伝統の「喉歌」聴衆魅了 ロシア連邦トゥバ共和国の4人組 静岡

 南シベリアに位置するロシア連邦トゥバ共和国の男女4人組バンド「チルギルチン」のコンサートが9日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。高低差のある声を同時に出す伝統の喉歌「ホーメイ」の美しいアンサンブルで、来場者約250人を魅了した。

弦楽器の音色に合わせてホーメイを披露するチルギルチンの4人=静岡市駿河区のグランシップ
弦楽器の音色に合わせてホーメイを披露するチルギルチンの4人=静岡市駿河区のグランシップ

 民族衣装に身を包んだ4人が弦楽器「イギル」「ドシプルール」などの伴奏で力強い歌声を披露した。地鳴りのような低音を響かせる「カルグラー」や口笛のような軽やかな高音を出す「スグット」など複数の歌唱法を同時に操って多彩な音を生み出し、非日常的な雰囲気を作り出した。
 長年にわたり喉歌を研究し、コンサートの司会を務めた音楽家の巻上公一さん(熱海市出身)は「今はロシアというと敬遠される状況だが、ロシアには22の共和国がある。それぞれの文化に目を向けて」と呼びかけた。

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