校歌作詞者 穂積忠を紹介 韮山高150年記念講演 伊豆の国

 伊豆の国市の「韮山高150年史編さん委員会」はこのほど、市民講座を同校で開いた。来年の創立150周年を前にした記念事業の一環。桜井祥行前校長が「歌人穂積忠と北原白秋」と題して講演した。

校歌を作詞した穂積忠について紹介する桜井前校長=伊豆の国市の韮山高
校歌を作詞した穂積忠について紹介する桜井前校長=伊豆の国市の韮山高

 穂積忠(1901~54年)は旧制韮山中(現韮山高)出身の歌人で、旧制中創立30周年の26年に校歌の作詞を手がけた。桜井前校長によると、穂積は中学時代に北原白秋の門下となった後、国学院大で民俗学者の折口信夫に学んだという。桜井前校長は「歌作は北原、万葉集と民俗学は折口に師事した。2人の師に挟まれ苦悶(くもん)していたようだ」と振り返った。
 教職の道に進んだ穂積は旧制韮山中では国語・漢文の教諭として勤務し、郷土研究部の顧問を務めた。息子は「積木くずし」の著者で俳優の穂積隆信で、桜井前校長は「穂積家の存在を次世代に語り継ぎたい」と話した。

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