核廃絶、墓前に誓う 第五福竜丸の久保山さん命日 焼津で追悼行事

 1954年、米国が太平洋・ビキニ環礁で行った水爆実験で被ばくし、半年後に死亡した焼津漁港所属の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」元無線長、久保山愛吉さんの追悼行事が23日、焼津市で行われた。参加者は核兵器廃絶を誓い合った。

久保山愛吉さんの墓前で手を合わせる参列者=23日午前、焼津市浜当目の弘徳院
久保山愛吉さんの墓前で手を合わせる参列者=23日午前、焼津市浜当目の弘徳院

 23日は久保山さんの68回目の命日。久保山さんの墓がある同市浜当目の弘徳院で集会を開いた。墓前に献花して故人の冥福を祈った。
 主催団体の一つ、県原水爆被害者の会の石原洋輔会長(浜松市東区)はロシアのウクライナ侵攻で核兵器を威嚇の道具としている現状に懸念を示し、「久保山さんの『原水爆の被害者はわたしを最後にしてほしい』という言葉をかみしめ、核兵器のない世界へ進んでいきたい」と誓った。
 追悼行事は被害者の会などでつくる「3・1ビキニデー県実行委員会」が毎年実施している。恒例の墓参行進は新型コロナの影響で見送られた。焼津公民館(焼津市本町)で集会も開かれた。
 

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