洋上風力発電視野 遠州灘で海洋調査 都内企業、8月末まで

 洋上風力専業のベンチャー「インフラックス」(東京都)は浜松市沖の遠州灘で、海洋調査を進めている。洋上風力発電を視野に入れた約2カ月間の調査で、8月末までを予定する。

海洋調査出発前に準備作業を行う関係者=浜松市西区の舞阪漁港
海洋調査出発前に準備作業を行う関係者=浜松市西区の舞阪漁港

 調査は地元2漁協の了承を得た上で、シラス漁などの時間を避けて7月から開始した。計画面積は浜松、磐田両市境の天竜川河口沖から浜名湖の今切口沖まで約2万1千ヘクタールのエリア。漁船に設置したマルチビーム測深器による洋上からの深浅調査に加え、サイドスキャンソナーを使った砂、岩など海底面の画像を取得する。
 8月からは1隻増やし、2隻体制に拡大した。取得したデータは鳥瞰(ちょうかん)図に落とし込み、事業可能性の判断に生かす。
 政府は洋上風力発電を再生可能エネルギー拡大の切り札に位置づけている。一方、発電事業の長期的な展開は、対象海域が「再エネ海域利用法」に基づく促進区域に指定される必要があるが、現時点で浜松市沖周辺に指定区域はない。

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