富士宮「村山蕎麦」おいしく継承 「育てて味わう会」種まきに汗

 富士宮市村山の遊休農地で在来ソバ「村山蕎麦(そば)」を栽培し、“おいしく”継承する取り組みが進んでいる。小中学校で栄養士を務めてきた山岡徳次さん(70)=富士市=が立ち上げた「育てて味わう会」は21日、村山蕎麦の種まきを行った。収穫は11月予定。12月には脱穀やメンバーとその家族らを招いた試食会を計画している。

村山蕎麦の種をまくメンバー=富士宮市村山
村山蕎麦の種をまくメンバー=富士宮市村山

 約2千平方メートルの遊休農地を借り、メンバーを募って始めた活動は3年目。山岡さんは食育活動を続ける中で9年前に村山蕎麦に出合った。「鼻を抜ける風味が良い。つくって食べることに意味がある。自分が食べたいから保存しようと思った」と振り返る。村山蕎麦のほか村山ニンジンやアブラナ、ジャガイモなどの栽培も行う。
 メンバーは約20人。21日にはメンバーが畑につくった溝に種をまいたり、7月末に植えて膝丈まで育ったソバの周りを耕して雑草を取ったりする作業に励んだ。富士や富士宮、御殿場、静岡の各市から幅広い世代が集まる。当初から参加する木川良則さん(59)=富士宮市=は「種から自分で育てたソバを食べてみたいと参加した。在来ソバを継承する大事な活動に貢献できたら」と語った。
 同会では現在メンバー募集中。会長の山岡さんは仲間を増やそうとSNSでも発信を続けている。直近では9月4日に活動を予定。問い合わせは山岡さん<電090(3382)4019>へ。

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