企業送迎バス 湖西―豊橋 県境越え、公共交通に活用
湖西市は8月から、市内の企業シャトルバスを公共交通に活用する実証実験に、来年度の本格運用を目指して取り組んでいる。本年度は愛知県豊橋市との県境をまたいで運行していて、両市長がこのほど取り組み状況を視察した。
実証実験は3年目で、来年1月末まで。湖西市は規模の大きな自動車関連企業が集積している特色を生かし、企業の送迎バスを地域住民も利用できるサービスの構築を目指している。一方、豊橋市はこれまで湖西市との市境周辺にバス路線がなく、市民の利便性向上を目的に湖西市の実験に本年度加わった。
4社からバスの供給を受け、JR鷲津、新所原駅周辺で市民モニターが利用している。視察では湖西市の影山剛士市長、豊橋市の浅井由崇市長がデンソー湖西、豊橋東の両製作所を結ぶバスに乗車し、県境を越えて移動した。
影山市長は「両市民のサービス向上のため、さまざまな分野で県境を越えて連携できる」と前向きに捉えた。バス利用者の曽根幹孝さん(76)=湖西市梅田=は「本格運行に向けて市民に周知してほしい」と話した。
(湖西支局・大沼雄大)