、特に自転車利用が多い若年層を対象にリアルに近い体験を通じて注意喚起する。 8日には、高校が多く並ぶ学園通り沿いの「ストリートスポーツパーク」(沼津市杉崎町)で体験イベントを初開催した。VRで信号無視や一時停止、右側通行、携帯電話使用の状況で起きた自転車事故を疑似体験でき、署員らは下校
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26日投開票 投票用紙、市区町に 静岡県選管
静岡県選挙管理委員会は2日、知事選(9日告示、26日投開票)の投票用紙を各市区町の選管に発送した。静岡市清水区には県議補選(17日告示、26日投開票)の投票用紙も送った。 投票用紙はいずれも一般用、点字、船員不在者用の3種類。県内の印刷工場で印刷した計328万3970枚を載せたトラックが、東部、中部、西部の各方面に向けて出発した。 沼津市役所には県内で最も早い2日午前10時10分ごろに県知事選の投票用紙が到着した。市選管職員がトラックから16万1400枚の投票用紙などが入った段ボール11箱を受け取り、中身に不備がないかを確認した。
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ごみ回収場所を移設 沼津 親子2人死亡事故受け
沼津市松長の県道で自治会のごみ回収場所の管理当番だった親子2人が車にはねられ死亡した事故を受け、地元の松長自治会は回収場所を移設し、1日から運用を始めた。 新たな回収場所は、これまでの所から約15メートル東の民有地。県道から奥に移り、複数のかごを常設できた。1月の事故発生当時、松長自治会の班長だった男性(83)は「道路に背を向けて作業する必要がなくなった」と安心する一方、「場所を借りているので、カラスやにおいの問題など運用には気を配りたい」と強調する。 県道は歩道の狭い住宅街にあり、市は事故後、現場に近い松長、今沢地区の県道沿いの回収場所17カ所の移設を設置主体の自治会に依頼。5カ所の移
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「キン肉マンミュージアム」きょう開館 沼津のリングに稲妻走る セレモニーに作者・ゆでたまごさん
人気漫画「キン肉マン」の全国初の常設施設「キン肉マンミュージアムin沼津」が29日、沼津市大手町の沼津仲見世商店街で開業した。28日には現地でセレモニーが開かれ、2人組の作者「ゆでたまご」の嶋田隆司さんは「ファンの発信基地になってほしい。開館を機に、商店街がにぎわうようになるとうれしい」と期待した。 嶋田さんが友人のオーナーから打診され、開館が実現した。嶋田さんは「キン肉マンランドを作るのは(主人公のキン肉)スグルの夢だった。若い世代や海外のファンも来てほしい」とあいさつした。1階のグッズ販売コーナーとフリースペースは入場無料。有料の2階に複製原画45枚(撮影不可)や等身大フィギュア11体
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「よそ者目線」で活気再び 沼津・アーケード名店街 再開発控え将来像模索 移住者主導のフェス 地元民連携
JR沼津駅の南側に位置し、日本初の防火建築・共同建築様式の商店街といわれ、今夏に再開発事業が始まる沼津市町方町の「アーケード名店街」で、将来のあり方を模索する動きが本格化している。店舗の移転や閉業に伴ってまちづくりを担う人材確保が課題となる中、名店街に移住したグラフィックデザイナー君山正好さん(51)が4月上旬、再開発の節目を記念するイベントを初開催した。「よそ者目線」に、名店街に残る地元住民も交え、名店街の将来像を探る。 「このまま歴史ある建築物を壊してほしくない」。4月上旬、「ネオ温故知新」をテーマに初開催した沼津アーケード名店街フェス。2年前、建築物を気に入り、長泉町から名店街南東側
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浸水被害認定受けやすい判定基準に緩和 沼津市が方針
沼津市は22日の市議会総務委員会で、本年度から見直した水災害で床上浸水した住家の被害認定調査の判定方法に関する基本方針を報告した。床下、柱、内壁といった目視で確認できない損傷箇所の判定基準を緩和するなど、被害認定を受けやすい基準に変更した。 調査員による判定のばらつきを防ぎ、公平で迅速な判定を行うため、基本方針を設けた。内壁面の取り外しが必要な工事などを想定。目視で確認できない箇所の被害認定は、他の部位の損傷程度からの推測を可能にするための基準を明文化した。 判定方法は基本方針を基に見直した。被害が重く判定される床下の汚泥堆積は現場確認が必要だったが、今後は浸水があれば、一律に堆積を認め
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⚾知徳の小船 静岡県内最速タイ152キロ 春季高校野球静岡県大会2回戦
▽2回戦(あしたか第2試合) 浜松城北工000000000ー0 知徳 00000400×ー4 ▽二塁打 伊藤大(知) ▽試合時間 2時間1分 【評】知徳が主戦小船の力投で、浜松城北工に完封勝ちした。 両チーム無得点のまま迎えた六回、知徳は伊藤大の適時二塁打などで一挙4点を挙げた。小船は最速152キロを記録。伸びのある直球を主体に、毎回の14三振を奪った。 浜松城北工は高林と山本が粘り強く投げたが、打線が散発3安打に封じられた。 プロ注目の右腕 14奪三振で完封「夏までに158キロ」 プロ注目の右腕、知徳の小船が圧巻の投球を披露した。三回には2015年に日大三島の小沢怜
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母国に本場の味 メキシコ出身のホセさん、清水町でラーメン修業
外国人向け料理学校「日本和食学園」(熱海市)に通うメキシコ出身のホセ・トレドさん(34)が、清水町のラーメン店「ラーメンろたす」で4月から店舗研修に励んでいる。ホセさんは母国でラーメン店開業を目指し来日中。店によるとコロナ禍以降、ラーメンの海外人気が加速している。 ホセさんの初来日は2009年。「帰国後、ラーメンの作り方を学んだが、おいしくない。本物を作りたい」と、ラーメンコースがある同校に今年1月、入学した。同校で講師を担当した縁で、店主高梨樹一さん(42)が研修を引き受けた。 ラーメンや丼の仕込みを中心に勉強中。ホセさんは「魚や味玉はメキシコ人に受けない。豚骨や辛いラーメンと、カレー
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沼津の幸 動画でPR 深海魚、タチウオ、白ネギ、レモネード… 市、生産者の思いも紹介
沼津市は、地元の農水産物や農業・漁業の魅力を伝えるプロモーション動画計8本を市公式ユーチューブで公開した。販路拡大やブランド化を推進している深海魚、タチウオ、マダイ、沼津ねがた白ネギ、プチヴェール、西浦レモネードの動画を作成した。 首都圏で実施したテストマーケティングの結果を踏まえ、漁や生産の様子、おいしい食べ方、品質などを紹介している。農業と漁業の新規就業につなげようと、若い世代を中心とした市内生産者へのインタビュー動画も作った。 市水産海浜課によると、動画は首都圏向けのプロモーションや小中学校の授業、沼津駅前の沼津ラクーン屋外ビジョンでの放映などにも活用するという。 (東部総局・菊地真生
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再開発の沼津アーケード街 世代交代 外部の視点鍵【記者コラム 湧水】
防火建築で全国初のアーケード街として知られ、昭和中期は中心市街地だったアーケード名店街(沼津市町方町)の再開発が今夏、本格的に始動する。ビル解体に伴って多くの店舗が閉業や移転を決め、店主の高齢化も進み、まちづくりの担い手確保が課題になっている。外部の視点を取り入れつつ、新たなビル完成を見据えたまちづくりを次世代が主体的に取り組む必要がある。 名店街は1954年に誕生した。2006年に再開発計画の検討が始まり、23年にエリア南西側の街区の認可が下りた。この間に閉業や移転が加速し、現在名店街全体で営業するのは20店舗以下。毎月1日開催の「ついたち市」も縮小傾向が続く。 一方で近年、賃料の安さ
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「沼津最古」国文化財の海瀬家主屋、100年ぶり屋根修繕 CFなどで費用 「地域とつながり実感」
現存する沼津市内最古の住宅建築とされ、国の有形文化財に昨夏登録された「海瀬家住宅主屋」(同市西浦河内)の約100年ぶりの屋根修繕が完了した。宮大工の伝統工法による修繕が必要だったため、費用は1740万円に上ったが、クラウドファンディング(CF)で集まった732万円を一部に充てた。 海瀬家は江戸から明治にかけて旧河内村の名主や戸長を務めた旧家で、屋号は「仲屋」。約160年前に建てられ、毎年7月に開く「天王祭」では、獅子舞神楽を奉納する舞台として使用されている。近年は経年劣化や風雨の影響で崩壊の危機に直面。約330平方メートルの大屋根の雨漏りがひどく、既存の瓦より軽いガルバリウム鋼板にふき替え
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静岡人インタビュー「この人」 深夜営業を始めた書店店主 江本典隆さん(沼津市)
昨年9月、沼津市下本町で書店「リバーブックス」を金土日限定で開店した。3月からは平日営業も始め、月に数日間、深夜2時までの深夜営業も開始。45歳。 -書店の特徴は。 「空きビル活用を目指す市の事業開発スクールへの参加がきっかけ。店から狩野川が見えることと、僕の名字にちなんで店名をつけた。看板のデザインは漫画『とんかつDJアゲ太郎』の作者小山ゆうじろうさんに依頼。沼津クラフトのビールも提供している」 -主要な客層は。 「20~30代女性が中心。SNSで調べた県外からの来客も多く、2月の連休では沼津港から歩いて来た福岡、広島、長野、横浜からの観光客がいた。近隣のホテルの宿泊者や、バスから
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記者コラム「清流」 まずは試してみよう
3月中旬、久しぶりにマクドナルドを利用した。高校生でにぎわう店内で、レジに並んだのは自分だけ。どうやら学生の間では、席からスマートフォンを使って注文する「モバイルオーダー」が主流らしい。一人だけ平成に取り残されたような気分だった。 同月末、沼津市とマクドナルド沼津駅南口店は、市が整備した駅前公共スペースに商品を届けるモバイルオーダーを始めた。スペースの活用を目的とした実証実験だが、利用すると店外で注文して持ってきてもらえるので意外と便利。大人数でベンチに座れるので、学生の居場所としても重宝されそうだった。 モバイルオーダーも公共スペースも、試してみないと利点や欠点はわからない。まずは試し
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スキル生かしシニア社員「複業」 人材難の地元中小と連携 「経営者の伴走役に」 県東部に事業所 東芝テック
複数の仕事を兼ねる「複業人材」の積極活用に向け、国の実証事業が静岡県東部で本格化している。知識と経験を有する大企業のシニア社員と、人材難に悩む地元の中小企業が連携。バブル期に大量入社したシニア社員のキャリア形成を含め、双方の課題解決への枠組み構築を目指している。 「自分の強みを棚卸しできた」。三島と伊豆の国両市に事業所を構える東芝テック(東京)の社員遠山浩二さん(63)は、全5回のリスキリング(学び直し)スクールに臨み、自身を見つめ直す契機になったと明かす。 経済産業省関東経済産業局の実証事業「地域の人事部」事務局の三島信用金庫などが昨年12月からスクールを三島市などで開講。県東部に住む
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ぴっかぴか1年生「いっぱい遊んでお勉強」 静岡県内の小学校など入学・始業式
沼津市や浜松市など静岡県内の小中学校で5日、入学式や始業式が開かれた。小学校では、真新しいランドセルを背負った新1年生が保護者と手をつないで校門をくぐり、学校生活のスタートを切った。 沼津市大岡の大岡小では新入児童3クラスの78人が、緊張した面持ちで式に臨んだ。高島信子校長は「みんなでいっぱい遊んで、いっぱいお勉強しましょう」と呼びかけた。代表児童の秋本くる実さん、有馬若菜さん、青木優翔君が、高島校長から教科書と交通安全グッズを受け取った。各クラスでは担任教諭が一人ずつ名前を呼び、子どもたちは元気な声で「はい」と返事をした。 静岡市では8日に開かれる。
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静岡がんセンター病棟にオンライン学習室 若者世代交流の場に 元患者の女性、改修費全額寄付
長泉町の静岡県立静岡がんセンターは29日までに、小児・AYA世代(15~39歳)の患者が学習や仕事に集中し、交流するための部屋「AYAルーム」を整備した。オンライン授業での単位取得を視野に入れた対応。患者だった県東部の70代女性が改修費を全額寄付し、実現した。 多くの小児・AYA世代が入院する6東病棟のデイルームの一部を改修した。部屋の愛称は「サークル」。森をイメージした8・3平方メートルの室内には、モニター1台、車椅子で利用できる昇降式デスク2台、ホワイトボード、ソファを設置した。寄付した女性は「屋外の気分を味わえるように」とマリーゴールド柄の壁紙を選んだという。 女性は部屋の完成を前
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公共スペースにハンバーガーお届け 沼津市とマクドナルド連携、静岡県内初のサービス
沼津市とマクドナルド沼津駅南口店は28日、JR沼津駅南口前の幹線道路内に設けた休憩スペースで注文できる「モバイルオーダー」サービスを始めた。静岡県内初の取り組みで、全国的にも珍しいという。 店に隣接する休憩スペース「パークレット」で、マクドナルド公式のスマートフォンアプリを使い商品を購入すると、従業員が届ける仕組み。開始当日、早速アプリで注文し、晴天の下ベンチでハンバーガーを食べる人の姿がみられた。 昨年10月、市が整備した駅前公共空間の利活用促進が目的。今回、市内でマクドナルド7店舗をフランチャイズ運営する「アンカー」が協力した。 モバイルオーダーは2020年の導入後、全国的に普及。
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沼津港入客164万3000人 2023年度、コロナ禍前と同水準
沼津市の一大観光地、沼津港の2023年度の推計入り込み客数(飲食や買い物目的の客が対象)が164万3千人とコロナ禍前とほぼ同水準にあることが、27日までの市の調査で明らかになった。過去最多の165万7千人を記録した18年度の前回調査より微減となったが、回復傾向がみられる。市が同日の定例記者会見で発表した。 昨年11月の休日と平日の計4日間、沼津港エリア(千本港町)で交通量や観光と路線バス、駐車場の利用状況などを調査し、年間の入り込み客数の推計値を算出した。通年推計の調査のため、イベント史上最高の12万5千人が来場した「Sea級グルメ全国大会」(23年10月開催)の数値は対象外とした。 市
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沼津市独自の英語中学生テスト2年目 対話力向上へ課題点検 苦手意識は改善傾向
沼津市の市立中全18校で、生徒が外国語指導助手(ALT)とオンラインで対話する市独自の英語テスト「パフォーマンステスト」の取り組みが2年目を迎えた。市教委は生徒や教員対象のアンケートを3月までに実施。読み書きだけでなく、実践的なコミュニケーション力を伸ばすため、評価基準の平準化など課題の洗い出しを進める。 テストは昨年秋から今春に行った。金岡中で昨年末に実施したテストでは、2年生がパソコンで作成した沼津の魅力を紹介する資料を示しながら、画面に映るALTに英語で発表し、質問に答えた。市教委学校教育課の内村宗靖指導主事は「事前に調べたフレーズをそのまま使うのではなく、中学生やALTに伝わる表現
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記者コラム「清流」 子どもも地域の一員
沼津市の第二中学校区内にある小中学校の再編について議論する「学校の未来を考える会」の会合を取材するたび、気になることがある。とにかく、女性が発言しづらい雰囲気なのだ。 自治会、校区内にある小中学校のPTA、未就学児の保護者ら21人で構成する会のうち、女性はわずか4人。2月の会合は持論の正しさを競い合う男性陣のパワーゲームと化した。 女性が意見したのは終了間際。母親の視点で、小規模校に通う子が他校との交流に刺激を受けた様子を紹介した。会合の目的は「子どもにとって望ましい教育環境をつくる」だが、女性が発言しない限り子どもの声は反映されそうもない。 会合後、ある母親が発した。「子どもも地域の
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沼津・興国寺城の石垣、1600年ごろ築造 高い技術「権力誇示」 発掘調査説明会
沼津市文化財センターが2023年度に実施した国指定史跡・興国寺城跡(同市根古屋)の発掘調査で、石垣の築造時期が石の切り方や積み方の特徴から、戦国最末期から江戸最初期の1600年前後だと分かった。市はこのほど、現地で説明会を開いた。 興国寺城の石垣はこれまで、大きさのふぞろいな自然石を積み上げる「野面積み」の特徴を持ちつつ、表面を平らに加工した石を使う戦国時代から江戸時代の過渡的な築造方法だと分かっていた。今回の調査で江戸初期に一般化する「矢穴」と呼ばれる石を切る際の跡がないことが分かり、時期がさらに絞り込めた。 石垣の基礎部分は地表下1・5メートルに残存。黄色い粘土質の土や小さな石を敷
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部活地域移行、段階的に 休日28年度、平日31年度 沼津市教委
沼津市教育委員会は4日、中学校の部活動について、休日は2028年度、平日は31年度を目標に、地域移行を段階的に進める方針案を市議会文教産業委員会で示した。目標年度を示すことで、活動の受け皿になる団体や指導者の準備を加速させる。 学識経験者や教育関係者で組織した改革検討協議会で案をまとめた。方針案によると、地域移行後のクラブ活動の名称は「ヌマカツ」。民間、または地域移行されたクラブで本格的に競技に取り組む「競技志向」と、平日は学校単位、休日は他校と合同のクラブで活動する「生涯志向(エンジョイ)」の2区分を設ける。生涯志向は、スポーツ、文化芸術の掛け持ちや複数種目の選択もできる。 クラブ活動
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記者コラム「清流」 ファンと沼津の関係性
沼津市のあわしまマリンパーク閉館が決まった後、印象に残ったのが30代前半の来場者の男性だ。最初は人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」ファンとして訪れたが、今回は妻と来たという。 同作と連携してまちづくりを続ける沼津あげつち商店街によると、作品の絵柄入り婚姻届で結婚したカップルは、昨年12月時点で300組近くに達した。 JR沼津駅南口の公式カフェは2月、再開発に伴い閉店した。放送開始から7年。移住したり結婚して再訪したりと、放送開始時に若者だったファンのライフステージは、沼津の風景とともに変化している。同市の観光施策は“脱アニメ”にかじを切りつつあるが、ファン
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沼津二中校区統合問題 2024年秋までに具体案
沼津市の第二中学校区内にある小中学校のあり方について議論している「学校の未来を考える会」は29日夜、本年度の最終会合を市役所で開き、今秋までに具体案をまとめることを決めた。4月以降、3回会合を開いて案を固め、学校配置の方針を決める市教委に提案する。 考える会の武井敦史委員長(静岡大大学院教授)は、具体案の選定基準について①保護者の声を尊重し、現在および未来の子どもの利益を最優先する②地域コミュニティーの維持、活性化の視点を含む③制度的、政策的に実現が可能-を挙げ、了承された。複数案をとりまとめ、利点と欠点を盛り込むことも確認した。次回会合は5月に開く。 児童生徒の減少が続く第二中学校区は
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沼津市防災対策 課題ただす 避難所マニュアル 7カ所で未作成 遺体安置所設定施設が閉館 市議会一般質問
沼津市議会2月定例会は29日一般質問を行い、6氏が登壇した。能登半島地震を受けて市の防災対策に関する質問が相次ぎ、運営マニュアルが未作成の指定避難所があることや、地域防災計画で災害時の遺体安置所に設定した施設が閉館し、代わりの場所が未設定のままになっているなど、課題が明らかになった。 市は49の指定避難所のうち、7カ所で運営マニュアルが未作成だと明らかにした。2013年度から各自主防災会に作成を呼びかけているが、指定避難所ではなく、近隣の公民館などでの避難を希望しているため、一部で未作成という。真野正実危機管理監は「残りの避難所にも早急に作成するよう働きかけている」と述べた。 遺体安置所は設
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能登半島地震 修学旅行先を支援 旅館に恩返し募金 桐陽高3年 沼津市
沼津市の桐陽高の生徒がこのほど、能登半島地震で被災した石川県七尾市の旅館「のと楽」に義援金37万円を寄付した。2022年秋の修学旅行で現在の3年生が宿泊したのが縁となり、生徒が自発的に募り、手紙とともに送った。 地震発生後、インターアクト部と生徒会が中心となり校内で募金活動を実施。寄付先を話し合い、感謝の思いも込め修学旅行で宿泊したのと楽に決めた。昨年開催した文化祭の売上金と、生徒が集めたアルミ缶の売却益も加えたという。 各クラスの代表生徒10人が、修学旅行の際の思い出をしたためた手紙も寄せた。旅館は現在休館中だが、「高校生活の良い思い出として心の中に残っておられることを拝見し、胸が熱く
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能登産素材でクラフトジン開発 三島の山口さんら売り上げ一部寄付
三島市と都内で蒸留酒を製造する山口歩夢さん(28)が、石川県能登地方の素材を使ったクラフトジン「セクレトジン」を開発した。計画当初は輪島市の地域振興に活用する予定だったが、発売開始直前の1月に能登半島地震が発生。「商品が復興に少しでも役立てば」と売上金の一部を同市に寄付し、被災地支援を図った。 開発は地域資源を活用する一般社団法人「Channel47」(東京都)などの事業の一環。都内のレストラン「セクレト」の薮中章禎シェフ(輪島市出身)がプロデュースし、山口さんは都内の蒸留酒製造販売「エシカル・スピリッツ」の製造長として関わった。 事業は同市などの後援を受け、輪島朝市の名物商品を作ろうと
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街の課題 改善点を発表 知徳高生、長泉町職員に
長泉町の知徳高はこのほど、町職員の支援を受けながら地域貢献活動に挑戦する「Happy!プロジェクト」の報告会を同校で開いた。総合的な探究の授業の一環で初めて実施した。 町内の困り事を発見し、改善策を計画、実行するプロジェクト。普通科と創造デザイン科の1年生約200人は昨秋、職員から町の課題に関する講話を受けた後、班ごとにテーマを設けてボランティアに臨んだ。 報告会では代表生徒が運動教室の開催、介護施設での交流などを通じて発見した課題や改善点を発表した。同町の浅倉充企画財政課長は「生徒から相談を受けた際に積極性が伝わった。活動で得た気付きを大事にしてほしい」と講評した。プロジェクトは来年度も実
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手作り竹とんぼ 五感で楽しんで 全国で手ほどき熱海の出口さん 沼津・愛鷹小全校児童630人分寄贈
全国の小学校で竹細工や昔の遊びを伝えるボランティアを20年以上続ける熱海市の出口尚さん(86)はこのほど、沼津市の愛鷹小に、全校児童630人分の手作り竹とんぼとぶんぶんごまを寄贈した。「デジタルの時代だからこそ、体を使った遊びで五感を感じてほしい」と期待した。 同校体育館に1月中旬、出口さんが手作りした色とりどりの竹とんぼが飛び交った。「竹の種類や切り方、力加減で飛び方が変わる」。4年生91人は出口さんから真上に飛ばす方法を教わり、高さを競い合った。笹原湊君は「こつを覚えれば本当に飛ばせるんだと思った。知恵をいただいて良かった」と話した。 30年近く前から竹細工を趣味で作っていた出口さん
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K-POPダンス 沼津から日本一 女子中高生3人 個性を表現 活動延長「一瞬を大事に」
沼津市のダンススタジオ「studio R+B」に通う女子中高生3人が、1月に横浜市で初開催したK-POPダンスの全国大会でグランプリを獲得した。リーダーの横山咲和さん(田方農高3)は「3人のそれぞれの個性を生かしつつ、チームの表現ができた」と喜びを語った。 ダンスユニット「3← →arrows→(スリーアローズ)」として、横山さんと佐藤和さん(日大三島高1)、矢沢瑠姫さん(沼津大岡中3)で構成。「ドリームゲート全国K-POPダンスコンテスト」の予選には年齢を問わず257組・1249人がエントリーし、決勝には76組が出場した。 3部門のうち、原曲と自作の振り付
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沼津市 24年度予算案 子育て 定住支援推進 一般会計879億6000万円 3年連続過去最大を更新
沼津市は1日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比9・8%増の879億6千万円で、3年連続過去最大を更新した。JR沼津駅周辺整備を継続しながら、子育てや移住・定住支援を推進する積極型予算となった。 沼津市 2024年度予算案 定住人口の確保に向けた子ども向け施策では、一元的な相談窓口として「こども家庭センター」を新設。市立保育所で米飯などの主食提供を開始する。第四小や大岡中の一部校舎建て替えにも着手する。鉄道高架関連事業は52億5300万円を計上し、区画整理などを継続する。中心市街地の活性化策として、沼津駅南口の広場整備や民間再開発を支援する。交通分野では、夜間乗り合いタ
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沼津・飛龍高フードクリエイターコース1期生 卒業前に保護者へ調理技術披露
沼津市の飛龍高はこのほど、2021年度に新設した「フードクリエイターコース」1期生27人と保護者の食事会を同校で開いた。将来、調理師やパティシエを目指す生徒らは卒業を前に、調理技術を披露するとともに保護者に感謝の思いを伝えた。 同校では2年次から和洋中食の調理を学ぶ「リトルシェフ」と製菓製パンを学ぶ「リトルパティシエ」の2部門に分かれ、技術を高めた。生徒らはコース料理や、デザートと軽食メニューを考案し、テーブルコーディネートも手がけた。 春から県東部のホテルのホールスタッフとして働く佐藤冬侑さん(18)は、紅茶のロールケーキ、ワッフル、サラダ、パンナコッタ、サンドイッチを母親のために作っ
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記者コラム「清流」 指導者確保 企業連携を
沼津市は昨年11月から、中学校の部活動の地域移行に向けた「休日移行」の実証事業に取り組んでいる。休日移行では、休日の活動に顧問が帯同せず、地域の競技団体が派遣した指導者が生徒を指導する。最終的には、平日を含めた完全移行を目指している。 ただ完全移行を目指すにあたり、課題の一つになっているのが指導者の確保だ。実証では顧問経験のある教員が指導に当たっているが、平日は勤務のため、確保が難しいのだという。 それならば、地元企業内のスポーツ人材が、地域貢献の一環で指導に当たる仕組みを整備できないものだろうか。ボランティアではなく業務の一環として、地域の生徒と交流を深めることで得るものも大きいのでは
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静岡人インタビュー「この人」 江戸時代の巡礼道をスケッチで記録する美術家 さとうなつみさん(御殿場市)
大中寺(沼津市)の下山光順副住職と文筆家平田博満さん(函南町)と、駿河と伊豆をまたぐ江戸時代の巡礼道「駿河伊豆両国横道三十三観音霊場」を歩き、絵と文章で記録するアートプロジェクト「YOKODO33」に取り組んでいる。31歳。 -プロジェクトの概要は。 「光順さんの先達で、2021年から3年かけて札所33カ所を歩いている。すでに18番まで巡礼し、三島市から沼津市に至る札所1から11番の絵を12月に寺で展示した。四国のお遍路とは違い、横道に関する記録はほとんど残っていない。巡礼中の出来事や感じたことについて、絵のキャプションや刊行物の文章を平田さんが担当している」 -どのように描いたのか。
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地産果物使いクラフトサワー 蒸留所・飲食店開業 沼津・柿田川ブリューイング 第1弾、伊東産レモン
クラフトビール「沼津クラフト」を製造する「柿田川ブリューイング」(沼津市千本緑町)が今冬、新たに蒸留所「千本スピリッツ」を本社近くに設け、蒸留酒の製造に着手した。第1弾は静岡県内産のレモンを使ったクラフトサワー。ビール醸造所が複数ある沼津で「ビールの醸造技術を生かして、料理に合う地元産の果物を使ったサワーを提供したい」と、19日には飲食店も本格オープンする。 2018年からクラフトビールを製造する同社にとって「創業時からの念願」(広報担当者の仙座夏子さん)。販売するクラフトサワー「リモンチェッロ」は、ビールに使用する麦芽を原料に製造した蒸留酒に伊東産のレモンを漬け込んだ。甘過ぎず、飲みやす
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沼津市在住の中学生KOKONAさん 初の自作曲でインディーズデビュー
