台風15号・復旧作業に毎日奮闘 消防団員の有志 磐田・豊岡

 台風15号の影響で土砂崩れが相次ぎ、復旧作業が続く磐田市豊岡地区で、市内の消防団員が奮闘している。市消防団の呼び掛けに応じた団員有志が9月26日から毎日、代わる代わる被災地に駆け付け、民家などに流れ込んだ土砂の撤去や壊れた家財道具の後片付けを手伝っている。

土砂の撤去作業に取り組む消防団員=磐田市神増
土砂の撤去作業に取り組む消防団員=磐田市神増

 市消防本部警防課によると、5日までの10日間で市全域から延べ272人が復旧作業に参加した。活動は大規模な土砂災害が発生した平松、神増地区が中心。神増地区では、道路に土砂が残り、災害ボランティアが入れなかった時期から活動を展開している。災害ごみの仮置き場になっている豊岡総合センターでは、運び込まれたごみを降ろす作業を支援した。
 有給休暇を取得して活動に参加した会社員大浜良夫さん(42)=同市新貝=は「団員を10年以上続けているが、こんなにひどい災害は初めて。住民の皆さんが普通の生活を取り戻すのに少しでも役立てれば」と話した。
 同市神増で製鋸業を営む石野好則さん(59)は、自宅や工場が土砂崩れで損壊した。敷地内には、いまだに大量の土砂が残る。撤去の手伝いを買って出た消防団員に、「来てくれて助かった。自分たちだけでは片付けるのは到底無理。頼りになる」と感謝した。
 (磐田支局・八木敬介)

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