バングラデシュ支援を 静岡文化芸術大生ら現状報告 浜松

 バングラデシュの少数民族支援を行う東京都のNGO(非政府組織)「ジュマ・ネット」は19日、同国で行った調査の報告会を、浜松市中区のクリエート浜松で行った。現地を訪れた同NGOの稲川望事務局長(25)=中区=と静岡文化芸術大=同=の学生7人が、同国の現状と支援の必要性を訴えた。

現地での調査を報告する学生=浜松市中区のクリエート浜松
現地での調査を報告する学生=浜松市中区のクリエート浜松

 同国南東部のチッタゴン丘陵地帯では、多数派のベンガル人を入植させるといった軍の政策などによって、少数民族内の争いにまで発展している。同NGOは8月下旬~9月上旬、内紛で被害に遭った家族を支援するため、状況を把握しようと現地を調査した。
 同NGOの誘いを受けて参加した学生らは、稲川事務局長と共に内紛や紛争で親を亡くした子どもらから話を聞いた。報告会では、ベンガル人との紛争の際に、同じ民族に誤って発砲されて父親を失った少年や、軍に土地を奪われた男性の事例などを伝えた。
 2年の立原花希さん(19)は「バングラデシュの人々は温かい人柄だった。問題の解決に向けて現状を発信したい」と振り返った。稲川事務局長は「まずは被害家族の支援から始めて、少しずつ現場の状況を改善できたら」と話した。

 

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