沼津市在住の中学生シンガー・ソングライターKOKONAさん(15)は、初の自作曲「無名15」を10日に配信し、インディーズデビューした。12日、都内で開くバンドセットの初ライブで同曲を初披露する。「不安もあるが、自分らしく歌いたい」と意気込む。 KOKONAさんは昨夏、沼津市制100周年記念のど自慢大会で、千人を超える応募者の中からチャンピオンに輝いた。11月から毎週金曜、東京・JR新宿駅と歌舞伎町タワー前で路上ライブを開いている。 同曲では、アコースティックギターを弾き語るKOKONAさんの歌声に、プロミュージシャンによる壮大なバンドアレンジが加わる。「世間への違和感をまっすぐ叫ぶ学生
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大人の自覚、未来担う決意新た 二十歳祝う式典【静岡県東部】
成人の日を前に県東部各地で7日、二十歳を祝う式典が開かれた。新型コロナウイルス感染症の5類移行を受け、多くの出席者はマスクを着用せず晴れやかな表情を見せた。友人との対面を喜び、未来を担う決意を新たにした。 沼津市は、市内各中学校区の代表者19人による模擬議会「二十歳の議会」を市議会議場で開いた。3人が一般質問を行った。地方政治に目を向け、大人としての自覚を新たにした。 3人は市の結婚支援策や教育現場でのICT活用方法、津波対策について質問し、頼重秀一市長らが答弁した。その後、千本浜や自然など、それぞれが考えた「沼津の宝」を19人が一言ずつ発表。生活者の視点から防災、教育などの地域課題に
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沼津と香川、杉原千畝夫妻がつなぐ縁 夫人の母校生徒が出身地訪問 沼津市立高生らと交流
第2次世界大戦中、ドイツの迫害からリトアニアに逃れたユダヤ人に通過査証(ビザ)を発給して救った外交官杉原千畝(1900~86年)の妻・幸子さん(1913~2008年)の母校、香川県立高松高の生徒らが12月末、幸子さんの出身地の沼津市を訪れた。市内の高校生と交流し、杉原夫妻ゆかりの場所を見学した。 高松高と近隣の高松工芸高の生徒は22年から、杉原夫妻の功績や生き方を学ぶ「人道プログラム」に取り組んでいる。沼津市を訪問したのは両校生徒14人。市役所では沼津市立、沼津東、桐陽の生徒19人を前に、高松高の生徒がビザを発給する千畝を幸子さんが支えたエピソードなどを、クイズを交えて発表した。 その
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災害時、発電燃料シェアへ 静岡県東部企業や病院協力 BCP支援業者が実験、26年開始目標
大規模災害に伴う長期停電に備え、非常用発電のエネルギー備蓄を企業間で補い合うための取り組みが静岡県内で始まった。11月、県東部の企業や病院の協力を得て、横浜市の民間企業が実証実験を実施した。燃料を共同管理することで保管場所の確保と運用コスト削減につなげ、災害時に最寄りの備蓄拠点から配送する試み。備蓄シェアリングサービス「BCPチャージ」として2026年の事業開始を目指す。 防災・BCP(事業継続計画)対策支援を専門とするレジリエンスラボ(横浜市)が企画・運営する。同社によると、大規模災害が発生すると、1週間程度の長期停電が同時発生するため、BCPでは企業、自治体、病院などに外部からの供給
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工事現場 仮囲いにアート 建設会社とNPO企画 沼津 特支生ら7人の力作 除幕式
大場建設(三島市)と県東部の特別支援学校に通う児童生徒の母親でつくるNPO法人「こころのまま」(沼津市)は、高齢者施設の工事現場(同市原)に障害のある子どもによるアートを施した「仮囲いアート」を設置し、22日に除幕式を開いた。 両者は2021年から、工事現場の仮囲いに子どもの作品を描く取り組みを続けている。今回の現場は国道1号に面する目立つ場所。除幕式には関係者約30人が集まり、幅1・5メートル、高さ1・8メートルのパネル5セットが披露された。約半年間設置する。 3回目の今回は、特別支援学校に通う高校生や卒業生7人が明るい色を多用し、動物や重機の絵や背景、文章を手がけた。杉山潔社長は「未来を
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記者コラム「清流」 消えゆく巡礼道と内省
静岡県東部在住のアーティストと僧侶の3人が、駿河と伊豆をまたぐ江戸時代の巡礼道「駿河伊豆両国横道三十三観音霊場」を歩き、絵と文で記録するアートプロジェクト「YOKODO33」に取り組んでいる。 横道の巡礼は明治以降に衰退し、現在その存在を知る人はほとんどいない。巡礼の過程をスケッチする美術家さとうなつみさんは、「巡礼道がなくなった今、信仰が別の形に移ったのでは」と思いを巡らせる。 近年流行する「推し活」は信仰に代わり、現代人の心のよりどころになりつつある。金銭を支払うことで生身の人間を応援する推し活は刺激的だが、加速する資本主義にのみ込まれやすく、のめり込むリスクも叫ばれている。巡礼道を
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沼津第二中校区 学区統合の代案挙がらず 市教委会合
沼津市教委は、第一中校区との統合方針が2021年に白紙化した第二中校区内の学校の適正規模・配置について、改めて意見を募る「学校の未来を考える会」の第2回会合をこのほど、市役所で開いた。児童数が市内で最も少ない千本小で複式学級の導入が来年度見込まれる現状を踏まえ、教育環境の改善策を募ったが、学区統合に代わる具体案は挙がらなかった。 自治会や校区内の第二中、第二小、千本小のPTA、未就学児の保護者らでつくる委員21人が議論した。統合により教育環境の改善を求める保護者からは、学校運営や行事が制約される小規模校の現状を懸念する声があった一方、統合で学校がなくなることを危惧する委員は「まちづくりや防
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小学校の複式学級化課題多く 沼津の第一、第二中校区統合 議論再開
沼津市内で最も児童数が少ない千本小は来年度、同一学級に2学年を収容する複式学級の導入が低学年で見込まれている。教育の質の担保や教員の負担増への対策が急務だが、同校がある第二中校区は第一中校区との統合を巡る方針が2021年に白紙化。今秋、学識経験者や住民、保護者らによる統合に向けた議論が再始動したが、進展には時間がかかりそうだ。 同小の本年度の新入学児童は3人。体育の授業は既に2学年合同で行われている。12月初旬の授業では、教員2人と支援員に見守られながら、10人でドッジボールを楽しんだ。 全校児童58人の同校は全学年が単学級で、一つの階に全学級の教室が並ぶ。複式学級となると、同校では本
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サバ節工場をコミュニティースペースに 沼津の循環ワークス、環境省が評価 地球に優しい生活を発信
環境に負荷をかけない生活スタイルを発信する沼津市の「循環ワークス」が11月、環境と社会によい活動を応援する環境省のプロジェクト「第11回グッドライフアワード」でサステナブルデザイン賞を受賞した。工場長の山本広気さん(42)は「環境への関心が高い人だけでなく、地元の多くの人に活動を伝える契機にしたい」と喜んだ。 「ヒト、モノ、コトの循環」を目指す循環ワークスは2020年から、同市我入道のサバ節工場を改装したコミュニティースペースを運営している。自家発電で全ての電力をまかない、廃油を使った車で古物を回収。古道具やオーガニック商品を販売する。環境問題に関する上映会やワークショップを360回以上
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一体感生むアニメ交流 沼津あげつち商店街振興組合 峯知美専務理事【キーパーソン・最前線】
沼津市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」と連携した企画を沼津あげつち商店街で2017年から実施し、コンテンツツーリズムの成功事例として注目された。10月からJR沼津駅周辺の商店街有志が集い、作品と連携した「毎月15日は商店街へいこうよ!」を開催している。 -企画の趣旨は。 「10月から12月の15日から20日にかけて、13商店街の約100店舗で買い物客にキャラクターのポストカードを進呈し、商店街にまつわるクイズラリーを行っている。イベントが多い15日に合同企画を開くことで、商店街同士の連携強化と回遊性向上を目指した。来訪者は30代から40代の男性が中心で、6割以上が東京など県
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「想定超える降水量原因」 6月豪雨の排水機場停止 設計 問題なし 沼津市議会
沼津市議会は8日、建設水道、民生病院の両委員会を開き、地域下水処理施設条例の改正案などを審査した。市は6月の台風2号による大雨で停止し、周辺で浸水被害が起きた白滝排水機場(大岡)の検証結果を建設水道委員会で報告した。大学教授ら専門家から意見を聞き、停止は「想定を超える降水量が原因」とし、排水機場の建設当時の設計や当日の運転状況に問題はなかったと結論づけた。 市は、発生した6月2日夕方は20分間で35ミリと短時間で集中的に雨が降った上、その後も1時間30ミリ以上の断続的な大雨があり、想定やポンプの排水能力を超える水が流れ込んだとした。結果、周辺で水があふれて電気設備が水没し、停止につながったと
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台風2号の住家被害認定 沼津市、判定見直し検討 市議会
沼津市は6日の市議会11月定例会で、6月の台風2号による大雨での住家被害の判定方法について、他市町との違いを検証し、見直しを検討する方針を示した。 6月は市西部を中心に浸水被害が起き、一部損壊115件、準半壊1件の被害が認定された。頼重秀一市長は「内閣府の指針に沿って判定した」と答弁した。同様の浸水被害で半壊認定もあった磐田市に比べ、厳しい判定がされたとする点について岩瀬宗一財務部長は「写真だけでは判定が難しいケースがある他、降水量や地形の違いにより、市町で結果が異なる」と述べた。 市資産税課は、他市町との判定の違いについて、被害が重く判定される床下の汚泥堆積に、量による基準がないことや
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記者コラム「清流」 ビュフェ・リバイバル
近年、フランスの画家ベルナール・ビュフェ(1928~99年)の再評価が進んでいる。11月25日に開館50周年を迎えた長泉町のベルナール・ビュフェ美術館で開幕した「偉才の行方」展も、リバイバルを意識した構成になっている。 例えば、娼婦をモデルに黒く鋭い輪郭線で描いたとされる「狂女」は、派手な化粧と青白い顔で、やせこけている。以前は「なぜグロテスクに誇張するのか」と疑問だったが、自らの美容整形の過程を発信する若い女性の投稿がSNSで流れてくるようになった今見直すと、感覚的に理解できるようになっていた。 ビュフェは、ピエロやサーカスも数多く描いたが、どこか哀愁を漂わせていた。SNSで自虐とユー
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巡礼道 絵と文章記録 江戸時代の信仰 今を表現 大中寺(沼津)とアーティスト 9日から展覧会
大中寺(沼津市中沢田)の副住職と県東部のアーティスト2人が、駿河と伊豆をまたぐ江戸時代の巡礼道を実際に歩き、絵と文章で記録するアートプロジェクト「YOKODO33」に取り組んでいる。9日、記録を紹介する展覧会が同寺で開幕する。17日まで。 「駿河伊豆両国横道三十三観音霊場」を歩くプロジェクトは、同寺の下山光順副住職(35)が巡礼道を案内し、御殿場市の美術家さとうなつみさん(31)がスケッチを、函南町の文筆家平田博満さん(33)が文章を手がける。江戸時代、観世音菩薩(ぼさつ)への信仰に由来し、33カ所の寺を巡り歩く巡礼が流行したが、明治以降に下火になり、近年はほとんど存在が知られていないという
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ビュフェ美術館(長泉)50周年祝う 「偉才の行方」展開会 親族迎え式典盛大
25日に開館50周年を迎える長泉町のベルナール・ビュフェ美術館は24日、50周年記念式典と記念展「ベルナール・ビュフェ 偉才の行方」(同美術館、静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の開会式を同美術館で行った。画家ベルナール・ビュフェ(1928~99年)の祖国フランスから親族を迎え、節目を盛大に祝った。 式典にはベルナールのめいのブランシュさんと孫のティモテさん、在日大使館のシャルランリ・ブロソー文化参事官らフランス関係者のほか、地元首長や議員、企業関係者約60人が参加した。ブランシュさんは「再訪できて感慨深い。開館式で植えられたクスノキは、日仏友好の象徴であり、ベルナールと(同
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静岡人インタビュー「この人」 ICT教育支援システムを開発した「ロイロ」代表取締役 杉山浩二さん(神奈川県)
2007年、兄の杉山竜太郎代表取締役(48)とソフトウエア開発会社を共同創業した。20年春のコロナ禍に伴う全国一斉休校を機に、同社が開発したICT教育用システム「ロイロノート・スクール」が全国の小中高校で一気に普及した。伊豆の国市出身。46歳。 -システム開発の経緯は。 「学生時代からCGを使った映像を兄弟で制作し、ともにゲーム会社に就職した。2000年代は動画編集の難易度が高かったため、パソコン初心者も扱える動画編集プログラムを開発し、独立した。その後、動画編集ソフト『ロイロスコープ』がヒット。このソフトを応用し、教員の意見を取り入れてクラウド式の教育版システム『ロイロノート・スクール
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地域の指導者が“休日顧問” 沼津の中学部活動 5種目移行 実証事業
沼津市は、中学校の部活動の地域移行に向けた「休日移行」の実証事業を始めた。休日移行では、休日の活動に顧問が帯同せず、地域の競技団体が派遣した指導者が生徒を指導する。第1弾として5種目(バレーボール、サッカー、陸上、ソフトテニス、卓球)を、来年1月末まで約10回実施する。 指導に当たるのは、兼職兼業の許可を受けた教員。バレー競技専門の教員が不在だった片浜中男子バレーボール部では18日、市バレーボール協会から派遣された韮山高の柏木真治教諭が生徒16人に指導した。 高校バレー部での顧問経験がある柏木教諭は「競技の専門的指導ができる教員は市内で少ない。少しでも育成の手伝いができれば」と引き受けた理由
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沼津市チームに特製タオル贈呈 化学品メーカー「エヌ・イー ケムキャット」【市町対抗駅伝】
沼津市に製造拠点を置く化学品メーカー「エヌ・イー ケムキャット」(東京都)は21日、静岡市で12月2日に開かれる県市町対抗駅伝(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)の沼津市チームに応援用のタオル50枚を寄贈した。 寄贈は昨年に続き2度目。今年はチームの意向を取り入れ、ユニホームと同じ紫と赤の生地を採用した。市制100周年記念ロゴマークと「走り抜け、沼津!」のメッセージ、選手、監督、コーチ用のタオルには名前が記された。 市役所で開かれた贈呈式で、同社沼津事業所の佐藤森総務部長が平田裕也監督に手渡した。佐藤部長は「当日は社員にも声をかけて応援したい」とエールを送り、平田監督は「目標の
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チア世界大会での活躍誓う 沼津の中学生が市長訪問
伊豆の国市を拠点とするチアリーディングチーム「パワフルキッズ」に所属する沼津市内の中学生4人が23日、群馬県で開かれる世界選手権大会に初出場する。4人がこのほど市役所を訪れ、頼重秀一市長に活躍を誓った。 訪問したのは有泉まあれさん(大岡中2年)、石原光流さん(第五中3年)、野崎彩葉さん(市立高中等部3年)、野崎陽葵さん(同1年)。8月に東京で開かれた日本選手権の中学生部門で4位入賞し、出場を決めた。 「元気、勇気、笑顔」を合言葉にノーミスでの演技を誓う4人。石原さんは「チアは応援するための競技だから笑顔で楽しみたい」と大舞台を心待ちにした。頼重市長は「心の波長を合わせて、万全の体調で臨ん
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「ロイロノート」普及、急拡大 ICT活用、授業支援システム 伊豆の国出身の兄弟が開発
伊豆の国市出身の兄弟が創業したソフトウエア会社「ロイロ」(横浜市)が開発した、ICTを活用した授業の支援システム「ロイロノート・スクール」の導入がコロナ禍を機に、全国の学校で急拡大している。静岡県でも全市町の約半分にあたる17自治体が導入。学校現場ではICT端末と同システムを活用した効果的な教育の模索が続いている。 ロイロノート・スクールはタブレットを活用し、生徒や教員同士で対話型授業を実現するためのツール。ノートの添削や課題のやりとり、子ども同士の意見共有、調べ学習、動画撮影、資料配布、発表用の資料作成など多目的に活用できる。 同社によると、コロナ禍に伴う全国一斉休校をきっかけに、学校
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長泉・ビュフェ美術館50年記念展 偉才の生涯を回顧 25日から
長泉町のベルナール・ビュフェ美術館で25日、開館50周年記念展「ベルナール・ビュフェ 偉才の行方」(同館、静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)が開幕する。18日、同館で作品の設営が行われた。 20世紀後半を代表するフランス人画家ベルナール・ビュフェ(1928年~99年)の40年代から最晩年までの作品を総覧しながら、偉才を再考する展示。室内や静物を中心に描いた初期作品から、サーカス、闘牛、愛する人たちなど全8章に分けて77点を紹介する。 18日は、学芸員がビュフェが来日した際に見た光景を描いた作品を飾るエリアの配置を考えた。学芸員の井島真知さんは「偉才として若くしてデビューしたビ
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大平中生が道の駅構想 沼津 地域の魅力発信へ
沼津市立大平中は15日、総合的な学習の時間の成果を報告する発表会を同校で開き、3年生21人が大平地区に道の駅を設置する案を住民や市議に提案した。 1年次から地区の調べ学習に取り組む生徒が、「人を集めたい」という住民の声を受けて発案した。生徒によると、地元は少子高齢化や農業の後継者不足、発信力不足、水害への不安が課題。一方、幹線道路を貫く「沼津アルプストンネル」や東京行きの高速バス乗り場がある利便性の高さ、歴史的遺産の豊富さなどが強みと分析した。 生徒はSDGs目標に沿って計画を立案。地元野菜を使った飲食店や販売▽温泉を設置し、憩いの場や登山の拠点として活用▽災害時は防災拠点とする―など、
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免疫薬物療法 解説 がんセンター 三島で講座 「家族の理解必須」
静岡県立静岡がんセンター公開講座2023「ここまで進んだ!最先端のがん医療」(静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の第2回講座が11日、三島市民文化会館で開かれた。同センターの医師2人が免疫薬物療法と膵(すい)がん治療の最前線について解説した。 村上晴泰化学療法センター長は、免疫の働きを利用してがんを治療する免疫薬物療法を紹介した。最も臨床開発が進んでいるのが、免疫細胞の働きを抑制する分子「免疫チェックポイント」を阻害することで、がん細胞に対する免疫を活性化させる「免疫チェックポイント阻害薬」。既存の抗がん薬と比べ、効果が高く副作用が軽い、投与が簡便などの利点があるという。一方、免
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杉原千畝夫妻たたえ 碑前祭 沼津 イスラエル大使館報道官出席
第2次世界大戦中、ドイツの迫害からリトアニアに逃れたユダヤ人に通過査証(ビザ)を発給し救った外交官杉原千畝(1900~86年)と沼津市出身の妻幸子さん(13~2008年)の功績をたたえる第3回碑前祭「命のビザ希望の集い」が5日、同市の港口公園で開かれた。駐日イスラエル大使館のモール・エリヤフ報道官が出席し、イスラム組織ハマスによる虐殺を非難。捕虜の即時解放を訴える一方で、「私はイスラエルのために祈るが、同時に隣人のためにも祈る」とあいさつした。 エリヤフ報道官は、世界中で反ユダヤ主義的行為が増えている現状を憂慮しているとし、「規範に背いても人命を救った杉原夫妻の精神にのっとり、行動を起こすよ
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記者コラム「清流」 美術がわからなくても
伊豆市貴僧坊地区を拠点に開かれている芸術祭「うぶすなの水文学」。主催のクリフエッジプロジェクトは、中伊豆の災害や地質、水にまつわる信仰を題材に制作を続ける。そのせいか10月下旬のトークイベントには、林業や土木、ジオパークの関係者、地域史の研究者が多く集まった。 鑑賞した来場者は、各専門の知見で伊豆の災害や地形について語り合った。作品がいわゆる芸術品ではなく、普段は交わることのない異分野の専門知識が集まるハブとして機能していたのが興味深かった。 美術がわからなくても伊豆半島に住む人なら、湧水の恩恵を受けたり、水害の被害を受けたりと、日常生活において水との関わりは深いはず。足を運べば、生活者
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沼津港に海上自衛隊掃海艦「ひらど」寄港 28、29日一般公開
沼津港に全国33の港から海の幸のグルメが集う「第14回Sea(シー)級グルメ全国大会」を前に、海上自衛隊掃海艦「ひらど」が27日、同港に入港した。大会来場者向けに28、29の両日、外港東1号岸壁で艦艇を一般公開する。 沼津市は27日、歓迎式を開いた。記念品の交換に続き、頼重秀一市長は「イベントには全国から大勢が集まる。自衛隊の活動が認識される機会になれば」とあいさつ。ひらどの須田勝艦長は「盛大な歓迎に感動した。乗員一同少しでも尽力したい」と述べた。 公開は、28日午前10時~午後4時、29日午前10時~午後3時。陸上自衛隊の車両も展示する。
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水環境と信仰題材に13作家が作品展 伊豆・貴僧坊、現地調査元に制作
中伊豆の地質や災害をテーマに作品制作する団体「クリフエッジプロジェクト」は11月11日まで、伊豆市貴僧坊、姫之湯の両地区5会場で芸術祭「うぶすなの水文学(すいもんがく)」を開いている。 水資源が豊かで、ワサビ栽培が盛んな貴僧坊地区にまつられた水神「ミヅハノメ」をはじめとする信仰や、水の循環を科学する「水文学」がテーマ。アーティスト13人が専門家の指導を受けながら、豊かな水環境が生んだ地形や神話、災害などを2022年から調査した上で制作した。 ミヅハノメがまつられる貴僧坊水神社では、日本画家漆原夏樹さんが、土地の神様と風景を一体化させる独自の画風で描いたミヅハノメの日本画を展示。木工家千
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水害の危機!どう逃げる? 防災行動計画作成、児童が挑戦 沼津
沼津市は19日、大雨で河川の水位が上昇した時に、住民が計画的に避難するための防災行動計画「マイ・タイムライン」の作り方講座を同市の加藤学園暁秀小で開いた。市が小学生向けに作成について講座を開くのは初めて。 市危機管理課職員が4年生39人に、県や市のウェブサイト、アプリ、テレビデータ放送など災害発生時に情報を調べるためのツールの使い方を紹介。自分の住む地区の危険度や避難に必要なもの、避難のタイミングなど情報収集の方法を伝えた。児童は調べた情報を基に、台風発生時から避難に備えた3日間の具体的な行動を時系列で書き込み、計画をまとめた。 同校が社会科の授業の一環で市に講座を依頼した。市の担当者は
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沼津の15歳シンガー「KOKONA」活動拡大 のど自慢チャンピオン 弾き語り動画配信
沼津市の中学3年生平田心愛さん(15)がシンガー「KOKONA」として、注目を集めている。今夏、市制100周年を記念して市内で開かれたテレビ局ののど自慢でチャンピオンに輝いた。市内のイベントで演奏機会を増やすなど、活動の幅を広げている。 10月中旬、JR沼津駅前で開かれた伊豆オクトーバーフェスト。KOKONAさんはギターをかき鳴らしながら、ハスキーで透明感ある歌声を響かせた。「普段は大きな声を出さないから人に振り返ってもらえないけど、マイクを通して歌うと人に届くのがうれしい」と歌うことの楽しさを語る。 ギター好きだった祖父の影響で、小学5年生の時に独学で弾き語りを始めた。YouTubeな
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水害時の行動計画作ろう 沼津市が初の児童向け講座 加藤学園暁秀小
沼津市は19日、大雨で河川の水位が上昇した時に、住民が計画的に避難するための防災行動計画「マイ・タイムライン」の作り方講座を同市の加藤学園暁秀小で開いた。市が小学生向けに作成について講座を開くのは初めて。 市危機管理課職員が4年生39人に、県や市のウェブサイト、アプリ、テレビデータ放送など災害発生時に情報を調べるためのツールの使い方を紹介。自分の住む地区の危険度や避難に必要なもの、避難のタイミングなど情報収集の方法を伝えた。児童は調べた情報を基に、台風発生時から避難に備えた3日間の具体的な行動を時系列で書き込み、計画をまとめた。 同校が社会科の授業の一環で市に講座を依頼した。市の担当者は
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個性派「独立系書店」出店ラッシュ 静岡県東部の交流拠点に
ネット販売などに押されて大型書店の閉店が相次ぐ一方、「独立系書店」と呼ばれる店主の個性が際立つ小規模型書店の開業が今秋、静岡県東部で相次いでいる。立ち飲み屋やギャラリーなどを併設し、地域の交流拠点として存在感を示し始めている。 沼津市下本町では9月初旬、会社員江本典隆さん(45)が「リバーブックス」を開店した。江本さんは昨冬、空きビル活用を通じて街の活性化を促す人材を育成する市の担い手育成業務委託事業の一環で、事業開発スクールに参加。発表した事業計画が最優秀賞に輝き、20年以上空き物件だった元洋裁店を自ら改装した。 営業時間は週末と金曜夜。棚には写真集や画集、暮らしや料理、建築、文化な
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台風・大雨の浸水被害多発受け 沼津市、水害対策を加速 沼川流域プラン案再検討
2019年の台風19号や今年6月の大雨により、浸水被害が沼津市内で多発していることを受け、市が被害対策を加速させている。ポンプ車の導入や河川流域の水災害対策プランの再検討を進め、被害軽減を目指す。 6月の大雨では、市内にある狩野川水系の3カ所の排水機場で水路の水を川に流し出すためのポンプが停止し、大岡地区や市西部で冠水被害が発生した。 市は9月、排水ポンプ車1台と可搬式の排水ポンプ設備2台の物件供給契約を結んだ。2024年9月末までに納入予定。6月の水害時は、国土交通省からポンプを借りて対応した。市河川課の担当者によると、導入により運転開始までの時間を短縮でき、同時に3カ所で排水が可能
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音たどって街歩きを 三島の音楽プロデューサーがアプリ開発 長泉で実証実験
三島市の音楽プロデューサーが東京芸術大発のベンチャー会社の技術を使い、地図と音のデータを組み合わせて町を散策するスマートフォンアプリを開発した。地域団体と連携して実証実験を重ね、音を活用した街歩きコンテンツの実用化を目指している。 企画したのは、広告音楽制作や音を使った空間演出などを手がけるプロデューサー片倉惇さん(37)。9月上旬、長泉町が実施したJR下土狩駅前のにぎわい創出事業「駅前リビング」のイベントに合わせて、GPS技術を使った親子向け謎解きゲーム「音のなぞときゲーム」を開発した。 開発には、東京芸術大発ベンチャー「coton」の技術「ソニックウオーク」を活用。地図アプリ上のさま
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毎月15日は沼津の商店街へ 人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」連携
沼津市のJR沼津駅周辺の商店街有志が15日、回遊性を高めようと、同市が舞台の人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」と連携した企画「毎月15日は商店街へいこうよ!」を始めた。10~12月の各15~20日の計18日間、13商店街の約100店舗で買い物客にキャラクターが描かれたポストカードを進呈し、クイズラリーを開く。 ポストカードの絵柄は9種類で、購入店舗ごとに異なる。クイズラリーでは、参加店舗でチラシを入手し、各商店街に掲示したクイズ9問に答えると、つじ写真館で特製ポストカードを入手できる。早速ポストカードを入手した東京都の大学生小田樹伸さん(18)は、「参加店舗に入ると、お店の人に歓迎
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障害ある子の絵デジタル販売 喜びと自信、表現力養成 沼津の放課後デイサービス
沼津市の放課後等デイサービスが、障害のある子どもが描いた絵をデジタルアートとして販売し、PRに力を入れている。絵が売れることで子どもの自信とやる気を起こし、多彩な表現力養成につながっている。 手がけるのは放課後等デイサービス「カララ」。絵を「NFTアート」と呼ばれるデジタルアートにして発信。安藤和宏代表(41)は「子どもの可能性を少しでも広げたい。先進分野に関心が高い人にも、障害福祉を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。 安藤さんはSNS「ディスコード」で、子どもが描いた「クリプトニンジャ」というキャラクターの二次創作作品をインターネット販売している。1作品あたり数千円相当の暗号資
