自転車乗って健康増進 コース作成へ実証 静岡大と富士宮市連携

 富士宮市と静岡大の学生らが連携して、市民の健康増進につながるサイクリングコースの作成を進めている。取り組むのは地域創造学環スポーツプロモーションコースを担当する杉山康司教授(スポーツ・健康科学)のゼミ生。運動生理学の観点から運動強度などのデータを集めて、来年2月の報告書完成とコースの発表を目指す。

予備調査の出発前にルートを確認するゼミ生=富士宮市役所
予備調査の出発前にルートを確認するゼミ生=富士宮市役所

 ふじのくに地域・大学コンソーシアムが実施するゼミ学生等地域貢献推進事業の一環。コンソーシアムが間に入り、市が寄せた「自転車を活用した健康づくり」のテーマに杉山ゼミが手を挙げた。同ゼミには3、4年生11人が所属する。ゼミ生と市担当職員が打ち合わせを重ねてターゲットを意識した八つの想定ルートを準備した。
 8月下旬に実施した予備調査ではゼミ生7人が参加し、e―Bikeで市街地エリアのルートを回り、交通状況や勾配、休憩スポット、駐輪場の有無などを確認。同ゼミの4年生山口理生さん(22)は「坂が多いなどの地域の特徴を観察して、スポーツの観点から自転車の利用率向上につなげたい」と語った。
 ゼミでは年内をめどに、集めたデータを整理してサイクリングコースを完成させる。その後、報告書の作成を進める。市は報告書を自転車を活用した市民の健康増進施策に生かしていく。
 (富士宮支局・吉田史弥)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