大津波想定、列車から避難 高校生がサポートに挑戦 JR焼津駅

 JR東海は10日、南海トラフ地震を想定した乗客の避難誘導訓練を焼津駅で実施した。大津波警報が発令し、焼津市内の津波浸水区域内に列車が停車したことを想定し、焼津高の生徒とJR東海社員ら計約40人をスムーズに避難誘導できるかを確認した。

「ヒューマンチェーン」を実践する生徒たち=焼津市のJR焼津駅
「ヒューマンチェーン」を実践する生徒たち=焼津市のJR焼津駅

 参加者を乗せた3両編成の列車は地震発生の想定のもと、焼津駅に急停車。車内で運転士と車掌が確認作業を済ませた後、参加者はドア付近から約1メートル下の地上へジャンプして降りた。生徒たちは1人で降りるのが困難な乗客を手助けする「ヒューマンチェーン」という手法を実践した。
 列車を降りた参加者は乗務員の指示に従って、指定避難場所である焼津高の校舎まで歩いて向かった。
 訓練終了後、JR東海静岡支社の奥村現運用車両課長は、乗客が多い場合は迅速な避難が難しい場面が想定されるとし「きょうの経験を生かして高校生たちがサポート役を担ってくれれば」と話した。
 参加した同校2年の浜田安奈さん(17)は「災害発生時でもパニックにならないように落ち着いて行動したい」と感想を述べた。

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