小中学生、平和願い慈善茶会 地下に防空壕の店舗で 静岡市葵区

 静岡市葵区人宿町の木原屋陶器店と前田直紀陶芸教室を兼ねた店舗で14日、チャリティー茶会が開かれた。地下に防空壕(ごう)がある店内で小中学生がお点前を披露し、来場者はおもてなしを受けながら平和の大切さをかみしめた。

防空壕が地下にある店内で小中学生がお点前を披露した茶会=静岡市葵区の木原屋陶器店と前田直紀陶芸教室を兼ねた店舗
防空壕が地下にある店内で小中学生がお点前を披露した茶会=静岡市葵区の木原屋陶器店と前田直紀陶芸教室を兼ねた店舗

 陶芸家前田さんと茶道裏千家淡交会静岡支部の松井宗賀さんが企画した。大正時代に建てられた防空壕内で開く予定だったが、台風8号の影響で浸水したため店内に茶席を設けた。
 茶席では、前田さんをはじめ市内のフォトグラファーやステンドグラス作家が平和を願って、この日のために制作した茶わんや花入れなどを使った。松井さんの教え子たちは浴衣に身を包み、裏千家の作法にのっとって抹茶をたてた。
 お点前を披露した中学3年の佐藤すみれさん(15)=同市葵区=は「平和を思う活動に参加できてうれしかった」と話した。
 松井さんは「平和の尊さや人とのつながりを感じる機会にしてもらえたら」と願った。
 茶会の収益は児童養護施設に寄付する予定。
 (社会部・佐野由香利)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