御殿場支局 塩谷将広
しおや・まさひろ 1991年、伊豆市生まれ。2014年入社。本社整理部、浜松総局、水窪支局を経て、現在は本社社会部勤務。
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御殿場市、空き家対策で4社と協定 システム実証実験 複数人で管理活用
御殿場市は10日、空き家の流通や利活用の促進に向け、都内の不動産関連企業4社と連携協定を結んだ。空き家を複数人のコミュニティーを形成しながら活用する民間のシステム「空き家DAO(ダオ)」の実証実験に取り組む方針。市は遊休不動産への対応や空き家情報の発信力強化につなげる。 空き家DAOを運営するSOUQとジェクトワン、KLC、空き家情報流通サービス「アキカツナビ」を展開する空き家活用の4社と締結した。市は空き家DAOに空き家情報を提供してプロジェクト協賛者を募り、各企業のノウハウや流通、情報発信のネットワークを活用して空き家問題解消を図る。空き家DAOの自治体活用は全国初という。 市は7日
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なえなのさん起用の投票済証 御殿場市選管、若者に選挙啓発【静岡県知事選】
9日に告示された知事選(26日投開票)に合わせ、御殿場市選挙管理委員会は御殿場応援大使の女性インフルエンサーなえなのさん(23)を起用した投票済証を制作した。若年層向けの選挙啓発活動の一環。 期日前投票を含め、票を投じた市民が希望した場合に1人1枚もらえる。デザインは2種類で、なえなのさんの直筆メッセージが付いている。市では直近の県議選や市議選で投票率が過去最低を記録しており、選管関係者は「若者を中心に投票意識を地道に高める働きかけが必要」と話す。 期日前投票所は2月の市議選に続き、従来の市役所本庁舎と同富士岡支所に加え、同原里支所と同玉穂支所を含めた計4カ所に増やして投票を呼びかける。
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記者コラム「清流」 学びの積み重ね
大学で数学を学んだ理系人間だ。医療職を志す御殿場南高生を対象としたフジ虎ノ門整形外科病院の院内ツアーでは、職員の専門的な説明を生徒の誰よりも楽しんで聞いた自信がある。 診療放射線技師と臨床工学技士を目指す生徒の班に同行した。専門的と言ったが、職員は高校生が習う定理や法則、物質の性質などの知識を基に、医療機器や医薬品の仕組み、構造を解説していた。「今学校で学んでいる内容こそが、将来あなたたちを輝かせる土台となるんだよ」-そんなメッセージに聞こえてきた。 大学まで数学を中心に学びを積み重ねたが、記者の仕事に生かせているか。理系取材を心から楽しむことができる記者だからこそ、書ける記事もあるだろ
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「まぼろしの滝」富士山に出現 雪解け水 初夏告げる 須走口5合目付近
富士山の雪解けがピークとなる時期に見られる「まぼろしの滝」が小山町の須走口5合目付近に出現している。山肌に数時間だけ「川」が現れる神秘的な光景で、澄んだ水のせせらぎが初夏の訪れを告げている。 落差数十センチから1、2メートルほどの小さな滝が多いものの、最大5メートル前後の地点もあるという。3日午前11時すぎには豊富な清流が山肌を下った。川幅が2・5メートルを超える地点もあり、ハイカーたちがしきりにシャッターを切った。 山頂付近の雪解け水が溶岩流の跡を流れ落ちる現象で、例年は5月初旬から6月初旬ごろに現れる。山小屋関係者らによると、今年は気温が高い日が多く、例年より1週間以上早く出現してい
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小学生力士「はっけよい」 小山で金太郎春まつり
小山町ゆかりの金太郎にちなみ、子どもの健やかな成長を願う「富士山金太郎春まつり」が3日、同町の金時公園で開かれた。わんぱく相撲御殿場・小山場所が催され、子どもたちが青空の下で力を振り絞った。 御殿場青年会議所が主催した相撲大会には御殿場、小山地域の小学1~6年生の約60人が参加し、熱戦を繰り広げた。体格で劣る児童が大きな相手を倒す“番狂わせ”もあり、会場から歓声と拍手が上がった。6年生の部の優勝者に贈られる「金太郎」の称号は、天野智弥君(北郷小)が手にした。 大相撲の幕内の王鵬ら大嶽部屋の力士をゲストに招いた泣き相撲やモルック大会なども開催された。 (御殿場支局
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小山町 ふるさと納税アプリ導入 現地で寄付、返礼品受け取り
小山町はこのほど、ふるさと納税の寄付希望者が申し込みから返礼品の受け取りまでスマートフォンで行うことができる「まちのわふるさと納税アプリ」の活用を始めた。アプリを通じた返礼品の第一歩として、町内ゴルフ場の電子利用券の発行を開始した。 同町によると、ふるさと納税サービスへの同アプリの導入は県内自治体で初。寄付手続きが完了すると電子利用券が発行され、即時利用することができる。ゴルフ場に到着後、その場で手続きをして返礼品の電子利用券を受け取ることが可能で、新たなふるさと納税機会の創出が見込まれる。 対象は「富士の杜ゴルフクラブ」で、寄付1万円に対し利用券3千円分が贈られる。問い合わせは同町地域振興
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星空の下で映画鑑賞いかが 3日、御殿場・高嶺の森のコテージ
御殿場市上小林の「高嶺の森のコテージ」は5月3日午後7時半から、映画の野外上映会を開く。 伏原健之監督のドキュメンタリー映画「人生フルーツ」(2017年)を上映する。全席自由で、野原に横たわって観賞することもできる。参加費は宿泊客500円、宿泊客以外の大人千円、高校生以下無料。予約や問い合わせは同施設の映画担当<電090(7302)7420>へ。
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手ぶらでバーベキューや農業体験 関係人口創出へ新事業 小山
小山町竹之下の足柄ふれあい公園と足柄ふれあい農園で4月から、「手ぶらバーベキュー」や農業体験など新たな地域活性化事業が始まった。都心から車で90分の好立地と富士山麓の開放感のある環境などを強みに都市部などから誘客し、関係人口創出につなげる。 両園は4月から、農や食の事業を展開する企業による共同事業体「おやまを耕そうコンソーシアム」が指定管理している。「手ぶらバーベキュー」は同町の「道の駅ふじおやま」と連携し、御殿場ポークや地場産の新鮮野菜など地元の味を中心に食材を提供する。 農園では1区画30平方メートルの畑を貸し出し、町の農家らのサポートを受けながら農作業を体験できる企画を始めた。定期
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小山町と御殿場市、宿泊施設ラッシュ 外国人客、富裕層取り込みへ官民連携 圧倒的人気「富士山」麓強み
北駿の小山町と御殿場市で、高級ホテルなどの宿泊施設の建設、開業が相次いでいる。日本の象徴として国内外で圧倒的な知名度を誇る富士山の周辺という地域特性を強みに、円安を背景に多く訪日する外国人客や、コロナ禍後の国内富裕層、大都市圏からの観光客の取り込みを狙う。活発な民間観光投資に呼応し、行政も滞在型観光の拡充に力を注ぐ。 富士山北東側の小山町須走地区。登山者らの憩いの場「道の駅すばしり」にほど近い約5万平方メートルの敷地で、2025年開業を目指し、強羅花壇(東京都)のホテル建設が進む。ターゲットは富士山の眺望や登山に加え、両市町域にある19カ所のゴルフ場や国内有数のモータースポーツ施設、アウト
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ゴルフ日欧トップ選手 繊細な技披露 御殿場でDPワールドツアー
男子ゴルフDPワールドツアー(欧州ツアー)「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(静岡新聞社・静岡放送後援)が25日、御殿場市の太平洋クラブ御殿場コースで開幕した。国内外から観客が詰めかけ、欧州と日本のトッププロら156人の巧みなプレーを楽しんでいる。28日まで。 初日は濃霧による視界不良により、2時間50分遅れで開始。昨年の国内ツアー賞金王の中島啓太選手や米PGAツアーを制したマチュー・パボン選手(フランス)らが出場し、繊細なクラブさばきを披露した。 大会は来場者サービスも目玉の一つ。コース入り口のギャラリープラザに恐竜のロボットが集結し、親子連れの目を引いて
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記者コラム「清流」 面食らう議会
小山町議会3月定例会で“大きな矛盾”に遭遇した。採決の様子を見た町民はきっと、議会に対して不信感を抱いたことだろう。 2024年度一般会計予算案に対し、一部予算の削除を求める修正動議が発議された。発議者は6人。同議会は定数13で、結果として議長裁決により否決された。しかし、数分後の同予算案の採決は「賛成多数」。ころりと意見を変え、賛成に回った議員がいた。 以前から常任委員会と本議会で賛成、反対の立場を変える議員も散見される。23年9月定例会では、7議案で同様のケースが見られた。「賛否表明を軽視していないか」「委員会審査の重みが薄れる」「議会の仕組みが分かっていない
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「ダイヤモンド富士」観賞お勧めスポットは 御殿場市がガイドマップ作製
富士山の山頂部分に太陽が沈む「ダイヤモンド富士」が御殿場市で4~8月に楽しめる。同市は天体観望愛好家らでつくる「御殿場星の会」と協力して22日までに、お勧めのスポットと各地点で観賞できる日時を紹介するガイドマップを作製した。 ガイドマップには、標高千メートルから夕焼けに染まる市街地とダイヤモンド富士を眺めることができる乙女峠や、電車との共演が期待できるパレット御殿場など14スポットを掲載した。春から梅雨入り前までが観賞に最も適しているといい、市の担当者は「2分間程度の幻想的で神秘的な光景。心に残してほしい」と話す。 直近では24日午後5時35分ごろ、同市中丸の市・小山町広域行政組合衛生セ
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帯状疱疹ワクチン一部助成 御殿場市、50歳以上対象
御殿場市は22日までに、帯状疱疹(ほうしん)ワクチン接種を希望する50歳以上の市民に対し、費用の一部を助成すると発表した。 助成は1回限りで、助成額は1回接種の生ワクチンが4千円、2回接種の不活性化ワクチンが各1万円。事前申請が必要で、市保健センターの窓口か予約専用ダイヤル<電080(6653)7859>、電子申請のいずれかの方法で申し込む。 帯状疱疹は加齢や疲労、ストレスなど体の免疫力が低下した際に発症し、水ぶくれを伴う発疹が帯状に現れる。50歳以上で発症率が高まり、そのうち約2割は帯状疱疹後神経痛と呼ばれる長い痛みが続くことがある。
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園児のこいのぼりもスイスイ 小山・金時公園と町役場前 5月の「金太郎春まつり」盛り上げ
小山町で5月3日に開かれる「富士山金太郎春まつり」に合わせ、まつり実行委員会は会場となる金時公園と町役場前の鮎沢川に約100匹のこいのぼりを掲示している。同7日まで。 金時公園では、地元のするがおやまこども園、すがぬまこども園の園児たちが色を塗った小さなこいのぼり32匹と、地元企業が寄付した大きなこいのぼりが春風を受けて優雅に空を泳いでいる。11日に両園の年長児がロープに結びつける作業などを手伝った。 鮎沢川では、両岸の間約50メートルに飾られたこいのぼり44匹の影が巨大な魚のように水面に映し出され、来庁者らを楽しませている。 (御殿場支局・塩谷将広)
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御殿場特別支援学校高等部 新たな分校、小山高に設置 1年生15人が入学
静岡県立御殿場特別支援学校高等部の新しい分校が9日、小山町の県立小山高に設置され、同校で開校・入学式が開かれた。知的障害のある15人が最初の1年生として入学した。支援学校の狭隘(きょうあい)化解消や共生教育の推進を図る。 御殿場特別支援学校小山分校の設備として、空き教室を改修した1~3年生の各教室や作業室2室が設けられた。生徒たちは作業学習を中心とした職業教育などを受け、将来の社会的な自立と地域への主体的な参画を目指す。岩田浩太朗さん(15)は「今まで1人だけの学級だった。仲間と協力して何かをするのが夢だった」と喜びを口にし、「みんなで意見を出し合い、話し合って目標に向かって前進していきた
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SDGs推進へ交流サイト 御殿場のクラブが新設 個人にも参画の輪広める
御殿場市の官民組織「御殿場SDGsクラブ」はこのほど、SDGsを意識しながら地域課題の解決に向けて尽力する団体、個人の連携や活動発信を促す交流サイトを立ち上げた。4月から一般登録の受け付けを始め、参画の輪を広げる。 同クラブは同市で活動を展開する企業や団体など約190会員で構成する。同市は2022年5月にSDGs未来都市に選定されていて、交流サイトにより情報の集約や発信力を強化して取り組みを加速させる。 サイト上では、会員がSDGs達成に向けた活動を紹介する。「放置竹林の問題解決に向けた高校生の取り組み」「寄付型自動販売機の設置」「小学校へ水素の出前教室」など内容は多彩で、実現したい社会
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「院内ツアー」で学ぶ医療の役割 御殿場南高と地元病院が連携 人材育成へ特別サークル
御殿場市の御殿場南高はこのほど、同市のフジ虎ノ門整形外科病院(土田隼太郎院長)と連携し、医療職を志す生徒が役割や地域との関わりを学ぶ特別サークルを立ち上げた。早速1、2年生21人が同院で体験ツアーに臨んだ。 看護師、理学療法士など目指す分野別に4班に分かれ、実習を交えながら院内を見学した。診療放射線技師と臨床工学技士の班は磁気共鳴画像(MRI)やコンピューター断層撮影(CT)、エックス線装置の仕組みや用途について説明を受けた。 高校で学ぶ理系分野の知識が医療現場で働く上の基礎になっていることを知った1年の加藤大暉さん(16)は「病気の早期発見や適切な治療に携わるため、今からしっかり勉強し
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部活動地域移行の受け皿に 小中生はつらつ 陸上教室始動 小山町でNPO設立
小山町に学校の部活動以外で小中学生がスポーツや文化芸術の活動に励む場を創出するNPO法人「おやまアレグ」が設立された。中学部活動の地域移行推進に伴い、町内で受け皿をつくる。活動の一歩となる陸上教室が4日、町多目的広場で始まった。 町内3中学校では2024年度から、部活動の加入を任意制とし、木曜日を休みとした。町は外部指導員の活用を進め、将来的に部活動を廃止して中学生以外の幅広い世代が参加する地域クラブに移行する構想を描く。同NPOは陸上競技に加えて他のスポーツや文化芸術のクラブも創設し、子どもたちが興味のある多彩な活動を町内で安心して続けられる環境づくりを目指していくという。 陸上教室は小学