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「木の日」にイベント 富士ヒノキPR 湯船に“追いヒノキ”
富士市は「木の日」の8日、沼津市の温浴施設沼津・湯河原温泉万葉の湯で、富士山麓で育った地域のブランド材「富士ヒノキ」を湯船に浮かべるPRイベントを開いた。 富士市の間伐材を直径10センチ程度に輪切りした約100枚を、直径約250センチの露天ひのき風呂に浮かべた“追いヒノキ”風呂を1日限定で設けた。利用者は輪切りを手に取り、すがすがしい香りを楽しんだ。ヒノキは抗菌・抗炎、むくみ解消、ストレスの軽減、鎮静、安眠などの効果が期待されるという。 市によると、富士ヒノキの多くが樹齢70年を超え、伐採適齢期を迎えているが、人手不足やコストの問題で管理が追いついていない。放置
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沼津愛あふれる物産展 ラブライブ!と連携 コラボ商品も 10月9日まで
地元の逸品を販売する「沼津地元愛(じもあい)物産展」(プラサヴェルデ主催、プロジェクトラブライブ!サンシャイン‼︎協力)が9日まで、沼津市大手町のプラサヴェルデで開かれている。 7~9日に併設するキラメッセぬまづで開催中の「ラブライブ!サンシャイン‼︎沼津地元愛まつり」と連携した企画。3日間で計約40店舗が出店し、ひものや海鮮丼、お菓子などの特産品のほか、作品とのコラボグッズなどを販売した。同市の魅力を収めた写真を審査する「沼津のココが好き フォトコンテスト」(つじ写真館主催)の入賞作品展や、作品のパネル展などもあった。
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静岡人インタビュー「この人」 修繕費用の寄付を募る「海瀬家住宅主屋」の21代当主 海瀬陽奈さん(沼津市)
現存する沼津市内最古の住宅建築として、8月に国の有形文化財に登録された住宅の大規模修繕に向けたクラウドファンディングを、10月20日まで実施している。ミカン農家「海瀬農園」の当主でもある。25歳。 -どのような住宅か。 「江戸末期からある木造平屋建てで、幕府の山林奉行の休憩所にも使われた。海瀬家は河内地区の御崎神社の総代を務め、夏の天王祭では、奥座敷が獅子舞神楽を奉納する舞台にもなっている。住宅を調査した西沢正浩さんは『質素で機能や構造を魅せる住宅』と話していた」 -当主を継いだ経緯は。 「2021年、19代当主の祖父が体調を崩したのを機に継いだ。2・5ヘクタールの農地でミカンやレモ
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沼津最古「海瀬家住宅主屋」修繕へ 25歳、21代当主が継承へCF挑戦
現存する沼津市内最古の住宅建築とされ、8月に国の有形文化財に登録された「海瀬家住宅主屋」(同市西浦河内)が10月20日まで、大規模修繕に向けたクラウドファンディングを実施している。伝統工法の職人の減少や修繕費の大きさから、伝統住宅は各地で姿を消しつつある。21代当主のみかん農家、海瀬陽奈さん(25)は「先祖代々、苦労しながらつないだ主屋を守りたい」と力を込める。 海瀬家は江戸から明治にかけて、旧河内村の名主や戸長を務めた旧家。屋号は「仲屋」で、先祖は武田家家臣の兄弟との言い伝えがある。文化財登録前に木造平屋建ての主屋を調査し、使用されたくぎから江戸後期(約160年前)に建てられたことが分
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空きビル舞台に まち活性化を 沼津で事業始動
沼津市の2設計事務所と市は今月から、JR沼津駅南口に近く利便性が高い商業エリアの添地町のまちづくりに向け始動した。近年地元で課題の空きビルを舞台に、ワークショップやイベントを来年3月まで定期開催し、活用法や地域の未来を模索する。 空きビルを利活用して地域活性化を目指すプロジェクト「_for now」の一環。拠点となる築42年の「大興ビル」前の公共スペースも使って、活用法を探るイベントを開く。 同町は幹線道路のさんさん通りや沼津仲見世商店街からは少し外れた場所にあり、ビルの3階以上は空き物件が多いなどの課題がある。25日の初回ワークショップでは、地元住民ら約20人が町の魅力について議論した。「
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手作り丸木舟で 狩野川20キロ旅 写真家西野さんら、撮影作品発表へ
沼津市戸田にアトリエを持つ写真家西野壮平さんはこのほど、伊豆周辺の林業関係者らと丸木舟を共同製作した。22日、伊豆の国市の神島橋から沼津市我入道浜までの狩野川約20キロを下り、駿河湾を目指した。 西野さんは、山林整備や山を生かしたコンテンツ提供に取り組む合同会社アラハラスヤッホ(伊豆市、吉田泰志代表)やボランティアの協力を得て、4月に河津町で直径約80センチのスギを伐採。丸太をくりぬき、長さ約4メートル、重さ約100キロの丸木舟を完成させた。 22日早朝、伊豆市の貴僧坊水神社で丸木舟を清めた。西野さんや吉田さん、林業の後藤哲也さん(同市)ら5人が交代で狩野川をこぎ進め、約6時間かけて駿河
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廃材でカラフルパンダ 沼津特支で「みらーと」出前講座
静岡県障害者文化芸術活動支援センター「みらーと」は21日、廃材を使ったアートを作る出前講座を沼津市の沼津特別支援学校で実施した。美術の授業の一環で、みらーとの東部地区支援コーディネーター伊藤享子さんとアートディレクター遠藤次朗さんが講師を務め、中学部1年生14人が共同制作に取り組んだ。 生徒は牛乳パックや空き箱にさまざまな色のアクリル絵の具を塗った。1・8メートル×0・9メートル大のボードに貼り付け、虹色で彩ったパンダの顔の絵を仕上げた。 文化芸術活動の普及を通じ、障害者の社会参加や理解推進を図るみらーとは、福祉施設などで出前講座を開いている。遠藤さんによると、就職対策などで
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若山牧水の遺徳しのぶ 吟詠や合唱披露 裾野・鈴木図書館短歌会
裾野市の鈴木図書館短歌会は17日、同市ゆかりの歌人若山牧水(1885~1928年)をしのぶ「第48回裾野牧水祭」を市民文化センター前の歌碑で2年ぶりに開いた。 市合唱連盟と市吟道連盟がそれぞれ、富士山麓の風景などを詠んだ牧水の短歌を題材にした合唱と吟詠を披露した。同短歌会講師の湯川邦子さんは、牧水の歌碑のいわれを解説。牧水が酒をこよなく愛したことにちなみ、歌碑には牧水が好んだとされる日本酒「白雪」が注がれた。 晩年の8年間を沼津市で過ごした牧水は隣接する裾野市もたびたび訪れ、紀行文や短歌を残した。市内6カ所に歌碑が設置されている。
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⚾浜松工打線爆発 10年ぶり8強進出 秋季高校野球静岡県大会3回戦
来春の選抜大会につながる第76回秋季高校野球静岡県大会は16日、草薙など4球場で3回戦8試合を行った。浜松工は小粥獅峯の勝ち越しの適時打を含む3安打の活躍で加藤学園を下し、10年ぶりの8強進出。大会第4日は17日、草薙、清水庵原の両球場で準々決勝を行う。 【評】中盤以降に打線が爆発した浜松工が加藤学園との接戦を制した。 3点を追う浜松工は五回、相手の野選で好機を広げ、小粥の適時三塁打などで一気に4点を奪い、逆転した。再びリードを許したが、七、八回に2点ずつ追加した。 加藤学園は序盤、優位に試合を進めたが、浜松工の継投の前に再逆転はならなかった。 小粥3安打 逆境で本領 2回戦に続
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空きビルが映画館に 沼津仲見世商店街 市、月替わりイベント
沼津市などは17日まで、中心市街地の回遊性向上を狙い実施する社会実験「オープンヌマヅ」の月替わりイベントを、同市大手町の沼津仲見世商店街で実施している。今月は「シネマ」をテーマに、飲食出店や映画上映などを実施する。 初日の15日は、8月末に市内で開催した短編映画祭「みちくさ映画祭」の受賞作品上映会を開いた。旧夢屋の空きビル内にスクリーンを設置し、映像作家伊藤秀海さんが伊豆の国市で撮影したドキュメンタリー「ご縁で広がる笑顔の田んぼ」などを上映した。16、17日も午前11時、午後3時の各日2回上映する。 マルサン書店旧仲見世店では、市内で撮影された映像作品のロケ地を紹介するパネルを展示してい
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記者コラム「清流」 伊豆のセブ島
人生初の富士登山をした今夏、伊豆半島ジオパークの魅力も知りたくなり、2日間かけてドライブした。 沼津を出発後、西伊豆町の堂ケ島で遊覧船に乗り、南伊豆町のヒリゾ浜で海に潜る。石廊崎で断崖絶壁を見て伊豆市で温泉に入り、熱海市へ。約180キロの旅程を車で走らせ、海や山などさまざまな角度から地質の違いを観察すると、表情の多様さに驚かされる。 中でも、切り立った崖の下にあるため船でしかたどり着けないヒリゾ浜は、県内にいながら遠い南洋の島に来た感覚になる。「伊豆のセブ島」とも称されるそうだが、伊豆半島が日本で唯一のフィリピン海プレート上にあることとも無縁ではないのかもしれない。 富士山も伊豆半島も
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“深海魚の聖地” トロール漁解禁 沼津・戸田漁港 本エビやタカアシガニ水揚げ
深海魚の聖地とも呼ばれる沼津市戸田で9日、今季のトロール漁が始まった。特産のタカアシガニや深海に生息する魚、エビが水揚げされた。 同日午前3時ごろ、底引き網船6隻が戸田漁港を出発。午後3時ごろから続々と帰港し、本エビやミズダコ、タカアシガニなどの深海魚を水揚げした。 田子沖の深さ300メートル地点にいるエビを狙って漁をした日の出丸は、本エビ280キロ、タカアシガニ2匹、ミズダコ20キロ、アカザエビ15キロを取った。日の出丸の大村真史さん(46)は「禁漁期間を経て、エビが育っていてほっとした。今日の取れ高はまずまず。今後に期待したい」と話した。 トロール漁は、片側1400~1600メート
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夢や考え英語で発表 沼津で中学生対象弁論大会 4年ぶり対面式
沼津市は6日、市内の中学生を対象にした英語弁論大会を同市第五地区センターで開いた。コロナ禍の影響で昨年まではオンライン審査だったが、4年ぶりに対面式で行った。 19校から各1人の代表者が参加。将来の夢や自身の考えを英語でまとめ、身ぶり手ぶりを交えて1人5分以内で発表した。 入賞した上位3人は、20日に同所で開く東部大会の出場権を得た。入賞者は次の通り。 ①鈴木心春(門池3)②大橋真奈(沼津四3)③井上由衣(沼津一3) (東部総局・菊地真生)
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女性団員受け入れ本腰 沼津市消防団 トイレ、更衣室求める
消防団員不足が全国的な課題になる中、沼津市民が女性団員の受け入れに向けた施設整備に向けて動き出した。同市の金岡中部地区連合自治会(土屋新一会長)の関係者らがこのほど、市役所を訪れ、市消防団24分団詰め所に女性用トイレと更衣室を設置するよう求める要望書を頼重秀一市長に提出した。 市によると、消防団員は年々減少傾向にある一方、分団に加入する女性は急増している。分団は2018年に女性が加入するまで男性のみだったが、22年以降に女性計10人が入団した。 同時に浮上したのが、老朽化が進む各消防団の詰め所に、女性用の更衣室とトイレがない問題だった。同自治会によると、女性が所属する市内計6分団のうち、第1
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沼津に文学リヤカー 焼き芋店が古本行商、イモテリア改め「山仲」
冬季に沼津市街地でリヤカー行商を行っている焼き芋専門店「イモテリア」は今夏、「山仲」に屋号を改め、古本行商を始めた。毎週火曜日、沼津市大手町のカフェ「チャトラコーヒー」前に出店し、沼津の本文化発信に力を入れる。 運営するのは、同市の後藤師珠馬[しずま]さん(33)と宮崎篤人さん(62)。サツマイモの収穫がない夏季もリヤカー行商を継続しようと、専用リヤカーを作って7月下旬に古本販売を始めた。軒先で小規模飲食店などの不定期出店を受け入れているチャトラコーヒーの店主古谷哲成さん(42)が本好きだった縁で、出店が決まった。 高さ約2メートルのリヤカーには古本600冊を収納可能で、地元有志が作るミ
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記者コラム「清流」 富士登山中の国際交流
今夏、富士山臨時支局の支局員に指名された。取材テーマは、外国人登山客の多言語対応。山小屋などに事前取材して臨んだが、電話だけではイメージが湧かない。的確な記事を書けるのか-。不安を抱え、人生初の富士登山に挑んだ。 登山中、すれ違う下山客と「こんにちは」「ありがとうございます」「頑張って」と声をかけ合った。息が上がってきつい時も、エールをもらうと頑張れる。外国人にも声をかけると、多くの人が日本語で返してくれて、うれしかった。 山の上は、年齢、国籍、性別を問わず平等だ。外国人でも日本語のあいさつさえ覚えれば、つらさを分かち合える。通訳アプリを使えば意味は伝わるが、視線の先にはスマートフォン。
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地震想定し救助訓練 駿東伊豆消防本部 旧沼津市民体育館
沼津市にある駿東伊豆消防本部の沼津北、沼津南の両消防署が、9月に取り壊される旧沼津市民体育館で壁などを壊し、実践的な救助訓練に取り組んでいる。 訓練は12~31日の日程。両署の高度救助隊と消防隊の計60人が複数日に分かれて臨み、17日は北署の8人が参加した。地震で鉄筋コンクリート造りの建物が倒壊し、中に人が閉じ込められた事態を想定。エンジンカッターなどの削岩機を使ってコンクリートの壁をくりぬき、救助隊の進入口を設けた。 取り壊しを前に、市が訓練場所として両署に提供した。同署高度救助隊の山本博副隊長は「コンクリートや建物を使える機会はあまりないのでありがたい。実際の災害の状況に近い訓練がで
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学校と教科書の変遷たどる 沼津市立図書館で企画展
沼津市立図書館は来年2月29日まで、沼津の教育に焦点を当てた企画展「沼津の学校と教科書のあゆみ」展を同館2階で開いている。市制100周年の記念企画。 学校の沿革や校歌、校区内の名所などを、前期後期に分けてパネルで紹介している。11月以降の後期展示では、静浦、長井崎、戸田の各小中一貫校が開校する前にあった小学校の歴史を掘り下げる。 学校教育、教科書、給食の変遷をたどるポスターを掲示し、給食の食品サンプルも展示。明治から昭和にかけての復刻版教科書や現代の教科書、文集は手に取って読むことができる。親子連れなどが足を止め、見入っていた。
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芥川賞選考委員へ“幻の腕時計” 井上靖文学館(長泉)が確認 1958年だけ配布
芥川賞(日本文学振興会主催)受賞者の正賞として授与されることで知られる懐中時計。このほかに、1958年の同賞選考委員のみに配布された“幻の腕時計”が存在していたことが19日までに、長泉町井上靖文学館の調べで分かった。 腕時計はロンジン製。2019年に個人から同館に寄贈された際にはすでにベルトがなく、裏面に「芥川賞委員 井上靖殿 日本文学振興会 1958」と刻まれていた。寄贈直後に同館の学芸員徳山加陽さんが振興会に問い合わせたが、「昭和30年代前半の資料がなく、配られた経緯は不明」と回答があった。 徳山さんは企画展「井上靖と芥川賞」の準備を機に今春、1958年当時に
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沼津の居酒屋「相棒」46年の歴史に幕 食器無償配布、思い次代へ
地域で愛された居酒屋を次代につなげようとの動きが地元沼津市で始動した。18日、店で使っていた食器や道具などを常連客や新たに開業する人らへ無償配布する取り組みが行われた。一つ一つに込められた店主の思いや、店の雰囲気を継承する。 46年の歴史に幕を閉じたのは、中心街の同市大手町の居酒屋「相棒」。6月30日に店主宮本昌国さん(74)が急逝し、閉店した。昌国さんと妻の緑さん(75)が出迎え、地酒「白隠正宗」を提供する居酒屋として、多くのファンに愛された。「(昌国さんは)包丁を握れて味を維持できれば、80歳まで仕事を続けたいと話していた」と緑さんは振り返る。 店を次代にも知ってほしいと、常連客らが
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カラフルな犬や猫 新聞紙、紙粘土で工作 沼津でワークショップ
沼津市庄司美術館(モンミュゼ沼津)は13日、富士市の造形作家あしざわまさひとさん(50)のワークショップ「おさんぽ犬をつくろう!」を沼津市の千本プラザで開いた。小学生と保護者19人が、新聞紙などを使ってオリジナルの犬や猫を工作した。あしざわさんの個展「たのしむアート展」の関連イベント。 参加者は丸めた新聞紙に粘着テープを貼り付け、動物の形に整えた。足に車輪を装着し、表面に色とりどりの紙粘土を貼り付けて、理想の犬や猫を完成させた。自宅でイメージ図を描いてから兄と参加した森山結月ちゃん(5)=同市=は「顔がピンクの猫を作りたかった。百点満点の出来栄え」と笑顔を見せた。 個展は27日まで、同美
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読書感想文のこつ 学芸員が教えます 長泉町・井上靖文学館
長泉町井上靖文学館は7日、学芸員がマンツーマンで夏休み課題の読書感想文を手助けする小中学生向けワークショップを同館で開いた。 参加者は学芸員の徳山加陽さんが作成したワークシートで「本を選んだ理由」「自分だったらこうすると思ったところ」など文章の構成要素を整理し、原稿用紙に清書した。毎年参加している森島心美さん(三島沢地小4)は「シートに書くことで自分の思いを整理でき、人に見てもらうことで新しい視点を得られる」と振り返った。 2021年に始めた講座は年々人気を集め、本年度は同日を含む3日間で計約30人が参加した。コンクール出品を目標に、感想文を書き上げてから参加した子どももいたという。徳山
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「トー横」 静岡県東部から家出の10代も 夏休み 静岡県警、警戒強める
東京・歌舞伎町の一角に「トー横」と呼ばれるエリアがある。近年、若者が薬物事件や犯罪に巻き込まれるなど社会問題化する中、静岡県東部の子どもが家出して訪れたり、防犯ボランティア団体に保護されたりするケースが出ている。学校が夏休みに入り、静岡県警などは地理的な近さから安易に「トー横」を目指して集まらないよう呼びかけている。 「SNSを見て境遇が近い子の存在を知り、トー横に集まるようだ」。歌舞伎町で活動する防犯ボランティア団体「オウルxyz(オウリーズ)」代表の男性は言う。男性は警察や行政と連携し、同町の若者の食事支援や家族の悩み相談、家出人捜索の支援などに取り組む。近年、若者が都内近郊だけでな
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海の魅力 SUPで満喫 沼津、児童向け体験会
子どもたちに海の魅力を伝える沼津市のボランティア団体NPO法人東駿河湾マリンスポーツ振興会(大川瞬代表)は6日、同市の牛臥海岸でスタンドアップパドルサーフィン(SUP)の体験会を開いた。沼津第三小校区のサッカースポーツ少年団「FCテルセーラ」を招待した。 同少年団の児童約20人が参加した。大川代表らインストラクターがボードの立ち位置やパドルの動かし方などの操作方法と、海での危険の対処法を伝授。児童はボードをすいすいとこいだり、上に寝そべったりして海のアクティビティーを満喫した。 (東部総局・菊地真生)
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国1で死亡事故連続 沼津署など、深夜中心に対策強化
沼津署などは、7月に沼津市の国道1号で交通死亡事故が連続発生したことを受け、深夜時間帯を中心に事故防止対策に力を入れている。 同市岡宮の共栄町交差点では7月下旬に、速度や信号などルールが守られているかを確認する交通指導取り締まりを実施した。別の日の深夜には、可搬式速度違反自動取締装置を使った速度取り締まりを同市原で行った。8月以降も定期的に取り締まりを継続する。 同市の国道1号では7月中旬の1週間で、2件の交通死亡事故が発生した。道幅が広く、同署の斎藤幸治交通官は「深夜は信号無視や法定速度の大幅超過が多い。大事故につながるリスクも大きい」と話した。
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ハチワレを相棒に【富士山臨時支局/雲上日誌】
人生初の富士登山直前、5合目の売店に入ると、人気漫画「ちいかわ」に登場する「ハチワレ」と富士山がコラボレーションしたキーホルダーが売られていた。不安を紛らわそうと、お守り代わりに衝動買い。保全協力金を支払った際に入手した木札とともに、早速ザックにくくり付けた。 登山の様子は富士山臨時支局のX(旧ツイッター)アカウントで逐一更新している。投稿用の撮影にハチワレを紛れ込ませると、これが案外楽しい。雨の気配が漂う中、ほぼ休憩なしで上った8合目から9合目までのつらい道中も、ハチワレが必死にがけをよじ登る作中場面を思い出すと、不思議と力が湧いた。 山頂では、御来光を背景にぬいぐるみをうれしそうに撮
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外国人の富士登山急増 多言語対応急務に 山小屋スタッフら AI翻訳機器やアプリ活用
富士山で今夏、急増する外国人登山客への対応が急務になっている。ボランティアガイドや山小屋スタッフは人工知能(AI)で翻訳する機器「ポケトーク」やスマートフォンアプリを活用するなど工夫を凝らすが、混雑時の使用やマナー周知の難しさなど、課題も浮かぶ。 2日午前5時前、富士山頂には御来光を待つ大勢の姿があった。特に外国人客が目立ち、さまざまな言語が飛び交った。静岡県は開山日の7月10日と15~17日の3連休、県内各登山道5合目で外国人登山者の比率を目視で調査。富士宮口は14・4%、御殿場口は7・2%、須走口は23・1%、全体は14・6%だった。 外国人ツアー客が多い須走口5合目に7月開設した富
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活況の山小屋、続く警戒 コロナ5類移行後初のシーズン、値上げも予約殺到/受け入れ制限【富士山臨時支局】
新型コロナウイルスの5類移行後、初の富士登山シーズンを迎え、利用者の登山スタイルがコロナ禍以前に戻りつつある。開山1カ月前から各山小屋に予約が殺到し、週末は満室に近い状態が続く。一方、宿泊者数をコロナ禍前の6~8割に減らすなど、山小屋ごとに感染防止策を模索している。 テーブルを相席し、会話を楽しみながら温かいカレーをほおばる-。そんな光景が4年ぶりに戻ってきた。富士宮口9合目の万年雪山荘は、テーブルに配置していたパーティションを今夏撤廃し、スタッフも増員した。 渡辺和将社長は「やっとお客さんが戻ってきた。7月は天気にも恵まれたのでありがたい」と胸をなでおろす。十数年ぶりに、長男とともに
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海外への指定校推薦制度 知徳高(長泉)静岡県内初導入 24年度から
知徳高(長泉町)は2024年度、海外の大学・専門学校との指定校推薦制度を静岡県内で初めて導入する。高校卒業後に海外で専門的な知識や技能、語学を学べるよう進路の選択肢を増やし、国際社会で活躍できる人材育成につなげる。 留学手続き代行業「留学情報館」(東京都)と協働して北米、オセアニア、英国、アジアの7カ国83校と提携。海外の専門学校を含む提携事例は同社初という。 指定校推薦は、高校の評定や民間英語試験「TOEFL」などで一定の出願基準を満たすと、面接や小論文などで進学ができる制度。国際的な大学評価が日本の難関私立大より高ランクの大学を38校確保した。就職希望者の中ではワーキングホリデーや海
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静岡人インタビュー「この人」 短編映画祭を初開催する映画監督 藤木裕介さん(沼津市)
短編映画制作の傍ら、国内外で活動する現代アートチーム目[mé]の制作サポートなどに関わる。8月27日、沼津駅近辺で短編映画祭「みちくさ映画祭」を初開催する。39歳。 -企画のきっかけは。 「昨冬、市内で短編映画を作るワークショップを開いたが、関係者以外に上映する機会がなかった。参加者の一人で、映画上映会『スキマcinema』を主宰する大木真実さんが、より多くの人に見てもらえる場所をつくろうと映画祭を提案した」 -映画祭の概要は。 「公募で集まった20分以内の短編映画を複数の会場で上映する。上映作品を選考する「推薦委員」も沼津に関わる人を対象に公募した。推薦理由をプレゼン
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芦川君(清水小6)が意気込み ソフトテニス 全国大会 町長を表敬訪問
8月3~6日に神戸市で開かれる「第40回全日本小学生ソフトテニス選手権大会」に出場する清水町立清水小6年の芦川聖太君(韮山ジュニアクラブ)が24日、町役場を訪れ、関義弘町長に意気込みを語った。 真田淳輝君(掛川ジュニアクラブ)とペアを組む芦川君は、5月に静岡市で行われた県予選で準優勝して全国大会の出場を決めた。ダブルスの種目で出場する。芦川君は「去年は県ベスト8だったのでうれしい。さすが県代表と思われるよう、精いっぱい努力していい結果を出したい」と健闘を誓った。 関町長は「体調管理に留意し、勝利に向けて頑張って」と激励した。 (東部総局・菊地真生)
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白熱!海上段ボール船レース 沼津・戸田港まつりで5年ぶり復活
沼津市戸田地区最大の祭り「戸田港まつり」(同実行委主催)が22日、戸田中央桟橋前で開かれた。新型コロナウイルス禍前のプログラムに戻し、「海上ダンボールレース」などのイベントが5年ぶりに復活した。 レースは子どもの部に5組、一般の部に6組が出場。段ボールで手作りした船に2人一組で乗り込み、耐久時間を競った。子どもの部は、ともに戸田小中一貫校6年の大野依央さんと長島光希さんでつくる「かにや幸徳丸チーム」が優勝した。長島さんは「ぶっつけ本番で挑戦した。声を合わせて頑張ったら意外と速く進んだ」と喜びを語った。 このほか、地元住民による太鼓やダンスなどのステージや、船上餅まきなども5年ぶりに開催。
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⚾御殿場西 竹上が連続完封 全国高校野球静岡大会3回戦
▽3回戦(あしたか第2試合) 御殿場西100000010―2 小笠 000000000―0 ▽二塁打 名古、岡本(御) ▽試合時間 2時間9分 【評】主戦竹上の好投で御殿場西が小笠との投手戦を制した。 御殿場西は初回、名古の適時二塁打で1点を先制。8回には竹下の安打を足掛かりに岡本の二塁打で貴重な追加点を挙げた。竹上は左腕からテンポよく投げ込み、完封した。 小笠は好機にあと一本が出ず、主戦村上の力投に応えることができなかった。 「打たせて取る」持ち味全開 チェンジアップの精度向上 2点リードの九回裏、二死満塁のピンチに直面した御殿場西の主戦竹上。「どきどきして(相手の)応援が
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河内神楽 獅子舞 勇壮に 沼津・海瀬家住宅で「天王祭」
沼津市西浦河内の住民がこのほど、4年ぶりに天王祭を営んだ。登録有形文化財に今春答申された海瀬家住宅主屋のほか、御崎神社と子聖神社で、伝統の河内神楽舞を奉納した。 海瀬家は江戸から明治期にかけて、旧河内村の名主や戸長を務めた旧家。住宅を管理する一般社団法人「仲屋」によると、江戸末期に当時の海瀬家当主が三津から妻をもらった縁で、みこしと獅子神楽が伝わった。河内神楽舞は、県内でも類例の少ない獅子舞の神楽。コレラの大流行により、疫病除けの祭りとして確立されたという。 神事とみこしの奉納後、獅子の面をかぶった消防団の新入団員の男性2人が「下がり葉」「神拍子」「日立」の3演目を披露した。笛や太鼓、「切れ
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マッチ箱で巡る 昭和初期の沼津 市制100周年記念 市立図書館で展示
沼津市立図書館は8月3日まで、昭和初期の市街地にあった飲食店や映画館のマッチ箱ラベルを同館4階で展示している。同館の職員が、親族のコレクションを借り受け、図書館の郷土資料などからラベルに描かれた店の当時の所在地を特定。地図に落とし込み、およそ90年前のモダンで華やかな街並みがマッチ箱を通して浮かび上がった。 展示品は、同市の故土井正路さんが所蔵していたコレクション。職員の山本晴望さん(65)が、親族に土井さんのひ孫がいる縁で借り受け、市制100周年を機に展示を企画した。1万点におよぶラベルのうち、約60店が沼津市内の店舗で、保存状態が良く、色あせずに残っていたという。 展示しているラベル
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記者コラム「清流」 俳句と生成AI
室町時代の連歌師宗祇法師の功績をしのぶ連句実作会が6月、裾野市で開かれた。取材の帰り際、講師の女性から「一句作ってみない?」と誘われた。俳句や連句の知識もなく不安だったが、ゆったりとした雰囲気に引かれ、18句を連ねる「半歌仙」に詠み人の一人として参加した。 連句は、最初の句の情景から次の句を想像し、月や恋などのテーマ(定座)に沿って詠み合う。季語や字数の制約に悩みながら、ふと思った。脳内にしか存在しない情景を言葉で出力する連句の実作プロセスは、生成AIに画像を出力させるための「プロンプト(呪文)」に似ているのだ。 調べると、生成AIに有名な句を入力し、イラストを作る人もいるらしい。新技術
