豪雨の残骸、片づけに疲弊 記録的大雨から一夜 浜松市浜北区

 記録的短時間大雨情報が発表され、各所で冠水が確認された浜松市浜北区の馬込川流域。豪雨から一夜明けた3日は天候が一転し、晴れ間が広がった。水はほぼ引いたものの、道には雨で流された枝葉や生活雑貨が落ちていて、汗を流しながら片付けを続ける住民の姿が見られた。

浸水の被害を受けた車庫。靴などの生活用品が汚れ、捨てざるを得ない物も出た=3日午前、浜松市浜北区
浸水の被害を受けた車庫。靴などの生活用品が汚れ、捨てざるを得ない物も出た=3日午前、浜松市浜北区
車庫内は水が引いた後も、定規で線を引いたような浸水の跡が生々しく残っていた=3日午前、浜松市浜北区
車庫内は水が引いた後も、定規で線を引いたような浸水の跡が生々しく残っていた=3日午前、浜松市浜北区
冠水から一夜明けた市道。水は引いたが、流木や葉が落ちていた=3日午前、浜松市浜北区小林
冠水から一夜明けた市道。水は引いたが、流木や葉が落ちていた=3日午前、浜松市浜北区小林
浸水の被害を受けた車庫。靴などの生活用品が汚れ、捨てざるを得ない物も出た=3日午前、浜松市浜北区
車庫内は水が引いた後も、定規で線を引いたような浸水の跡が生々しく残っていた=3日午前、浜松市浜北区
冠水から一夜明けた市道。水は引いたが、流木や葉が落ちていた=3日午前、浜松市浜北区小林

 「家の前が川みたいになり、ゴミ箱やプラスチックの棚など訳の分からない物まで流れてきた」。同区貴布祢に70代の妻と暮らす男性(80)は前日の様子をこう振り返る。越水が確認された同区の矢矧(やはぎ)橋付近の家に60年近く住んでいる。道路に面し、車庫にはシャッターの隙間から雨水が流入。約30センチまで水位が上がり、置いていた靴やポリタンクが浮いた。
 3日は午前6時半からシャッターを開け、車をどかして車庫内を乾かし、ぞうきん数十枚を搾って生活用品の汚れを拭き取るなどの作業を行った。「こんなにひどい被害は初めてだ。年寄り2人で暮らしているし、片付け終わるのに2日かかるか3日かかるか…」。男性は疲れた表情で汗をぬぐった。
 市道が冠水し一時、池のようになった同区小林の一画では、高さ約30センチの流木が確認された。矢矧橋の南方の同区小松で市道に面した畑や駐車場を所有する男性(63)は、道端に流れ着いた木々や葉を見つめ「すぐに行政が何かしてくれるわけではないだろう。片付けなくちゃ仕方ない」とつぶやき、黙々と掃き集めていた。

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