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御殿場市印野地区で探検!霊峰の“胎内” 御胎内清宏園、噴火が生んだ神秘の洞窟【わたしの街から】
雄大な富士山の麓に位置する御殿場市印野地区。過去の噴火の影響が色濃く残る溶岩地帯の変化に富んだ地形と富士山麓の豊かな自然が調和する。富士山学習の絶好の場である地区の魅力を一度に感じることができるのが、国指定天然記念物の洞窟「印野の溶岩隧道[ずいどう]」がある富士山御胎内清宏園だ。洞窟は「御胎内」との通称で親しまれ、子宝のパワースポットとしても人気が高い。 御胎内の呼称は「U」の字形の洞窟の形と溶岩が冷え固まった岩肌の様子が、人間の体内に似ていることに由来する。洞窟内に胎内神社の前殿、本殿、奥殿に当たる石祠[せきし]があり、祭神として富士山の守り神で安産、子宝の神でもある木花開耶姫命[このは
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「御東原循環線」が完成 愛称「ごとうばらさくらロード」に 御殿場
御殿場市は31日、東山・二の岡地区で改築工事を進めていた都市計画道路「御東原循環線」の工事完了を祝う式典を、同市の東山地区コミュニティ供用施設で開いた。桜並木が美しい同線の一部区間の愛称を「ごとうばらさくらロード」に決定したことも発表した。 同線は北久原から川島田を結ぶ全長約8・5キロで、今回整備したのは湖水前交差点から山之神社付近までの約1・7キロ。沿線に秩父宮記念公園や東山旧岸邸、とらや工房などがあり、市内の観光や歴史文化の拠点の一つとなっている。大型商業施設に向かう観光客の利用も多く、拡幅や歩道の設置などを行った。完成済み区間と合わせ、同線の約4・6キロで工事を終えた。 東名高速道
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春うらら 茶会堪能 御殿場で桜まつり
御殿場市の春の風物詩「第22回御殿場桜まつり」(実行委員会主催)が30日、御殿場市内の桜の名所4カ所で始まった。まだつぼみの状態だが、初日から春の陽気に誘われた観光客らが訪れ、茶会などのイベントを楽しんだ。 メイン会場の秩父宮記念公園では園内の花々などを解説するミニツアーや着物体験、さくら茶会、箏(こと)の演奏など多彩な企画が繰り広げられた。公園前の御東原循環線の1キロ以上にわたる桜並木では、沿道に飲食などの出店も並ぶ。 実行委は今シーズンの桜の開花期間中に同園などで撮影した写真コンテストも催す。写真で応募するか、インスタグラムでハッシュタグ(検索目印)「#2024御殿場桜まつり写真コンテス
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北駿3市町と金融機関連携、脱炭素モデルを発表 産業、家庭で排出量削減 御殿場で協力宣言
2050年までに二酸化炭素(CO2)排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言している御殿場市、裾野市、小山町と、県内6金融機関が連携した脱炭素の実効的な取り組み「2市1町地域循環共生圏モデル」が26日、発表された。3市町と金融機関代表が御殿場市役所で、産業、家庭両面での脱炭素の加速に向けた協力を宣言した。 静岡銀行、スルガ銀行、静岡中央銀行、沼津信用金庫、JAふじ伊豆、県労働金庫が参加し、関連融資商品の提供や補助金の啓発などを進める。金融機関の算定ツールで排出量の可視化を促進し、行政は排出量データの提供を受けることで効果的な環境施策の検討、実施につなげていく。 ゼロカーボンシティ
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北郷成美スポ少と浅田君激励 ミニバス全国出場で壮行会 小山町
28日に都内で開幕する第55回マクドナルド全国ミニバスケットボール大会に出場する小山町の北郷成美ミニバススポーツ少年団のメンバーとFMCサンダーキッズ(富士市)所属の浅田心君(北郷小6)の壮行会が25日、町役場で開かれた。 女子の部で県大会を優勝した同少年団のうち、町内の小学校に通う藤田裡子さん(明倫小6)、高橋凜さん(成美小6)、大塚奏空さん(北郷小6)、杉山瑠璃子さん(成美小5)が抱負を述べた。込山正秀町長らの前で華麗なボールさばきを披露した。県大会の男子の部でチーム優勝に貢献した浅田君は「全勝して、チャンスがあればダンクシュートも決めたい」と力を込めた。 込山町長は「大変期待してい
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「被災地の光に」御殿場で能登高ソフトテニス部壮行会 市内で合宿、全国高校選抜出場へ
御殿場市と同市の時之栖は24日夜、能登半島地震で被災し、市内で合宿を受け入れている石川県能登町の能登高ソフトテニス部の全国大会に向けた壮行会を、同社の御殿場高原ホテルで開いた。 28日に名古屋市で開幕する全国高校選抜大会に男女で出場する。市役所や同社、合宿の受け入れに協力した陸上自衛隊駒門駐屯地、市スポーツ協会の関係者らが集い、激励した。男子主将の鳥竹柊生さんは「支えてくださった方々に感謝し、優勝を目指す」と抱負を述べ、女子主将の竹口陽菜さんは「仲間とテニスができる喜びを忘れず、自分たちのテニスで戦う」と力を込めた。 勝又正美市長は「オール御殿場で支援できたことは誇り。懸命に戦う姿は石川
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中間目標まで6年 「排出46%減」施策立案にデータ提供 北駿3市町と6金融機関 脱炭素へスクラム
御殿場市、裾野市、小山町が来年度から、圏域を営業エリアに含む6金融機関と連携し、脱炭素の実効的な取り組みに本格着手する。金融機関による企業向け温室効果ガス排出量算定ツールを通じて集約したデータを行政の環境施策に生かすなどして、排出量が特に多い産業・業務部門を中心に脱炭素化を促す。 3市町は2050年までに二酸化炭素(CO2)排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言している。「30年度に排出量を13年度比46%削減」が中間目標だが、現状の削減ペースでは達成が難しい。特に排出量の6割を占める産業・業務部門と2割弱の家庭部門への働きかけが課題。御殿場市が静岡銀行、スルガ銀行、静岡中央銀
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激減危機の小山町水かけ菜漬け「来期も維持できそう」 完全許可制、補助金奏功
3月に入り、御殿場市と小山町の特産品「水かけ菜漬け」が生産シーズンの最終盤を迎えている。食品衛生法改正で6月以降は漬物製造業が完全許可制になるため、来期以降の製造者の激減が危惧されたが、県御殿場保健所によると、両市町の事業継続補助金制度の創設などが功を奏し、約70件が営業許可を受けた(4日現在)。生産関係者からは「来期も一定の販売量は維持できそうだ」との声が聞かれる。 改正法は2021年6月の施行で、今年5月に猶予期間が終わる。製造業を継続するには、営業用の製造施設を設け、水道を手洗い用と器具洗浄用に分けるなどして保健所の営業許可を得る必要がある。水かけ菜は米の裏作で、米農家が農作業小屋の
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御殿場市火山避難計画 周知促し実効性高めて【記者コラム 湧水】
御殿場市が2月20日、独自の「市富士山火山避難計画」を策定した。「市内は全域が溶岩流に飲み込まれる」という従来の認識を覆し、市内での近距離避難を中心とする画期的な計画といえる。依然として富士山噴火時は広域避難が基本だと理解している市民は多く、今後は住民説明会や避難訓練などを通じた周知により実効性を高めてほしい。 計画の重要な要素が、同市の県道23号御殿場富士公園線沿いに存在する「分水嶺(れい)」だ。市内に源を発し南に流れる黄瀬川と北に流れる鮎沢川の境界となるラインを指す。今回、最新の知見に基づいたシミュレーションにより、想定しうる最大規模の噴火が発生した場合でも、分水嶺の影響で市中心部を含
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能登高ソフトテニス部受け入れ 御殿場市役所で歓迎会「富士山から安らぎ感じて」
御殿場市が同市に本社を置く時之栖などと連携し、能登半島地震の被災者への独自支援として受け入れている石川県能登高ソフトテニス部の生徒らの歓迎式が4日、市役所で開かれた。22日まで同市での活動を全面的に支える。勝又正美市長は「古里のことが頭にあると思うが、日本一の富士山がみなさんを見守っている。時には安らぎを感じてほしい」と呼びかけた。 同部は全国大会で上位の成績を収める強豪。28日に名古屋市で開幕する全日本高校選抜大会に出場予定だが、能登半島地震による土砂崩れの影響や復興活動に従事する自衛隊への活動場所の提供などから、生徒寮やテニスコートが使用できない状態が続いている。この状況を知った御殿
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4月から副市長2人に 女性登用を視野 御殿場市長が方針
御殿場市の勝又正美市長は4日、現在1人体制となっている同市の副市長について、年度替わりの4月から条例で定められている定数に沿った2人体制にすることを表明した。同市として初となる女性の登用を検討していることも明らかにした。同日の市議会3月定例会で、菅沼芳徳氏(改新)の代表質問に答えた。 同市の副市長は、現市長の勝又氏が市長選出馬に伴い副市長を退いた2021年9月以降、1人体制が続いている。勝又市長は「新型コロナウイルス禍でのスタートで、緊急かつ適切に施策を実施するため、副市長をカバーする形で市政のかじ取りをしてきた」と説明。一方で、直近は同市の予算規模が大きくなり、東富士演習場関連業務や財産
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恋人の聖地・新橋浅間神社 御殿場高生が「縁結び絵馬」デザイン
NPO法人地域活性化支援センター(静岡市)の事業で「恋人の聖地」に認定されている御殿場市の新橋浅間神社に3月1日から、「縁結び絵馬」が登場する。御殿場高生が若者の利用を意識してデザインした2種類を用意。神社に足を運ぶきっかけをつくり、中心市街地の活性化につなげる。 デザインは御殿場高生活創造デザイン科3年生の16人に依頼し、主催の市と市観光協会、同神社を交えた協議で2作品を選んだ。赤いバラの花束を模した絵馬は大庭あいさん(18)が考案。「真実の愛」を意味する21本のうち1本をオレンジ色にして「信頼」の意味を加えた。絵馬を逆さまにすると、富士山麓にバラの花畑が広がる構図に見える工夫も施した。
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戦後復興に活用「更生戦車」 現存車両を後世に 修復・調査へ募金呼びかけ 御殿場のNPO
御殿場市のNPO法人防衛技術博物館を創る会は4月26日まで、旧日本陸軍の戦車を戦後復興用に改造した「更生戦車」の一台「九五式軽戦車改造ブルドーザー」の修復・調査費用を調達するクラウドファンディングを行っている。現存が他に確認されていない珍しい車両で、同会の小林雅彦代表理事は「兵器の本質は生命や財産を守るための道具ということを伝えてくれる」と価値を語る。 太平洋戦争の終結後、日本戦車の多くは米国をはじめとした連合国の命令で廃棄されたが、一部は連合国軍最高司令部(GHQ)の許可を得て重機や建機などに改造され、「更生戦車」として復興に活用された。一方で性能は専用に開発された重機や建機に劣り、経
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車いすバスケでシュート 御殿場、パラスポーツ体験会
スポーツを核としたまちづくりを図る御殿場市の官民組織「スポーツタウン御殿場推進協議会」は24日、パリ五輪・パラリンピック開幕まで残り200日を切ったことに合わせ、パラスポーツの体験会を市体育館で開いた。 車いすバスケットボールの体験では、神奈川県に拠点を置くチーム「SAGAMI FORCE」の春田賢人選手をゲスト講師に招いた。園児から中高年まで約100人が参加し、競技用車いすの操作や膝にボールを置いた状態でのドリブルやターン、座った状態でのシュートに挑戦した。裾野市の林蒔菜ちゃん(5)は「車いすは手でちゃんとこげた。シュートはゴールに届かなかったけど楽しかった」と笑顔を見せた。 ボッチャ
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能登高ソフトテニス部 “オール御殿場”で受け入れへ 市と時之栖、地震被災者を独自支援
御殿場市が市内に本社を置く時之栖と協力し、能登半島地震の被災者への独自支援として石川県立能登高のソフトテニス部の生徒らを3月2~22日の日程で受け入れ、学習や部活動支援を実施する方針を固めたことが21日、同市への取材で分かった。民間と連携して用意した2次避難所に学校の部活動単位で被災者を受け入れるケースは、全国的にも珍しいという。 同部は全国大会で上位の成績を収める強豪。寮生活を送りながらテニスに励む生徒もいるが、練習場所や生徒寮が被災し、断水や土砂崩れなどの影響で不自由な学習、部活環境を強いられている。一時は三重県の三重高で練習を行ったが、通常通りの部活動再開は依然見通せない。この状況を
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記者コラム「清流」 中学生は立派な市民
中学生たちに謝りたい。記者は中学時代、地域との関わりが薄く、学校という範囲内で小さくまとまっていた。自身の経験から「中学生はまだまだ子ども。社会を動かすには早い」と心のどこかで思っていた。最近、この意識が覆された。 御殿場市などの中学生によるJR御殿場駅前の活性化案の発表会では、商業ビル内に若者が集うカフェを設ける案が披露され、ニーズや客を呼び込む仕組み、もうけ方まで計画が練られていた。「理想と実現性をてんびんにかけた」とのコメントに驚いた。御殿場中の生徒が地元の魅力をまとめた動画を見て、御殿場のPR分野でも十分に活躍できる能力があると感じた。 ある中学校長の「中学生を市政にどう参画させ
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御殿場市、富士山溶岩流で避難計画策定 流下パターン三つに大別 地形や特性考慮
御殿場市は20日、市防災会議を開き、富士山火山防災対策協議会による2023年3月の富士山火山避難基本計画に、同市の地形、道路、地域特性などを反映させた独自の「市富士山火山避難計画」を策定した。溶岩流の流下パターンを三つに大別することで、市内を中心に近隣地域内での避難を実施する点が特徴。 同市は県道23号御殿場富士公園線沿いに黄瀬川と鮎沢川の分水嶺(れい)がある。最新の知見・技術に基づいたシミュレーションにより、溶岩は噴火場所に応じて分水嶺の①北側②南側③南北両方―を流れる3パターンに分けられる。さらに同市の中心市街地は溶岩流の流下範囲外となっていて、避難地の候補となる「デルタ地域」が存在し
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子育て、活気づくり重点 小山町予算案 一般会計147億6000万円
