市道崩落 住民「今も孤立」 山間部の静岡・水見色 台風15号豪雨災害

 静岡市葵区の山間部に位置する水見色地区では、台風15号による大雨の影響で同地区につながる市道が崩落し、一時孤立状態となった。27日までに市が迂回(うかい)路として林道を整備したが道幅が狭く、住民らは依然として不自由な生活を強いられている。

崩落した水見色地区につながる市道=28日午後、静岡市葵区
崩落した水見色地区につながる市道=28日午後、静岡市葵区

 崩落したのは藁科川支流の水見色川沿いにあり、住民らが買い物や職場に通うため日常的に通行する道路。川の増水により、道の10メートル以上の区間の大部分が崩落し、通行止めになった。代わりに整備された林道は車がすれ違えないほど狭く、通行に危険が伴うため、住民らはほとんど利用できていないという。
 一部では、電話回線の不通や携帯電話の通信障害も続いている。同地区の勝山寿夫自治会長は「買い物に行けない住民や外部と連絡が取れない住民も多く今も孤立状態に近い」と話す。
 同地区でカフェを営む坂本サジットさん(49)=同区古庄=は「市の被災状況の把握は当初から遅い。現状把握をしっかりしてほしい」と語った。
 (社会部・沢口翔斗)

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