体育館利用デジタルで 窓口経ず鍵借り・返却 磐田市が実証実験へ

 磐田市は今月中旬、デジタル技術で市民の体育施設利用手続きを簡便化する実証実験に乗り出す。鍵を必要としない「スマートロック」と使用料のキャッシュレス決済を導入し、“窓口に行かない”施設利用の実現を図る。本年度末まで実施し、来年10月の本格導入を目指す。

実証実験に向けた連携協定の締結式=磐田市役所
実証実験に向けた連携協定の締結式=磐田市役所


 実証実験は磐田第一、南部、向陽3中学校の体育館で実施する。今月中旬からは、スマートロックの実証を始める。施設を利用する際、ネット予約時のメールアドレスに送信された6桁の暗証番号を入力し、鍵を開ける仕組み。来年2月からは、クレジットカードやペイペイなどに対応するオンライン決済活用の実験を予定する。
 市スポーツ振興課によると、市は学校体育施設など計74施設を市民に貸し出している。利用者は、職員が常駐する市総合体育館や豊岡体育館など8施設に立ち寄り、鍵の受け取りや返却などを直接行っている。
 12日には、全国40自治体でスマート化技術の実証実験・導入を手掛ける構造計画研究所(東京都)と、実験用の機器貸与やシステム提供に関する連携協定を結んだ。オンラインの締結式で、草地博昭市長は「市民の利便性が高まり、職員の負担も減る。実証がうまくいけば(他施設に)水平展開していきたい」と期待した。
 (磐田支局・崎山美穂)

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