小山町は19日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は23年度当初比18・3%増の147億6千万円で、過去2番目の大規模予算とした。「子ども・子育て支援」「活気あふれる町・地域」「観光立町」の3分野に重点配分した。 歳出では教育環境の整備に向け、町総合体育施設に隣接する温水プールの設置関連事業に500万円、須走地区で4月に開設予定の町立学習塾運営事業に910万円を充てる。すがぬまこども園隣接エリアの古民家改修など多世代交流型拠点整備に9500万円を投じ、地域と子どもたちとの交流機会を生み出す。 町の活気づくりや観光面では、明倫地区の活性化として挑む土地区画整理事業に3200万円を充てる
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「御殿場改良計画」発表 ザリガニ食材活用、デジタル通貨… 高校生が1年間の学習成果
御殿場高創造ビジネス科の2年生26人はこのほど、地域課題の調査・研究を通じて考案した解決策「御殿場改良計画」の発表会を同市で開いた。勝又正美市長や市職員、住民らを前に、市と共同で進めた約1年間の学びの成果を披露した。 生徒は4班に分かれ、市の商工振興、農林整備、環境、スポーツ交流の各課で学びを深めた。農林整備課グループの7人は、御殿場産木材のブランド「ごてんばっ木(こ)」や木育の知名度向上をテーマに設定。木材を活用した多彩なゲームを楽しむスタンプラリーの計画を提案した。環境課グループの7人は、昨年6月に条件付特定外来生物に指定されたアメリカザリガニを駆除するイベントや食材としての利用を目指
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子育て支援に積極型 一般会計最大 415億円 御殿場市予算案
御殿場市は16日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は23年度当初比5・1%増の415億3千万円で、過去最大規模になった。こども・子育て政策を強化した積極型予算とした。観光や経済の核となる複数の大型施設の整備も合わせ、未来への投資に重点を置いた。25年2月11日の市制施行70周年の記念事業も盛り込んだ。 歳出は「真の子育て支援日本一」を掲げ、18歳未満の子ども医療費完全無償化に4億8400万円、副食費を含む第2子以降の保育料完全無償化に1億800万円を充てる。子どものインフルエンザワクチン接種費用の新規助成や市独自の出産祝い金の上乗せも合わせ、子育て世代を支える。 市制施行70周年を
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御殿場南小 行司、郷土力士が出前授業 栃幸大と児童 ぶつかり稽古
大相撲春日野部屋に所属する行司や県内出身力士が15日、御殿場市の御殿場南小を訪ね、相撲の出前授業を行った。6年生約100人が体験を交えながら相撲の歴史や練習を学び、国技への理解と関心を高めた。 木村庄太郎三役格行司と力士の栃幸大(25)=三島市出身、飛龍高卒=、香富士(35)=沼津市出身=が訪問した。木村行司は「相撲はスポーツであり、神事である」と説明し、相撲の歴史を紹介。土俵祭で神様を迎え、千秋楽の神送りの儀式で終了する本場所の流れや力士の所作の意味、行司の仕事なども解説した。 栃幸大を相手にしたぶつかり稽古も体験。児童が大きな胸に力いっぱい飛び込み、力士の力強さを実感した。わんぱく相撲全
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手水場に花 色とりどり 冨士浅間神社に“映えスポット” 15日まで
世界文化遺産富士山の構成資産である小山町須走の冨士浅間神社に、期間限定の“写真映えスポット”が登場した。手水(ちょうず)場に花を装飾した「花手水」を15日まで見ることができ、参拝者が撮影を楽しんでいる。 静岡県富士山世界遺産課が主催する観光促進キャンペーン「富士山ぐるっトリップ2024」の一環。富士山周辺の神社5カ所で順次、花手水を展開する。冨士浅間神社では、社殿前の手水場が赤や青、黄色などの美しい花々で彩られている。 花手水は同神社と裾野市の須山浅間神社で15日まで、富士宮市の村山浅間神社で10~21日、山宮浅間神社と人穴富士講遺跡で17~29日に実施される予定
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新市議21人に当選証書付与 御殿場市選管「政策を誠実に実行して」
御殿場市選挙管理委員会(長田幸雄委員長)は5日、市役所で当選証書付与式を開き、4日に投開票が行われた市議選で当選を果たした新市議21人に当選証書を付与した。 長田委員長は「市民の期待を肝に銘じ、選挙戦で示した市政への思い、訴えた決意、約束した政策を誠実に実行してほしい」と求めた。投票率が過去最低の44・32%だったことにも触れ「市民生活に直結する身近な選挙にもかかわらず、憂慮すべき現実。政治離れに歯止めをかけるため力を尽くして」と呼びかけた。新市議を代表し、最年長の池谷晴一氏が決意を述べた。 市議選は定数21に対し22人が立候補。現職12人、元職2人、新人7人が当選した。 ▶御殿場市議選
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炎と煙、富士山麓を包む 陸上自衛隊東富士演習場で野焼き
本州最大の自衛隊演習場の東富士演習場(御殿場市、裾野市、小山町)で3日、生い茂ったカヤなどを焼き払う恒例の野焼き作業が行われた。天候に恵まれ、予定通り演習場内の約2745ヘクタールで作業を進めた。 地元関係者や陸上自衛隊員ら約930人が参加した。作業中の3人が焼死した2010年の事故後に導入した安全対策を継続し、事前のオリエンテーションで改めてマニュアルの徹底を周知した。気象条件なども確認し、4作業区に39班が配置された。 午前9時半に現場責任者の「点火よし」の合図とともに、ガスバーナーで一斉に着火した。カヤはパチパチという音とともに勢いよく燃え広がり、富士山の裾野は炎と煙に包まれた。
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小山町、森林適切管理へ調査 ヤマハ発の計測サービス利用 計画策定、整備にデータ生かす
小山町が適切な森林管理の推進に向け、ヤマハ発動機の森林計測サービスを利用した実態調査を進めている。昨年度に続く取り組みで、2月上旬ごろまでに町内の森林約150ヘクタールを対象に調査し、得られたデジタルデータを今後の森林経営計画の策定や整備作業などに役立てていくという。 同町の森林面積は約9千ヘクタールで、約2千ヘクタールの民有林は森林経営計画の対象となっているものの計画が立てられていない状況という。計測の対象となるのは、このうち所有者が管理を町に委託したいという希望を持っている森林。今後、町がまとめて計画を策定したり森林事業者と連携しながら整備を進めたりする上で、計測データは方針を決める
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⚽JFAアカデミー福島、最後の卒校式 拠点の御殿場、裾野「与えてもらった刺激引き継ぐ」
2011年3月の東日本大震災の影響で一時移転していた日本サッカー協会(JFA)のエリート選手養成機関「JFAアカデミー福島」の静岡県での最後の卒校式が31日、御殿場市のホテルで開かれた。活動拠点となった同市の勝又正美市長と裾野市の村田悠市長が、アカデミーが地域にもたらしたスポーツの灯を絶やさずにまちづくりを進めることを約束した。 高校3年生の男子17人、女子6人が卒校した。男子キャプテンの長尾ジョシュア文典さん(18)は、中高の6年間を御殿場で過ごした。時之栖の職員を家族のように思っていると話し、卒校生を代表して「支えてくれた方々のためにも、どんな状況になってもボールを追い続ける責任がある
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「サッカーは頭でやるスポーツ」 元日本代表 鈴木啓太さん プロの思考 高校生に 御殿場
元サッカー日本代表の鈴木啓太さん(42)=静岡市出身=を講師に招いたサッカー教室(スポーツタウン御殿場推進協議会主催)が29日、御殿場市陸上競技場で開かれた。市内3高校と小山高のサッカー部員54人が、プレー中のプロの思考を学んだ。 鈴木さんは冒頭、「サッカーは足ではなく、頭でやるスポーツ」と強調。プロも取り入れているという複数人でのボール回し練習などのやり方を紹介して実践した。仲間からパスを受ける動きやパスを出した後の動きなどを一つ一つ考えながらプレーすることの大切さ、楽しさを伝授した。 鈴木さんは同市で昨年5月に開催されたイベント「アコチルキャンプ」でも子ども向けサッカー教室の講師を務めて
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JFAアカデミー福島帰還へ 13年の支援に感謝 御殿場市訪問
御殿場市に拠点を置く日本サッカー協会(JFA)のエリート選手養成校「JFAアカデミー福島」が本年度で同市での活動を終了し、福島県に帰還するのを前に、同アカデミー初代スクールマスターの田嶋幸三JFA会長が30日、勝又正美市長を訪ね、約13年間に及ぶ支援への感謝を伝えた。=関連記事28面へ 同アカデミーは2011年3月の東日本大震災の影響で福島県での活動が困難になったが、同市の御殿場高原時之栖がアカデミー生らを全員受け入れたことで活動を継続した経緯がある。田嶋会長は「富士山を望む素晴らしい環境でボールを蹴った記憶を子どもたちは忘れないと思う。御殿場を離れても合宿を継続したり、時之栖の施設を有効に
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「御殿場型」国が登録 J-クレジット制度
御殿場市は29日、森林経営による温室効果ガス削減の環境的価値を国が認証する「J-クレジット」により利益に変換し、デジタル地域通貨の財源とする計画「御殿場型循環モデル」が国に登録されたと発表した。計画の根幹となるクレジット発行が可能になる。 同市は2023年7月、御殿場財産区が同市東田中地区に所有する約15ヘクタールの森林について、整備を担う市森林組合を交えてクレジット創造や売却益分配、木材の利活用に関する合意書を締結した。この森林を対象にJ―クレジット事務局に計画案を提出し、24年1月26日の国の認証委員会で登録認定された。 今後は同森林の23年度中の二酸化炭素(CO2)吸収量について、4月
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「落選1人」選挙戦、熱気なく 御殿場市議選告示 問われる市民への発信力
28日に告示された御殿場市議選は定数21に対し22人が立候補し、選挙戦が始まった。直近の市議選や県議選で投票率が過去最低を記録し、選挙離れが顕著な同市。今回は「誰を選ぶか」ではなく「1人だけ落選」のイメージが強く、市民の盛り上がりはいまひとつ。投票率上昇の鍵とされる若年層からは選挙との距離感を指摘する声が聞かれ、各陣営はこれまで以上に、有権者に響く政策を訴える発信力が問われる。 「20代の方から『何の選挙ですか』と聞かれた」。ある候補者の後援会長は頭を抱える。初日は、候補者の力強い演説に足を止める市民の姿はまばらだった。 2020年の前回市議選の投票率は51・43%。前々回(12年)から
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御殿場市議選に22人出馬、選挙戦に突入 2月4日投開票【立候補者一覧あり】
任期満了に伴う御殿場市議選は28日、告示された。定数21に対して22人が立候補し、選挙戦に突入した。 立候補者の内訳は現職13、元職2、新人7。政党別では無所属17人、公明2人、自民1人、共産1人、参政1人。 投票は2月4日に市内22会場で行われる。国立駿河療養所の会場は午前9時から午後4時まで、その他の会場は午前7時から午後8時まで。午後9時から御殿場中体育館で即日開票される。期日前投票所は市役所本庁と支所の計4カ所に開設される。 27日現在の選挙人名簿登録者数は6万9368人(男3万5558人、女33810人)。 立候補者一覧 ※画像タップで拡大してご覧になれます
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J―クレジット認証へ 先進「御殿場型モデル」始動 地域通貨に生かす【ニュースBOX】
森林経営による温室効果ガス削減の環境的価値を国が認証する「J―クレジット」により具体的利益に変換し、デジタル地域通貨(富士山Gコイン)の財源とする御殿場市の計画「御殿場型モデル」が動き出す。今月末に国のクレジット事務局に計画が登録される見込みで、クレジット発行の下地が整う。同市の自然環境や森林管理の特徴、デジタル地域通貨の普及などの強みを生かし、環境と経済の両立を図る全国的にも先進的な取り組みとなる。 J―クレジット制度では温室効果ガスの排出削減量や吸収量を国独自のクレジットに変換して認証する。発行されたクレジットは売買可能で脱炭素社会の実現に向けた貢献や環境に優しいイメージのPR、環境
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昭和の歓楽街 令和の観光に 御殿場新天地レトロ祭り初開催 年配者や若者集う
御殿場市の歓楽街「御殿場新天地」で20日、御殿場新天地レトロ祭りが初開催された。中心部の駐車場に特設ステージを設置し、住民ら20人が出演するのど自慢大会やゲストを招いたステージなどを繰り広げた。 戦後に栄え、昭和レトロな街並みが今も残る新天地を、御殿場の特徴ある観光コンテンツとしてPRする企画の一環。周辺店舗の関係者らで結成した新天地まちづくり協議会が、甘酒や子ども用のお菓子の配布も行い、会場はかつて新天地に足しげく通った年配者や若者らで盛り上がった。 新天地はJR御殿場駅富士山口から北西へ数百メートル付近に広がるエリア。太平洋戦争後、進駐軍の米軍客などを相手に栄えた。昭和の街並みが残り
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アイリスオーヤマ、御殿場に物流センター 飲料事業拠点建設へ 2026年春完成目指す
生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市)は19日、御殿場市に飲料水の保管、出荷を主とする物流センターを建設すると発表した。同社は小山町と裾野市の工場で飲料水を生産している。富士山東麓の3市町を飲料水事業の拠点に位置づけた物流網の整備に加え、首都圏や東海地方での大規模災害を想定した防災拠点の役割を想定する。 建設予定地は小山町との境に位置する御殿場市小倉野。同社富士小山工場(同町)の隣接地で、東名高速道足柄スマートインターチェンジまで車で数分の強みがある。総投資額は70億円。敷地面積は約3万平方メートルで、同市内の物流倉庫としては最大。鉄骨造り5階建てで、2026年3月ごろの完成を目指す。
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御殿場市と時之栖、能登地震被災者に避難用住居提供 民間連携は静岡県内初
