全国高校総体・陸上  女子100障害、永井(翔洋)が3位

 競技生活ラストレースで、東海大翔洋の永井にいい風が吹いた。女子100メートル障害決勝は1・5メートルの向かい風。「スピードが乗ってハードル間の歩幅調整が難しくなる追い風よりも得意。それに、ホームの草薙はいつも強い向かい風」。中盤から伸びて、100分の5秒差で「銅」をつかんだ。

女子100メートル障害決勝 13秒91で3位となった東海大翔洋の永井真滉=徳島県の鳴門・大塚スポーツパーク(写真部・田中秀樹)
女子100メートル障害決勝 13秒91で3位となった東海大翔洋の永井真滉=徳島県の鳴門・大塚スポーツパーク(写真部・田中秀樹)

 出場者ランクでは入賞圏外。まずは決勝進出を目標としたが、準決勝を全体2番目の13秒86で通過して手応えをつかんだ。決勝はスタートの反応タイムこそ8人で最も遅かったが、滑らかなハードリングで立て直す。向かい風で周囲が伸び悩む中、フィニッシュ寸前で差しきった。
 将来の夢は看護師。幼少期、入退院を繰り返していた母方の祖母の見舞いで病院を訪れ、憧れを抱いたという。今後は勉強に専念するため、小学校から打ち込んできた陸上はこの日が最後と決めていた。「初出場のインターハイでメダル。祖母にいい報告ができる」。満面の笑みでスパイクを脱いだ。

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