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「ぬまづの宝100選」一新 パネル展で選出項目紹介 沼津市制100周年、記念イベントで発表
沼津市は歴史や景観、農水産物など地元の魅力をまとめた現行の「ぬまづの宝100選」を一新した。7日、同市のキラメッセぬまづで開いた市制100周年記念イベントで発表した。 100選は2011年に決定。22年に実施した新100選の候補応募には498件、投票には約1万票が市内外から集まった。公募による委員を含めた選定委員会を設け、投票結果も参考にして選定した。 新100選には、伊豆半島ジオパーク、阿野全成と大泉寺、アスルクラロ沼津、ラブライブ!サンシャイン‼の聖地、深海魚など24項目が加わった。発表に合わせてウェブサイトも一新した。 新100選を紹介するパネル展を9日まで同会場2階で実施して
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千楽カツハヤシ/あした葉アジフライ 沼津「勝負メシ」提供店に客続々 将棋棋聖戦から一夜
沼津市で開かれた将棋の第94期棋聖戦第3局から一夜明けた4日、藤井聡太棋聖と挑戦者の佐々木大地七段が対局当日の昼食で味わった「勝負メシ」の提供店は、多くの客でにぎわった。 市は対局日に食べてもらいたい地元グルメを公募。候補を6品に絞り、対局前日の検分で2人が食べたいものを選んだ。 藤井棋聖が食した千楽北口店のカツハヤシは、分厚いとんかつにデミグラスソースがかかったボリューミーな一品。シェフの大竹浩司さんは「沼津といえば海鮮だから、選ばれるとは思わなかった。完食されたと聞いてうれしい」と喜んだ。4日は来客増加を見込んで通常の2倍の材料を仕入れ、昼営業で一日分のルーがなくなったという。 佐
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藤井棋聖、4連覇に王手 沼津で将棋・棋聖戦第3局 佐々木七段に107手で勝利
藤井聡太棋聖に佐々木大地七段が挑む将棋の第94期棋聖戦第3局が3日、沼津市の沼津御用邸記念公園東付属邸で指され、藤井棋聖が107手で勝利した。通算成績を2勝1敗とし、4連覇に王手をかけた。 持ち時間は各4時間。先手の藤井棋聖は得意の戦型「角換わり」を選んだ。後手の佐々木七段が右玉に組み替えると、先手が桂馬を端に跳ねる意表の一手を放った。互いに長考を重ねた後、佐々木七段が攻めを決断し終盤戦へ。変幻自在の玉さばきで藤井棋聖がリードし、投了に追い込んだ。 終局後、市内で行われた大盤解説会でファンの前に登場した藤井棋聖は「非常に難しい将棋で、中盤からは攻められる展開もあったが、なんとか辛抱強く落
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藤井棋聖と佐々木七段が抱負 将棋棋聖戦 沼津で前夜祭
将棋の第94期棋聖戦第3局の前夜祭が2日、沼津市内で開かれた。ファン約120人に対し、4連覇を目指す藤井聡太棋聖(20)=竜王・名人・王位・叡王・棋王・王将=とタイトル初挑戦の佐々木大地七段(28)が3日の対局へ抱負を語った。 第3局の会場は沼津御用邸記念公園東付属邸。2021年の棋聖戦以来、2年ぶりに同市を訪れた藤井棋聖は「天気に恵まれ、園内を見て改めて素晴らしい対局の場と思った。市制100周年の節目にふさわしい対局にしたい」と誓った。佐々木七段は「地元一体で盛り上げていただいていると感じる。ヤマ場の第3局でいい結果を出したい」と意気込んだ。 頼重秀一市長は「棋聖戦に向けて、&ldqu
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棋聖戦グッズと盛り上がる 沼津で3日 将棋第3局 歓迎ムード
沼津市の沼津御用邸記念公園で3日行われる将棋の第94期棋聖戦第3局を前に、地元で歓迎ムードが高まっている。市が開催を記念して製作したグッズの売れ行きは「おおむね好調」(文化振興課)。市立図書館は将棋特集コーナーを特設し、市民の関心を集めている。 市は開催記念印(100円)、Tシャツ(M、L各サイズ1500円)、不織布バッグ(500円)のグッズ3種を、6月下旬に発売した。記念印や市内各地に掲示した横断幕の書は、沼津市立高書道部の生徒に依頼。同課担当者は「対局する藤井聡太棋聖と佐々木大地七段はともに20代。若い世代にも開催をPRしたい」と説明する。 Tシャツはすでに各サイズ40枚、バッグは6
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記者コラム「清流」 投資とレチノール
近年、肌の老化防止に効くと知られている成分が「レチノール」だ。2017年、厚労省にしわ改善の効果があると認められて以降、SNSでは「日焼け防止とレチノールは積み立て投資」と日々叫ばれている。美容への関心は人並みの私だが、気づくと毎日欠かさず塗らなければいけないという意識が植え付けられていた。 一方、企業型確定拠出年金やつみたてNISAなど実際の投資も、若いうちに始めることを強く推奨されている。興味関心の有無を問わず「今始めないと損をする」とせかされ、不勉強の状態ながら先日、始めることになった。 レチノールも投資も、義務のようなものなのだろう。「リスク分散させつつ地道に続ければ30年後に利
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沼津・戸田で新たな祭り「Head for Heda」ライブや映画上映 地元中学生が案内看板作り
沼津市戸田地区の団体や企業でつくる戸田フェス実行委は7月1日、新たな祭り「Head for Heda(ヘッドフォーヘダ)」を開く。御浜岬公園を中心とする5会場で、飲食や音楽ライブ、映画上映などを展開。地域資源の発信と地元愛の醸成を図る。 実行委は戸田観光協会、市商工会戸田支所、まちづくり会社の合同会社レイバーで構成。宿泊施設タゴールハーバーホステルをはじめとする中心エリアと公園を、渡船組合による渡し船がつなぐ。公園では海の家がオープンし、10以上の市内の飲食店が出店する。映画上映、音楽ライブ、ヨガなどを体験できる。 6月下旬には戸田小中一貫校8年生13人が、会場案内用の看板を装飾した。来
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「勝負メシ」候補6品決定 将棋・棋聖戦 沼津で7月3日
沼津市で来月開かれる将棋の第94期棋聖戦第3局で、対局する棋士2人に当日食べてほしい「勝負メシ」を募集していた市は28日、得票の多かった上位メニューを発表した。 藤井聡太棋聖と佐々木大地七段による対局は7月3日、同市の沼津御用邸記念公園で開かれる。市は「昼食候補」と「手土産スイーツ」の2部門に分けて、市内店舗のお薦めメニューを募っていた。 402票の応募があった昼食候補は、和食、洋食、中華に分けて集計。各ジャンル上位となった昼食候補6品の写真に、市民の推薦理由と店舗のメッセージを添えたメニューを用意し、対局前日に棋士2人に提示して選んでもらう。352票の応募があった手土産スイーツの上位3
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あなたの“推し作品”は? 推薦委員を30日まで募集 沼津で短編映画祭 8月
沼津市の有志が8月27日、市内中心街で映画祭「みちくさ映画祭」を初開催する。全国から募った短編映画を対象に、同市にゆかりのある推薦委員が“推し作品”を選んで上映作品を決める。有志による実行委は6月30日まで推薦委員を募っている。 実行委によると、20分以下の短編映画が対象で、すでに50作品以上が集まった。推薦委員は同市に関わる人が応募対象で、年齢、住所、性別、映画好きかは問わない。推薦作品を2作品選び、コメントを書く。推薦委員が上映時間を加味して協議し、上映作品を決める。1人しか選ばなかった作品も上映のチャンスがあるという。 実行委は市内で移動式の映画上映会「スキマcinema」を定期開催す
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児童が深海の謎探究 沼津高専で「育成プロジェクト」開講
深海好きの小学5、6年生を対象にした「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」(一般社団法人シヅクリ主催)が24日、沼津市の沼津高専で開講した。次世代の海洋専門リーダーの育成を目指す日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環。 県内外の児童10人が参加。初回は沼津高専の大津孝佳教授と高専生から、深海に関する基礎知識を学んだ。児童はオオグソクムシの行動観察に関する高専生の発表を聞いた後、オオグソクムシを一緒に観察した。講座を通じて分かったことや興味関心をまとめ、参加者同士で共有した。 来年1月まで全11回の予定。深海に関する講座を受けたり、フィールドワークを行ったりする。プロジェクト終盤には
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55メートルの短冊に願い 沼津西高書道部がパフォーマンス 仲見世七夕まつり開催前に
沼津市の沼津西高書道部は17日、同市の沼津仲見世商店街で巨大な短冊に記す書道パフォーマンスを実施した。23日に同商店街で開幕する仲見世七夕まつりのプレイベントで、4年ぶりに披露した。 はかまを着た2年生4人が「やあっ」と気合を入れながら、全長55メートルの布の短冊2本に「祝! 沼津市政100周年」「世界中が平和でありますように‼」と力強く表現した。布や墨の色は、青と黄の“ウクライナカラー”を採用。買い物客がパフォーマンスを見つめ、完成時には大きな拍手が湧いた。 部長の杉山ひなのさん(16)は「願いがかなうように気持ちを込めた。緊張したが、練習時より迫力ある作品が書
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ひき逃げ犯 自転車で2キロ追跡 お手柄高校生に沼津署が感謝状
沼津市岡宮で3日に起きた車両5台が関連するひき逃げ事故を目撃し、逃走した容疑者の男の逮捕に協力したとして、三島長陵高1年の植松楽士さん(15)=同市=に14日、沼津署から感謝状が贈られた。 事故は3日午後9時半ごろに発生。植松さんは自転車で帰宅中、逆走する乗用車が車両4台と衝突するのを目撃した。最後の1台と衝突して車が停止した後、運転者が車を残して逃走。植松さんは自転車で約2キロ追いかけ、合流した署員に状況を伝えた。 「現場で動けるのは自分だけと思った」と植松さん。当時の状況について「『やばい、逃げ出した』と思い、追いかけた。今になって、すごいことをしたと実感が湧いてきた」と話した。
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深海お掃除ロボ開発 生物の特性組み合わせた機能 小中学生と沼津高専
静岡県内の小中学生が沼津高専(沼津市)のサポートを受け、さまざまな深海生物の特性を組み合わせたキメラ型の深海お掃除ロボットを開発した。海洋プラスチックなどが社会問題となっている中、関係者の間で話題になっている。 手がけたのは、深海の専門知識を身に付ける「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」(日本財団主催)に参加した土屋友梨花さん(静岡清水二中1年)、藤島汐希さん(沼津門池小6)と、姉の藤島妃那さん(沼津門池中2)。昨夏、深海探査に取り組む沼津高専の学生から、生物の特性をものづくりに生かす「バイオミメティクス」の手法を教わり、深海で海洋ごみを回収するロボット制作に着手した。 3人は、移
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万華鏡作りに挑戦 沼津市少年少女発明クラブ開講
沼津市内の小学校高学年に科学の面白さを伝える「市少年少女発明クラブ」の開講式が20日、同市の第五地区センターで開かれた。初回は「万華鏡をつくろう-光がつくるふしぎな世界」と題した講座を行った。 ボランティアによる活動は2020年に開始。沼津高専名誉教授の勝山智男実行委員長は「いざという時に発明できる子になってほしい。あえて全ては教えないので、工夫しながら取り組んで」とあいさつした。 初回は同校非常勤講師の石川弘美さんが講師を務め、13人が参加した。鏡の枚数や角度で変わる見え方を調べる実験を通して光の仕組みを学んだ後、紙筒と鏡で万華鏡を製作した。 同クラブは引き続き本年度の参加児童を募っ
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静岡人インタビュー「この人」 今夏タイで上演する劇で主演する写真家 鈴木竜一朗さん(御殿場市)
7月中旬、静岡とタイの劇作家が共作した演劇で、本人役を演じながら撮影もする。戯曲制作のため4月中旬、タイの制作チームと県東部の水にまつわる場所をリサーチした。38歳。 -出演の経緯は。 「京都府舞鶴市で2017年に上演した石神夏希さん(静岡市)の戯曲『青に会う』への出演がきっかけ。同作の構造はそのままに、舞台をタイ北部のダーンサーイに移してナッタモン・プレームサムランさん(タイ)が戯曲を書き下ろす。来訪者である日本人2人が、旅を通じてタイの青にまつわる人や景色、ものに出会うという内容で、再び同じ役で出演する」 -どのように上演するのか。 「タイの街中で7日間上演する。出演者は上演前夜
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「地域の人事部」2年目 企業、人材の交流促進を【東部 記者コラム 湧水】
経済産業省関東経済産業局が主導し、静岡県東部の中小企業で複業(兼業・副業)人材を推進する事業「地域の人事部」の取り組みが2年目を迎えた。首都圏の人材への周知と参加企業の増加を促し、関係人口創出につなげてほしい。 事業は昨夏に始動し、地域の支援機関や自治体などが一丸となって、複業人材のほか若者やシニア、女性、外国人など多様な人材とのマッチングを図り、企業の自走化を支える。県内では三島市が取り組み、このほか茨城県北部、長野県松本市と塩尻市、新潟県長岡市と燕市の6地域で取り組んでいる。三島では事務局の三島信用金庫を中心に市、商工会議所などが連携し、初年度は企業向けセミナーや企業と複業人材のマッチ
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沼津とカナダ 架け橋に バンクーバー拠点のイラストレーター 笠井さんが市長訪問
カナダ・バンクーバーを拠点にイラストレーター・絵本作家として活躍する沼津市出身の笠井香織さん(54)が25日、市役所を訪れ、頼重秀一市長に活動を報告した。 笠井さんは一時帰国中。現在は世界のビーチがテーマの絵本を制作中で、バンクーバーと沼津の海も登場させるという。地元の同級生の協力で、実家をミニギャラリーに改装していることも紹介した。「沼津の魅力はカナダの友人にも伝え続けてきた。沼津に招き、アートと音楽でつなげたい」と意欲を語った。 頼重市長は「カナダと沼津はフェンシングでの交流もある。文化の架け橋となってほしい」と期待した。 笠井さんは1994年にバンクーバーへ渡り、現地の大学在学中
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沼津市制100周年事業に積極参加 観光ガイド団体が総会
沼津市のぬまづ観光ボランティアガイド(前田嘉男会長)はこのほど、2023年度総会を同市で開いた。事業計画として、市制100周年記念事業などへの積極参加などを決めた。 昨年度は会設立20年で県知事表彰を受け、ガイド活動を行っている沼津御用邸記念公園やびゅうおで観光客は増加傾向にあったという。一方、依頼を受けてのガイドや学童向けガイドの依頼件数は低調だった。研修活動も積極的に実施し、新入会員10人を迎えた。 前田会長は「沼津ゆかりの文豪のイベント、狩野川花火大会、Sea級グルメなど市制100周年行事に積極参加し、沼津を盛り上げたい」と呼びかけた。
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静岡とタイ劇作家共作 台風15号きっかけ 22日、御殿場でトークと写真展
静岡県とタイの劇作家が、昨夏静岡市に甚大な被害を及ぼした台風15号をきっかけに、水をテーマにした戯曲の共同制作に取り組んでいる。今月中旬にはタイの制作チームが初来日し、出演者の地元である県東部周辺を調査。7月中旬からタイ北部のダーンサーイで開催するアートフェスティバルで上演する。 タイの「プラユーン・フォー・アート財団」が2021年に開始した演劇プロジェクトの一環で、台風15号を経験した静岡市の劇作家石神夏希さん(42)と、タイの劇作家・作家ナッタモン・プレームサムランさん(29)が共作する。石神さんの17年の戯曲「青に会う」の舞台をタイに移し、ナッタモンさんが新たに脚本を執筆する。ナッタ
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静岡人インタビュー「この人」 改修前の池で生き物保護イベントを開いた 吉田大祐さん(三島市)
休館中のヴァンジ彫刻庭園美術館(長泉町)の人工池「鏡池」の改修工事を前に、池の中の生き物を保護するプロジェクト「鏡池生きもの救出作戦!」を企画した。土木系県職員の傍ら、「かえる探偵」として子どもたちに生きものを知る楽しさを伝える活動に取り組む。函南町出身。42歳。 -企画のきっかけは。 「私設図書館『あひる図書館』(三島市)で本を貸し出す本棚オーナーの連携で生まれた企画。学生時代の研究を機に大好きになったカエルの本を図書館に並べたところ、同美術館の飯野隆常務理事から『工事時に生きものに配慮したい』と相談を受けた。美術館を訪れた際に池にカエルがいるのを見かけていたので、興味を持ち快諾した」
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桜並木沿い 太鼓やダンス 長泉、裾野でまつり キッチンカーや手作り品販売も
裾野、長泉の両市町の住民が交流するイベント「サクラサクマツリ」(実行委主催)が9日、両市町の4会場で開かれた。 メイン会場の深沢電工駐車場(同町桜堤)では、コロナ禍での中断を経て4年ぶりにステージが復活。地域住民や子どもたちが、太鼓やダンスなどを披露した。桜並木沿いにはキッチンカーや手作り品の販売ブースが並び、景品付きのスタンプラリーも展開した。 イベントは2015年から開いている。永田平正昭実行委員長は「多くの人の笑顔を見ることができた。交流につながってよかった」と話した。 (東部総局・菊地真生)
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記者コラム「清流」 未来に残る記録媒体は
母校の韮山高(伊豆の国市)で3月中旬、2000年当時の生徒会が校内に埋めたタイムカプセルが開封された。中には、学園祭のパンフレットや寄せ書き、写真などが入っていた。 印象深かったのは、音楽部の演奏を録音したMDが見つかった瞬間。開封を見つめる人が「おお…」とどよめいた。当時最新のデジタルメディアだったMDだが、いまや再生機器をほとんど見なくなった。20年先の未来を予測するのは、やはり難しい。 創立100周年の1973年に撮影した8ミリフィルムも発掘した。150周年を記念して今年の在校生も新たに埋めるそうだが、どの記録媒体を使えば20年後も再生可能なのだろうか。むしろアナログ
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複業人材と地域企業 マッチング事例報告 三島で関東経済産業局
関東経済産業局はこのほど、複業(兼業・副業)人材をはじめとする多様な人材を活用し、静岡県東部の中小企業の課題解決を目指す事業「地域の人事部」の活動報告会を、三島市の三島商工会議所で開いた。 本年度始動した同事業は、三島市と茨城県北部、長野県松本市と塩尻市、新潟県長岡市と燕市の計6地域8自治体で実施している。三島市を中心とする県東部では、事務局の三島信用金庫を中心に市、同商議所、静岡銀行が連携。企業向けセミナーや複業人材と企業のマッチングを重ね、支援体制を構築してきた。関東経済産業局の担当者は、首都圏の大手企業との連携、リスキリング(学び直し)との組み合わせなどを次年度以降の課題とした。
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臨床検査室、世界標準に認定 静岡がんセンター共同会社 ゲノム研究の質向上へ
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)と臨床検査受託会社「エスアールエル(SRL)」(東京)が共同でつくる検査会社の臨床検査室が27日までに、検査技術の世界標準とされる米国の臨床検査室改善法(CLIA)に認定された。全ゲノム解析を含めたがんゲノム検査の質を世界標準に引き上げ、ゲノム医療への貢献につなげる。 両者は2014年にがんゲノムを解析する共同臨床研究「プロジェクトHOPE」を始め、18年に合同会社を設立した。CLIAと、すでに認定を受けているCAP-LAPという、ゲノム関係で重要な二つの世界水準を満たしたことにより、国際規模の治験や新薬開発などに活用できる精度の高いデータを出せるという
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足の甲が振動 歩行案内、視覚障害者向け 沼津最で新技術体験会
沼津ライオンズクラブ(沼津市)はこのほど、自動車メーカーホンダのスタートアップ企業が昨年開発した視覚障害者向け歩行案内システムの体験会を同市総合体育館で開いた。視覚障害者支援に取り組む中、最新技術を学ぶ機会として企画した。 社名と商品名はいずれも「Ashirase(あしらせ)」。靴にスマートフォンのアプリと連動する機器を付け、目的地を入力すると足の甲などが振動し、進行方向を案内する。聴覚を邪魔せず、使用者の歩行能力を生かして情報処理をサポートする。 会員や沼津視覚特別支援学校に通う視覚障害者らが体験した。同校の鳥沢勉さん(36)は「アプリが示す順路と点字ブロックの方向がずれた場合、不安に
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熱戦 静岡県版防災かるた 裾野で初の東部大会
市民団体「しぞ~か防災かるた委員会」(静岡市)とNPO法人みらい建設部(裾野市)は21日、県内の名所と防災の知識を組み合わせた「しぞ~か防災かるた」の東部大会を同市生涯学習センターで初開催した。県東部の親子ら30人が熱戦を繰り広げた。 大会では、同委員会が2月に県内各地の名所などを盛り込んで制作した全県版の防災かるたを用いた。読み札は上の句に県内全市町の風土や歴史の知識が、下の句に防災への心得が詠まれている。 参加者は3人1組に分かれ、白熱した戦いを展開。優勝チームには、かるたのほか、取り札の絵を手がけたイラストレーター高山みほさんによる似顔絵が贈られた。参加した裾野市立西小6年の宮坂歩
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思い出品と23年ぶり対面 伊豆の国・韮山高卒業生 タイムカプセル開封
10月に創立150周年を迎える韮山高(伊豆の国市)は18日、2000年に開催した学校祭「龍城祭」で当時の生徒会が校内に埋めたタイムカプセルを開封した。卒業生や学校関係者80人以上が見守る中、思い出の品と23年ぶりに対面した。 校内の江川坦庵像脇にある記念の石碑を目印に1時間以上かけて掘り出した。カプセルからは、23年前の写真やビデオ、龍城祭のポスターのほか、携帯電話、MD(ミニディスク)、新聞、近隣の弁当店のメニューなど当時の雰囲気が伝わる品々が見つかった。 創立100周年の1973年に埋められ、2000年に開封したカプセルから引き継がれた8ミリフィルムや50年前の龍城祭のポスターも同じ
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お芋リヤカー レトロさ魅力 沼津の専門店、街中で「憧れの行商」
全国で焼き芋がブームになる中、1960年代に普及したリヤカー行商を復活し、沼津市中心街を練り歩く専門店がある。リヤカーでの焼き芋行商は近年、奈良県や神奈川県など一部地域に残るものの、めったにお目にかからなくなった“絶滅危惧種”。そのレトロな魅力から、地元住民のみならずインスタグラムなどのSNSでも注目を集める。 2月中旬、同市中心街で開かれた沼津あげつち商店街の稲荷市。煙突から煙を上げるリヤカーの前で、道行く人が次々と足を止めた。「物珍しさで売れる」と焼き芋専門店「イモテリア」運営者の1人、後藤師珠馬[しずま]さん(32)=同市=は笑う。 一緒に手がける後藤さんと
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記者コラム「清流」 人工池の中の生態系
休館中のヴァンジ彫刻庭園美術館(長泉町)の象徴である「鏡池」は、貴重なカエルやトンボの繁殖地でもある。同館とボランティアは2月下旬、3月の改修工事を前に生き物の生態を守ろうと“救出作戦”を敢行した。親子連れや工事業者、カエルマニアが懸命に生き物を探す、活気に満ちたイベントだった。 開館から20年、人工池の中には独自の生態系が築かれていた。企画した吉田大祐さんによると、産卵期は近隣の山に住むヤマアカガエルが水辺を訪れるのだそう。生き物が人為的に持ち込まれづらく、自然に囲まれている同館の環境の特異性を実感した。 取材後、さらに卵塊が見つかり、仮設ビオトープに移した卵は
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オール沼津産ジン完成 大中寺いもの“幻の焼酎”使用 11日発売、生産者と蒸留所コラボ
クラフトジン製造の沼津蒸留所(沼津市)は11日、同市原産の伝統野菜、大中寺いもの焼酎を使ったジン「Muso(むそう)」を数量限定で発売する。原料や製造所など「オール沼津産のジン」としてPRし、大中寺いもの知名度向上を目指す。 大中寺いもは明治時代、沼津御用邸に滞在中の皇族が大中寺(同市)に立ち寄った際にも振る舞われた里芋。この里芋を原料とする焼酎「夢窓(むそう)」は生産者でつくる「大中寺いもの会」が製造したが、一般流通に乗らない“幻の焼酎”だった。すっきりした焼酎の特性はジンの原料に適しているため、寺の副住職で会員の下山光順さんが製造を同蒸留所に依頼した。 香りづ
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アーティスト×静岡県東部企業が協働 新製品開発へ試作発表 長泉のまちづくり会社企画
手がけるのは日の出企画(山田知弘代表)。本年度の「アーツカウンシルしずおか」が採択したモデル事業の一環。制作の幅を広げたいアーティストと、販路を新規開拓したいものづくり企業を、同社と三島信用金庫が引き合わせた。図面を描けるデザイナーを仲介役に入れながら、互いのアイデアと技術を組み合わせて新製品を生み出す仕組み作りを、120日間かけて試行した。 同社が町の委託を受けて運営する下土狩駅前コワーキングスペースで3月上旬、試作品の発表展示会「日常+α」を開催した。真ちゅう製の脚と一枚板を組み合わせたテーブル、デザイン性の高いコーヒー焙煎(ばいせん)器具など、採算やロット数を度外視した試
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静岡人インタビュー「この人」 沼津の空きビル地下で期間限定ギャラリー開設 古地由莉香さん
沼津市のまちなか居住促進事業の一環で、JR沼津駅近くの空きビルを利活用して居住促進を目指す「for now(フォーナウ)」の運営サポートに携わる。昨秋から運営する丸天ビルの地下に1月末、ギャラリー「スペース戯曲」を設けた。 -フォーナウとは。 「ビルの空き室を借り上げ、低価格で入居希望者に提供することで、トライアル出店や新規事業立ち上げを促進する期間限定のプロジェクト。企画運営する合同会社レイバー(同市)と勝亦丸山建築計画(富士市)が入居者と大家をつなぐ。2021年に実施した第1弾のビルには昨夏、参加者の1人がコーヒー店を正式に開業し、実際に空きビルの活用につながった」 -スペース戯曲
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池の水全部抜く前に…希少カエルを救え! 子どもが生態系学び保護 改修控える長泉・ヴァンジ庭園
昨年末から休館しているヴァンジ彫刻庭園美術館(長泉町)の人工池「鏡池」の改修工事を契機に、静岡県東部の有志が池の中の生き物の保護に取り組んでいる。池は貴重なカエルの生息地としても知られ、子どもの参加型イベントを開いて生態系保全の大切さを訴えている。 同美術館の飯野隆常務理事が「池の生態系を守れないか」と、学生時代にカエルの研究をしていたという知人の吉田大祐さん(三島市)に相談したところ、子どもたちが楽しみながら池の中の生き物を学べるイベントとして「鏡池生きもの救出作戦!」を考案した。子育て支援グループ「ママとね」(同市)と連携し、池の水を全て抜く前に生き物を保護するイベントの第1弾を企画。
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画家ビュフェ風に長泉描く 児童が配色、構図学ぶ
長泉町の長泉北小6年生がフランスの画家ベルナール・ビュフェ(1928~99年)の作品を学び、特徴を採り入れて制作した絵画を紹介する「ビュフェの目で見る長泉」が28日、同町のコミュニティながいずみで始まった。児童らが独自の視点で大家の特徴を分析し、「長泉の好きなところ」とのテーマで町内の風景を描いた。 ベルナール・ビュフェ美術館、ながいずみ観光交流協会と連携した。5日まで。 児童は図画工作の授業の一環で、同館学芸員からビュフェについて講義を受けて臨んだ。接着剤やクレヨンを使って油彩風に描いた鮎壺の滝、ビュフェの配色や構図に寄せて描いた富士山など約140枚が並ぶ。 学芸員の雨宮千嘉さんは「
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フィナンシェいかが 戸田の特産品タチバナ使用 沼津の菓子店 伊豆の国の企業開発
土産物企画、開発、卸売りなどを担うスプレッド企画(伊豆の国市、袰岩=ほろいわ=敬蔵代表)と菓子店ヴォワ・ラクテ(沼津市、大和美佐子代表)は、同市戸田地区の特産品タチバナを使ったフィナンシェを開発し、2月から同店で販売を始めた。袰岩代表は「サービスエリアや駅構内、ドライブインにも販路を広げ、タチバナの認知向上につなげたい」と話す。 タチバナは日本固有のかんきつで、同地区が国内北限で最大の自生地。皮に苦みがあり実が小さく、加工に手間がかかるため、商品開発に向かないとされていた。 昨年11~12月に戸田森林組合が収穫、冷凍したタチバナを、三ケ日みかんの加工販売を行う食肉販売業フードランド(浜松
