⚾浜松工打線爆発 10年ぶり8強進出 秋季高校野球静岡県大会3回戦
来春の選抜大会につながる第76回秋季高校野球静岡県大会は16日、草薙など4球場で3回戦8試合を行った。浜松工は小粥獅峯の勝ち越しの適時打を含む3安打の活躍で加藤学園を下し、10年ぶりの8強進出。大会第4日は17日、草薙、清水庵原の両球場で準々決勝を行う。
【評】中盤以降に打線が爆発した浜松工が加藤学園との接戦を制した。
3点を追う浜松工は五回、相手の野選で好機を広げ、小粥の適時三塁打などで一気に4点を奪い、逆転した。再びリードを許したが、七、八回に2点ずつ追加した。
加藤学園は序盤、優位に試合を進めたが、浜松工の継投の前に再逆転はならなかった。
小粥3安打 逆境で本領
2回戦に続く3安打猛打賞で、1番小粥が流れを呼び込み、浜松工が10年ぶりのベスト8進出を決めた。
3点を追う五回、無死一、三塁の好機で打席に入った。「1点ずつ返しても逆転できる。焦らず丁寧に」。前2打席は連続三振に抑えられていたが、気負わず内角球に対応。右中間を破る三塁打で2人を迎え入れ、反撃の号砲を鳴らした。
先頭の七回は逆らわずに流し打ち、左前打で出塁。続く八回には、決勝点となる右前適時打を放った。
劣勢での落ち着きは、逆転で接戦を制した予選の掛川西戦の経験が生きたという。増井監督は「終盤に『リードしても勝った気になるな』と僕の代わりに呼びかけてくれた」と、小粥の言葉とプレーへの信頼は厚い。
準々決勝は今夏優勝の浜松開誠館と対戦する。県大会直前の練習試合では大差で敗れたが、小粥は「センバツが目標。1番打者としてチームを勢いづけられるよう出塁したい」と雪辱を誓った。
(東部総局・菊地真生)
▽3回戦(あしたか第2試合)
浜松工 000040220―8
加藤学園 012020100―6
▽三塁打 小粥、森下(浜)▽二塁打 加藤、名波(浜)北條、片山(加)▽暴投 村松幸、柴田(浜)山田(加)▽野選 坂本逞(加)
▽試合時間 2時間37分