御殿場市は16日、同市の時之栖と協力し、能登半島地震の被災者に一時避難用住居として市営住宅と宿泊施設を無償提供すると発表した。民間事業者が連携した一時避難用住居の提供は静岡県内で初。 市は市営住宅の二枚橋団地と永原第1団地の家族向け3DKの3戸を用意し、時之栖は宿泊施設「ブルーベリーロッジ」の8戸(最大40人想定)を提供する。市営住宅は敷金や家賃を免除し、駐車場使用料と公益費は入居者が負担する。宿泊施設は原則無料。入居は原則1年以内とし、予約受け付け開始日は県との調整後に決定するとしている。 勝又正美市長は「民間と協力して無償の宿泊施設を提供することで、富士山の麓で十分に心と身体を休めて
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御殿場新天地ではしご酒企画 夜の昭和体験 特別メニューも
御殿場市のJR御殿場駅富士山口から北西へ数百メートル付近に広がる歓楽街「御殿場新天地」で12日、はしご酒企画が始まった。レトロな街並みや空気感を味わいながら飲み歩きを楽しめる。かつて通っていた年配者や市内の若者らに魅力を再アピールするだけでなく、御殿場の夜のコンテンツとして知名度を高める狙いがある。21日まで。 新天地は太平洋戦争の敗戦後に、進駐軍の米軍客などを相手に栄えた盛り場。最盛期の1970年代はスナックやバーなど100店を超える店がひしめき、独自の輝きを放っていた。 だが、米兵が減るにつれて衰退し、現在は30店ほどが営業する。関係者によると、「ダークでアングラ」と称される昭和の街
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石川・穴水町から小山町に避難 道路寸断、渋滞…緊迫の道中
1日夕に発生した能登半島地震で最大震度6強を観測し、甚大な被害が出ている石川県穴水町。震度5クラスの余震も続く中、同町の姫崎靖子さん(81)は5日、孫の米田朋代さん(26)と一緒に小山町須走の妹宅に避難した。道中は道の寸断や渋滞の深刻さに言葉を失ったという。米田さんは「奥能登の道は数が少なく細い。輸送車や緊急車両は適切に地域に入れているのか」と現地を案ずる。 姫崎さんは米田さんと海沿いの穴水町古君に2人暮らし。地震発生時は帰省中の息子2人もいた。大きく長い揺れの後、津波から逃れようと4人で山側の避難所に車で急行した。米田さんは「渋滞など見たことのない山道に車列ができていた」と住民の焦りを
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出初め式で防火の決意新た 地震発生備え団結呼びかけ 小山
小山町消防出初め式が6日、町総合文化会館で開かれた。消防団員140人と消防署員35人らが出席し、防火の意識を新たにした。 加藤健団長は訓示で能登半島地震に触れ、「北陸の消防の同士たちは郷土愛の下、今も昼夜を問わず対応に懸命に励んでいる」とおもんぱかった。「小山町も東南海地震の発生が懸念される地域。町民の生命と財産を守るため力を合わせよう」と団結を呼びかけた。 永年勤続退団者や功労者の表彰も行われた。主な被表彰者は次の通り(かっこ内は所属や元所属、数字は分団)。 【消防庁長官表彰】永年勤続退団者 佐藤義明(1)安藤陽丘(1) 【県消防協会会長表彰】勤続功労章35年以上 杉山博則(団本部)▽特別
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石田さん(御殿場)建築大工 技能五輪全国大会で銅賞 静岡県内で23年ぶり快挙
愛知県などで11月に開かれた第61回技能五輪全国大会で、建築大工部門に出場した御殿場市印野の建具職人石田夏麻さん(21)が銅賞に輝いた。同部門での銅賞以上獲得は、県内で23年ぶりの快挙という。「結果が出てうれしい。磨いた技術を建具職人の仕事にも生かしていきたい」と話す。 石田さんは駿東地域職業能力開発学院に在学中の2022年度に技能五輪県大会で最優秀賞を獲得。23年3月に学院を卒業後、同学院の講師陣や入社した長田木工所(同市)の支援を受けて練習に励んできた。 同部門は難易度が高く、参加人数も多いため受賞が難しいとされる。今回は全国から58人が出場。屋根の構造を模した木製構造物を製作する課
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猪ギョーザを“旗揚げ” 頼朝公に由来、歴史資源生かす
飲食業のにしはらグループ(三島市)と加工品製造販売やホテル、レストラン経営などを手がける時之栖(御殿場市)が、源頼朝の旗揚げに由来した「頼朝公旗揚げ餃子(ギョーザ)」を共同開発した。県東部の歴史文化資源を生かした商品で、27日に発売した。 三島市で7~9月に開かれた商品プラン開発セミナー(静岡県など主催)で、2社と日本大国際関係学部の学生が考案した。伊豆に流された源頼朝が三嶋大社で源氏再興を目指し旗揚げした故事や、頼朝が富士山麓で行った「富士の巻狩り」の大猪(いのしし)退治のエピソードにちなみ、伊豆市産のイノシシ肉を使用したギョーザを新規開発した。 イノシシ肉は風味や甘みが豚肉に比べて
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学校医・勝又さん(御殿場)大臣表彰 「元気に過ごせる環境づくり 励みたい」 子どもの健康に尽力 半世紀
御殿場市で学校医を務める勝又厚さん(83)が、本年度学校保健文部科学大臣表彰を受賞した。半世紀にわたって子どもたちの健康のために尽力した功績が評価された。このほど市役所に勝又正美市長を訪ね、子どもたちに寄り添った活動を報告した。 勝又さんは同市の「お八幡医院」の院長。1972年に市教育委員会から学校医の委嘱を受け、現在は御殿場小、高根小、御殿場中、御殿場幼稚園、高根第1保育園、高根第2保育園で児童や園児の健康維持、子育て支援に関する相談に対応している。2002年4月から県駿東地区学校保健会会長も担い、学校保健衛生の向上や安全管理に貢献している。 健診で気になった子どもがいれば生活状況など
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ワサビ品質で全国好成績 勝又さん、田代さん報告 御殿場
11月に静岡市で開かれた全国わさび生産者大会静岡大会で最高賞の農林水産大臣賞に輝いた御殿場市の勝又京治さん(61)と、優秀賞の関西市場賞に輝いた同市の田代恵一さん(50)がこのほど、市役所に勝又正美市長を訪ね、富士山の伏流水が育むワサビの品質の高さを改めて伝えた。 同市ではミネラルや栄養素が豊富とされている伏流水を生かし、冷涼な環境に適した品種「真妻」が栽培されている。色や固さ、目詰まりが良く、辛みと粘りの強さが特徴の御殿場産ワサビは全国品評会の上位賞の常連で、御殿場わさび組合の組合員による最高賞の受賞は17回目となった。 勝又さんは喜びを報告した一方で「今年は暑さによる被害が大きかった
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御殿場・沼田ロマンチック街道 「品格のある邑」知事顕彰 市長に受賞の喜び語る
御殿場市沼田区(鈴木勉区長)の地域を挙げた活性化の取り組み「沼田ロマンチック街道」がこのほど、本年度の「ふじのくに美しく品格のある邑(むら)づくり」事業で知事顕彰を受けた。市内での受賞は初。関係者が市役所を訪れ、勝又正美市長に報告した。 沼田区の住民は地域を沼田ロマンチック街道と名付け、同街道育成会を中心に活性化に励んでいる。県道沿いにアジサイなどの花を植えて富士山を生かした景観づくりに取り組み、250年の歴史がある国重要無形民俗文化財「沼田の湯立神楽」の継承を通じて世代間交流を促進。遊休農地の解消を目的に始めたブルーベリー農園のブルーベリー狩りや農産物の直売所は人気が高い。 市役所を訪れた
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記者コラム「清流」 仕事脳
入社してもうすぐ10年。記者の仕事に就いていなければ体験する機会がなかったであろう多くの行事に赴いた。記者の醍醐味(だいごみ)であり、豊富な体験と出会いは人生の財産だ。 一方、近年は自分の“仕事脳”が気になっていた。行事の歴史や面白み、主催者の思い、来場者の感想などに触れると、無意識に脳内で原稿をつくり始める。仕事の意識が膨らみ、現地を楽しむ気持ちを押しのける。「心に余裕がないのかな」と悩むこともあった。 娘が1歳半になり、時折妻子とイベントの会場などで合流するようになった。何にでも興味を持つ娘と出店を回っていると、仕事脳の時には見えなかった催しの魅力を発見でき、
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富士東麓「循環共生圏」浸透させるには? 御殿場高生 市長に斬新提案 課題解決へ Gコイン活用や木育推進
御殿場市の御殿場高はこのほど、同市と裾野市、小山町による「富士山東麓エコガーデンシティ地域循環共生圏」を市民に浸透させるために3年生が考案した企画の発表会を同校で開いた。代表生徒がデジタル地域通貨「富士山Gコイン」の普及や林業発展などにつながる施策案を勝又正美市長に示した。 同共生圏は豊かな自然を守り育てながらデジタル技術の活用を進めることで、環境と経済活動の好循環を生むことを目指す。発表会では、選抜された4班が御殿場市の課題に向き合い、共生圏の理念に沿った解決方法を発表した。 Gコインの普及をテーマにした班は、市内に若者が気軽に遊べる娯楽施設が少ないという課題に着目。Gコインでお得に遊べる
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⚽清水と御殿場市がタッグ 子ども健全育成、市のPRに協力 ファミリータウン協定
サッカーJリーグ2部(J2)清水エスパルスと御殿場市は19日、協働による持続的な地域の発展を目的としたファミリータウン協定を市役所で締結した。子どもの健全育成や市の地域資源のPRなど幅広い分野で連携を深める。 エスパルスは以前から、同市で開催されるサッカースクールへのコーチ派遣などを続けている。県東部地域スポーツ産業振興協議会(E―spo、青山茂会長)が仲介し、協定締結に至った。子どもたちの教育や健全育成、同市内の学校や施設への訪問活動、シティープロモーションへの協力などが想定されている。 協定書に署名した勝又正美市長は同社によるこれまでの社会貢献活動への感謝を口にし、「選手のみなさんを
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「光届ける架け橋に」アイバンク運動啓発奮起 静岡県北駿地域LC
角膜移植により視力を回復できる患者のため、死後の献眼を呼びかけるアイバンク運動。静岡県は全国有数の献眼実績を誇るが、近年は新型コロナの影響や認知度の低下などにより提供者が減少傾向にある。「コロナ後の社会でもう一度、献眼の意義を広めたい」。国内でも特に運動が盛んな北駿地域では、ライオンズクラブ(LC)の会員らが啓発や支援活動に奮起する。 コロナ後「意義広めたい」 「自分たちは、目が見えない人に光を届ける架け橋役」と語るのは、県アイバンク事務局に代わり、小山町内の受け付けを担う小山LCアイバンク委員長の天野伸春さん(75)。同LCは1970年からアイバンク運動に取り組み、全国のLC中で最多とな
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御殿場駅前活性化 私ならこうする 中学生が提案発表会
御殿場市の国立中央青少年交流の家は17日、中学生が地域への理解を深め、課題解決を考える「富士のさと 中学会議所」の提案発表会を同所で開いた。同市や裾野、富士、富士宮各市から参加した生徒12人が、JR御殿場駅前のまちづくりをテーマに学びを深めた半年間の成果を披露した。 12人はA、Bの2班に分かれ、7月から調べ学習を続けてきた。御殿場市職員から話を聞いたり、駅前イベント「駅まえ~る」でアンケートを実施したりして課題を洗い出し、中学生の視点から解決法を探った。 発表会には市職員や学校関係者らが集った。A班は中心市街地にごみが多いことや人通りが少ないことに着目し、5月3日の「ごみの日」に合わせたイ
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お米に合う野菜レシピ 最優秀小中生部門に板橋さん、一般部門は吉田さん 御殿場市コンテスト
御殿場市はこのほど、メニューコンテスト「第10回記念 野菜なすにこだわるごてんば米コン」の審査会を同市で開いた。小中学生部門で板橋桜花さん(原里中1)、一般部門で吉田有希さん(御殿場西高)が最優秀賞に輝いた。 市民参加型食育推進事業の一環。今年の課題は、ナスともう1種類野菜を使用して地元ブランド米「ごてんばこしひかり」に合うレシピを考えること。小中学生部門に763点、一般の部に107点の個性豊かな料理法が寄せられた。 小中学生部門の2次審査には、1次審査を突破した6人が参加。母親のサポートを受けながら調理し、栄養士や学校給食関係者ら審査員に振る舞った。板橋さんは、赤みその風味を生かした
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旧幼稚園舎に笑顔戻る 塾、不登校の子支援、生涯学習の場… 御殿場
2020年3月に閉園した御殿場市神山の神山幼稚園の跡地に、活気が戻ってきた。同年5月に旧園舎を生かして整備された神山地区生涯学習センター「くすのき」では、学習塾や不登校支援などの事業が展開され、子どもの声が響くようになった。生涯学習の場としても積極活用され、地域の活力が集まっている。 「他の習い事と金銭、時間面で両立でき、人間関係に悩む子も前向きに通える温かい空間をつくりたかった」。特別支援学校常勤講師などの経歴を持つ大沢美紀さん(42)の「やる気アップ塾」は人気の企画。1コマ50分を500円で受講でき、周辺市町の小中学生を中心に約40人の子どもたちが和やかに勉強に励む。 同所は187
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文化財保存活用計画、国が認定 小山町、静岡県内の町として初
小山町が申請した「文化財保存活用地域計画」が15日、文化庁に認定された。地域の文化財の総合的な保存活用方針や具体的な取り組みを示す計画で、県内自治体の認定は8例目。町としては県内初となる。 同町の計画は「恵まれた自然環境に育まれた歴史文化に誇りを持ち、継承や体験、学習、にぎわいづくりを通じて豊かなまちをつくる」を基本理念とした。計画期間は2024年度から30年度までの7年間。 同町須走地区は富士山宝永噴火(1707年)の火山灰で埋まり、火山灰の上にまちが再建された歴史がある。地中に江戸時代の町並みが保存されているとされる。御師(おし)のまちとして富士講に関する貴重な資料なども残り、計画で
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中心地活性化 100人議論 御殿場市が初開催 15テーマにアイデア続々
御殿場市は13日、2025年度に控える中心市街地活性化計画の更新に向け、市民や御殿場につながりを持つ人たちが抱くまちづくりのアイデアを集める「御殿場100人ミライ会議」を市内で初開催した。年齢や職業を問わない約100人が参加し、市街地活性化へ活発に意見交換した。 「学校教育」「子どもの居場所」「医療・介護」「公共空間」など15のトークテーマが用意され、テーマごとにテーブルが設置された。参加者は興味がある分野を自由に選んで着席。テーマに対する市内の印象や推進のために必要とされる事業、展開したら面白そうな企画案などをざっくばらんに語り合った。5回のテーブル移動を通じて御殿場の幅広い魅力や課題に理
