全国の山伏 富士で祈祷 富嶽両界峯入修行に出発

 宮崎県都城市の龍禅院を本部とする大和修験会は7日、富士市の鈴川海岸が起点の富士山峰入り修行「富嶽(ふがく)両界峯入修行」に出発した。全国から集まった山伏15人が同市の吉原商店街で加持祈祷(きとう)を授けて回った。

店主に加持祈祷を授ける山伏=富士市の吉原商店街
店主に加持祈祷を授ける山伏=富士市の吉原商店街

 各宗派の僧侶や神職、高校生らの一行は、村山古道から富士山剣ケ峰を経て10日までに山梨県の精進湖に向かう。新型コロナウイルスのまん延やロシアのウクライナ侵攻を受け、道中で疫病退散や世界平和を祈願する。
 鈴川海岸で水ごりをして身を清めた山伏は富士塚で祈祷した。厳かな鈴懸け姿で歩み、吉原商店街の約20店の店先で店主らの背中を錫杖(しゃくじょう)でさすり、商売繁盛を祈念した。
 龍禅院は富士山修験をまとめていた京都の聖護院門跡の末寺。宮元隆誠代表は「人のために祈りを捧げて歩く」と話した。

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