元旅館の空き家解体 沼津市 初の略式代執行

 沼津市は1日、空き家対策特別措置法による特定空き家に指定された同市戸田にある元旅館の木造住宅1戸に対し、市内初の略式代執行による解体作業を始めた。

建物の解体作業について手順を確認する市職員と作業員=沼津市戸田
建物の解体作業について手順を確認する市職員と作業員=沼津市戸田

 同日午前10時、旧戸田村の中心部にある建物の前で市まちづくり指導課の担当者が略式代執行の宣言文を読み上げ、作業に取りかかった。作業員は手順について、市の担当者と確認した。作業終了は11月末の予定。
 同課によると、建物は木造2階建てで、延べ床面積327平方メートル。かつては隣接の建物とともに宿泊施設として利用していた。2000年ごろに廃業後、住宅として利用されたが、05年に所有者が死亡。相続放棄され、所有者不在となった。
 市は通学路に面していることや既に屋根の一部が崩れ、倒壊の危険性があることから、略式代執行を決めた。費用は約900万円。
 (東部総局・尾藤旭)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