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長野の児童に観光地紹介 沼津の戸田小中一貫校 5、6年生ウェブ交流
沼津市立戸田小中一貫校の5、6年生12人は21日、ウェブ会議システムを活用し、長野県原村の原小5年生とのウェブ交流授業に初めて取り組んだ。 旧戸田村と原村が姉妹村締結をしていた縁で、2校は1981年から夏冬に互いの地域を訪れる交流が続いていたが、コロナ禍で一時中断。今年1月、戸田小5、6年生が3年ぶりに原小を訪れ、校庭の天然リンクで氷上を歩いたりスキーを楽しんだりして親交を深めた。戸田小児童は伊豆地域、原小児童は諏訪地域の観光地を互いに紹介。積極的に声援や拍手を送り合ったり、じゃんけんをしたりして、隣県の仲間との交流を楽しんだ。 今夏は原小から戸田地区を訪れる予定で、海遊びなどを計画して
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長泉町民や店取材 インスタで魅力発信 学生組織のメディアチーム始動
長泉町の下土狩駅前コワーキングスペースでこのほど、地域活性化を目指す学生でつくるメディアチーム「ながいずみMORIAGE隊」の活動が始まった。町内で頑張る人や店舗を取材して記事を作成し、魅力発信と課題解決につなげる。 同施設は昨年12月の地元食材を使ったスイーツ開発・販売イベントを皮切りに、学生が挑戦したいことへの並走支援をスタート。日本大(三島市)や順天堂大保健看護学部(同市)の学生11人が中心となってメディアチームを結成した。 1月から町内の精肉店、洋菓子店など3店舗で開業のきっかけや商品へのこだわり、課題などを取材し、同施設のインスタグラムで記事を掲載している。代表の日本大国際関係
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寿太郎みかんと沼津茶、長泉の小学校に寄贈 JAなんすん
JAふじ伊豆なんすん地区本部は2月、食農教育の一環として、管内2市2町(沼津、裾野、長泉、清水)の小学校に特産品の「西浦みかん寿太郎」と沼津茶を贈呈している。 渡辺偉理事がこのほど長泉町役場を訪れ、石井宣明教育長に2950人分のみかん300キロと1人当たり1パックのお茶を手渡した。渡辺理事は「素晴らしい地元の特産品を学校給食で体験していただきたい」とあいさつした。町は3月7日、町内3小学校の給食で振る舞う予定。なんすん地区本部は順次、残りの3市町と加藤学園暁秀初等学校(沼津市)を訪れ、小学生約1万5400人を対象に贈る。
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教育研究奨励賞 優秀者らを表彰 長泉町
長泉町教育委員会は16日、小中学校と幼稚園教職員、保育士、保育教諭を対象にした教育研究奨励賞の表彰式を町役場で開いた。 主体性を引き出す保育や教育指導要領に関する研究など、優秀賞5点と優良賞13点を選んだ。石井宣明教育長が受賞者に表彰状を手渡した。 代表して優秀賞を受賞した長泉北中の三輪幸紀教諭が、主体的なコミュニケーションを図る授業づくりをテーマにした論文を発表した。 このほかの優秀賞受賞者は次の通り。 藤本佳奈(北こども園)藤田直子(東幼稚園)川口紗代子(長泉小)片岡直人(長泉北小)
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子育て施策リスタート 長泉町当初予算案 一般会計過去最大165億円
長泉町は15日、2023年度当初予算案を発表した。社会保障費の増大や大型事業の実施に伴い、一般会計は22年度当初比3・6%増の165億円で、2年連続で過去最大となった。出生率のさらなる向上や住民の生活環境整備を推進する新規事業に取り組むため、「積極型予算」を編成した。 「子育てのまち」のイメージが強い同町は、先進的な子育て施策を改めて打ち出す。第2子保育料無料化(4500万円)、妊産婦を対象にしたタクシー利用助成(200万円)、大学などを卒業後5年以上定住した若い世代を対象にした奨励金(510万円)といった県内初となる新規事業を展開。出産、育児、進学まで継続的にサポートする施策を充実させる
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記者コラム「清流」 「推される側」のしんどさ
若い女性の間に「推し」という言葉が流行して久しい。恋愛話を聞かなくなった代わりに、アイドルや身近な友人を「推す」語りは世にあふれている。そこで気になるのが「推される側」の意見だ。 「僕の周りは推される側ばかりだけど、しんどそう」と話していたのは元バンドマンの友人。一方的に期待されて、膨らみきった理想に添えないと「裏切られた」と離れていく、その繰り返し。「ホストとの写真撮影が1枚1000円は『高い』と言われているのをニュースで見かけたけど、推されて対価を求めたくなる気持ちはわかる」という。 推される側のしんどさが語られる機会は少ない。だからこそ他人を推す行為、理想を押しつける行為の暴力性は
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高校生が内浦の生活想像 沼津にキャラ重ねラブライブ画集 編集者ら市長に刊行報告
沼津市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」に登場するキャラクターのグループ「Aqours(アクア)」が過ごす日常を描いた画集「Find Our(ファインドアワー)沼津~Aqoursのいる風景~」(KADOKAWA)が1月末、刊行された。6日、編集者とクリエイターが市役所を訪れ、画集の書籍オビにコメントを寄せた頼重秀一市長を表敬訪問した。 画集はラブライブの専門月刊誌「ラブライブ!デイズ」に2019年から掲載している見開き4ページの連載をまとめた。表紙と巻末の絵2点を描き下ろして60点以上の写真とイラストを盛り込み、市内の図書印刷沼津工場で印刷した。 市役所には編集部の赤松陽介さん
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孫よ見よ おじいちゃんを 堂々とファッションショー 「長泉NGF講座」最終回
長泉町は5日、同町在住、在勤で孫のいる男性を対象に、孫の世話を通じて社会参加や自分磨きを目指す連続講座「長泉NGF(ナガイズミ・グランドファーザー)講座」の最終回を同町のパルながいずみで開いた。60~70代の男性9人が、プロカメラマンによる撮影会とファッションショーに参加。孫たちは洗練されたおじいちゃんの姿に拍手を送った。 講座は昨年8月に始まり、時代の変化に合わせた子育てや、料理、自分に合う色を知る「パーソナルカラー」や着こなしのこつを学んだ。4回目の最終回はプロのヘアメークが髪形を整え、肖像写真の撮影に臨んだ。 受講生は自身に似合う色の服やお気に入りのバイク用ジャケットなどをまとい、
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スルガ銀行支店と沼津信用金庫支店に感謝状 詐欺防止で沼津署
沼津署はこのほど、特殊詐欺被害を未然防止したとして、いずれも沼津市のスルガ銀行沼津セントラル支店と沼津信用金庫大岡支店に感謝状を贈った。吉田光広署長が各店舗を訪れて手渡した。 スルガ銀沼津セントラル支店では今月11日、来店した60代女性が「市役所から保険料の戻りがあるという内容の電話があった」と話したため、行員が詐欺被害を疑い通報した。 窓口対応した小山比呂子さんと伊東昭子支店長が感謝状を受け取り、小山さんは「『口座残高に応じて手数料を免除すると言われた』など女性の説明に引っかかった」と振り返った。 沼信大岡支店では16日、来店した70代女性が「保険屋から名前を勝手に使われていて、口座
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3月に沼津市総合体育館 開館記念試合 B3静岡の大石選手PR
沼津市新町のコワーキングスペース「シンマチ」は26日、バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)のベルテックス静岡所属、大石慎之介選手(35)=同市出身=のトークイベントを同所で開いた。3月の市総合体育館の開館記念試合に先立ち、企画した。 同市のローカルメディア「ぬまスポ」の杉浦希未子さんが聞き手を務めた。大石選手は人生のターニングポイントとして、上京せずに浜松大(現常葉大浜松キャンパス)でバスケに取り組んだこと、大学時代にプロ選手を勧められたこと、ベルテックス静岡を立ち上げるため三遠ネオフェニックスから移籍したことを挙げた。 開館記念試合は3月11、12の両日のさいたまブロンコス戦。大石
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富士製作所 長泉に移転へ 町、静岡県と協定 26年稼働目指す
製材機械製造の富士製作所(沼津市杉崎町、田中清明社長)は27日までに、長泉町東野に本社機能や工場などを集約し、全面移転することを決めた。着工期は未定で、2026年の稼働を目指す。 移転地は長泉一色工業団地に隣接し、東名高速道と新東名高速道の各インターチェンジから車で10分の場所。利便性の高さから移転を決めた。分散していた本社工場と倉庫を集約し、大型トレーラーの駐車が可能なスペースを確保する。面積は約1・1ヘクタール。 27日、同社は町、静岡県との工業用地造成に関する協定を結んだ。町役場での締結式に臨んだ田中社長は「本社が老朽化し、商業・住宅地域での工場稼働も難しくなった。2026年の稼働
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知徳高生と園児 スポーツで交流 長泉町が新事業
長泉町は27日、知徳高と未就学児のスポーツ交流事業「こどもたちの可能性拡大プロジェクト」を始動した。若手・中堅職員でつくる自主研究グループによる施策提案の一環で、2023年度以降の公立園での本格導入を見据える。第1弾としてスポーツ健康コースの2年生28人が竹原保育園(同町)を訪れ、5歳児クラスの24人と交流した。 けんけんやスキップ、クラウチングスタート、鬼ごっこなどを組み合わせた陸上教室のほか、ストレッチ、ジェスチャーゲーム、ダンスを通じて楽しく体を動かした。同校の原史彦教諭は「生徒による運動指導の機会は貴重で、町からの提案がありがたかった。園児が楽しそうでよかった」と話した。 2月1
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証券投資 静岡県内おすすめ銘柄は 沼津商高3年生、学習成果発表
清水町の沼津商業高は26日、アイザワ証券(東京都)と連携して実施した証券投資に関する学習の成果発表会を同校で開いた。会計を学ぶ総合ビジネス科日商Aコースの3年生22人が10組に分かれ、おすすめの県内銘柄をプレゼンした。 生徒は同社社員から、資産運用の必要性や株式市場の仕組み、チャート分析、財務分析に関する全6回の集中講義を受けた。学習内容を踏まえて、県内のプライム市場上場企業銘柄10社を選び、株価変動、成長性、安全性、効率性、株主優待などを分析して判断したおすすめの銘柄を3分間で発表した。投票で、スズキについて発表した班が優勝した。 ヤマハに関して発表した井原翔太さん(18)は「元々株式
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長泉で町民参加型フェス、来年度開催へ 静岡出身の谷さん企画
長泉町文化センターベルフォーレは来年度、音楽クリエイター谷真人さん(静岡市葵区出身)をプロデューサーに起用し、子どもを中心とする町民参加型イベント「ベルフォーレフェス」を開く。高橋健館長と谷さんがこのほど、町役場を訪れ、池田修町長に事業内容を報告した。 高橋館長は「夏は芸術・楽器体験ができる体験型イベントを、春は合唱団結成などステージコンテンツを中心に予定している」と報告した。谷さんは「地域のためにできることを俯瞰(ふかん)的に取り組みたい」と意気込んだ。
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長泉のコワーキングスペース 小さなお店創業サポート 資金調達、事業計画作り
長泉町の下土狩駅前コワーキングスペースはこのほど、創業支援講座「小さなお店のつくりかた」を同所で初めて開いた。講座終了後は個別相談に移行し、参加者の開業に向けて伴走支援する。 従業員5人以下で店舗を構える小規模事業者を目指す人を対象に開く全3回の「テナント出店コース」の第2回では、参加した5人が開業にまつわるお金について学んだ。ファイナンシャルプランナーの山田知弘さんが内装資金、広告費、家賃、ホームページ制作費などコストや売り上げの考え方、資金調達の種類を解説した。資金200万円で出店する事業計画作りのワークショップも行った。 最終回は融資を想定し、三島信用金庫の中小企業診断士がプレゼン
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ホロコースト下 子供の人生紹介 沼津でパネル展
ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を生きた子供の暮らしを紹介するパネル展「空のない星-ホロコーストの子供たち」(命のビザ・杉原千畝夫妻顕彰会、沼津市立高同窓会求道会主催)が26日まで、沼津市立高・中等部で開かれている。 顕彰会と駐日イスラエル大使館が昨秋、市内で開催した展示の巡回展で、今月27日のホロコースト犠牲者を想起する国際デーに合わせて企画した。イスラエルのホロコースト歴史博物館が企画したパネル27枚で、戦時下で描いた子供の絵画や教育の様子などを紹介している。リトアニアに逃れたユダヤ人に日本への通過査証(ビザ)を発給して救った外交官杉原千畝のコーナーも設けた。 展
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親子向けイベント企画へ 運営団体と協定 長泉・鮎壷公園果樹園
長泉町は20日、2024年度開園に向けて整備している同町下土狩の鮎壷公園内に設置する果樹園について、管理・運営する地元のボランティア団体「鮎壷公園果樹園倶楽部」と管理協定を結んだ。 協定では、団体が果樹園の運営・管理のほかイベント事業を実施し、町は敷地提供と管理・運営に必要な資材確保や関係部署への調整などを支援することを確認した。果樹園は芝生広場周辺の230平方メートルに整備し、町特産の四ツ溝柿、ブドウ、ポポー、プラム、ミカン、レモンを植樹する予定。 町役場で協定書にサインした団体の三輪芳秋会長は「親子で参加できる収穫祭や干し柿作りなどのイベントなどを企画したい」と提案。池田修町長は「街
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河川敷を疾走 清水町でマラソン、駅伝大会
清水町と町スポーツ協会は15日、親子体力づくりマラソン大会と町駅伝競走大会を同町の狩野川ふれあい広場で3年ぶりに開いた。 マラソン大会には、未就学児と小学校低学年向けの親子の部、小学生の部、中学生の部に131組69人が参加。駅伝は小学生、中学生、一般が男女別で計21チームが競い合った。例年は外周を走っていたが、今年から河川敷の周回コースに変更。懸命に走る選手に、多くの親子連れらが「頑張れ」とエールを送った。
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3年ぶりに16チーム力走 長泉で浅倉杯駅伝
長泉町スポーツ協会はこのほど、「第64回浅倉杯長泉町元旦駅伝競走大会」を町内で3年ぶりに開催した。 今年は感染対策のため出場者を町民に限定。小学生男女、中学生女子、一般の部男女の5部門に16チームが出場した。町健康公園の中央グラウンドをスタートし、周回コース計11・1キロを走って6人がたすきをつないだ。一般男子の長泉空手クラブが36分43秒で総合優勝した。 駅伝は昭和20年代に箱根駅伝で中央大の選手として活躍した故浅倉茂氏(同町出身)の名前を冠している。
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自覚と責任誓う 戸田地区で二十歳の集い 沼津
沼津市の他地区に先駆けて戸田地区で4日、「二十歳の集い」が道の駅「くるら戸田」内の地区センターで開かれた。 地元出身の15人が振り袖やスーツ姿で出席した。浜野大和さん(20)が代表して「感謝の気持ちと沼津で生まれ育った誇り、皆さまからいただいた言葉を心に刻み、社会の一員としての自覚と責任を果たしながら人生を歩いていく覚悟です」と抱負を述べた。式典後はタイムカプセルを開封したほか、御浜岬や諸口神社で記念撮影し、恩師や家族、旧友と親睦を深めた。 市内の新成人は1610人。戸田地区以外の成人式は中学校区ごとに8日に開く。
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タカアシガニ飾り 無病息災願う 沼津港深海水族館に神社
沼津市千本港町の沼津港深海水族館は9日まで、魔よけや厄よけ、無病息災の御利益があるとされる駿河湾特産のタカアシガニの甲羅を飾った「タカアシガニ神社」を設置している。 タカアシガニの特産地である同市戸田地区では、大正時代から甲羅に鬼などの絵を描き、魔よけや厄よけのお面として各家庭の玄関などに飾る風習があるという。手作りの赤い鳥居の下に生きたタカアシガニの水槽、シーラカンスを抱えたえびす天、正月にちなんで七福神が描かれたタカアシガニの甲羅のお面を設置して神社に仕立てた。 鳥居の上には全長約160センチのタカアシガニの剝製も掲げた。飼育・展示担当の羽賀一平さんは「地域に伝わる風習を知ってほしい
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災害時、LPガス供給 静岡県協会と清水町が覚書 防災機材寄贈も
清水町と県LPガス協会三島地区会(三島市)はこのほど、「災害援助に必要なLPガスの供給等に関する覚書」を締結した。町が指定した避難所などの施設にLPガスを優先供給するとともに、災害時に備えて防災訓練を行う。 町役場で開いた締結式で、日吉広之三島地区長と関義弘町長が覚書を交わした。日吉地区長は「防災訓練はもちろん、平時からの対応を明文化して意思疎通を図りたい」とあいさつした。 覚書締結に併せて、同協会の勝又敏雄会長は避難所で利用する低圧LPガス発電機と炊き出し調理器具セットを町に寄贈した。同協会が県内全市町に防災機材を贈る「地域防災応援プロジェクト」の一環。
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長泉町 妊娠・出産時にそれぞれ5万円支給 1月から
長泉町は2023年1月から、妊娠、出産時にそれぞれ1人あたり5万円を支給する「ながいずみ出産・子育て応援事業」を開始する。国の「出産・子育て応援交付金」創設を受けた事業。対象者には同年1月下旬から通知し、2月下旬には支給を始める見込み。 対象は22年4月以降に妊娠届または出産届を提出した妊婦または産婦。妊娠届け出時に妊婦1人あたり現金5万円、出生届時には子ども1人あたり5万円を支給する。出産済みの場合は一括支給する。23日に22年度分の事業費4800万円を専決処分した。 このほか、妊娠届提出時、妊娠8カ月、出産届提出後の計3回にわたり夫婦と面談する伴走型相談支援を、経済的支援と一体的に行
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沼津の海岸線「ごみ拾いライド」 プロ自転車選手の佐野さん企画
2014年に全日本自転車競技選手権ロードレースで優勝したプロロードレーサー佐野淳哉さん(静岡市清水区)は24日、狩野川周辺サイクル事業推進協議会と連携し、沼津市の海岸線を自転車で走りながらごみを回収する「クリスマスごみ拾いライド」を初開催した。 佐野さんや自転車愛好家、協議会会員ら20人以上が参加し、同市口野のNUMAZUサイクルステーション静浦東から、三津交差点、淡島を自転車などで移動しながら約1時間半、プラスチックごみなどを拾い集めた。 佐野さんは練習で県内各地の道路を走る中でごみの多さが気にかかり、同推進協にごみ拾いライドの開催を提案したという。「県東部は他県からもサイクリストが訪
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不適切保育防止へ議論 長泉、幼保施設が情報交換会
長泉町は23日、裾野市の私立保育園で発生した暴行事件を受け、町内20の幼児教育・保育施設が集う情報交換会を町役場で開いた。公認心理師・臨床心理士で県東部児童相談所の市原真記所長が講演した他、各施設の代表者が不適切な保育を防ぐための取り組みについて話し合った。 「興奮しやすい子・支援が難しい子の理解と支援」と題して講演した市原所長は、自分の特性を受け継いだわが子を怒る時は、その指摘が自身にも返ってくるために言いづらい一方、「保育現場で預かった子は血のつながりがないため、自分の欠点を棚に上げて怒ってしまうことがある」と指摘した。「怒るのと興奮して我を忘れることは違う」「問題行動を止めずに見守る
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記者コラム「清流」 四ツ溝柿との「初対面」
気づけば年末。記者の醍醐味(だいごみ)の一つが旬の味覚の取材だろう。例えば、贈答用として人気の長泉町の特産品「四ツ溝柿」。愛鷹山の麓が一面に朱色に色づく光景に胸が熱くなった。昨年は見られなかった光景だ。 四ツ溝柿は昨秋、収穫期直前にひょうが降って全体の9割が出荷できず、被害の取材となってしまった。今年は天候に恵まれ、初めて収穫を取材した。同町元長窪の専業農家伏見政義さん(65)は「例年通り。ほっとしている」と顔をほころばせた。 収穫後、二酸化炭素の中に数日間密閉する「脱渋」を経て、完成した柿をふるまっていただいた。しゃりっとした食感とジューシーな甘さで、すぐに売り切れるのも納得の味わい。
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マイナカード取得推進 長泉町、知徳高で出前講座
長泉町は19日、マイナンバーカードの取得を推進するため、同町竹原の知徳高で全校生徒918人を対象に出前講座を開いた。22日には沼津、伊豆、伊豆の国、長泉、清水、函南の6市町の担当者が同校を訪れ、県内在住生徒を対象に出張申請を受け付ける。 同校は町で唯一の高校。他市町より年少人口が多いことから、保護者の同伴なしで申請できる15歳以上の認知度を高めようと町が企画した。教室ごとに資料を画面に投影し、町の担当者が校内放送を通じて制度の概要やカードの作り方、安全性、用途について約1時間講義した。 渡辺明彦教諭は「マイナンバーカードは奨学金申請に必要になる。卒業後は就職や進学など進路がばらばらになる
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優良安全運転管理者らを表彰 沼津署
沼津署はこのほど、優良安全運転管理者らへの関東管区警察局長・関東安全運転管理者協議会連合会長連名表彰の伝達式を同署で行った。 伝達を受けたのは、沼津市の電子精密設計業「特電」で安全運転管理を担う金刺重人さん=写真前列左=と、同市の製造業「マーレエレクトリックドライブズジャパン」。金刺さんと、同社総務グループマネジャー井上直久さんが、吉田光広署長から賞状を受け取った。
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障害者サッカー白熱 御殿場、県内外から4チーム
知的障害者のサッカー大会「ジヤトコカップ2022」(横浜F・マリノス主催、ジヤトコ共催)が10日、御殿場市の時之栖うさぎ島グラウンドで3年ぶりに開幕した。11日まで。 出場したのは、横浜F・マリノスフトゥーロA・B(神奈川県)、鹿児島ユナイテッドFCフューチャーズ(鹿児島県)、県選抜(静岡県)の4チーム。10~20代を中心とした選手がリーグ戦総当たりで優勝チームを決める。声援が飛び交う中、選手は懸命にボールを追いかけ、白熱した試合を繰り広げた。 全国の知的障害者サッカー選手にプレーの機会を設けようと、2015年にスタートした大会。前回大会までは「フトゥーロカップ」だったが、今大会から「ジ
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0、3、6歳児に商品券 負担軽減で出産後押しへ 長泉町長答弁
長泉町の池田修町長は2日の町議会11月定例会一般質問で、0歳児と3歳児、6歳児を持つ保護者に商品券を支給する新事業を来年度から始める方針を明らかにした。池田町長は「出産から育児まで継続的なサポートを充実させ、コロナ禍の影響を受ける子育て世帯の経済負担軽減や第2子出産を後押しする」と説明した。杉森賢二氏(新緑)への答弁。 商品券事業の名称は「長泉未来っこ0・3・6歳児応援事業」。出生届提出と3歳児検診受診、6歳を迎えたタイミングで各1万円分の「こども商品券」を支給する。6年間の居住が確認された場合は2万円を加算し、最大5万円を受け取ることができる。来年度の予算規模は2126万円。玩具や雑貨の
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長泉町 第2子保育料を無料化 静岡県内初、2023年度から
長泉町は1日までに、2023年度から第2子の保育園とこども園の保育料を完全無料化する方針を固めた。世帯年収やきょうだいの年齢に関係なく、新たな支援策を設ける。県内市町で初の取り組み。保育料負担が必要なのは、住民税課税世帯の第1子が0~2歳クラスに通う場合だけになる。「子育てのまち長泉町」を新制度でさらに充実させる。町が近く、発表する。 町は2010年、保育園や幼稚園の保育料について、第3子以降を無料化する制度を県内でいち早く導入した。その後、第2子を半額とし、充実した子育て支援策は「長泉方式」と呼ばれ、県内各市町に導入が進んだ。 現在は幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3~5歳児
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駿河湾2030メートル 工夫重ね撮影 4Kで多様な生物観測 沼津高専の学生グループ
駿河湾の深海観察に取り組む沼津高専(沼津市大岡)の学生による特別同好会「知財のTKY(寺子屋)」がこのほど、水深約2030メートル地点の4K映像撮影に成功した。2017年に水深200メートル地点を撮影以降、12回にわたり水深を深めつつ撮影を重ね、当初目標に到達。エビや魚類など、駿河湾の多様な生物を観測した。 同会は船に乗る「調査班」と地上でデータを整理する「解析班」の11人で構成する。バッテリーや給電方法やメモリーを改善した4K撮影システムを開発し、2千メートルの水圧に耐えられるようライトのレンズ部構造を改良。伊豆松崎マリーナ(松崎町)の協力で8月下旬、4時間36分連続撮影を成功させた。
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健康増進や青少年育成 清水町が日本生命と包括連携協定
清水町はこのほど、日本生命保険沼津支社と健康増進や青少年育成に関する包括連携協定を結んだ。 協定は健康増進や高齢者介護、生きがいづくり、青少年の健全育成、文化・スポーツ振興で連携する内容。同支社の営業エリアである町内で、まずはがん検診の受診率を高める情報発信に協力して取り組む。 町役場で開いた締結式で、関義弘町長は「住民福祉の向上や地域社会の持続可能な発展につなげたい」とあいさつした。十河健二支社長は「イベント開催や少年野球教室などで連携していきたい」と話した。
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馬鈴薯や紅はるか使用 新スイーツいかが 三島に移住の映像作家ら、土産物として提案
三島市に移住した20代の2人がこのほど、市特産のジャガイモ「三島馬鈴薯(ばれいしょ)」とさつまいも「三島甘藷(かんしょ)・紅はるか」を使ったスイーツを開発した。同市大社町の三嶋大社前に4月開業したコーヒースタンド「Imo to Cheese(いもとチーズ)」で土産物として新提案している。 手がけたのは店長の田中徹さん(26)と店をプロデュースした高田翔夢さん(26)で、芋ようかんの製法をベースに作ったペーストとクリームチーズを合わせた「いもかん」(350円)を商品化。三島馬鈴薯と紅はるかの2種類を用意した。田中さんは「これまで馬鈴薯を使ったスイーツはなく、県東部のお土産を作りたかった。甘さ
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水と電気自給 箱型ホテル、沼津・戸田に12月開業 西伊豆リゾート開発着手
全国で宿泊業や地方創生を手がける「ARTH」(東京)は、エネルギーと水を自給する設備を備えた箱型の建築物「WEAZER(ウェザー)」を開発した。12月10日に活用第1弾として、一棟貸しホテルを沼津市戸田の舟山地区で開業。高齢化や人口減が進む西伊豆エリアで電気、水を自給する自然を生かしたリゾート開発を展開する。 同社によると、電気は太陽光発電で、水は雨水で作り、二酸化炭素(CO2)の排出がない。特殊な浄化装置で汚水排水も出ないため、環境への負担が少ないのが特徴。場所に応じて形や大きさの組み合わせが可能で、設置工事が短期で完了する。インフラ未整備の場所にも設置可能で、災害時の避難場所としての活
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健康なまちづくり考える 沼津で講演会 高齢者の社会参加大切
NPO法人静岡県傾聴ボランティアネットワーク(中野伸昭理事長)は23日、医療とまちづくりの関係性について考える勉強会「心身ともに健康なまちづくりスタディセッション」を沼津市のプラサヴェルデで開いた。県東部の首長や国会議員、県議、市町議員や行政関係者など計約200人が出席。千葉大予防医学センターの近藤克則教授が基調講演した。 近藤教授は自身の研究内容から、「人口密度が高い」「公園や緑地、歩道が多い」「地域活動に参加している」など要介護リスクが低いまちの特徴を紹介。高齢者の地域サロンを積極的に立ち上げ、要介護認定率を引き下げた愛知県武豊町の事例や、インターネットで交流をした高齢者は、うつ発症リ
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飼い主と犬が協力 障害物競走やスプーンレース 沼津でフェス
動物愛護に取り組むNPO法人「人と動物のハッピーライフ」(三島市)は19日、犬と飼い主の交流イベント「わんわんフェスティバル」(静岡新聞社・静岡放送後援)を沼津市の門池公園で開いた。 障害物競走やスプーンレースなど、飼い主と犬が協力してゴールまでの早さを競う競技を開催し、芝生を全力で走る犬の様子に声援が飛び交った。迷路など飼い主と犬が一緒に遊べるコーナーや、ドッグマッサージ、ペッドグッズ販売などが出展した。病気や健康、食事、しつけ、高齢飼育者、災害時避難などについて相談できるブースも設けた。
