足の甲が振動 歩行案内、視覚障害者向け 沼津最で新技術体験会 

 沼津ライオンズクラブ(沼津市)はこのほど、自動車メーカーホンダのスタートアップ企業が昨年開発した視覚障害者向け歩行案内システムの体験会を同市総合体育館で開いた。視覚障害者支援に取り組む中、最新技術を学ぶ機会として企画した。

靴に「あしらせ」を装着し、参加者に使い方を伝える千野社長(右下)=沼津市総合体育館
靴に「あしらせ」を装着し、参加者に使い方を伝える千野社長(右下)=沼津市総合体育館

 社名と商品名はいずれも「Ashirase(あしらせ)」。靴にスマートフォンのアプリと連動する機器を付け、目的地を入力すると足の甲などが振動し、進行方向を案内する。聴覚を邪魔せず、使用者の歩行能力を生かして情報処理をサポートする。
 会員や沼津視覚特別支援学校に通う視覚障害者らが体験した。同校の鳥沢勉さん(36)は「アプリが示す順路と点字ブロックの方向がずれた場合、不安になりそう。砂利道やコンクリートでも使えるのか試したい」と使い心地を確かめていた。
 同社の千野歩社長は「仕事や病院など『行かなければいけない』場所だけでなく、『行く必要がない』場所にも行動範囲を広げられるシステムにしたい」と話した。

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