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冬の夜彩る 幻想的な光 「富士山への感謝」演出 JR御殿場駅前
御殿場市のJR御殿場駅富士山口広場が、まばゆいイルミネーションで彩られている。市民らが白い息を吐きながら幻想的な演出を楽しみ、冬の訪れを感じている。2024年3月3日まで。 市が時之栖の協力で実施する冬の風物詩。今年は富士山の世界文化遺産登録10周年、御殿場口登山道の開通140周年、マウントフジトレイルステーションの開設10周年など節目が重なったことから、テーマを「富士山のめぐみ-感謝」とした。富士山をイメージして青と白を基調とした約30万球の電球が広場をきらびやかに照らしている。 2日に同広場で点灯イベントが開かれた。小山高ダンス部のパフォーマンスや富岳太鼓風神組の勇壮な演奏も会場を盛
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空手高校年代 白熱の攻防 御殿場で大会 イタリア代表も参戦
東京五輪のレガシー(遺産)を官民一体で継承するスポーツタウン御殿場推進協議会は3日、高校年代の空手大会「第2回空手道マウントフジジュニアチャンピオンシップ」を市体育館で開いた。イタリア代表の高校生も参加し、日本代表クラスの選手たちとハイレベルな試合を繰り広げた。 イタリア代表は国内屈指の実力を持つ選手が組手に6人、形に2人出場した。日本からは強豪校の御殿場西高、福井工業大付属福井高、日本航空高(山梨県)の精鋭や県高校体育連盟の推薦選手が集い、日ごろの練習成果を発揮した。 個人組手は男女3階級を各8人で競った。世界ジュニア選手権のルールを適用し、予選ラウンドの上位選手が決勝トーナメントに進む方
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年末に向け、交通ルール順守を 静岡県内で一斉街頭指導
静岡県交通指導員会連合会は1日、児童生徒に交通事故防止対策を促す一斉街頭指導を静岡県内各地で実施した。 小山町では、各地区の交通指導員らが通学時間帯に合わせて小学校付近の交差点に立った。例年、年末に事故が増加することから、横断歩道の正しい渡り方をはじめ、ヘルメット着用が努力義務化された自転車の通行ルールやマナーについて啓発した。ドライバーに向けても、のぼり旗を掲げて注意喚起した。 島田市や菊川市の市役所前交差点付近では、児童生徒の下校時間帯に合わせて啓発活動を行う。
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空手イタリア選手団 御殿場に 3日大会 高校生と練習も
12月3日に御殿場市体育館で開かれる高校年代の空手大会「第2回空手道マウントフジジュニアチャンピオンシップ」に参加するイタリア選手団が29日、市役所を訪れた。大会本番まで、空手を通じて市内の子どもたちと交流を深める。 同市は東京五輪空手競技でイタリア代表チームの事前合宿を受け入れ、その後も交流を続けてきた。選手団には世界レベルの高校年代選手8人に加え、東京五輪空手競技に出場したマッティア・ブサトさん、シルヴィア・セメラーロさんも親善大使として参加。世界空手連盟理事で団長のダヴィデ・ベネテッロさんは「選手たちに唯一無二の経験をさせていただき感謝したい」とあいさつした。 勝又正美市長は「東京五輪
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里山づくりや環境教育 日本郵船、プロジェクト推進 御殿場
海運大手の日本郵船が御殿場市東田中の人工林約4・6ヘクタールを舞台に、豊かな森づくりや子どもたちへの木の教育の機会提供を目指す「ゆうのもりプロジェクト」を進めている。2024年4月には作業棟などの建設を終え、日本古来の里山づくりや同市と連携した環境教育などを始める方針。 同社は22年4月、同市と「森林整備による地方創生に関する連携協定」を締結した。海で事業展開する同社が森林整備に関する協定を結ぶのは全国初で、根底にあるのは「豊かな森林が豊かな海を育む」の考え。手入れが行き届いていないスギやヒノキなど針葉樹中心の人工林を、社員が地域と関わりながら広葉樹も含む多様な植生の森に再生する長期的な
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恩返しのサッカー教室 JFAアカデミーの17選手 御殿場での活動 本年度限り
御殿場市に拠点を置くサッカーエリート選手養成校「JFAアカデミー福島」はこのほど、小学生対象のサッカー教室を同市の御殿場高原時之栖のサッカーグラウンドで開いた。高校3年生の選手17人がコーチ役を務め、子どもたちにサッカーの楽しさを伝えた。 同市と小山町、裾野市の児童を中心に約70人が参加した。子どもたちはレベルごとにパスやシュート、フェイントなどの技術を磨き、高校生選手からボールの蹴り方や視線を向ける方向などについて助言をもらった。ゲーム形式の練習も行い、早速学びを生かして相手ゴールに迫った。 同アカデミーは2011年3月の東日本大震災で福島県での活動が困難になったが、御殿場高原時之栖が
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溶岩流で時間差避難 富士山の噴火備え 御殿場・中畑北区で訓練
12月3日の地域防災の日を前に御殿場市の中畑北区で26日、地域防災訓練モデル区訓練が実施された。地域住民約140人に加え市役所や警察、消防、陸上自衛隊の関係者ら約120人が参加し、富士山噴火に備えた情報伝達や避難法、各機関の連携を確認した。 訓練は、紀伊半島沖で大きな地震が発生した後に富士山の火山活動が活発化した想定でスタート。気象庁が噴火警戒レベル3を発表したことに伴い、長田克彦区長らが中畑北区コミュニティ供用施設に区災害対策本部を設置した。警戒レベル4を経て、富士山で中規模の噴火と溶岩流が確認された段階に移ると、迅速に住民避難を開始した。 最新のハザードマップによると、同地区に溶岩流が流
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10年後の農地 見える化へ 御殿場各地で住民座談会
農地利用の未来設計図「地域計画」の2024年度末までの策定に向け、御殿場市は市内各地区で農業者や企業関係者らが農業について自由に語り合う座談会を開催している。地区ごとに未来の農業の担い手確保、振興策、農地保全などのアイデアを集め、地域計画の中に落とし込む。 地域計画では、10年後に誰がどの農地をどのような方針で耕作しているのかを“見える化”した「目標地図」の作成が核となる。座談会は市民の意見を集めて農地利用の姿を明確化し、農地の集積・集約化を推進する。11月末までに各地区で2回開き、地区としての方針や具体的な対応策について話し合う。 原里地区で開かれた座談会には、農業者や農地利用最適化推進委
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御殿場アウトレット 着座型モビリティ試験導入 警備員の“足”に
御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットは、ホンダが市販化を目指し開発中の着座型スマートモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」を巡回警備業務に試験導入している。来年3月末まで使用し、負担軽減や人材確保に向けた糸口を探る。業務のデジタル化の検討にも役立てる。 UNI-ONEは椅子の形をした定員1人の乗り物で、座ったまま体重移動すると二つの特殊な車輪が動き、前後左右360度自在に移動できる。両手は自由に使える。乗降時の全高は77センチだが、移動時は95センチまで高さが上がり、立っている人とコミュニケーションを取りやすい座面位置になる。大型商業施設での試験は全国初で、今回は2台を有償で導入し
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記者コラム「清流」 最後の晴れ舞台
御殿場高吹奏楽部の演奏会が御殿場プレミアム・アウトレットで開かれた。3年生3人にとって同部での最後の晴れ舞台。多くの来場者から温かい拍手を受けて、笑顔で卒部を迎えた。 3人は新型コロナ禍の真っ最中に入学した。観客の前で奏でる機会はほとんどなかったという。それだけに喜びはひとしおだったようだ。施設側の計らいも光るよい企画だったと思う。 御殿場市、裾野市、小山町の広域連携研究会による高校生を対象とした調査では、部活動をはじめとした地域での体験や経験が地域愛と深く結びつき、「住み続けたい」という思いを喚起する可能性が示された。新型コロナが影を落とす生徒たちの部活動の思い出に輝く1ページが加わっ
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高速道の雪氷対策 関係機関が連携誓う 御殿場市で出陣式
12月から始まる東名、新東名高速道の雪氷対策期間を前に、中日本高速道路御殿場保全・サービスセンターは20日、雪氷対策出陣式を御殿場市の同センターで開いた。同社や静岡、神奈川両県警の高速隊、除雪作業関係者ら約160人が高速道路の円滑な通行確保に向けて連携を誓い合った。 同センターは東名高速道沼津インターチェンジ(IC)―大井松田IC間の45・8キロと新東名高速道長泉沼津IC―新御殿場IC間の20・8キロを管轄する。荒本貴司所長は今冬について「エルニーニョ現象により暖冬が予想されているが、南岸低気圧の発生が活発化する可能性もあり、予断を許さない状況」とし、雪氷対策の必要性を確認した。安全宣言の
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御殿場の洋菓子店・赤堀さん 全国ケーキショー準V 夢かなえ7カ月で快挙
御殿場市の洋菓子店「アンドロワ・パレ」の菓子職人赤堀早恵香さん(34)が、日本最大の洋菓子コンテスト「2023ジャパンケーキショー東京」で準グランプリを受賞した。洋菓子職人になる夢をかなえて約7カ月での快挙となった。 コンテストには計約1500作品の出品があり、10月末に都内で審査が行われた。赤堀さんは第1部デコレーションケーキ部門(マジパン仕上げ)に、フランスの伝統の焼き菓子「ガレット・デ・ロワ」をテーマとした高さ20センチ、幅23センチの作品を出品した。 土台は焼く前のパイ生地をイメージし、ペティーナイフで表面に模様を付けたり、アーモンドクリームを絞ったりしている小人たちを乗せるこ
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酒蔵整備へ安全祈願 オール御殿場、観光促進核に 2024年10月完成目指す
御殿場市印野に農業振興や観光促進の新たな核となる酒蔵「富士御殿場酒造」(仮称)を生み出すプロジェクトで、印野郷土振興協会はこのほど、建設予定地で安全祈願祭を開いた。施設は2024年10月ごろの完成予定で、同年度産の新米を使った醸造を目指す。 印野地区のそば処「たくみの郷」に隣接した敷地約2千平方メートルに鉄骨造平屋建ての酒蔵を整備する。延べ床面積は約710平方メートル。年間最大90キロリットルの日本酒を製造でき、試飲や直売なども行う計画。 富士山の伏流水やブランド米「御殿場コシヒカリ」、酒米「令和誉富士」など最高の素材を生かし、純米吟醸や純米大吟醸を顧客ニーズやトレンドに合わせて生産する
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静岡人インタビュー「この人」 アームレスリング世界大会で優勝した 市川志津子さん(御殿場市)
9月25日から10月1日にマレーシアで開かれた「第4回IFA世界アームレスリング選手権大会」の女子60歳以上の部63キロ級で右腕優勝、左腕準優勝を果たした。日本アームレスリング連盟県支部の理事長を務める。北海道出身。64歳。 -始めたきっかけは。 「脳の神経の病気で倒れて一時寝たきりの状態になり、その後も走ったりジャンプしたりすることが困難になった。そんな中でも体を動かせる競技として2006年にアームレスリングを始めた。北海道で雪遊びや雪かきをして育ち、基礎的な筋力が養われていたのではないかと思う。22年の全日本選手権では女子65キロ級で左腕準優勝、右腕3位を達成することができた」 -
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高校生議員 鋭い質問 診療科目不足を指摘 小山町
小山高(小山町)の生徒が町政をただす高校生議会が11日、町議会議場で開かれた。1、2年生11人が医療体制や子育て支援など五つのテーマで質問した。3年の永井梨萌さんが議長役を務め、町議会一般質問と同じように議事を進めた。 生徒が町や近隣市町の取り組みなどを調べた上で質問内容を考えた。渡辺瑛太さんと冨原悠太さんは町の病院について「町の医療機関の診療科目に産婦人科、耳鼻科がない」と指摘し、開業を望む医師のサポート、診療科目の増加を提案した。込山正秀町長と小野一彦住民福祉部長が答弁し、産婦人科の専門性の高さや出生数が減少している中での経営面の厳しさなどを説明。「御殿場市を含めた医療圏域内に必要な診療
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馬場馬術、林選手が日本一目指す 御殿場市で全日本大会開幕 12日まで
第75回全日本馬場馬術大会2023Part1(日本馬術連盟主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が10日、御殿場市の市馬術・スポーツセンターで開幕した。12日まで。 演技の正確性や美しさを競う競技で、難易度別の6クラスに全国から約150人馬がエントリーした。最高難度の競技である全日本馬場馬術選手権には、10人馬が出場。静岡県勢では御殿場市のアイリッシュアラン乗馬学校に所属し、東京五輪でも活躍した林伸伍選手が日本一を目指す。 選手たちは巧みに手綱をさばき、馬がリズミカルなステップを披露した。息の合った演技が終了すると、来場者からも温かい拍手が起きた。
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アームレスリング 世界大会優勝 市川さん(御殿場)市長報告
マレーシアで9月25日~10月1日に開かれた第4回IFA世界アームレスリング選手権大会で右腕優勝を果たした御殿場市の市川志津子さん(64)が9日、市役所に勝又正美市長を訪ね、国際舞台での成果を報告した。 市川さんは女子60歳以上の部・63キロ級で出場し、右腕優勝、左腕準優勝の成績を収めた。脳の神経の病気で倒れ、走ったりジャンプしたりすることが難しくなった中、リハビリも兼ねて2006年からアームレスリングを続けている。日ごろはジムに通って体を動かし、自身が立ち上げた地元チーム「駿腕」のメンバーと練習を重ねてきた。 娘や孫と一緒に来庁した市川さんは「昔運動していたけど今はしていない、気軽に運動を
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ゴルフ・岩崎亜久竜(清水町出身)が“凱旋” 御殿場で9日から太平洋マスターズ
国内有数のゴルフトーナメント「三井住友VISA太平洋マスターズ」(静岡新聞社・静岡放送後援)が9~12日、御殿場市板妻の太平洋クラブ御殿場コースで開かれる。10月の日本オープン選手権でツアー初優勝を飾った岩崎亜久竜選手(清水町出身)もエントリーしていて、市民らの熱気が一層高まっている。 1972年に始まった伝統ある大会。今回は昨年大会を制し、大会公式アンバサダーとなった石川遼選手ら87人の精鋭が集う。岩崎選手はツアー優勝後初の県内でのプレーとなる。 市内では大会開催の機運醸成として、JR御殿場駅周辺や会場へのアクセス道路に大型看板や装飾などを設置。7日には石川選手を起用した大会ポスターや