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未就園児親子と穴場巡り 長泉の子育て団体 図書館や広場散策
長泉町は18日、親子向けのおすすめスポットを巡るバスツアー「親子でプチえんそく」を開いた。子育て相談を担う「子育てコンシェルジュ」と町の情報を発信する子育てママグループ「長泉ママラッチ」が、主に転入して間もない親子向けに地元目線のディープな場所を案内した。 参加した未就園児と保護者7組は、公園や下土狩駅周辺の個人店、コミュニティながいずみ内の図書館、同施設屋上の芝生広場を見学。ママラッチの高木有加さんは「車が来ないから安心して遊べる。電車や新幹線、富士山も見える穴場」と紹介した。1歳9カ月の長男と参加した河合綾花さんは「保育園に通っていないので同世代の子と交流する機会になった。乗り物好きの
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マイナンバーカード普及へ 東レ三島工場に出張申請ブース 三島
長泉町と三島市は15日、マイナンバーカードの登録を促すため、同市の東レ三島工場に工場従業員向けの出張申請ブースを設けた。 工場の敷地が両市町にまたがっていることから、同町の呼びかけで実現した。職員がその場で顔写真を撮影するほか、申請時に本人確認するため、来庁なしで手続きが完了する利点があるという。17日にも実施する。 市の担当者は「マイナポイント付与申請の締め切りが近づき、年末の駆け込み申請が予想される。受け取りやポイントのひも付けに時間がかかるので、早めの手続きをお願いしたい」と呼びかけた。
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校則はなぜ必要? 清水町の中高生がワークショップ 子どもの権利条約学ぶ
清水町で子どもの放課後教室を開講するキッズラボは13日、3周年記念イベント「子どもの権利条約ワークショップ」を町福祉センターで開いた。町内の中高生14人が校則を切り口に子どもの権利条約について学んだ。 不当に子どもの権利を侵害する「ブラック校則」の是正に向け、改善を求める通知を文部科学省が昨年提出したことを受けて企画した。生徒は「ヘアアレンジやジャージー登下校の禁止」「カラオケやゲームセンターに制服で行ってはいけない」などの校則を紹介した。 生徒からは校則が必要な理由について「生徒の安全を守る」「身だしなみを学ぶ」などの意見があった一方、「校則を決めたのは大人。校内が荒れていた当時の規
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記者コラム「清流」 現場負担少ない旅行支援を
全国旅行支援が始まった直後、2年ぶりに京都市を観光した。前回がらんとしていた八坂の塔の前には、記念撮影を楽しむ着物姿の若者や修学旅行生、外国人観光客。駅の売店にはお土産を求める長蛇の列。「2019年の続きが始まった」と感慨深かった。 一方、制度の運用には違和感を覚えた。多くの宿泊予約サイトの予算が早々に尽きたため、直接予約しか手段がない。だが、適用可能かウェブサイトに明記された宿は少なく、電話で問い合わせをせざるを得ない。ただでさえ宿泊手続きの手間が増えて忙しくなったフロントの負担を増やすと思うと、気が引ける。 本制度に合わせてプリンターを購入した宿もあると聞いた。十分な準備期間を設け、
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名前入りの箸 園児に贈る 長泉町、町有林の間伐材を活用
長泉町は「箸の日」の11日、町有林の間伐材を使った名前入りの箸を町立北こども園の年中クラスの4歳児に贈った。ふるさと納税を活用した昨年度の「ガバメントクラウドファンディング」で集まった寄付金57万2千円を活用した。 町有林のヒノキ間伐材の有効活用策として、箸を使い始める時期の4歳児に贈る「はじめてのマイ箸」プロジェクトの一環。贈呈式では間伐の目的や間伐に使う道具などについて学んだ後、池田修町長から代表園児に箸が手渡された。 池田町長は「みんなの名前が入った箸でおいしいものをたくさん食べて大きくなってね」と呼びかけた。 名前入り箸は町内各園に順次贈られる。
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国道1号で速度取り締まり 沼津署、バイク死亡事故受け
沼津署は10日、沼津市桃里の国道1号上りで9日発生したバイクの単独死亡事故を受け、可搬式速度違反自動取り締まり装置を使った取り締まりを現場近くで実施した。 事故は同日午前、国道1号上り2車線の第2車線を走行していた男性(66)のバイクが転倒し死亡した。 署員らは取り締まりで車の速度を確認しながら、バイク運転手に安全運転を呼びかけた。土屋直也交通一課長によると同署管内の事故総数は減少している一方、二輪車の事故は増えている。 11日午前11時~正午には同市の沼津港深海水族館でも啓発する。
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子どもの健全育成に 明治安田生命 長泉町に21万円寄付
明治安田生命保険はこのほど、全国で展開する「私の地元応援募金」として、従業員の募金と会社拠出分を合わせた21万7500円を長泉町に寄付した。町役場で贈呈式が開かれ、沼津支社の今田孝司支社長が池田修町長に目録を手渡した。 寄付金は、町有林の間伐材を活用した箸を年少児に贈る本年度の「はじめてのマイ箸プロジェクト」の事業費に充てる。今田支社長は「子どもの健全育成に役立ててほしい」と話した。
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医療田園都市 人材が鍵 誘致へ環境整備に課題 サンフロント21懇話会東部地区分科会
沼津市で8日開かれたサンフロント21懇話会東部地区分科会は、県立静岡がんセンターの山口建総長、ふじのくに医療城下町推進機構の大坪檀理事長の講演に続き、「ファルマバレープロジェクトが描く未来 医療田園都市構想」をテーマにパネル討論を行った。 パネリストは山口、大坪両氏と長泉町の池田修町長、日本政策投資銀行設備投資研究所の青山竜文上席主任研究員、感染症迅速診断キットなどを製造するタウンズ(伊豆の国市)の野中雅貴社長。進行役は同懇話会TESS研究員の青山茂シード副社長。 今後20年に向け山口氏が掲げる「医療田園都市」構想への期待と課題が議論の軸になった。池田氏は過去20年で町の製造品出荷額や所
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長泉町 困窮世帯に支援金、12月給付 物価高に対応
物価高騰などに対応するため、長泉町は8日までに住民税非課税の生活困窮世帯に向けた支援金を12月に給付することを決めた。 住民税均等割り非課税の低所得の子育て世帯へは、児童1人につき5万円を同1日に支給する。690人が対象で、総額3467万円。国の地方創生臨時交付金を活用する。 住民税非課税の生活困窮世帯には、1世帯あたり5万円を同月中旬に支給する。対象は3100世帯を見込み、総額1億5857万円。国の価格高騰緊急支援給付金給付事業費補助金を活用する。 いずれも、計2億1600万円を追加する2022年度一般会計補正予算を4日付で専決処分した。 燃料高騰の影響を受ける町内の中小企業者や個
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秋バラ咲く庭園でマルシェや演奏会 長泉・ヴァンジ美術館
長泉町のヴァンジ彫刻庭園美術館はこのほど、恒例のオータムフェスティバルを同館で開いた。秋バラの咲く庭園で、マルシェやワークショップ、コンサートを繰り広げた。 マルシェには焼き菓子やコーヒーなど7店舗が出店。写真家大社優子さんのポートレート撮影会や、沼津市の生花店「MIDORIYA」が庭園に咲くバラや季節の花、植物を使って花かんむりを作るワークショップも展開した。 作曲家阿部海太郎さんのコンサートも開かれた。秋風がそよぐ中、阿部さんが演奏するピアノ、弦楽四重奏、木管五重奏のアンサンブルが出演。クレマチスの丘10周年を記念して各施設をイメージして作ったという楽曲などを披露し、観客を魅了した。
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旧植松家住宅 市民が清掃ボランティア 裾野、3年ぶりに
裾野市はこのほど、同市の中央公園内にある国指定重要文化財「旧植松家住宅」で、ボランティアによる清掃を3年ぶりに実施した。 旧植松家住宅は18世紀初め以前に作られたとされ、同市石脇から移築された。市は2016年から展示会や演奏会といった住宅の利活用を推進している。 清掃には市民ら15人が参加し、古民家の特性に合わせて板の間を米ぬかで磨いたり、畳を茶殻で掃いたりと、昔ながらの方法で取り組んだ。同住宅に27歳ごろまで住んでいた同市の植松繁さん(78)は「今は人が住んでいないので管理が難しい。多くの方に清掃していただきありがたい」と話した。
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沼津アルプス 登山道でごみ回収 三島の登山愛好家ら
三島市を拠点に活動する登山愛好家グループ「96三南会」はこのほど、沼津市の大平山、鷲頭山、志下峠までの登山道を清掃した。 同団体によると、大平山から香貫山にかけての山々は通称「沼津アルプス」と呼ばれ、アクセスの良さで首都圏の登山者に人気のエリア。2008年から毎年清掃を継続し、15回目を迎えたという。 今回は19人が参加し、茂みや登山道に落ちた菓子の空き袋やペットボトル、紙コップなどのごみを回収した。根上静夫事務局長は「風光明媚(めいび)な登山道にして登山者を迎えるため、今後も続けたい」と話した。
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選挙制度理解へ模擬市長選体験 沼津・静浦小中一貫校
沼津市獅子浜の静浦小中一貫校はこのほど、中学3年生にあたる9年生の社会科授業の一貫で、市選挙管理委員会事務局による「選挙出前講座」を同校で開いた。 市選管事務局主事の島田彩未さんが、選挙制度や若年層の投票率が伸び悩む現状、ネット選挙の仕組み、18歳未満は選挙活動が禁じられているといった注意点を、クイズを交えて解説した。生徒23人はメモを取りながら、熱心に聞き入った。 生徒は広大な工場空き地の活用法について、大型商業施設か保育施設付きマンションとすべきかを論点とする市長の模擬選挙も体験。本物の投票用紙や投票箱を使って、実際の選挙の流れを学んだ。
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広島派遣の中2生「被爆、実感持って伝えたい」 長泉で研修報告会
長泉町は2日、平和学習のために広島市へ派遣した町内2中学の2年生による研修報告会を町役場で開き、池田修町長らに感想を発表した。 研修は町が「非核平和都市宣言」をした翌年の2007年から毎夏実施していたが、コロナ禍で20年度から中断し、昨年度はオンラインで開催した。今年は10月8、9の2日間、広島平和記念資料館を訪れたり、被爆者から講話を受けたりして戦争の悲惨さや平和の尊さを学んだ。 山本瑠夏さん(長泉中)と黒木桜子さん(長泉北中)が感想文を読み上げ、一人一人考えを述べた。関戸晴紀さん(長泉中)は「広島の被爆が非現実的に思えたが、今のウクライナのような現実もある。実感を持って周りの人に学ん
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バス再編案を承認 長泉町公共交通協 1月23日から運行へ
長泉町地域公共交通協議会は31日、本年度3回目の協議会を町役場で開き、町内を巡回するコミュニティーバスの再編運行案を承認した。来年1月23日に運行を開始する。 町内北部から静岡医療センター(清水町)までを縦断する「南北線」は、平日6便、土曜・休日5便運行する。運賃は3キロまで150円(子ども80円)、以降200円(子ども100円)と距離に応じて2段階に設定した。中型乗り合いバスで、伊豆箱根バスと東海バスが運行する。 南一色広場を新設の出発地とし、町内を8の字で巡る「循環線」は、平日、土曜・休日ともに5便運行。運賃は一律150円(子ども80円)。小型乗り合いバスで富士急シティバスと伊豆箱根
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こども交流センター パルながいずみ 利用40万人達成
長泉町中土狩のこども交流センター「パルながいずみ」の利用者がこのほど、40万人を達成し、同センターで記念式典が開かれた。 式典当日は開館5周年を記念した子育てフェスティバルも開催し、シンガーソングあそびライターの小沢かづとさんが歌とダンスで節目を祝った。池田修町長は「コロナ禍の休館を挟み40万人達成が遅れてしまったが、多くの方に利用していただきありがたい」とあいさつした。 同センターは2017年4月に開館。18年1月に10万人、同11月に20万人、19年10月に30万人に達し、10月17日に40万人を迎えた。現在は新型コロナウイルス感染対策のため利用者を町内40組、町外10組に制限してい
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秋の夕暮れ彩るサーカス 長泉・ヴァンジ美術館 庭園で上演
静岡県東部で活動するパフォーマンス集団「スケラボ」と現代サーカス集団「ながめくらしつ」は28日、現代サーカス作品「咲き、くり返す」を長泉町のヴァンジ彫刻庭園美術館の庭園で上演した。 ながめくらしつを主宰するジャグラーの目黒陽介さんが演出し、スケラボの川上大二郎代表がプロデュースした。ジュリアーノ・ヴァンジの彫刻やイラストレーターサノユカシさんの絵画が点在する庭園で、目黒さんら4人のパフォーマーがダンスやジャグリングなど約50分のパフォーマンスを展開。ピアニスト2人の演奏に合わせて、出演者と観客が庭園内を移動しながら、秋の夕暮れ時を詩情あふれる身体表現で彩った。29、30日も上演する。午後4
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複業人材、三島へ呼び込め 地元企業とマッチング/経営者お試し移住 長泉の会社、首都圏に本格攻勢
長泉町の合同会社うさぎ企画(森田創代表)が静岡県東部の企業や金融機関と連携し、東京通勤圏内の三島市で首都圏からの複業・移住促進の取り組みを本格化させている。複業を検討する都心の事業者と地元中小企業をつなぐほか、まずは短期滞在してもらう「お試し移住」も県の受託事業として開始した。いずれの活動も経営支援や地域活性化を目指す。 同社は経営課題の解決を目指す経済産業省関東経済産業局の事業「地域の人事部」に参画した三島信用金庫のアドバイザーとして関わる。地域の人事部では複業人材(副業・兼業)のほか、若者やシニア、女性、外国人ら多様な人材を地元企業につなぎ、伴走支援する。 事業を実施する全国6地域
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できたらいいな♪こんな裾野 須山中生、市に課題解決策を提案
裾野市立須山中の3年生12人はこのほど、市戦略推進課の協力を得て総合的な学習の時間で取り組んできた「裾野の未来を創る須山中生の提言」を同校で発表した。全校生徒計47人と地域住民、市職員らの前で、人口問題や地域活性化など、市の課題解決案を提案した。 土屋里緒さんはロードレースを活用した魅力発信として、富士山が見える場所にサイクリスト向けの店舗を設けて特産品を使ったメニューを提供する案を考案。「ロードレース業界で知名度が上がれば大きな大会を開けるのでは」と呼びかけた。 渡辺朋稔さんは市民やキャンプ客をターゲットに朝市を開く市民文化センターの活用法を提案した。市の財政状況や施設維持費、キャンプ
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校歌作詞者 穂積忠を紹介 韮山高150年記念講演 伊豆の国
伊豆の国市の「韮山高150年史編さん委員会」はこのほど、市民講座を同校で開いた。来年の創立150周年を前にした記念事業の一環。桜井祥行前校長が「歌人穂積忠と北原白秋」と題して講演した。 穂積忠(1901~54年)は旧制韮山中(現韮山高)出身の歌人で、旧制中創立30周年の26年に校歌の作詞を手がけた。桜井前校長によると、穂積は中学時代に北原白秋の門下となった後、国学院大で民俗学者の折口信夫に学んだという。桜井前校長は「歌作は北原、万葉集と民俗学は折口に師事した。2人の師に挟まれ苦悶(くもん)していたようだ」と振り返った。 教職の道に進んだ穂積は旧制韮山中では国語・漢文の教諭として勤務し、郷
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小学生、稲刈り丁寧に JAふじ伊豆長泉支部 鎌の使い方指導
JAふじ伊豆青壮年部なんすん地区本部長泉支部は24日、長泉町立長泉小と長泉北小の児童を対象に稲刈り教室を開いた。 6月に児童が植えた田んぼで実施した。長泉小5年生約150人は同町中土狩で、青壮年部員から「鎌を持つときは肩幅に足を広げて、親指を上に向けて持つように」「お米一粒一粒を大切に扱ってください」と指導を受けながら、一束ずつつかんで刈り取り丁寧に地面に並べた。 収穫米は各校30キロずつ持ち帰り、学校で活用する。
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暴力追放標語で山本さん優秀賞 沼津署が表彰伝達
沼津署はこのほど、全国地域安全運動・全国暴力追放運動に向けたコンクール標語の部で優秀賞に入選した山本大雅さん(加藤学園高3年)への表彰伝達式を同署で開いた。 「暴力団への加入阻止」というテーマに沿った標語作品は、県内から429点の応募があった。山本さんの受賞作は「暴力団 入るな 行くな 関わるな」。吉田光広署長から表彰状を手渡された山本さんは「朝礼中に応募する話を聞き、10分ほどでぱっと浮かんだ言葉を組み合わせて作ったので、受賞に驚いた。強い口調を使った標語で、少しでも暴力団への加入を防げれば」と話した。
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園児が間伐作業見学「いいにおい」「ちくちくする」 長泉町
長泉町立桃沢幼稚園の園児18人はこのほど、同町桃沢で町有林の間伐を見学した。 愛鷹山森林組合員が、土砂の流出を防ぎ栄養豊富な森にするなど間伐の目的を説明した後、チェーンソーやロープを使ってヒノキを安全に伐採する様子を実演した。切り倒された木を触り、のこぎりで輪切りにする作業を体験した園児は「いいにおいがする」「ちくちくする」と手触りやにおいを楽しんだ。 町有林の有効活用と環境教育が目的。町は12月までに、町立の幼稚園と保育園、こども園の6園で年長児を対象に開催する。
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間伐材活用した箸、ふるさと納税で園児に贈ろう 長泉町
長泉町は今月、町有林の間伐材を活用した名前入りの箸を4歳児クラスの年中児に贈る本年度の「はじめてのマイ箸」プロジェクトを始めた。ふるさと納税を活用した「ガバメントクラウドファンディング」で、来年1月12日まで寄付金を募っている。 町有林のヒノキ間伐材の有効活用策として、箸を使い始める時期の4歳児に贈るプロジェクト。町の自然や森、物を大切にする心、食を楽しむ心の育成につなげる。 本年度の目標金額は100万円。寄付金を活用して今年11月から来年3月にヒノキを伐採し、箸を作る。窓口で配布する申込書やふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を通じて寄付を募る。 問い合わせは町企画財政課<電055
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知徳高生 地域を探究 長泉町と連携 ファルマや子育て、観光
長泉町の知徳高普通科の2年生は21日、町と連携し、「地域について探究する」をテーマに地元の取り組みを学ぶ総合的な探究の授業に臨んだ。28日まで進学、未来探究、スポーツ健康、観光文化の各コースに分かれ、町職員らから防災や医療・健康などについて学ぶ。 進学コースの講座には、ファルマバレーセンターの稲葉大典事業推進部長が登壇。現場のニーズに応える医療機器開発の伴走支援や創薬研究開発の取り組み、センター内で産学官金が連携して生み出した開発品が暮らしに与える影響などを紹介した。 このほかのコースでは、町職員らから防災や子育ての現状を学ぶ講義、鮎壺の滝や割狐塚稲荷神社などの観光名所を巡るツアーを実施
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災害時に炊き出し 長泉町と協定 全国キッチンカー事業振興協
長泉町はこのほど、大規模災害発生時の対応力を強化するため、全国キッチンカー事業振興協会(清水町)と協定を締結した。 同協会には県東部地域を中心に20台以上が加入し、活動している。協定は、町内で地震や風水害などの自然災害が発生した際、避難所や、避難所開設が困難な地域での炊き出しを行うという内容。物資の配送や食材・物資の供給なども想定する。 同協会の鈴木貴会長が町防災センターを訪れ、池田修町長と協定書にサインした。池田町長は「被災者に作りたての温かい食事を提供できれば、避難所の不自由な環境下でも気分を和らげることができ、非常に心強い」と謝意を述べた。
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記者コラム「清流」 コロナ後の交流拠点 期待
長泉町はJR下土狩駅前に今月、空き店舗を改装したコワーキングスペースを開設した。まちづくりの担い手を発掘・育成する拠点に位置づけた町の委託事業。実は同町にはこれまでコワーキングがなく、内覧会に80人以上が訪れるなど、関心度は高い。 想定する利用者は学生、女性起業家、会社員。内覧会に訪れた女性起業家に話を聞くと「テレワークの作業場所を探していた」「夫の転勤で定住を決めたが、地域とつながる機会がない」といった声が上がった。確かにカフェでも仕事はできるが、新たに人と出会うことは難しい。 コワーキングは三島駅へのアクセスも良く、利用料は1日100円と使いやすそう。コロナ禍以降、失われていたリアル
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富士山の時代背景紹介 江川英龍、功績もたどる 長泉のベルナール・ビュフェ美術館 「わたしたちの東海道」トークイベント
長泉町のベルナール・ビュフェ美術館は16日、12月18日まで開催中の特別展「わたしたちの東海道-富士山のある風景の魅力」のトークイベントを同館で開いた。伊豆の歴史を研究するNPO法人伊豆学研究会理事長の橋本敬之さんが「江戸から現代までつづく“わたしたちの東海道”」をテーマに講演し、約20人が聴講した。 橋本さんは、東海道五十三次の成り立ちや宿場町が担った役割のほか、幕末期の幕臣で伊豆韮山代官の江川英龍が描いた「富士山画賛」を紹介。「韮山反射炉建設に尽力した一方、絵や漢詩などをたしなむ文人でもあった」と説明した。 伊豆市出身の写真家上田彦次郎が昭和30年代、ガラス乾
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沼津の中央公園 理想像は? 再整備へ事業者らワークショップ
沼津市は16日、中心街にある中央公園(同市大手町)の再整備へ、新たな活用法を考えるワークショップ(全4回)を開始した。全国でまちづくり事業に関わる建築家西村浩さんを講師に、公園を一望できる隣のビルで初回を迎え13人が参加。ファン、イベント企画者、民間事業者の立場から理想の公園像を議論した。 西村さんは公園を運営管理する民間事業者が収益を上げて行政にも還元し、運営の自走化を図る方法などを提案。「自分たちでやりたいことを考え、実証実験し、運営する流れをつくりながら、多くの共感を集めることが大事」と強調した。 参加者は「お酒を飲める場所がほしい」「キャンプやスケボーを楽しみたい」「きれいなトイ
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看護の道へ 意気込み発表 沼津の専門学校で「誓う会」
沼津市立看護専門学校(同市大諏訪)はこのほど、「看護のこころを誓う会」を同校で開いた。11月から本格的な臨地実習に臨む2年生25人が、目指す看護師像を宣言した。 毎年、実習に臨む前のナイチンゲールの生誕日(5月12日)に実施していたが、今年は新型コロナウイルスの急拡大の影響で延期した。ナース服に身を包んだ学生は、ナイチンゲール像にともされた火をろうそくに移し、それぞれ実習への意気込みや目標を発表した。吉岡奈緒さんは「患者を捉え尊重する看護が目標。信頼関係を築き、技術を身につけたい」と話した。 伊藤浩嗣校長は「看護師はチーム医療に必要な存在。患者に寄り添い、しっかりと勉強してほしい」と激励
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福祉の楽しさ伝える 団体・企業が出店 沼津でまつり
沼津市や近隣市町の福祉団体・企業が一堂に会するイベント「ふくseeぬまづ福祉まつり」(実行委主催)がこのほど、同市のキラメッセぬまづで開かれた。 福祉団体や企業、飲食店など55団体がブースを出店。焼き菓子や雑貨をはじめ授産品販売や、車いすや電動ベッドといった福祉機器、ファッション性の高い医療ケア用品などの展示販売が行われた。防災福祉活動やボッチャ体験、セラピードッグの活動紹介もあった。まつりは13回目。川端馨太実行委員長は「一般の企業や団体も交えて、日常の中で福祉に気軽に触れる機会にしたかった。福祉の楽しさを知ってもらえれば」と話した。
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阿波おどり「富士山すその大会」 市役所で代替イベント、笛や太鼓にぎやかに
「富士山すその阿波おどりとはじまりの森」(実行委主催)がこのほど、裾野市役所で開かれた。コロナ禍の影響で2年間中止になっていた裾野駅前通りの夏の恒例イベント「富士山すその阿波おどり大会」の代替イベントとして企画された。 阿波おどりは地元8団体が合同で出演。かねや笛、太鼓などの生演奏に合わせて「ヤットサー」と声を出しながら踊り、来場者も交えて楽しんだ。 県東部を中心にマルシェなどを企画する団体「はじまりの森」と連携し、飲食、クラフトなど55団体が出店した。フラダンスや手話サークルなどの地元団体もステージ出演した。
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ライオンズクラブ フードバンクに食料寄付 沼津、裾野など
沼津、裾野、小山、御殿場、長泉、清水の6市町のライオンズクラブ(LC)も9日、フードドライブにそれぞれ取り組んだ。 裾野など5市町のLCは裾野市の渡辺建設でカップ麺や米、飲料水など560キロ以上の食料をフードバンクふじのくにへ寄贈し、会員らがトラックに積み込んだ。
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長泉の保育施設、DXを本格導入 利用申請や登園管理
長泉町は、保護者の利便性向上と職員の業務効率化につなげるため、町立の保育施設でDX導入を本格化させている。10月からは保育所、認定こども園、小規模保育事業所への利用申し込みの電子申請を開始した。 町によると保育所の利用申請は役場内でもっとも複雑な手続きの一つ。これまでは平日の開庁時間に特設した窓口での受け付けに1人あたり10~15分かかっていた。電子申請により受付時間の短縮や24時間申請を実現し、申請情報を統計化してデータ活用できる利点があるという。紙面申請も引き続き可能で、紙面を読み取って自動入力するシステムを2021年度から試験的に導入している。 このほか、今年9月から登降園管理の支
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移住・定住促進へテレワーク紹介 裾野市、人材サービス業者と協定
裾野市は5日、テレワーク派遣事業に関する連携協定を人材サービス業の日総ブレイン(横浜市、宮下剛社長)と締結した。同市への移住・定住のハードルとなっている雇用の選択肢を増やすため、同社がテレワーク可能な首都圏の企業を紹介し、U・Iターンや移住者増につなげる。 協定締結により、同社ホームページに特設ページを設け、市内の求職者に首都圏のテレワーク可能な仕事を優先的に紹介する。同社によると、県内よりも時給150~200円高い待遇の職を選べるメリットがあるという。スキルアップやキャリア形成も支援し、派遣期間の3年をめどに市内中小企業とのマッチングにつなげる。 市役所で開かれた締結式で、宮下社長は村
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「パルながいずみ」開館5周年 記念ソングできたよ 親子連れに初披露
開館5周年を迎えた長泉町のこども交流センター「パルながいずみ」でこのほど、子育て情報の発信や交流を目的とした子育てフェスティバルが始まった。初日のオープニングイベントでは、周年記念ソング「パルるんマーチ♪」を親子連れ30組に初披露した。 楽曲の作詞・作曲・振り付けは町内の子育て団体「くいしんぼ~ん♪」が手掛けた。施設をイメージした歌詞と、親子で一緒に楽しめる振り付けを考案した。楽曲は町のユーチューブで発信する。 このほか、同町在住の加藤学さんの寄付を資金に購入した人気遊具「サイバーホイール」もお披露目され、施設内に設置した。今後のイベントは町のウェブサイトなどで掲載している。 (東部総
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長泉・下土狩駅前に「コワーキング」 空き店舗改装、人財発掘・育成拠点に 10月3日オープン
長泉町は3日、JR下土狩駅前の空き店舗を改装したコワーキングスペースを開設する。利用者同士の交流を通してプロジェクトを立ち上げ、まちづくりを担う人財を発掘・育成する拠点として活用する。 公募で選ばれた移住定住、起業支援事業の日の出企画(三島市、山田知弘代表)が運営し、起業や施設でやりたいことについて相談を受け付ける。主要利用者は学生、女性起業家、会社員を想定。9月から日本大国際関係学部(同市)の学生が中心になって壁を塗装し、白を基調とした約65平方メートルの空間に仕上げた。 実証実験として来年3月までニーズを調査し、空間の使い方や事業を具体化させる。整備後の鮎壺公園で開くイベントの企画な
