中国最新EV分解調査へ コストダウン学ぶ 次世代自動車センター浜松

 浜松地域イノベーション推進機構次世代自動車センター浜松(浜松市中区)は、中国大手自動車メーカー「長城汽車」の最新電気自動車(EV)の車両分解調査を始める。価格競争力が高い中国車から、EVシフト対応に向けたアイデアを得る狙い。調査を前に12日、車両展示会を同市中区のアクトシティ浜松で開いた。

中国大手自動車会社の最新EVを観察する参加者=12日午前、浜松市中区のアクトシティ浜松
中国大手自動車会社の最新EVを観察する参加者=12日午前、浜松市中区のアクトシティ浜松

 日本国内では未発売の4ドアハッチバックコンパクトカー「ORA GOOD CAT」を、輸送費などを除いて約250万円で購入した。同車は1回の充電で400キロ以上走行可能で、中国国内やタイで販売しているほか、欧州でも今秋に発売を予定している。
 展示会では、会員企業の地元製造業関係者ら約140人がボンネット内や室内を観察した。運転手の顔認識機能を持つシステムや電動シート、静粛性を確保するドア周りの構造などを確認した。
 同センターは10月にかけて試乗会を開き、11月ごろに分解調査に着手する。結果は来春に報告予定。望月英二センター長は「設計や構造を調べ、コストダウンにつながるヒントを得たい」と話した。
 同センターは昨秋から、フォルクスワーゲン(VW)のEV「ID.3」の分解調査も進めている。

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