磐田・寺谷用水「次代へ守る」 世界かんがい施設遺産 登録祝う
磐田市の寺谷用水が世界かんがい施設遺産に登録されたことを受けて市は6日、報告会を市役所で開いた。草地博昭市長は「400年にわたって、地域の治水と利水の両面を支えてきた。世界に認められてうれしく思う」と喜びを語った。
報告会には登録を申請した寺谷用水土地改良地区の伊藤英明副理事長や市職員など計約20人が参加した。草地市長は「登録に至るまで組合員のみなさんをはじめ、県や市がそれぞれ力を合わせて守ってきた。次の世代に施設を守り育てていけるよう、力を合わせていきたい」と話した。
県中遠農林事務所の佐藤欣久所長は「施設の維持管理だけでなく、先人たちの思いを受け継ぎ、水源や用水を守り続けた歴史が遺産登録につながったと思う。登録を機に地域が発展していくことを期待する」と述べた。
寺谷用水は1590年に完成した全長12キロの水路。徳川家康の命令で家臣の伊奈忠次が企画し、平野重定が造成工事を指揮した。