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こま回しやけん玉 昭和の遊びを体験 長泉でイベント
長泉ライオンズクラブ(後藤知彦会長)は1日、昭和の遊びを体験する子ども向けイベント「ライオンキッズデー」を長泉町のウェルピアながいずみ芝生広場公園で3年ぶりに開いた。 まちづくり団体「ナガプロ」、ボーイスカウト長泉第2団、社会人サッカーチーム「SS伊豆」などが協力し、こま回しやフラフープ、けん玉、割り箸鉄砲、キックターゲットなど11種類の遊び体験コーナーを設け、参加者には駄菓子を配った。ジュニアトランペット鼓隊による演奏や綱引き大会、献血なども行い、親子連れでにぎわった。
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井上靖が描いた歴史 北条・徳川ゆかりの人物に焦点 長泉の文学館、2023年3月まで展示
長泉町の井上靖文学館は来年3月14日まで、企画展「歴史へのとびら-北条・徳川ゆかりの人々」を開いている。大河ドラマにちなみ、北条・徳川ゆかりの人々を中心に、井上靖(1907~91年)が描いた歴史小説8作品の魅力を発信している。 放送中の「鎌倉殿の13人」からは、木曽義仲と巴御前の物語「兵鼓」や、後白河法皇を側近の視点で描いた「後白河院」を紹介。来年放送の「どうする家康」に関連した「信康自刃」、2007年放送ドラマの原作「風林火山」なども展示している。登場人物の関係や疑問点をまとめた年譜やノートも並び、執筆中の頭の中をのぞき見ることができる。 学芸員の徳山加陽さんによると、井上は歴史小説
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静岡人インタビュー「この人」 県社会人リーグ1部 サッカークラブ「SS伊豆」代表理事 片岡大輔さん(函南町)
2016年、「伊豆半島から世界へ」を合言葉にクラブを設立。東駿河湾3部リーグ(J12相当)から5年連続で昇格し、10月に鹿児島県で開かれる全国社会人サッカー選手権全国大会に初出場を決めた。37歳。 -チーム設立の経緯は。 「プロ選手を目指して中学卒業後にイングランド、スペインに留学した際、週末は各町のスタジアムで試合観戦するサッカー文化に衝撃を受けた。帰国後、プロを諦めたものの草サッカーでは物足りず、国内のアマチュアチーム層の薄さを痛感。あえてプロを目指さないチームを創設した。2年前にセカンドチームも設け、トップから漏れても頑張れる環境を整えた」 -活動形態は。 「メンバー26人中1
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記者コラム「清流」 宮沢章夫先生の講義
劇作家の宮沢章夫さん(掛川市出身)が亡くなった一報を、学生時代の旧友からのLINEで知った。約10年前、大学の講義を最前列で受講した筆者にとって、宮沢先生はサブカルチャーの水先案内人であり、憧れの存在だった。 受講した「サブカルチャー論」はニューウエーブやYMO、セゾン文化、宝島、おたくなど1980年代の東京文化を、当事者に近い立場で再検討する人気授業。ダークな笑いを交えた講義は軽妙な語り口で進むが、時折ふと狂気がにじむ瞬間があった。これは講義でなく半自伝的戯曲であり、大学教授役を演じておられるのでは、と錯覚した。 宮沢先生と話したのは、記者としてさくらももこさんの追悼コメントを依頼した
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大舞台の結果報告「全力出せた」 長泉中、長泉北中生
中学校総合体育大会の全国大会や東海大会に出場した長泉町内の中学生がこのほど、町役場に池田修町長を訪ねて結果を報告した。 訪問したのは、長泉中から全国大会に出場した新体操部、東海大会に出場したソフトボール部、陸上競技部の富田絢華さんと岡部璃星さん、水泳部の諏訪部大我さん、女子卓球部の山本胡桃さんの計31人。長泉北中から全国大会に出場したソフトボール部と柔道女子40キロ級の谷口礼乃さん、東海大会に出場した男子ソフトテニス部、女子バレーボール部の39人。 長泉中新体操部の大村莉李歌部長は「全国大会に初出場して緊張と不安があったが、みんなで支え合い全力を出し切ることができた。新体操でも人としても
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沼津の水路「内膳堀」どう整備 法政大生、住民に提案
沼津市は19日、「内膳堀」として知られる同市香貫地区の水路「香貫用水」の整備事業を検討するワークショップを市役所水道部で開いた。法政大デザイン工学部の福井恒明教授と景観研究室の学生9人が整備案をプレゼンし、住民と職員約40人と意見交換した。 市は2020年に同大と協定を締結。整備事業をまちづくり戦略に位置付け、香貫山と中心市街地を接続して歩行者や自転車の回遊性を高め、水辺や緑が一体になった街並みづくりを目指している。 同研究室は今年4月からフィールドワークや住民への聞き取りを重ねてきた。歩行者の安全確保▽堀の中に渡石を設置した親水空間づくり▽市民文化センター広場との一体的な空間利用▽水質
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空きビル利活用第2弾 沼津駅南「3階以上の可能性模索」
JR沼津駅南口近くの空きビルを利活用して地域活性化を目指すプロジェクト「for now」の第2弾が18日、一般公開された。参加者が来年3月まで半年間、駅から徒歩5分の「丸天ビル」に賃料無料で入居し、空きテナントが目立つ3階以上のフロアの利活用を模索しながら、間借り営業や新規事業立ち上げに取り組む。 市街地の空きビルを活用して居住促進を目指す市の「まちなか居住促進事業」の一環。合同会社レイバー(同市)と勝亦丸山建築計画(富士市)が企画運営し、入居者と大家をつなぐ役割を担う。 初日に公開したのは築58年、鉄筋コンクリート造り8階建ての同ビル3、4階。3階は、交換書店や写真館、体操教室などが時
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稲刈りに園児汗流す「おにぎり楽しみ」 長泉・桃沢幼稚園
長泉町元長窪の桃沢幼稚園の園児約60人はこのほど、長窪地域の資源保全に取り組む住民による「ながくぼの会」の協力を得て、稲作収穫体験に臨んだ。 同会が整備した600平方メートルの遊休農地で、園児自身が苗を植えた稲の収穫に取り組んだ。保護者のサポートを受けて鎌を持ち、黄色く実った稲を刈り取った。収穫したコメは後日、おにぎりにして食べる予定。 大川楓華ちゃん(年長)は「取れたときすっきりした。おにぎりパーティーが楽しみ」と話し、田中大樹くん(同)は「切ったところがネギみたいだった」と笑顔を見せた。 (東部総局・菊地真生)
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水陸両用車いす活用 海水浴、障害者も安心 沼津で介護者ら交流
沼津市の共生型多機能事業所「地球(ほし)のかけら」は11日、障害者とその介護者、家族が安心して海水浴を楽しめる交流イベントを、同市のらららサンビーチで開いた。約60人が参加した。 2016年から同事業所が定期開催する「ケアルズカフェ」の一環。海辺での車いす操作を可能にするマットや水陸両用車いすを活用し、医療・福祉関係者らによるボランティアがサポートした。浮輪やSUP(スタンドアップパドルボード)などを参加者全員で楽しんだ。 同事業所の取締役支配人のピリ睦さんによると、マットや水陸両用車いすの使用許可を市と指定管理者に取った上で、駐車場から海岸までスロープでアクセスしやすい同ビーチでの開催
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パパに料理アドバイス 長泉 クックパッド社員が教室
長泉町は11日、料理レシピサイト「クックパッド」社員による家庭料理教室「俺たちの定番メシ! パパごはんクッキング」を同町のウェルピアながいずみで開いた。町内在住、在勤の父親8人が調理のこつを実践的に学んだ。 5月に著書「時間があっても、ごはん作りはしんどい」を出版したクックパッド初代編集長小竹貴子さんが講師を務めた。特産のあしたか牛や野菜など地元食材をふんだんに使用し、牛丼、チンジャオロースー、野菜スープの調理に挑戦した。 小竹さんは「中華は肉をじっくり炒めて水分を飛ばしてから、サッと野菜を入れるのが基本」「中火、強火などの温度管理は食材と鍋の接地面を意識して」などとアドバイス。他のレシ
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ボッチャみんなで協力 沼津・片浜小 杉村選手のコーチ、内藤さん講師
沼津市の片浜小放課後子ども教室は7日、東京パラリンピックで金メダルを獲得した杉村英孝選手のコーチの内藤由美子さん(同市在住)を講師に迎えたボッチャ体験教室を、片浜地区センターで開いた。児童約30人が参加し、学校現場でも普及しつつあるボッチャの楽しさを実感した。 内藤さんはルールのほか、当初は重度障害者のためのスポーツとして考案された歴史を紹介。現在は、小学校の部活をはじめ幅広い世代が楽しめるようになったと強調した。 子どもたちは4チームに分かれ、赤と青の球を転がし、どれだけ白い球に近づけるかを競い合った。6年の長野怜奈さんは「意外と球が重くて難しかった。知らない人とも協力できるのが楽しい
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キャンドルに平和祈願 長泉・割狐塚稲荷神社
伊豆半島ジオパークのジオサイトに認定されている長泉町下土狩の割狐塚(わりこづか)稲荷神社でこのほど、境内にろうそく約2000本をともす「ながいずみキャンドルナイト」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれた。 ジオパークへの関心を高めようと3年ぶりの開催。地元の子どもが描いた絵で装飾したペットボトルのキャンドルを点灯し、幻想的に彩った。ウクライナの平和を祈願して、国旗の黄色と青に光るろうそくも登場した。ながいずみ観光交流協会のジオガイドツアーや地元音楽家のステージ、飲食店の出店も展開した。 (東部総局・菊地真生)
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長泉に空き店舗活用拠点整備 働く世代と若者交流地 域課題解決へ
長泉町はJR下土狩駅前の空き店舗を活用し、働く世代と学生の交流促進、ビジネスマッチングや地域課題解決の拠点となるコワーキング施設の整備を進めている。地元学生らがワークショップを重ねて使い道を模索し、月末のオープンを目指している。 施設は同駅から約100メートルのビル2階で、約65平方メートル。公募で選定された移住定住、起業支援業の日の出企画(三島市、山田知弘代表)が運営を担う。利用想定は①学生②女性起業家③会社員。8月末の日本大国際関係学部の学生らによる初回を皮切りに、利用者層ごとにワークショップを開いてアイデアを出し合う。 参加者の意見を反映しやすくするため、DIYにも参加者自身が取り
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海と山共存、沼津市戸田を回遊 移住者が拠点整備、宿泊施設/ハーブ農園/焙煎所
新型コロナウイルス禍直前に宿泊施設を開業し、沼津市戸田でまちづくりを展開する合同会社レイバー(鈴木智博代表)の取り組みが4年目を迎えた。海と山が共存する戸田の魅力を生かし、拠点整備や、渡船と電動キックボードで海と山をつなげる取り組みなど地域資源を最大限に活用。地域全体への波及に向け、回遊性向上を目指す試みを加速させている。 都内の建築設計会社に勤めていた1級建築士の鈴木さんは、沼津市のリノベーション事業参加を機に2019年に移住。人口流出や空き家増などの地域課題解決を目指すまちづくり会社を設立した。「山に囲まれ、海に向かって開く陸続きの離島のような環境に魅了された」と鈴木さん。戸田湾に面す
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動物や食べ物、コミカルに 絵本作家さいとうさん 沼津で原画展
沼津市大岡の絵本専門店グリムで9月25日まで、「あっちゃんあがつく」などの作品で知られる絵本作家さいとうしのぶさんの原画展が開かれている。 2001年に発売し50万部のベストセラーの同作をはじめ、「おみせやさんでくださいな!」「わらべうたであそびましょ!」の3作品の原画23点が並ぶ。皮を脱いで体重を測るブドウや、衣をまとって油に飛び込むエビフライなど、食べ物や動物が鮮やかな色合いでコミカルに描かれ、来場者を楽しませている。 火、水曜定休。10日午後1~3時には、さいとうさんの絵本ライブとワークショップを開く。参加費は大人1500円、子ども500円。定員15人。申し込みは同店<電055(9
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令和の孫育て 祖父対象にこつ伝授 長泉で講座スタート
長泉町は27日、孫育てをモチベーションにした自分磨きと「おじいちゃん」の居場所づくりを目指す「長泉NGF講座」を、同町のパルながいずみで開講した。孫を持つ同町在住・在勤の男性7人が参加し、今の時代に見合った孫育てを学んだ。 医師で三島市の子育て団体「ママとね」代表の中島あきこさんが「令和時代の子育て・孫育てを学ぼう」と題し講演。共働きの親世代が6割以上を占める現状を紹介し、母親の代わりにだっこすること、スケジュール共有の重要性など最新の育児事情やコミュニケーションのこつを伝えた。叱らざるを得ない親の代わりにほめるのも祖父母の役割といい、「『いいね』をする感覚でほめる、第三者の前で孫をほめる
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広域避難所の開設手順など確認 長泉町、3年ぶり総合防災訓練
長泉町は28日、大規模地震に備えた総合防災訓練を3年ぶりに行った。震度6強や6弱の地震が発生した直後の初動対応や、コロナ禍での広域避難所開設の過程を確認した。 長泉北小での広域避難所開設訓練は感染防止対策のため、町民を招かず職員と消防団に参加を絞った。 訓練経験のある職員が、新人職員に設営の過程を伝えた。体育館に通常のテントと要配慮者用の屋根付きテントを設置。発熱者や濃厚接触者、親子連れ、要配慮者など5パターンを想定し、各テントに案内する受付のプロセスを実践した。下水道が止まった事態を念頭にマンホールトイレの設営も行った。 安否確認訓練は地区ごとに自主防災会主導で実施した。
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大地震に備え「避難訓練コンサート」 長泉町、初めて実施
長泉町文化センターベルフォーレは28日、吹奏楽コンサートの本番中の災害発生を想定した「避難訓練コンサート」を初開催した。出演者と来場者ら300人以上が参加した。 長泉中吹奏楽部とU-15伊豆中学生選抜吹奏楽団の演奏会で、2曲目の途中に駿河湾沖で震度5強の地震が発生したと想定。演奏を中断し、出演者も来場者もその場で頭を抱えて身を守った後、職員の誘導で全員がホール外に避難した。訓練終了後はコンサートを継続した。 演奏会後は町内で活動する団体「ママ防災塾MAMORUマムズ」が、在宅避難を想定した簡易トイレの作り方を伝えるワークショップを開いた。
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沼津御用邸記念公園 誠恵高生が清掃 西付属邸の見学も
沼津市の誠恵高は26日、同市の沼津御用邸記念公園で毎年恒例の清掃奉仕活動を行った。 地元の歴史を学びながら、ボランティアを通じて地域とつながる総合学習の一環で、32回目。全校生徒約600人が参加し、草刈り機が入れないエリアに生い茂る雑草をクワなどで刈り取り、歩道を整備した。3年生は清掃後、園内にある西付属邸を見学した。
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絵画の登場人物 飛び出した ピエロやカルメンに扮しパフォーマンス 長泉町・ビュフェ美術館
長泉町のベルナール・ビュフェ美術館は28日まで、パフォーマンス集団「スケラボ」と連携し、ビュフェ作品の登場人物に扮(ふん)したパフォーマーとともに展示品を鑑賞する「彷徨(さまよ)う絵画たち」を開いている。アーツカウンシルしずおか支援事業の一環。 来場者は閉館後、学芸員の雨宮千嘉さんの解説を聞きながら、「線の画家」展を鑑賞。丸本すぱじろうさん、ミュータンさん、わっしょいゆ~たさんがピエロや「カルメン」を演じた。会場を巡りながら絵画の構図をまね、解説に呼応した動きを披露した。 同館展示室でのパフォーマンスイベントは初。企画したスケラボの川上大二郎さんは上演後、「初めてビュフェ作品を見たときに
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記者コラム「清流」 読書感想文という「苦行」
夏も終わりが近づき、小学生の頃の読書感想文を思い出す。課題図書を読み通して考えを整理し、原稿用紙3枚に清書する作業は子どもにとっては重労働。母の全面的サポートの下、絞り出した感想を半泣きで書き上げた「苦行」の記憶が鮮明によみがえる。 長泉町井上靖文学館は昨夏から感想文の書き方講座を開講している。「書き方を知らないまま取り組んで本が嫌いになる子を減らしたい」と学芸員の徳山加陽さん。対話しながら要素を抽出し、順番を整理してから書き始めた子どもたちは、迷いなく筆を進めていく。あの頃、講座があれば苦しまずに済んだのに-。 読書感想文はなくなったが、大人になった今はコラムに四苦八苦している。「私の
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長泉町 企業誘致へ新たな支援制度 埋蔵文化財調査費など補助
長泉町の池田修町長は26日の定例記者会見で、企業誘致へ新たな支援制度を創設すると発表した。町が誘致を進める新東名高速道の長泉沼津インターチェンジ(IC)や県立静岡がんセンター周辺は文化財が出土しやすい土地で、埋蔵文化財の発掘調査費などを補助する。 既存の「地域産業立地事業費補助金」の対象企業に上乗せする。埋蔵文化財の本調査費を補助する制度は県内初という。このほか従業員数や年齢(40歳未満)、土地と建物の固定資産税相当額に応じた補助制度も新設する。予算規模は今後詰める。 町はがんセンターや長泉沼津IC近くの工業団地周辺への企業誘致を進めている。ただ、市街化調整区域、農業振興地域内の農用地な
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交通死亡事故の発生現場を視察、対策を検討 沼津署
沼津署は22日、沼津市志下の国道414号で12日に発生した交通死亡事故の現場診断を実施した。同署や県、自治会関係者ら15人が視察し、対策を検討した。 事故は12日午後1時45分ごろ、横断歩道のない道路を横断していた女性(88)に北進してきた軽四貨物車が衝突し、女性が死亡した。現場は片側1車線で、約50メートル先に信号のない横断歩道があった。参加者は付近にカーブがあることや、交通量の多さなどを確認。「高齢者は横断歩道までの移動も厳しく、危険を冒してでも道路を渡る人が多い」などの意見が挙がった。 同署の土屋直也交通1課長は「手前に車がなければ大丈夫ということではない。地域と連携し、改善策を検
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長泉ブランドの魅力紹介 学生がショート動画制作
長泉町と町商工会は21日、新幹線通学支援補助金事業を利用する大学生や専門学生が、長泉ブランドに認定された特産品のPR動画をつくる「未来人ワークショップ」を町防災センターで開いた。ブランド認定された後藤精肉店、洋菓子店「アニバーサリースイーツハピネス」、パン屋の「YUZUKA」「ブーランジェリーサデポン」の4事業者が協力した。 学生約30人が参加した。講師の栗田舞子さんから、撮影時の並べ方や色合い、テンポ感などのこつを教わった後、グループごとにコロッケや焼き菓子などの商品をスマートフォンで撮影した。 動画アプリを活用して同世代をターゲットにした30秒のショート動画を完成させ、事業者の前でプ
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教職員家族招待 ケーキ作り教室 飛龍高、製菓実習室をお披露目
沼津市の飛龍高フードクリエイターコースは19日、県内中学校の教職員とその家族を対象に、同校で菓子づくり教室を開いた。パティシエの指導でシャインマスカットを使ったケーキを作った。 同校は昨年8月、手元を映す定点カメラやプロ仕様の電気オーブンなどを備える製菓実習室を新設。お披露目の機会として企画した。 同校外部講師のパティシエ横田恭平さんが、スポンジや生クリーム作り、デコレーションを実演し、生徒が準備をサポートした。参加者は横田さんらから手ほどきを受け、ケーキ作りを楽しんだ。完成したケーキは1人1ホール持ち帰った。
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消えゆくネオンの風景 写真家中村さん、沼津ららぽーとで展示
街中のネオンサインを捉えた写真を撮影する写真家中村治さんの展示「NEON NEON」が28日まで、ららぽーと沼津(沼津市)内の沼津コートで開かれている。 中村さんは昨年、広告看板設計・施工会社のアオイネオン(静岡市)と連携し、街中から消えつつあるネオンのある風景を撮影した同名の写真集を出版した。 県内のガソリンスタンドや東京都福生市のダイナーなど、2019年から関東近郊で撮影した12点を展示。中村さんは「撮影したのは老舗の看板が多い。閉店してなくなったネオンもあれば新たに生まれるネオンもあり、時代が巡るイメージを捉えた」と話した。 会場では同社のオリジナルグッズも販売。18日午後2~3
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長泉の親子、楽しく交流 まちづくり講座参加者が企画
長泉町が開催したまちづくり講座の参加者は16日、子育て交流イベント「ながいずみキッズフェス! プレイベント」を同町のウェルピアながいずみで開いた。 町が費用の一部を支援する「にぎわい交流イベント支援事業補助金」を活用した初めての催し。町内小中学校の制服や体育着、子ども服、おもちゃのバザーを開き、手作り雑貨やパンなどを販売。リトミック教室やバルーンショーなど7団体も出店し、親子連れがのびのびと楽しんだ。 企画責任者の金井淳子さんは「来年3月はさらに充実したイベントを開催したい」と意気込んだ。 (東部総局・菊地真生)
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ヴァンジ美術館でアート思考学ぼう 9月23日
三島青年会議所は9月23日、県東部の中高生を対象に、探究的な見方や考え方を育むワークショップ「アートが教えてくれる『自分らしい答え』の見つけ方-わたしのまちの美術館でアート思考を体験しよう」を、長泉町のヴァンジ彫刻庭園美術館で開く。 講師は「13歳からのアート思考」の著者末永幸歩氏。館内の彫刻作品を鑑賞して考えたことを工作で表現し、ワークショップを通じて見方や答えを見いだし、新たな問いを生み出す「アート思考」の一連の思考プロセスを体験する。 午後1時~5時半。参加無料。定員は中学生、高校生各25人。先着順。同会議所の特設ウェブサイトから申し込む。問い合わせは同会議所<電055(971)1
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抗原検査キット無料配布 長泉町、清水町 16日から40歳未満に
長泉、清水両町は12日、新型コロナウイルスの感染拡大による医療機関の逼迫(ひっぱく)を避けるため、18歳以上40歳未満の軽症者を対象に、抗原検査キットの無料配布の受け付けを16日から開始すると発表した。 対象は両町とも同じで、発熱や風邪など軽度の症状を有する若年層のうち、検査キットで自ら検査できる▽基礎疾患がない▽妊娠していない▽陽性の場合、インターネットで「自己検査・療養受付センター」に登録できる―との条件を満たす町内在住の人。移動が困難な陽性者の負担軽減のため、宅配便を活用する。 長泉町は同日午前8時半から、町ホームページで24時間申請できる。午前10時半までに申請すると当日午後に、
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転職しない、ちょうどいい移住 長泉町の交通広告に優秀賞
長泉町が2月に、東京のJR新橋駅改札内に掲出した広告「転職しない、ちょうどいい移住しませんか?」がこのほど、ジェイアール東日本企画主催の「交通広告グランプリ2022駅メディア部門」で優秀作品賞を受賞した。7月末、都内で授賞式が行われた。 広告はコロナ禍以降、首都圏から地方へのテレワークや二拠点居住の流れが加速する中、町の認知度向上や関係人口の創出、拡大を図るために実施した。「街の住みここちランキング2021」(大東建託調べ)で県内1位を獲得したこと、JR品川駅まで37分の通勤圏内であること、高い出生率、鮎壺の滝、クレマチスの丘、桃沢キャンプ場、桃沢わさびを紹介した。 町の移住に関する取り
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清水町、予約不要、若者対象にワクチン 16・29日
清水町は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、16、29の2日間、3回目未接種の若年層の町民を優先に、先着で予約不要のワクチン接種を実施する。 町によると、3回目接種率が低い若年層で感染者が増えているという。60歳以上の高齢者らを対象にした4回目集団接種の受付時間後に実施する。希望者は接種券を持参し、当日午後5時から町保健センターで番号札を入手後、町地域交流センターで午後5時半ごろから接種できる。 16日は先着50人、1~3回目接種の10~20代(12歳以上)が対象。29日は先着30人、3、4回目接種の18歳以上が対象。12~18歳は保護者同伴で母子健康手帳が必要。問い合わせは町健幸づくり
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三島信金「地域の人事部」参画 人材確保へ支援強化 中小向け
三島信用金庫は、地元企業の人材確保に向けて支援を強化する。関東経済産業局が本年度開始した事業「地域の人事部」に参画した。取引先の中小企業が抱える人材に関する課題解決へ、自治体や商工会議所と連携して取り組む。 「地域の人事部」は複業人材(兼業・副業)のほか、若者やシニア、女性、外国人など多様な人材とのマッチングを図り、企業の自走化をサポートする事業。茨城県北部、長野県松本市と塩尻市、新潟県長岡市と燕市、三島市の6地域で取り組む。このうち、主体組織に選ばれた金融機関は同信金のみという。他地域とも情報共有し、ネットワーク構築やノウハウを共有する。 同信金は、県東部は首都圏からの移住者が多く、
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レトロ筆致が人気 富士出身oyumiさん個展、三島で13日まで
富士市出身のイラストレーター・コラムニストのoyumiさん(29)の個展「ラフ」展が13日まで、三島市のラーメンやんぐで開かれている。 都内を拠点に活動するoyumiさんは雑誌や書籍への挿絵を手掛け、2019年にエッセー「非・映え女子」(大和出版)を出版するなど、若い女性を中心に支持を集める。店内では、落書き帳に描いた1980~90年代風のレトロな筆致の女の子や、エッセーと組み合わせた絵など31点を展示販売している。「恋愛をモチーフにした作品が多い。普段はデジタルで描くことが多いが、今回の展示は紙のスケッチや色の使い方を試行錯誤した作品が中心」と話した。 会期中は同店とoyumiさんがコ
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東海道と富士山 時代を超えて ビュフェ美術館(長泉)で風景展開幕
「わたしたちの東海道 富士山のある風景の魅力」展(ベルナール・ビュフェ美術館、静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)が5日、開幕した。古今の作家14人が表現した東海道と富士山が題材の作品約100点を見比べることができる。 展示は歌川広重の「東海道五拾三次」に始まり、棟方志功が駿河銀行(現スルガ銀行)の依頼を受け、7回の取材旅行を通して昭和の風景をスケッチした「東海道棟方板画」計27点が並ぶ。山口晃が手掛けた三島周辺の風景に武士と現代人が共存する細密画や、上空から静岡県を撮影した松江泰治の写真など、多様な時代や視点の作品を楽しめる。 会期は12月18日まで。入場料は一般千円、高校・
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記者コラム「清流」 「都市」「地方」の曖昧さ
沼津市に赴任してから1年がたち、上京前には分からなかった地元の地の利を実感している。海も山も都心へも1時間足らずで行くことができる。県東部の良さは「都市」と「地方」のアイデンティティーを、都合よく使い分けられることにあるのではないか。 この面白さを伝えたいがために最近、都内在住の友人に東部周遊観光プランを提案するようになった。その度に聞くのが「意外と近いね」という感想だ。実は東京に近いと思っているのは私だけで、東京人にとって静岡は「遠くの地方都市」に過ぎないという現実を突きつけられるのだ。 「都市」と「地方」は明確に分断されず、地続きであること。その曖昧さが生活の豊かさにつながっていること。
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東海道と富士山の風景展 絵や立体、名作搬入 長泉
「わたしたちの東海道 富士山のある風景の魅力」展(ベルナール・ビュフェ美術館、静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)が5日、開幕する。2日、作品搬入作業が行われた。 江戸時代から現代まで古今の作家14人が、東海道や富士山のある風景を描いた版画、油彩、水彩、写真、立体など約100点を展示する。歌川広重の「東海道五拾三次」をはじめ、ビュフェ、アンドレ・コタボらフランスの画家が描いた富士山、奈良美智やイケムラレイコら現代作家による広重へのオマージュ作品などを見比べることができる。 富士山を題材にした作品制作を手掛けるデザイナー池ケ谷知宏さん(静岡市清水区)も来館し、鏡に手を合わせて祈る
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皇室ゆかりのウメ、ビールに 沼津の大中寺×柿田川ブリューイング