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手作り作品や迫力パフォーマンス アークラ大サーカス 御殿場に全国の作家ずらり
全国のクラフト作家やアーティスト、パフォーマーが作品の展示や販売、演技を発表する祭典「アークラ大サーカス」(実行委員会主催)が4日、御殿場市の国立中央青少年交流の家で始まった。5日まで。 布製品や陶芸、ガラス細工、装飾品などを扱う約180店舗が出店し、手作りの温かさが感じられる品々を紹介している。御殿場開催に合わせて富士山に関連したオリジナル商品を扱う店もあり、来場者がお気に入りの一品を買い求めている。地元の味を提供する飲食店が並ぶエリアや木工体験、お面作りなど多彩なワークショップに挑戦できるエリアも設置された。 施設内の2カ所に設けられた舞台では大道芸や音楽ライブ、演劇などが次々と披露
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貴重な刀剣ずらり 「博物館レベル」の展示会 御殿場・秩父宮記念公園で4、5日
ごてんば市民芸術祭の一環で貴重な刀剣の数々を紹介する第57回武具刀剣展示会が4、5の両日、御殿場市の秩父宮記念公園で開かれる。重要美術刀剣や特別重要刀剣など高い価値を持つ個人所有の刀剣が並ぶ。 市武具刀剣保存会(高橋浩会長)の会員が、刀剣とつばなどの刀装具を日替わりで飾る。平安時代末期の名刀から明治、昭和時代ごろの「現代刀」まで約50振りのコレクションが展示される。特別重要刀剣である短刀「左 筑州住」や静岡県文化財に指定されている太刀「備州長船家重」などを間近で楽しむことがきる。 展示会は2日にプレオープンし、来場者が美しく光る刃を食い入るように見つめた。高橋会長は「博物館と遜色ないレベ
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道の駅に防災拠点 小山町で運用訓練、車両移動も 国交省
南海トラフ地震などの大規模災害に備えて国土交通省沼津河川国道事務所は2日、小山町の道の駅すばしりで広域災害応急対策拠点の運用訓練を行った。同施設は「防災拠点自動車駐車場」に指定されていることから、一般車両の駐車場利用制限や移動に関する訓練も県内で初めて盛り込み、迅速な拠点開設に向け関係機関との連携を確認した。 2021年の道路法改正により、全国約500カ所の道の駅やサービスエリア、パーキングエリアが同駐車場に指定されている。県内は6カ所。災害時に駐車場の一般利用を禁止、制限することで、災害応急対策拠点として円滑な利用を図る。 訓練には同事務所のほか町や施設管理者、警察、消防、建設業界など
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若者に愛される地域づくり 裾野 北駿3市町首長らが懇談会
御殿場、裾野、小山の北駿3市町の首長や議会議長が地域課題を議論する行政懇談会が2日、裾野市役所で開かれた。「北駿で育った子どもが地元を愛し、住み続けたいと思ってくれる地域をつくるには」を重要テーマに、各市町の取り組みや展望を共有した。 2市1町広域連携研究会は懇談会に先立ち、7~8月に北駿の高校生を対象にしたオンラインアンケートの結果を公表。741人が回答し、54%が「地域に住み続けたい」とした。39%は「住み続けたくない」とし、集いの場や遊び場の不足が意見として多かったという。中学、高校に希望の部活動がないなどの理由で希望の部に入れなかった生徒は「住み続けたい」と答える割合も低く、地域での
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富士スピードウェイホテル(小山町) 吉川源太総支配人 車文化と静岡県の魅力発信【キーパーソン・最前線】
トヨタ自動車などが小山町の富士スピードウェイ(FSW)周辺に展開するプロジェクト「富士モータースポーツフォレスト」の一環で、昨年10月7日に開業した「富士スピードウェイホテル」の総支配人を務める。モータースポーツ文化の発信に寄与するだけでなく、国内外の宿泊客に本県や同町の魅力を伝える拠点としての取り組みも進める。 ―ホテルの強みは。 「120室の客室のうちFSWに面した約半数の部屋は、窓の外にレース場が広がっている。サーキット内を見られる全国で唯一のホテル。往年の名車を展示したミュージアムも入っており、モータースポーツファンに楽しんでもらえる。残りの半数の部屋からは富士山の美しい眺望を楽
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記者コラム「清流」 散策の楽しさ広がる
JR御殿場線足柄駅を離れ、木漏れ日がまぶしい里山へ。緩やかな山道を進むと涼しげな渓流の音が聞こえる。美しい水辺の「銚子ケ淵」で心癒やされ、道を戻る。夏に小山町のクアオルト健康ウオーキング「足柄古道・銚子ケ淵コース」を歩き、魅力を実感した。 9月に同コースは全国初の「和ハーブロード」として認定された。和ハーブは古来から生活の中で利用されてきた有用植物で、コースには四季折々の130種類以上の和ハーブが自生しているという。特徴などを紹介する看板も設置され、散策の楽しさが広がった。 同コースは古くから東国と西国を結ぶ道として活用された足柄古道の一部で、名残が随所に残る。健康、和ハーブ、歴史、美し
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静岡人インタビュー「この人」 玄米おにぎりを開発した米農家 湯山直文さん(小山町)
農業振興に力を注ぐ都内の元商社社員とタッグを組み、自身が小山町内で育てた米を使った冷凍玄米おにぎり「玄米deむすび」を同町の道の駅ふじおやまで販売し始めた。地域農業の発展や名産の「水かけ菜」の食文化を守りたいと願う。75歳。 -開発のきっかけは。 「農と食の事業を展開する『3181Farm』(さいわいファーム、東京都)の亀山剛太郎さん(49)と出会い、農業振興の思いに共感した。亀山さんたちが持つ独自の熟成技術で玄米本来の柔らかさ、香ばしさ、白米に近い甘みや食感を実現した冷凍おにぎりを完成させることができた。小山町の米の魅力を強く感じてもらえると思う」 -米の特徴は。 「おにぎりに使用して
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マイナカード 顔写真取り違い 申請書添付段階でミス 小山町
小山町は24日、町が実施しているマイナンバーカードの申請補助で、町内の男性の顔写真を別人と取り違えるミスがあったと発表した。カード受け取りの際に発覚し、男性は再度交付申請を行ったという。 同町によると、男性は9月19日、職場の同僚の5人と一緒に町役場窓口で写真撮影とカード交付申請を行った。職員が撮影した写真が誰であるかを明確にする手順を踏んでいなかったため、申請書に添付する作業工程でミスが発生したとみられる。 町は今後、申請書用の写真とは別に、名前が書かれた書類などを持った状態でもう1枚写真を撮影するなどして再発防止を図るという。 同時に申請した5人のうち1人は女性で、取り違いが生じて
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御殿場・富士山樹空の森、来園400万人 山川さん(長泉)家族に記念品
御殿場市の富士山交流センター「富士山樹空の森」が22日、来園者400万人を達成し、同施設で記念式典が開かれた。勝又正美市長も駆け付け、大台突破を祝った。 節目の来園者は長泉町の山川卓伺さん(57)、洋子さん(60)夫妻。孫の凱士君(6)と心葉ちゃん(4)と一緒に遊びに来たという。卓伺さんは「ビッグプレゼントに驚いた」と話し、洋子さんは「富士山がきれいで空気もいい。孫と一緒にさまざまな園内施設で遊んで帰りたい」と笑顔を見せた。4人にはバラの苗や記念品が贈られた。 富士山樹空の森は2011年4月に開園した。勝又市長は「市の季節を代表するイベントを催していて、公共施設の中核となっている。1年
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秋のバラ 咲き誇る 富士山樹空の森で鑑賞会 御殿場市
秋に咲くバラと富士山との共演を楽しむ「秋のバラ鑑賞会」(市バラのまちづくり推進委員会など主催)が21日、御殿場市印野の富士山樹空の森で始まった。22日まで。 ボランティア団体「樹空の森バラ友の会」が丹精込めて育てたバラ約1500株が、山頂付近に雪をかぶった富士山を背景に咲き誇っている。来場者はオリジナル品種を含めた色鮮やかなバラを見ながら施設を歩き、写真撮影を楽しんでいる。苗木や切り花の販売も実施されている。 22日は午前10時半から、施設のローズガーデンアドバイザーによる講習会が開かれる。御殿場高生もイベントに参加し、ドレスアップ撮影会や吹奏楽部の演奏などを行う。
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文化祭、地域通貨で決済 御殿場高生が活用促進企画
御殿場市の地域課題解決や活性化を目指す御殿場高創造ビジネス科3年生が21日、文化祭でデジタル地域通貨「富士山Gコイン」の活用促進企画を実施した。市と連携してGコインで買い物ができる販売実習店舗「G-shop」を出店し、限定プレミアム付き商品券事業などを展開した。 店には生徒たちが市内の24店舗から仕入れたパンや総菜、和洋菓子など多彩な商品が並んだ。現金に加えて電子決済用のレジを設置し、Gコインで支払うと割引券などが当たる福引に挑戦できる特典を設けた。千円をチャージすると1510円分のポイントを付与する文化祭限定のプレミアム付き商品券も販売した。 店長を務めた大庭清良さん(18)は「実際に
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全国初認定「和ハーブロード」 小山町のウオーキングコース
日本人が古来より生活の中で幅広く活用してきた有用植物が多く自生する小山町。「和ハーブ」と名付けられたこれらの植物を130種類以上見ることができるJR御殿場線足柄駅を発着点としたクアオルト健康ウオーキング専用コースがこのほど、全国初の「和ハーブロード」に認定された。散策に和ハーブを探す楽しさも加わり、町は一層の活用を呼びかけている。 和ハーブロードは一般社団法人和ハーブ協会(東京都)が認定する健康増進と観光を組み合わせたヘルスツーリズムの拠点。足柄駅前を出発して県の「みずべ100選」に名を連ねる銚子ケ淵までを往復する約3キロのコースで、ヨモギやユキノシタ、キンミズヒキ、ヤブツバキなど四季折
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御殿場市、EV充電100基整備へ テラモーターズと連携
御殿場市は18日、電気自動車(EV)用インフラを手がけるテラモーターズ(東京都)と、EV利用環境を整えて持続可能な地域づくりを目指す包括連携協定を締結した。市内で2023年度に12基、24年度以降に合計100基になるようにEV充電器の整備を目指す。 県内自治体と同社の包括連携協定は初。同市は環境先進都市の取り組みを進めていて、EV普及率が比較的高い首都圏からの来訪者が多いことなどから、同社の提案で協定締結に至った。公共施設や民間施設へのEV充電器の設置や普及、市内小中学校でのクリーンエネルギーに関する出前授業開催、災害時のEV充電器の無料開放、EV用インフラ整備による観光面の活性化などで協
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藤曲選手、下田選手に声援「地域の誇り」 小山町明倫地区でマラソン五輪代表選考会PV
小山町明倫地区の区長会と明倫校友会、体育振興会は15日、マラソンのパリ五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ」のパブリックビューイング(PV)を同町の明倫小で開いた。同小の卒業生の藤曲寛人選手(トヨタ自動車九州)、下田裕太選手(GMOインターネットグループ)に声援を送った。 同地区の住民ら約30人がスティックバルーンや応援タオルなどを手に地元出身の2選手を応援した。参加者は最終盤まで順位の読めないレース展開に興奮した様子で見入った。藤曲選手が14位、下田選手が44位でゴールすると、会場に「お疲れさま」とねぎらいの声や温かい拍手が響いた。 同小は現在、全校児童数が127人。区長
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小山バス事故1年 フェード現象防止訴え 御殿場署が啓発活動
富士山の麓と須走口5合目を結ぶ小山町須走の県道(通称ふじあざみライン)で2022年10月に観光バスが横転し、1人が死亡、28人が重軽傷を負った事故から1年となった13日、御殿場署は再発防止に向けて急カーブの多い山道での危険を伝える啓発活動を、須走口5合目駐車場などで展開した。 同署などによると、5合目周辺は10月中、キノコ狩りや紅葉を楽しみながらのハイキングなどを目的に観光客や団体が訪れる。署員9人と県交通安全協会御殿場地区支部の交通安全指導員2人が、カーブの手前で十分にスピードを落とすことや、下り坂でフットブレーキを多用すると効きが悪くなる「フェード現象」への注意などを促すチラシを配った
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小山町バス横転事故きょう1年 安全運転の再教育や啓発進む 現場対応強化の動きも
小山町須走の県道(通称ふじあざみライン)で2022年10月に観光バスが横転し、29人が死傷した事故から13日で1年。自動車メーカー側の検証を経て事故原因はフットブレーキを多用することで効きが悪くなる「フェード現象」と結論付けられ、バス運行会社、道路管理者などはエンジンブレーキを効果的に活用した運転の再教育や啓発に取り組む。事故により、多数負傷者の現場対応の課題や難しさも浮かび上がり、消防など関係機関が訓練強化につなげる動きもある。 「今年の富士登山シーズンは、多数のバス運行会社がツアー前に県道を試走していた。横転事故の啓発効果は大きい」。富士山須走口5合目で山小屋を経営する米山千晴さん(7
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絶滅危惧種ホトケドジョウ放流 御殿場南高と中日本高速 水路改修で保護
中日本高速道路沼津工事事務所と御殿場南高自然科学部はこのほど、御殿場市川島田の新東名高速道路高架下の用水路に絶滅危惧種であるホトケドジョウを放流した。水路の改修整備に伴って協働で保護、飼育を続けてきた10匹を放し、環境保全の意識を新たにした。 ホトケドジョウは湧水のある流れの緩やかな細流や用水路などの河川の源流域、支流域に生息する日本固有の魚類。環境省と県のレッドリストで絶滅危惧1B類に指定され、県内では特に中部、東部で生息地が失われているという。 両者は2018年ごろから新東名の用地周辺の環境調査を共に進め、水路などで見つかったホトケドジョウを保護してきた。改修は流れが緩やかになる空間
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ホトケドジョウ放流 中日本高速道路と御殿場南高 水路改修で保護
