母国に本場の味 メキシコ出身のホセさん、清水町でラーメン修業

 外国人向け料理学校「日本和食学園」(熱海市)に通うメキシコ出身のホセ・トレドさん(34)が、清水町のラーメン店「ラーメンろたす」で4月から店舗研修に励んでいる。ホセさんは母国でラーメン店開業を目指し来日中。店によるとコロナ禍以降、ラーメンの海外人気が加速している。

ラーメンの仕込みを高梨さん(左)から教わるホセさん=清水町のラーメンろたす
ラーメンの仕込みを高梨さん(左)から教わるホセさん=清水町のラーメンろたす

 ホセさんの初来日は2009年。「帰国後、ラーメンの作り方を学んだが、おいしくない。本物を作りたい」と、ラーメンコースがある同校に今年1月、入学した。同校で講師を担当した縁で、店主高梨樹一さん(42)が研修を引き受けた。
 ラーメンや丼の仕込みを中心に勉強中。ホセさんは「魚や味玉はメキシコ人に受けない。豚骨や辛いラーメンと、カレーを提供する店を作りたい」と意気込む。5月以降はラーメン店「田ぶし」で研修に臨む。
 高梨さんは、ラーメンの作り方を紹介する登録者数26万9千人のユーチューブチャンネルを運営。近年は海外からの視聴者が増え、19日にはレシピ本「極上のおうちラーメン」のフランス語版を発売する。「米国、韓国などからコメントが来るので、5カ国語の字幕をつけた。外国人向けの講習を開くと、質問の熱量の高さに驚く」と話した。
 (東部総局・菊地真生)

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