沼津市中沢田の大中寺が同市千本緑町のビール製造業「柿田川ブリューイング」と協力し、寺の境内にある皇室ゆかりの梅園で収穫したウメを使ったクラフトビール「うめぞのウィート」を製造した。元々皇室への献上品だった伝統野菜の大中寺芋に次ぐ新たな寺の名産品として浸透を図る。 同園で今年収穫したウメ40キロを使用し、計600リットルを醸造した。醸造時に2回に分けてウメを漬け込み、味と香りにグラデーションをつけたという。柿田川ブリューイングの片岡哲也社長は「ウメの香りとほのかな酸味を味わえる。アルコール度数も低めで軽く飲める」と説明する。 梅園は明治30年、当時の皇太子(後の大正天皇)が寺を訪れたのを機
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空きビル活用、地域元気に 沼津駅近く、半年賃料無料で入居募集
静岡県東部の2設計事務所と沼津市は、JR沼津駅南口近くの空きビルを利活用して地域活性化を目指すプロジェクト「_for now」の第2弾を始動する。9月から半年間、賃料無料で新事業などに取り組む事業者などを募り、空き物件とのマッチングを図る。 昨秋から半年間実施した第1弾のビルには約10組が入居し、入居者がコーヒー専門店「チャトラコーヒー」を開業した。今回入居を募るのは沼津仲見世商店街にある「丸天ビル」の3、4階と地下。築58年、鉄筋コンクリート造8階建てで、かつては地下でレストラン「ボルカノ」が営業していた。 賃貸期間は9月12日~2023年3月12日の半年間。光熱費など共益費月額1万円
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伝統の流し踊り披露 沼津夏まつり 3年ぶり熱く
沼津市最大のイベント「第75回沼津夏まつり・狩野川花火大会」が30日、3年ぶりに開幕した。歩行者天国として開放された、同市中心街の「さんさん通り」では市民が演奏や踊り、演舞を披露。商店街や繁華街は多くの来場者でにぎわった。31日も行う。 さんさん通り歩行者天国では、沼津舞踊連盟の会員と有志29人が、沼津伝統の「沼津節」「沼津音頭」など4曲を舞う流し踊りを披露した。沼津節、沼津音頭はいずれも昭和初期に北原白秋が作詞を手掛けた民謡で、沼津の地名が多数登場する。戦後に譜を起こして音と振りがつけられ、まつりで50年以上にわたり、広く親しまれてきた。 同連盟の花柳稔芳野事務局長によると、沼津節は
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スポーツで地域振興 日本生命沼津支社と東レアローズが協定
日本生命沼津支社(沼津市)とバレーボールVリーグの東レアローズ男子バレーボール部(三島市)は26日、スポーツによる地域振興を目指すパートナーシップ協定を結んだ。同部の緒方章宏部長らが日生沼津支社を訪ね、十河健二支社長と協定書を交わした。 地元の青少年育成や健康増進、スポーツ振興をはじめとした地域貢献事業を連携して推進する。9日には同市と連携し、選手が児童にバレーを指導する「トップアスリート教室」を共催。9月には、3年ぶりに開催する「アローズカップ小学生バレーボール大会」に同支社が協賛し、飲料などを提供する。日本生命はバスケットボールBリーグのスポンサーだが県東部にチームがないため、支社とし
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長泉町 省エネ家電を購入補助へ 物価高、住民負担軽減
長泉町は27日までに、光熱費をはじめ物価高など住民生活の負担軽減を図るため、省エネ性能に優れた家電への買い替えに対する購入費を補助する方針を固めた。同日の議会運営委員会で説明した。2022年度一般会計補正予算案に関連費用1千万円を追加し、8月2日の町議会臨時会に提出する。 補助対象は町内の小売店で購入したエアコンと冷蔵庫で、1世帯につき各1台まで。町内の自宅に設置することが条件。省エネ性能を示す国の多段階評価が3・0以上(3つ星以上)が対象製品で、評価点に基づき一つの製品につき3万~5万円を補助する。例えば多段階評価が満点の「5つ星」の製品の場合、5万円の補助となる。65歳以上の高齢者の1
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戸田港まつり3年ぶり開催 「塩衣の式」港に感謝 沼津
沼津市戸田地区最大のイベント「第43回戸田港まつり」(同実行委主催)が23日、3年ぶりに開かれた。例年のメインイベントだった、江戸末期に駿河湾で沈没したロシア軍艦ディアナ号乗組員の慰霊や関連パレードは、ロシアのウクライナ侵攻を理由に中止した。 代わりに海上花火大会を主要イベントとし、15分間で約千発の打ち上げ花火が夏の夜空を彩った。戸田港中央桟橋から無料の納涼船を運航。来賓や役員が清めの塩をかぶって港に感謝し、祭りの安全無事を祈る「塩衣の式」や、地域住民が郷土芸能を披露するステージも行った。
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雨影響 沼津・大瀬海水浴場に土砂 23日一部再開
今週に入ってからの強雨の影響で、沼津市西浦江梨の大瀬海水浴場の砂浜に、近くを流れる川から土砂が流入した。市は強雨で土砂が流れ込んだ19日から海水浴場を一時閉鎖し、安全性が確認できた部分について23日に再開すると発表。しかし、久々の本格的な夏営業に向けて準備していた業者に影を落としている。 同海水浴場は16日に海開きした。地元関係者によると、19日の雨で大瀬川の流量が増え、大量の土砂が砂浜の南東部に流れ込んだ。けが人や建物への大きな被害はなかった。その後、撤去作業をして22日にも再開予定だったが、同日朝の雨で再び流入し、作業に追われた。 同地区では2020年にも土砂災害が発生。ダイビングシ
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上半期の火災、救急出動など概況は 駿東伊豆消防が発表
駿東伊豆消防本部はこのほど、今年上半期の火災件数、救急・救助出動件数、119番通報受信件数の概況を発表した。「新型コロナウイルスが感染拡大した2020、21年より社会活動が活発化した影響で、いずれの件数も増加傾向にある」と分析した。 火災は82件で、前年同期と比べて7件減ったが、建物火災は46件(9件増)、負傷者は20人(13人増)と前年を上回った。市町別では沼津市で8件増、清水町で4件増。おおむね2日に1回の割合で発生しているという。 救急出動は1万2368件(1493件増)、搬送人員は1万831人(1301人増)。救助出動は151件(9件増)で、うち109件(26件増)の救助活動を実
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沼津「戸田港まつり」にウクライナ侵攻の余波 ロシア関連イベント見送り
23日に3年ぶりに復活する沼津市戸田地区の夏の風物詩「戸田港まつり」がロシアによるウクライナ侵攻の余波を受けている。祭典のメインイベントで、交流のきっかけとなったロシアの軍艦ディアナ号乗組員の慰霊やパレードは、実行委がロシアの非人道的な攻撃を理由に中止を決めた。長い間続いていた地元の日ロ交流が岐路に立たされている。 新型コロナウイルス禍でまつりが中止になる前までは例年、ディアナ号を率いたロシア使節プチャーチンやロシア水兵に扮(ふん)したロシア人、地元住民など100人以上が戸田港中央桟橋からプチャーチン・ロードを練り歩き、乗組員が宿舎としていた宝泉寺で慰霊祭を営んでいた。 2018年には、
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⚽サッカークラブ「SS伊豆」設立7年 初の全国大会へ
長泉町を拠点に活動する県社会人リーグ1部所属のサッカークラブ「SS伊豆」の片岡大輔代表理事と伊藤壮コーチは14日、町役場を訪れ、10月に鹿児島県で開催する全国社会人サッカー選手権全国大会への初出場を池田修町長に報告した。 2016年に設立した同クラブは、日中はスポンサー企業で正社員として働き、夜と週末に練習する「デュアルキャリア」チームとして活動。英会話教室や障害者向けサッカー教室など、地域活動にも力を入れているという。東駿河湾3部リーグから5年連続で昇格し、今年、クラブ史上初となる東海予選の出場権を獲得。クラブ設立から7年での全国大会出場は最短という。 片岡代表理事は「成果が出せたのは
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記者コラム「清流」 堀内誠一との「再会」
長泉町のベルナール・ビュフェ美術館は25日まで、アートディレクター・デザイナー・絵本画家の堀内誠一(1932~84年)の画業に着目した「堀内誠一 絵の世界」展を開いている。 県内での個展は2010年の佐野美術館以来。実は記者が編集の仕事に憧れを抱いたきっかけが、高校時代に見たこの展示だった。雑誌「POPEYE」「BRUTUS」などのロゴや装丁、世界の文化を紹介するルポルタージュは、地方在住の高校生にとってあまりにまぶしかった。 今回の展示では記者として長女の花子さんに話を伺った。「好きなものを誰かに伝えたいという気持ちが強く、それが得意な人だった」と花子さん。堀内さんの好奇心と絵への探究
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オリジナル印章販売 創業100年 沼津の「一泉堂」新装
創業100年を迎えた沼津市市場町の印章店「一泉堂」は7月、店舗を改装オープンした。改装に合わせて、これまでイベントのみで販売していたオリジナルブランドの印章と、印章の端材の水牛角を加工した彫金アクセサリーの店舗販売も開始。4代目の辻村岳年さん(43)は「伝統的な手彫りの印章の価値を未来に残すために変わっていく」と意気込む。 1級印章彫刻技能士の岳年さんと金工を手掛ける妻真梨子さん(39)は2019年、創業した大正時代のガス灯の意匠を現代風に解釈した印章ブランド「佳宵の燈」を立ち上げた。岳年さんが手作業で削り出した水牛角や柘植などの印材に、漆や真梨子さんによる彫金加工を施し、モダンで使いやす
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「身近な偉人」井上靖知ろう 功績、地域との関わり紹介 長泉北小で出前講座
長泉町井上靖文学館は7日、井上靖(1907~91年)の功績や地域との関わりを紹介する出前講座を長泉北小で開いた。「身近な偉人」をテーマにした総合的な学習の一環で、6年生約150人が受講した。 学芸員の徳山加陽さんがクイズを交え、6年生の国語の教科書に掲載されている井上の詩「出発」の場面が、井上の自伝的作品「しろばんば」にも登場していることや、井上が旧三島駅(今の下土狩駅)や同文学館に訪れたことなどを紹介。「井上作品は読みやすくて、深い。ノーベル文学賞候補にも挙がったことが最近判明した」と功績を説明した。 同館は同日、学校図書館に、井上の功績を紹介するパネルやリーフレット、教科書に掲載され
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堀内誠一の魅力とは 長女が創作エピソード語る 長泉
アートディレクター、デザイナー、絵本作家など多彩な分野で活躍した堀内誠一(1932~87年)の画業をたどる「堀内誠一 絵の世界」展を開催中のベルナール・ビュフェ美術館(長泉町)はこのほど、長女の堀内花子さんによるギャラリートークを開いた。家族が知る当時の創作エピソードを語った。 展示を企画協力したキュレーター林綾野さんを聞き手に迎え、約40人が耳を傾けた。花子さんは幼少期にゾウが主人公の絵本「ぐるんぱのようちえん」を描く父を真横で見たといい、同作がヒットした後「ゾウを描く仕事が増えて大変」とこぼしたという。堀内は雑誌の仕事が非常に早く、「BRUTUS」などのロゴについて「ちょっとダサい、手
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伐採材で時計作り 沼津・沢田小で講座 建設業の魅力紹介
加和太建設(三島市)は6日、伐採材を使った時計作りを通して伐採工事の過程や建設業の魅力を紹介する総合的な学習の授業を、沼津市立沢田小で開いた。同社が同校区内で施工している、2021年度沼津河川国道道路整備工事を担当する現場員と協力業者が、5年生約60人に伝えた。 現場の担当者が伐採工事の目的や種類、伐採された材料を木材や紙、再生可能エネルギーの木質バイオマスに加工する工程を説明。児童からは木が育つのにかかる時間や仕事のやりがいに関する質問が上がり、担当者は「ライフラインに関わることに達成感がある」と答えた。 協力業者の「まるいチップ工業」担当者は伐採材の切断を実演し、児童はチェーンソーの
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フェンシングフルーレ代表 沼津で合宿 世界選手権へ調整
沼津市大手町のフェンシング拠点施設「F3BASE」で28日、フェンシング男女フルーレ日本代表の強化合宿が始まった。7月15日にエジプト・カイロで開幕する世界選手権大会に出場予定の選手12人が、6日までコンディションを整える。 初日は「フェンシングのまち沼津推進協議会」会員に、今月韓国・ソウルで開かれたアジア選手権大会で男女ともに団体で金メダルを獲得したことを報告した。東晟良選手は「合宿のおかげで結果が出せた。サポートに感謝しています」と謝意を述べ、松山恭助選手は「チームのレベルは上がっている。世界選手権では個人、団体ともにメダルを取りたい」と意気込んだ。 協議会によると、アジア選手権大会
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自転車ツーリズム、可能性は 仏チーム蠣崎選手(沼津出身)ら議論
沼津信用金庫は27日夜、フランスの自転車ロードレースクラブチーム「ヴェロスポールヴァレテ」に所属する沼津市出身の蠣崎(かきざき)優仁選手(23)らのトークイベント「これからの時代のサイクルツーリズム」を、同市のぬましんCOMPASSで開いた。 地域創生・活性化に関わる人に話を聞く「COMPASSカフェ」の一環。サイクリストの拠点「チェレステカフェ」(同市口野)店主の小野剣人さんと、企画したマスマススクエア代表の森川正信さんが聞き手として登壇。欧州の自転車文化や県東部のサイクルツーリズムの可能性を議論した。 蠣崎さんは今月、ツールドフランスの難所であるピレネー山脈ツールマレー峠での強化合宿
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「高校生中心に昨年超え」 長泉町実行委が発足【市町対抗駅伝】
12月3日に静岡市で開催される県市町対抗駅伝(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催)に出場する長泉町チームは24日夜、実行委員会の発足式を町文化センターで開いた。 前回大会は町の部で3位の好成績を収めた。町スポーツ協会の諏訪部豊会長は「町の部のレベルは年々上がっているが、長泉町も高校生を中心に選手層が厚くなっている。昨年以上の成績を収めたい」とあいさつした。 チームは7月9日から合同練習を開始し、竹原グラウンドなどで毎週練習を重ねる。斗沢秀春監督は「小学生女子と中学生男女の選手育成に力を入れるため、皆さんのご協力をお願いしたい」と話した。
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記者コラム「清流」 水辺のない場所に住めない
都内に下宿した学生時代、川のせせらぎがないことを息苦しく思い「都内近郊 清流」で検索したことがある。最上部に表示されたのは、故郷・三島市の源兵衛川。「水辺のない場所に住めない」と気づき、地元就職を選んだ。 12日、同市が舞台の学生向けワークショップで制作された短編映画「しゃぎり」上映会に足を運んだ。街中を流れる川と富士山の情景、しゃぎりの音色、「富士山見ると、時々、不安になるの」というせりふに、胸がざわついた。 学生と題材を討議して脚本を書いた同市出身の藤森圭太郎監督は「三島の人は異常に水を意識する。街中の川は、ここが富士山の溶岩が流れた末端の地であることを忘れさせない」と指摘した。地元
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静岡人インタビュー「この人」 俳優・遠藤健慎さん(清水町出身) 映画「恋い焦れ歌え」出演
清水町のシネプラザサントムーンで23日まで公開中の映画で、準主演のKAI役を熱演し、上演初日に同館での舞台あいさつに臨んだ。デビューは2009年。21年の大河ドラマ「青天を衝け」では渋沢栄一の息子の秀雄役を演じた。21歳。 -今作の役柄は。 「性暴力被害に遭いトラウマ(心的外傷)を抱える主演の稲葉友さん演じる小学校臨時教員・仁の前に現れ、加害者を名乗って追い詰めるラッパーを演じた。ヒップホップが元々好きで、ラップの経験があったことは大きい。モデルがない役柄に自分の色をどう入れるかを探り、稲葉君とカメラの前で芝居をすることで固められた」 -撮影の様子は。 「固定カメラで必要な画を撮るの
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障害ある子らの創作実績、冊子に 7月末まで作品展も
障害のある子どもや保護者と地域をアートでつなげる「心のままアートプロジェクト」はこのほど、これまでの活動実績をまとめた冊子を発行した。活動を紹介する作品展を7月31日まで、長泉町のウェルディ長泉で開いている。アーツカウンシルしずおか支援事業の一環。 冊子は、昨年10月に沼津港外港で実施した屋外壁画アート制作や、制作に取り組む「色員さん」と呼ばれる18人の子ども、医療的ケア児を受け入れる沼津市の共生型多機能事業所「地球のかけら」の取り組みを伝える内容。 会場では、冊子の内容をパネルで展示している。沼津港外港でのイベント時に、塗料入りの水風船や水鉄砲でペイントしたキャンバスの作品なども並ぶ。
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飲食店でふるさと納税 清水町で開始 返礼品は食事
清水町は17日、町内の飲食店6店舗を対象にした店舗型ふるさと納税を始めた。店舗でふるさと納税の手続きをし、そのまま返礼品として食事などが楽しめる。「ふるさとズ」のサービスを使って飲食店で申し込み、その場で決済するサービスは全国初という。 返礼品となる製造品が少ないなどの理由から、町は2020年度にふるさと納税額がワースト2位を記録。飲食店利用を返礼品に指定することで、周辺住民や観光客に町の魅力を伝えるとともに納税額増を図る。 導入店舗のうち、うなぎ店「うな繁」では、1万円を納税するとその場で利用できる3千円分食事券を返礼品として提供する。導入初日、来店者はテーブルに置かれたQRコードをス
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工場見学と茶摘み体験 沼津・浮島小 地元特産を学ぶ
沼津市立浮島小3年生33人は16日、地元の茶生産者の協力を得て、同市井出のマルニシ製茶工場で茶摘みと工場見学を体験した。地元特産品を学ぶ総合的な学習の一環。 児童は「色と味がよいが寒さに弱い」という品種「さえみどり」の特徴や、畑の虫について説明を受けながら、葉を丁寧に摘み取った。工場見学では茶葉を乾燥させて柔らかくし、形を整える工程について学んだ。緑茶、ほうじ茶、紅茶などを試飲して製法ごとの味や香りの違いを体感し、感想を言い合ったり俳句で表現したりした。 黒沢来君は「乾かしながら形を整えたりと、お茶を作る大変さが分かった」と話した。
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飲食店接客研修にVR導入 指導効率化 三島、沼津の2社開発
静岡県東部で飲食店を経営する三島市のにしはらグループ(西原洋平社長)は今月、沼津市のソフトウエア開発会社カサリス(山本直弥社長)と連携し、VR(仮想現実)ゴーグルを活用した飲食店接客研修システム「スマート接客トレーニングVR」を開発、導入した。飲食業界の人手不足が深刻化する中、DX(デジタルトランスフォーメーション)化で指導に当たる従業員の負担軽減を図る。 「一番亭」「かつ銀」「ぼて福」を運営するにしはらグループは、現場で接客を学ぶOJT方式の新入社員研修を約50~100時間かけて実施していた。しかし主力の従業員が指導に当たるため、研修中の人手不足が課題になっていた。 開発したシステムで
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生活の気づき 小中高生ら主張 裾野、清水町で大会
裾野市と清水町は4日、小中高生らが日頃の考えを発表する「わたしの主張」をそれぞれ開催した。 裾野市民文化センターでは、17人がコロナ禍で感じたことや環境問題、メディアとの付き合い方などに関する考えを披露した。露木咲空さん(富岡二小6)は、学校生活の中で他人の意見に耳を傾け、議論する大切さを学んだという。この経験から、ロシアのウクライナ侵攻について「国内の反対の声を聞き、考え直す力があれば、ここまでひどいことにはならなかったのでは」と思いを寄せた。 清水町は福祉センターで3年ぶりに対面で開き、小中高生と一般公募の計9人が参加した。小学校で行われている持続可能な開発目標(SDGs)達成のため
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企画→脚本→演技→撮影→編集… 三島舞台 若者が映画制作
三島市を拠点に映画やCM制作などを手掛ける「WACHAJACK(ワチャジャック)SHIZUOKA」は4月、地元の若者が映画制作に挑戦するワークショップを始めた。今月28~29日の2日間は、短編映画「しゃぎり」の撮影を市内で行っている。 全国各地で撮影した短編映画9本を上映する「ミラーライアーフィルムズ」とのコラボ企画。同市出身・在住の映画監督藤森圭太郎さん(37)を講師に招き、参加者が企画、脚本制作、演技、撮影、編集までの全行程を実践している。 参加者が出し合ったアイデアを基に藤森さんが脚本を手掛けた。大場川沿いや白滝公園、浅間神社で撮影し、しゃぎりの練習場面や富士山も登場する。三島の地
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長泉の子育て楽しんで 転入者向けに母子バスツアー 7月第2弾はパパ
長泉町は27日、町に転入して間もない親子(未就園児と母親)を対象に、町内の子育て関連施設を案内するバスツアーを初めて開いた。6組が参加し、地元の施設の特徴などを知った。 町こども交流センターパルながいずみなどで子育てに関する相談対応を担う「子育てコンシェルジュ」の鈴木道子さんが案内した。 公園や同センターをバスで巡った後、子どもが遊びながら美術を体感できる「ビュフェこども美術館」や駿河平自然公園を見学した。鈴木さんは「意外と知られていない施設もある。家族で利用しやすい施設を下見し、活用してほしい」と説明する。 1年半前に転入し、3歳の長男とツアーに参加した鈴木華奈さん(29)は「今回初
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感染対策配慮のデスク 沼津の鉄工所開発、コワーキング施設で紹介
新型コロナウイルス禍でオフィス環境が変化する中、沼津市の鉄工所「伊藤工業」が3Dレーザーの加工技術を活用し、鉄製のオフィス用デスク家具「KAKINE」を開発した。4月から同市新町のコワーキングスペース「シンマチ」と連携してショールームのように商品を紹介しつつ、新しい働き方を提案している。 2008年創業の同社は、溶接や製缶加工、板金などの自社技術を生かした商品開発を模索する中、コロナ禍で変化する職場環境に着目。3Dレーザー加工技術で鉄を曲線に加工した、デザイン性の高いデスクフレームを開発した。 デスクには複数のモニターを取り付けられるほか、フレーム内にコード類を通すことができる。コンセン
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記者コラム「清流」 ビュフェに共鳴する中学生
「世界に自分ひとりしかいないようだ」「きれいだけどよく見るときれいじゃない」-。薄暗い部屋に差し込む一筋の光のように鋭利な言葉は、画家ベルナール・ビュフェに触発された中学生が発したものだ。 長泉町のベルナール・ビュフェ美術館では来月まで、長泉北中生がビュフェの作品に影響されて撮った写真を展示している。塾帰りの夕焼け、机に積み上がる参考書。日常のふとした瞬間を捉えた写真と、ビュフェが抱えた絶望や孤独、その先にある希望が、時代を超えて共鳴していた。 作品を見た生徒は「みんな詩人だったんだ」と仲間の意外な一面に驚いた様子。心の底に沈んだ思いが自然ににじみ出てしまうのも、写真の面白さなのかもしれない
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記者コラム「清流」 変わりゆく「ニューアカオ」
12月20日まで熱海市内でアートイベント「アタミアートグラント」が開かれている。11月に営業終了したホテルニューアカオ本館を探索できる貴重な機会として、会員制交流サイト(SNS)で注目を集めている。 来館者は案内に従い、階数表示の消されたエレベーターに乗り込む。豪華けんらんなメインダイニング、和洋折衷のスイートルーム。ぜいたくな空間をじっくりと観察しながら、作品を通じてホテルの記憶に触れる。 海上に建つ本館のネオンは圧倒的な存在感を誇る熱海の象徴。流行のフラットデザインと一線を画す過剰な館内の装飾は新鮮に映る。同ホテルは今夏、経営体制を刷新し、社名変更したばかり。「らしさ」がどう継承され
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裾野の軽トラ市 トヨタ子会社、燃料電池車で運営支援
裾野市の産学官金でつくる南富士山産業連携研究会FCRUM(ふくらむ)は20日、第2回軽トラマーケットを同市岩波のいわなみキッチンで開いた。同地区周辺で整備が進む先端技術の実証都市「ウーブン・シティ」を手掛けるトヨタ自動車の子会社が、燃料電池車による電力供給で運営を支えた。 地域の「買い物弱者」問題解消を見据えた可動商店街の可能性を探る取り組み。生産者や飲食12ブースが出店したほか、ウーブン・シティに近いJR岩波駅周辺整備に関するパネルも展示した。 トヨタの子会社「ウーブン・プラネット・ホールディングス」は燃料電池車2台から水素を使って他のブースに電力を供給した。担当者は「ウーブン・シティ
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長泉町議会に女性議員復活 政治参加の機運醸成を【湧水】
9月の長泉町議選で16年ぶりに女性町議2人が誕生した。男性中心の町議会に新しい風を吹かせてほしい。「子育ての町」とも呼ばれる長泉町だけに、子育て現役世代の女性が政治に参加しやすい環境を整備し、さまざまな町民の思いを町政に反映できる機会につながるよう期待したい。 2人が出馬を決めたのは、5月に開催した女性議会への参加がきっかけ。町議会が議会の女性不在に危機感を抱き、10年ぶりに企画した。公募で集まった町内在住女性9人が模擬の一般質問に臨み、町幹部が答えることで、町の状況や予算の使い方などを実感し、町政への理解を深める場になったという。 今回選では、子育て世代の女性による自主的な動きもみられ
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記者コラム「清流」 ノーベル賞で脚光 井上靖
「南紀の海はその一角だけが荒れ騒いでいた-」。ノーベル物理学賞を受賞し、米国の自宅で取材を受けたプリンストン大学上級研究員の真鍋淑郎さんの背後に飾られていた書作品は、井上靖の詩の一節だった。 詩は処女詩集「北国」に収められた散文詩「渦」の冒頭。長泉町井上靖文学館の学芸員徳山加陽さんによると、井上は友人が住む和歌山・南紀の情景を描き、小説のモチーフにもなったという。「知名度は決して高くなく、なぜこの一節を抜粋したのか」と驚く。 同館には書を誰が書いたのか問い合わせが相次いだが、不明だという。「知っている方がいれば教えてほしい」と徳山さん。没後30年で思わぬ脚光を浴びた井上作品。私も読んでみ
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記者コラム「清流」 変わり続ける鮎壺の滝
伊豆半島ジオパークのジオサイトでもある長泉町の鮎壺の滝は、JR駅から徒歩5分の場所にある高さ9メートル、幅69メートルの巨大な滝だ。大自然と人工物の対比を見る度に、マンションが並ぶ住宅街に突如現れた、世界の裂け目のように感じられる。 以前は、水量が少ない日には飛び石を渡って滝の裏側にも行けたそうだが、7月の豪雨以降は立ち入り禁止が続いている。いつになったら再び入れるのだろうか。 ながいずみ観光交流協会の牛島康祐事務局長に聞くと、「豪雨で川の流れが変わって滝つぼの下が増水し、飛び石も流された」と説明する。3年前には落石もあったという。滝は今も浸食され、姿を変え続けている。ジオパークが生きた
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東部8コミュニティーFM 情報交換 熱海土石流の対応共有 放送トラブルや課題報告
静岡県東部地域局は6日、地域のコミュニティーFM放送局8局が災害時の対応を話し合う情報交換会をオンライン開催した。エフエム熱海湯河原の山崎浩一専務が、7月に熱海市伊豆山で発生した土石流災害への対応について報告した。 山崎専務によると、当日の生放送番組は大雨を受け、観光情報ではなく市役所に開設した避難所からの中継を実施。土石流災害を報じたのは発生から約30分後で、放送中に伊豆山地区に住む番組関係者に知人から災害情報が入り、その内容を基に報じたという。交通情報や市災害対策本部からのリポート、記者会見の放送など各種情報を届け続けた。 土石流災害では光ケーブルが断線し、被災地に放送を送信する中継
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記者コラム「清流」 緊急事態宣言下の選挙戦
9月12日投開票の長泉町長選、町議選は緊急事態宣言発令下での選挙だった。町長選が無投票だった影響もあり、町議選の投票率は49・7%と前回選と比べ8ポイント下回り、過去最低を更新した。 コロナ下で候補者が政治活動を思うようにできなかったのも低投票率の一因だろう。個人演説会場として公共施設を借りられない、あいさつはインターホン越し、決起集会や出陣式は中止-。有権者と直接対話する場はほぼなかったようだ。 町長選と町議選は町民にとって最も身近な選挙だが、ツイッターで「長泉町議選」と検索してもかからない。情報収集の難しさが露呈した選挙戦となった。情報がなければ関心を持てず、議論もできない。新町議は