中日本高速道路沼津工事事務所と御殿場南高自然科学部は9日、御殿場市川島田の新東名高速道路高架下の用水路に絶滅危惧種であるホトケドジョウを放流した。水路の改修整備に伴って協働で保護、飼育を続けてきた10匹を放し、環境保全の意識を新たにした。 ホトケドジョウは湧水のある流れの緩やかな細流や用水路などの河川の源流域、支流域に生息する日本固有の魚類。環境省と県のレッドリストで絶滅危惧1B類に指定され、県内では特に中部、東部で生息地が失われているという。 両者は2018年ごろから新東名の用地周辺の環境調査を共に進め、水路などで見つかったホトケドジョウを保護してきた。改修は流れが緩やかになる空間を設
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御殿場でラグビー教室 静岡ブルーレヴズ選手と児童交流「すごく強かった」
ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズに所属する日野剛志選手と伊東力選手を招いたラグビー教室が9日、御殿場市の原里小体育館で開かれた。周辺市町の児童約30人が参加し、プロ選手と交流しながらラグビーの魅力に触れた。 子どもたちは、ラグビーのルールを単純化し、腰の左右に付けた飾りひも(タグ)を取ることでタックルの代わりとする「タグラグビー」を体験。相手の守備に対して個人突破を狙うだけでなく、声を掛け合いながらパスを出し、チームとしてトライを奪うことの楽しさや奥深さを体感した。 日野選手や伊東選手の胸を借りたタックル練習にも挑戦。ボールを抱えてクッション性のあるミットに思い切ってぶつかった。
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「諦めない大切さ教わった」 御殿場でPV 市民応援 2023ラグビーW杯フランス大会
ラグビーワールドカップ(W杯)2023フランス大会で、日本代表が決勝トーナメント進出をかけてアルゼンチン代表と戦った8日、御殿場市役所原里支所でパブリックビューイング(PV)が開かれた。日本代表のユニホームを身に着けた市民ら約150人がエールを送り、惜しくも敗れた日本代表の健闘をたたえた。 ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズに所属する日野剛志選手と伊東力選手がゲストで参加。「日本はディフェンスが素晴らしい。ファウルを少なくして粘ればチャンスは生まれる」などと試合の見どころを解説した。参加者たちは試合開始前から日本コールを合わせて心を一つにすると、桜戦士たちの好プレー一つ一つに大きな拍
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ごてんばこしひかり新米販売 9日まで収穫祭 ファーマーズ御殿場
御殿場市のJAふじ伊豆農産物直売所「ファーマーズ御殿場」で6日、2023年産の地元ブランド米「ごてんばこしひかり」の販売が始まった。9日まで収穫祭を開いていて、高品質の新米を買い求める市内外の客でにぎわっている。 ごてんばこしひかりのトップブランド米である「このはなの恵み」をはじめ、厳選特Aの評価を受けた新米などが並んでいる。同JA御殿場地区によると、今年は猛暑による影響などが心配されたものの、食味値の高い良質な米が多くできたという。 収穫祭として厳選特A新米の試食や3千円以上の買い物で挑戦できる「お米すくい」などの企画も行われている。
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御殿場市、東証カーボン・クレジット市場登録 静岡県内で初
御殿場市は4日までに、東京証券取引所が11日に開設する二酸化炭素(CO2)排出量取引市場「カーボン・クレジット市場」に県内自治体として初めて登録した。市内での森林経営によって生み出した国の「J―クレジット」を売却する手段の一つとして市場を活用し、脱炭素と地域経済の好循環モデルの実現を図る。 J―クレジット制度は、温室効果ガスを削減した企業や団体などに対し、国がクレジット(排出枠)を発行する。同市は富士山麓の豊かな自然を生かし、適切な森林経営によるクレジット創出を目指す。企業などへのクレジットの直接売却だけでなく、大企業を含む180超の団体が参加する同市場を通じて取引を行うことで環境先進都市
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ドローンで被災地情報収集 その名も「バーチャル物見櫓」 御殿場市など産官学連携し開発
御殿場市と一般社団法人「先端空間情報技術評価支援センター」(同市)、千葉大が共同開発しているドローンを使った情報収集・共有システム「バーチャル物見櫓(やぐら)」が29日までに、ドローン関連の優れた技術や製品、サービスを顕彰する「ジャパンドローン&AAMアワード2023」のソフトウエア・アプリケーション部門で最優秀賞に選ばれた。災害時の被災地の情報収集を想定したシステムで、実用化に向け研究を進めている。 バーチャル物見櫓は、災害時に広範囲の位置情報を安全かつ迅速に観測するために開発された。上空に飛ばしたドローンで対象地域の写真を2方向から撮影すると、物体や地形などが計測されたデータ「3次元点
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富士スピードウェイが舞台のアニメ 自動車レースファン拡大期待 「オーバーテイク!」SBSで10月から放送
小山町の富士スピードウェイ(SW)や御殿場市を舞台とした自動車レースのアニメ「オーバーテイク!」(KADOKAWA、TROYCA原作)の放送が10月に始まる。モータースポーツになじみのない人でも、個性豊かな登場人物たちの成長物語を通じてレースの魅力を発見できるという。両市町では、モータースポーツファンの裾野拡大が地域にもたらす好影響を期待する声が上がる。 題材はフォーミュラカーレースの入門カテゴリー「フォーミュラ4(F4)」のうち、日本開催の「FIA―F4選手権」。上位カテゴリーを目指す若手ドライバーのほか、趣味や目標への挑戦などを目的にした幅広い年齢層のアマチュアも出場している。同アニ
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友好交流と災害応援で協定 小山町と茨城県境町 協調し学び合い
小山町はこのほど、茨城県境町と友好交流都市協定と災害時における相互応援に関する協定を締結した。経済や文化、教育、科学技術、都市建設などの分野で交流や協力をするほか、災害時には応急対策や復旧対策で相互に応援する。 茨城県西部に位置する境町は人口約2万3800人で、関東大都市圏に含まれる。両町は自治会の視察や町議の研修などを通じて交流を深めてきた。企業誘致や住宅事業に積極的に取り組んで人口増加施策を推進し、交流人口拡大のための施設整備に注力していることなど共通点が多い。協調して学び合うことが両町の発展につながることから、協定締結に至った。 災害面で小山町には富士山の噴火や険しい地形などによる
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112歳の臼井さん、小山町長が長寿祝う 静岡県内最高齢
小山町の込山正秀町長が26日、敬老事業の一環で、同町に住民票がある静岡県内最高齢の臼井ますさん(112)らを表敬訪問し、長寿を祝った。 町によると、臼井さんは県内唯一の明治生まれで、12月に113歳の誕生日を迎える。現在は御殿場市の特別養護老人ホーム白雪に入所し、明るく暮らしている。同施設を訪れた込山町長から記念品を受け取り、自然と覚えたという英国の国歌を披露して拍手を受けた。食欲があり会話も大好きだという臼井さんの元気な姿を見た込山町長は「もっと長生きしてくださいね」と笑顔で語りかけた。 込山町長は同施設に入所し、2024年1月に100歳になる同町の杉山文子さんとも面会。国、県、町の寿
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バイオマス発電会計の健全化案に賛否 別会計から繰り入れ、議長裁決で可決 小山町議会
小山町議会9月定例会は21日、昨年度の各会計決算など29議案を可決して閉会した。本年度町宅地造成事業特別会計から町木質バイオマス発電事業特別会計に3500万円を繰り入れる補正予算2議案は議長裁決で可決した。発電事業の会計は施設火災などの影響で収入不足の累積が発生し、翌年度の歳入から繰り上げの充用を繰り返してきたため、会計の健全化を図る。 発電事業の会計は2018年度から繰り上げ充用を続けてきた。22年度の繰り上げ充用に関する補正予算の専決処分を承認した5月臨時会でも、議員から「地方自治法の特例の連続使用だ」と反対の声が出ていた。町はこれを受け、地方財政法にのっとり、宅地造成事業特別会計の余剰
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御殿場市民 スポーツ満喫 地元高校生ら企画 水風船投げやタグラグビー
NPO法人御殿場市スポーツ協会と御殿場総合サービスは18日、多彩な運動に親しむ「スポーティフルごてんば」を市陸上競技場と市体育館で開いた。御殿場高生企画のスポーツイベント「御リンピック」も同時開催され、幅広い年齢層の市民が楽しく体を動かした。 御リンピックは、御殿場高創造ビジネス科の生徒約50人が運営を担当。びしょぬれになって遊ぶ水風船大会やインターハイに出場したハンドボール部員が指導するハンドボール投げ、赤ちゃんのハイハイレースなどを実施した。地元産のパンを用いたパン食い競争や御殿場に関する言葉を打つタイピング競技を盛り込むなど、地域愛を育む要素もちりばめた。 スポーティフルごてんばで
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玄米おにぎり開発 小山の農家と元営業マン手結ぶ 冷凍でももっちり 道の駅で販売
小山町の「道の駅ふじおやま」で、町内産の米を使った冷凍玄米おにぎり「玄米deむすび」が販売されている。農業振興に情熱を燃やす都内の元営業マンと、町の農業の未来を案ずる米農家のタッグで生み出した。町内産の米と裏作で栽培される名産の水かけ菜の食文化を守り、地域活性化にもつなげたいと願う。 商品化したのは、昨年8月まで素材メーカーの営業職だった亀山剛太郎さん(49)。農業の奥深さに魅了され、一念発起して退職。農と食の事業を展開する「3181Farm(さいわいファーム)」を立ち上げた。2021年9月に訪れた同町の田園風景に一目ぼれ。町が運営する市民農園を4区画借りて畑と向き合いながら、町の活性化に
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東名下り足柄SAに水素ステーション 高速休憩施設で全国初 脱炭素へ貢献
岩谷産業と中日本高速道路、中日本エクシスは15日、御殿場市の東名高速道路下りの足柄サービスエリア(SA)に水素ステーションを開業した。高速道路休憩施設への水素ステーション設置は全国初で、長距離輸送や高速移動などの分野における脱炭素の推進に向けた大きな一歩となる。 燃料電池車(FCV)の乗用車約300台分の液化水素を貯蔵するタンクや液化水素をガス化して圧縮する設備、供給ノズルを備えたディスペンサーなどを設置した。乗用車用と乗用車トラック兼用の2口の充塡(じゅうてん)口を設け、乗用車であれば約3分で充填できる。1回の充填で30~40キロ程度の水素が必要とされるFCVのトラックでも約15~20分
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御殿場市 道の駅的施設整備構想 まちの拠点、大型施設想定
御殿場市議会9月定例会は13日、一般質問を行った。市は国道138号沿いに整備を目指す道の駅的な施設に関し、観光や物産、自然など多彩なテーマに合わせたエリアを複数設け、観光と経済の核となる大規模複合施設の構想を描いていることを明らかにした。黒沢佳寿子氏への答弁。 市は施設を「今後の御殿場のまちづくりにとっての最重要施設」と位置づける。市の特産品や土産物を幅広くそろえて観光や物産の情報を発信する「御殿場ゾーン」、富士山麓の自然を生かした「自然ゾーン」、多世代の誰もが楽しめる「アミューズメントゾーン」などを設ける予定。年間1400万人もの観光交流客をもてなす高い集客力を持つ施設とし、他の市内観
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御殿場の東京五輪レガシー高評価 室伏長官が視察 空手生かしたまちづくり「発展期待」
スポーツ庁の室伏広治長官(沼津市出身)が12日、御殿場市を訪問し、同市が推進する東京五輪・パラリンピックのレガシー(遺産)や空手道を核としたまちづくりを視察した。地元の児童生徒やスポーツ団体と交流し、教育や健康増進などスポーツの多彩な魅力を生かしながら裾野を広げている取り組みを高く評価。同市が持つスポーツツーリズムの潜在力にも理解を深めた。 玉穂小では御殿場西高空手道部出身で東京五輪に出場した佐合尚人さん(31)による空手体験授業が公開された。五輪前から定期開催していて、礼節や精神面の教育としても役立っていることが紹介された。室伏長官は全国屈指の空手の強豪である同部の練習も訪れ、生徒の主体
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おたよりで交通安全呼びかけ 御殿場の園児 祖父母に反射材
御殿場市交通安全対策委員会は12日、市内の幼稚園、保育園、こども園の園児が祖父母に向けて交通安全を呼びかける「交通安全ちびっ子おたより作戦」を行った。5歳児約700人が、事故防止の願いを込めて反射材を郵送した。 秋の全国交通安全運動と敬老の日を前に、毎年実施している。同市二枚橋の御殿場幼稚園では約60人の園児が祖父母や自分の似顔絵と、園で友達と楽しく過ごしている写真を準備。「無事帰る」との意味を込めてカエルがデザインされた反射材と一緒に封筒に入れ、交通安全を願うかわいらしい贈り物を作った。 園から300メートルほど離れたポストに投函(とうかん)するまでの道のりで、道路の安全な歩き方も学ん
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御殿場東小児童 タグラグビー楽しむ 静岡ブルーレヴズから講師
スポーツタウン御殿場推進協議会は11日、ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズの久保晃一さん、田井中亮範さんを招いたタグラグビー特別授業を御殿場市の東小で開いた。児童が元日本代表選手の2人からラグビーの楽しさやチームプレーのこつを学んだ。 4~6年生の計約150人が参加した。タグラグビーはラグビーのルールを単純化し、腰の左右に付けた飾りひも(タグ)を取ることでタックルの代わりとするスポーツ。児童は久保さんと田井中さんに試合の審判をしてもらい、声を上げて仲間とコミュニケーションを取ったり、休憩中に相手チームの弱点を探してトライに至る作戦を立てたりして、試合を重ねながらチームの団結力を高めた
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富士山の恵みに感謝 小山町で閉山式 登山者数はコロナ前の9割弱
