女性団員受け入れ本腰 沼津市消防団 トイレ、更衣室求める

 消防団員不足が全国的な課題になる中、沼津市民が女性団員の受け入れに向けた施設整備に向けて動き出した。同市の金岡中部地区連合自治会(土屋新一会長)の関係者らがこのほど、市役所を訪れ、市消防団24分団詰め所に女性用トイレと更衣室を設置するよう求める要望書を頼重秀一市長に提出した。

沼津市の頼重市長(左)に要望書を手渡した土屋会長(左から3人目)=同市役所
沼津市の頼重市長(左)に要望書を手渡した土屋会長(左から3人目)=同市役所


 市によると、消防団員は年々減少傾向にある一方、分団に加入する女性は急増している。分団は2018年に女性が加入するまで男性のみだったが、22年以降に女性計10人が入団した。
 同時に浮上したのが、老朽化が進む各消防団の詰め所に、女性用の更衣室とトイレがない問題だった。同自治会によると、女性が所属する市内計6分団のうち、第1、第24分団の詰め所に更衣室がないため、自宅で活動服を着用しているという。
 土屋会長は「消防団はこれまで男の世界だったが、若い女性の比重が増える今、女性が活動しやすい環境づくりが急務になっている。仮設のコンテナ式トイレの設置も視野に入れ、早急に動いてほしい」と訴えた。
 市は24年度、第1分団の詰め所には女性用トイレを増築する予定。頼重市長は「建て替え時期や、予算の前倒しが可能かも含めて総合的に検討する」と答えた。
 (東部総局・菊地真生)

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