被害農家片付けに追われる 「いつ再開」見通し立たず 静岡・台風8号ビニールハウス損壊

 静岡市駿河区青沢で13日に発生した竜巻とみられる突風で、農業用ビニールハウスが損壊する被害のあった一部の農家が片付け作業に追われている。15日現在、農業を再開できる見込みはないと話す人もいて、長期的な影響が懸念される。

突風の影響で損壊したビニールハウスと片付けたパイプ=静岡市駿河区青沢
突風の影響で損壊したビニールハウスと片付けたパイプ=静岡市駿河区青沢

 キュウリやカボチャなどの野菜を栽培する大石剛士さん(50)のハウスは骨組みの鉄製パイプが折れ曲がり、道路側に飛び出した。近隣住民ら約20人が協力して力作業を行った。
 倒壊の恐れもあるためハウス内での作業はできず、業者に解体を依頼しているという。大石さんは「ハウスを新しく立て直さないといけない。いつ農業が再開できるかは分からない」と肩を落とした。
 突風では同地区のビニールハウス10棟以上が損壊した。大石さん以外には被害状況のひどさから「(片付けの)手が付けられない」と話している農家もいるという。
 現場は久能海岸沿いの民家やハウスが多く立ち並ぶ場所で、被害範囲は約200平方メートル。現地調査した静岡地方気象台は14日、「竜巻が発生した可能性が高い」と発表した。

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