一体感生むアニメ交流 沼津あげつち商店街振興組合 峯知美専務理事【キーパーソン・最前線】

 沼津市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」と連携した企画を沼津あげつち商店街で2017年から実施し、コンテンツツーリズムの成功事例として注目された。10月からJR沼津駅周辺の商店街有志が集い、作品と連携した「毎月15日は商店街へいこうよ!」を開催している。

峯知美専務理事
峯知美専務理事

 -企画の趣旨は。
 「10月から12月の15日から20日にかけて、13商店街の約100店舗で買い物客にキャラクターのポストカードを進呈し、商店街にまつわるクイズラリーを行っている。イベントが多い15日に合同企画を開くことで、商店街同士の連携強化と回遊性向上を目指した。来訪者は30代から40代の男性が中心で、6割以上が東京など県外が占めている」
 -「ラブライブ-」と連携を始めた経緯は。
 「キャラクターの津島善子の実家が沼津あげつち商店街にある設定のため、誕生日やクリスマスにイベントを商店街で企画した。今年の誕生日は380人の枠に2倍の応募があり、市内のホテルが満室になった。商店街が配布する作品仕様の婚姻届で結婚したカップルはもうすぐ300組。結婚記念日の度に写真を撮りに来るファンもいる」
 -成功した要因は何か。
 「声優、ファン、街の人が作品を理解し、一緒に楽しんでいる。作品の舞台で地元の人と交流し、登場人物と同じ場所や空間をそのまま楽しめるからこそ、また来たくなる。『第二の故郷』のように県外から通うファンや、移住したファンもいる。親戚のおばちゃんに会う感覚で気軽に頼れる場を守っていきたい」
 (東部総局・菊地真生)

 みね・ともみ 1967年に開業したつじ写真館で美容を担当。2014年から振興組合理事、18年から副理事長、今年から現職。

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