富士山の夏山シーズン最終日の10日、須走口登山道の起点となる小山町須走の冨士浅間神社で閉山式(町観光協会主催)が行われた。町や観光、商工団体の関係者らが霊峰の恵みに感謝し、来夏の引き続きの盛況などを祈願した。 町によると、7月10日~9月5日の須走口の登山者数は約2万5千人(速報値)だった。2019年は同時期に約2万8千人で、新型コロナウイルス拡大前の9割弱までにぎわいが戻った。須走口では外国人登山者の増加が顕著だった。富士山世界文化遺産登録10周年の節目や、富士山須走口インフォメーションセンター新設の影響などもあったとみられる。 町観光協会の鈴木萬利子会長は式典後のあいさつで「インフォ
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タイ学生ら 農家生活体験 御殿場の「民宿村」 米のかまど炊き挑戦
御殿場市農家民宿推進協議会と市グリーン・ツーリズム推進協議会は8日、対日理解促進交流プログラムJENESYS(日本国際協力センター主催)で来日しているタイの高校生・大学生計13人を、同市の「ごてんば農家民宿村」に受け入れた。10日まで富士山麓の農業現場で見学や体験を行いながら、日本や御殿場の文化、魅力などを学ぶ。 訪れたのは日本語を学習し、農業に興味を持つ大学生9人と高校生4人。8日は二子地区の「松の葉」「大ケ田」「ごろり庵」「ねこふくろう」の4農家民宿に分かれて宿泊し、経営者の各農家が企画した体験に取り組んだ。市農家民宿推進協議会の高橋利典会長が運営する「松の葉」では、ごてんばコシヒカ
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小学生草サッカー大会 女子の部 クワトロガールズ(御殿場) 全国V 市役所訪問 チームで連係 ミス少なく
8月中旬に静岡市で開かれた日本最大規模の小学生サッカー大会「第37回全国少年少女草サッカー大会」の女子の部で、御殿場市のチーム「クワトロガールズFC」が優勝した。同市在住のメンバー2人が28日、勝又正美市長を表敬訪問し、結果を報告した。 大会は新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催となった。全国の強豪だけでなく、台湾、中国など海外チームも参加し、女子の部は24チームが激戦を繰り広げた。クワトロガールズFCは高い次元で攻守のバランスが取れ、6年ぶり2度目の優勝を果たした。 同チームは御殿場、沼津、伊豆の国、裾野各市と清水町のメンバーで構成している。守備の要となっているのが御殿場小6年の島彩綾
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御殿場市、新図書館の設計完成 ハンモックやカフェ設置
御殿場市は28日、萩原地区に計画している新たな市立図書館の設計が完成したと発表した。鉄筋コンクリートと鉄骨の混構造で2階建て、延べ床面積約3800平方メートル、蔵書数32・4万冊で、子どもが楽しみながら本を読める空間やカフェの設置など市民の要望を多く反映させた。2024年1月の建設工事着工を目指す。 図書館機能と郷土資料館機能を1階に集約した。開架は一般向け10万冊、児童向け4・8万冊など計16・4万冊、閉架は16万冊の収容能力を持たせる。閲覧席は400席。御殿場の伝統的な古民家で居間を「コマ」と読んだことにちなみ、新聞閲覧や静かな読書、グループ活動など多彩な活動を促すコマ空間(小スペー
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ハーレー1000台集結 サーキット駆け抜ける 富士スピードウェイでフェス
音楽、キャンプ、モーターサイクルの祭典「ブルースカイヘブン」(ハーレーダビッドソンジャパン主催)が26日、小山町の富士スピードウェイで始まった。27日まで。 米国発祥のオートバイ「ハーレーダビッドソン」の車両を所有する「ハーレーオーナー」に加え、全国からオートバイ愛好家が自慢の愛車に乗って集った。初日は目玉イベント「チャプターパレード」があり、約千台のマシンが独特のエンジン音を響かせて一斉にサーキットを駆け抜けた。最新車両の試乗会も人気を集めた。 イベント広場にはステージを設置し、人気アーティストのライブやDJによるパフォーマンスを繰り広げた。ご当地ハンバーガーの食べ比べ、オートバイ関連
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御殿場の環境保全へ47項目 小中学生が市長らに提案書
御殿場市の「エコアクション2023」(第24回こども環境会議)に参加した中学生の代表者6人が24日、市役所を訪れ、同市の環境保全に向けた提案書を勝又正美市長と菅沼芳徳市議会議長に提出した。 提案書は「富士山・ポイ捨て・ごみ拾い」や「ごみ分別・リサイクル」など4分野に計47項目の提言、提案、意見をまとめた。「自然がいっぱいの御殿場の環境をみんなで大切にしていきたい」「ごみではなくリサイクルできれば持続可能な社会へ貢献できると思う」といった内容を盛り込んだ。市内の小中学生約160人が集まった3日の環境会議で、各校から募った意見をまとめ、採択した。 渡辺唯斗さん(高根中2)、藤原永人さん(富
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国保税の軽減措置「適当」 御殿場市の協議会が答申
御殿場市国民健康保険運営協議会は24日、市から諮問を受けていた国民健康保険税の軽減措置について、2024、25の2カ年度に被保険者均等割額の2分の1を軽減することは適当であると答申した=写真=。市によると、加入者全員にかかる均等割額に特化した軽減は県内他市町にない取り組み。 市によると、財源は23年度当初で約16億円が積み上がっている国民健康保険事業基金とする方針。3月末現在で市内の国保加入者は1万4134人で、2カ年度で計約6億円の還元を想定する。低所得者に当たらない40~64歳の加入者の場合、1人につき年約2万4千円が軽減される見込み。 同協議会の鍵山知子会長らが市役所を訪れ、勝又正
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水道料金の割引 期間延長を答申 御殿場市事業審議会 27年2月まで
御殿場市水道事業審議会は24日、市から諮問を受けていた水道料金5%引き期間の延長について、2027年2月まで延長することが適当と答申した。市内で年間6千万円程度の割引措置になるとみられる。 同市によると、水道料金の割引は03年4月に始まり、18年3月から割引率が5%になった。割引期間の更新が24年2月に迫る中、新型コロナウイルスの影響やエネルギー、食料品価格の高騰が市民生活に影を落としている現状を考慮し、期間延長を諮問した。 審議会の勝野孝道会長らが市役所を訪れ、勝又正美市長に答申書を手渡した。水道事業経営はおおむね良好で、減少傾向だが継続して利益が見込まれ、配水管等の施設の更新や耐震化
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富士山の「登拝証」須走口5合目で無料配布 デザイン特別仕様に 世界文化遺産登録10年記念
小山町の須走まちづくり推進協議会(外川利光会長)は、富士山須走口5合目を訪れた登山者らに世界文化遺産登録10周年を記念した「登拝(とはい)証」を無料配布している。石碑やほこら、神社などで拝みながら富士登山をする登拝の文化を周知することで、各登拝ポイントや構成資産などに足を運んでもらいたいと願いを込めている。 登拝証の配布は須走口登山道を「須走富士山巡拝の道」と銘打ち、地域の活性化につなげる取り組みの一環として2018年に始まった。今回は記念イヤーに合わせてデザインを特別仕様に変更。富士山のイラストを追加し、「巡拝の道須走口5合目」の印、「祝富士山世界文化遺産10周年」の文字などを印刷した
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陸上全国へ意欲「誰よりも強く」 100メートルの立川君(原里小) 御殿場市役所を訪問
9月17日に横浜市で開かれる「日清食品カップ 第39回全国小学生陸上競技交流大会」の小学5年生男子100メートルに出場する御殿場市の立川一慶君(11)=原里小5=がこのほど、市役所に勝又正美市長を訪ね、陸上競技への情熱と大会への意気込みを伝えた。 立川君は4年生で裾野市陸上教室に加入し、才能が一気に開花した。「陸上が好きすぎて、暇な時間にスタートのことばかり考えてしまう」と語るほど熱を入れて練習に励んでいる。100メートル走の後半に他の選手を置き去りにする伸びが特徴という。7月1日に静岡市の草薙総合運動場で開かれた県選考会の同種目を14秒06のタイムで制し、全国大会の出場権を得た。 立川君は
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モータースポーツ身近に 小山に新ガレージ開所 マシンの整備見学、ギャラリーエリアも
国内最高峰の自動車レース「スーパーGT」など国内レースに参戦しているシェイドレーシングはこのほど、小山町の富士スピードウェイ西ゲート付近に新たなガレージ「シェイドレーシングFUJIファクトリー」を開所した。入場無料で、レース参戦車両の整備を見学できるなどモータースポーツを身近に感じられる施設になっている。 同社によると、敷地面積約3万4千平方メートル、延べ床面積約1万3千平方メートル。実際にレースに出場しているマシンをメカニックらが調整する様子を間近で見られるエリアを用意した。過去にレースに参戦した車両やレーシングドライバーが着用したスーツなどを展示するギャラリーエリア、レーサー気分を味
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テニス全国大会へ抱負 葛西さん(御殿場中)市役所訪問
東京都の有明テニスの森公園で開かれている「ユニクロ全日本ジュニアテニス2023」(16~27日)に出場する御殿場中2年の葛西麗乃さん(14)が15日、御殿場市役所に勝又正美市長を訪ね、大会への意気込みを語った。 葛西さんは22日から始まる14歳以下女子シングルスに参加する。県予選3位、東海予選6位で全国大会の切符を手にした。姉の影響で5歳からテニスを始め、球威のあるサーブやストロークが武器という。小学6年生で県市町対抗駅伝に同市代表として出場し、3区で区間賞の走りを見せるなど運動神経は抜群。「全国大会は初めて。出場するだけではなく勝ち上がりたい」と抱負を述べた。 勝又市長は「御殿場市だけ
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須走口、コロナ前超え 富士登山者増 ごみも大幅増 マナー周知課題
小山町は16日までに、富士山須走口で7月10日の開山日から同31日までに1万75人(速報値)の登山者を確認したと発表した。新型コロナウイルス拡大前の2019年の同時期の人数(8817人)を上回った。一方、登山者の増加に比例してごみの不法投棄も大幅に増え、マナー周知の課題が浮き彫りになっている。 須走口5合目で保全協力金の任意徴収業務に当たるスタッフらが人数を数えた。夜間は不在の時間もあり実際の登山者数はさらに多い可能性がある。22年度の同時期は6349人。今夏は新型コロナの制限解除やインバウンド(訪日客)の回復も含めた観光登山者の増加、富士山世界文化遺産登録10周年の記念イヤー、好天候など
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御殿場市が人口減少対策戦略発表 子ども医療費の無料化検討
御殿場市は16日、近年の人口減少傾向の抑制を図り、現行の対策や今後実現を目指す新たな施策の方向性をまとめた「人口減少対策戦略」を発表した。子ども医療費完全無料化や第2子以降の3歳未満児の保育料無料化、出産祝い増額などの検討を盛り込んだ。市議会全員協議会で示した。 市によると、近年は18歳の高校卒業年齢での転出超過と、22歳の大学卒業年齢での市外、県外への転出が顕著。23~35歳の転出傾向も強く、15歳以下の年少人口が呼応して減少していることから、転勤や住宅取得を契機に幅広い世代で転出していると分析した。 戦略では「結婚・出産」「子育て」「健康・スポーツ」「教育」など対策を8項目に分類。
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勇壮!!和太鼓 富士山に響く 小山・御殿場のグループ 須走ルートで演奏繰り広げ
小山町・御殿場市の和太鼓集団「和太鼓組 駿河乃國 鼓太郎」は12日、和太鼓を演奏しながら富士山頂を目指す恒例の「富士山登下山太鼓」を須走ルートで実施した。富士山の世界文化遺産登録10周年を記念し、須走口5合目でも勇壮な演奏を披露した。 登山メンバー約10人は早朝に出発し、山頂を目指した。太鼓やかね、横笛とともににぎやかな演奏を繰り広げながら歩を進め、すれ違う登山者を楽しませた。須走口5合目では、御殿場南中の太鼓クラブと一緒に息の合った音色を響かせた。とどろきが山々にこだまし、日本の伝統文化に触れた外国人登山客らがしきりにシャッターを切った。 登下山太鼓は1995年に始まった。打ち手頭の府川誠
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高校生ラジオ オンエア! 視点生かした企画、機器操作まで エフエム御殿場 地元4校生 軽快に
コミュニティーFMラジオ局「富士山GOGOエフエム(エフエム御殿場)」の企画でオリジナル番組の制作に取り組んできた御殿場市、小山町の4高校の生徒たちが12日、番組収録に臨んだ。高校生らしい視点から地域に物申したり人気店舗を紹介したりして、リスナーを楽しませた。 御殿場、御殿場西、御殿場南、小山の4高校の生徒12人が、番組の企画から進行、放送機器の操作まで全て担う実践的な体験。同日正午にディレクター役の生徒が「収録開始」の合図を出し、パーソナリティー役の生徒は緊張した面持ちで番組をスタートした。各校での独自調査を基にした高校の制服や校則、部活動、恋愛などの「あるある」を発表するコーナー、地域の
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スポーツ合宿誘致 4010万円の経済効果 小山町 23年度7月末現在
小山町は10日、2022年10月から始めたスポーツ合宿誘致促進助成事業について、22年度は約1380万円、23年度は7月31日現在で約4010万円の経済効果が出たと発表した。合宿団体の宿泊費から算出した額で、町内の施設利用費や弁当の外注、土産購入費などを考慮すると波及効果はさらに大きいという。 事業は、町内の宿泊施設に10人以上で泊まるスポーツ合宿実施団体に対し、20万円を上限に経費の一部を助成する内容。町によると、22年度は22年11月25日~23年3月31日に29団体が利用し、支出総額は約270万円だった。23年度は新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことなどから申
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御殿場西高生4人が「一日市長」 市役所内など視察 市政に提言も
御殿場西高の特進コースの1年生4人が9日、御殿場市の「一日市長」に就任した。市役所庁舎内や公共施設の視察などを通じて行政の役割や主要施策などに理解を深めた。勝又正美市長や市幹部、市議会議員らを前に、若者視点で市政に対する意見発表も行った。 地域の未来を担う地元高校生に市政に興味・関心を持ってもらうとともに、若い世代の意見や思いを市政に反映させる狙い。杉山拓夢さん、瀬戸杏さん、高村明日香さん、渡部楽士さんが任命状を受け、市長室の執務席に順番に座った。市役所の各課を巡って防災や農業振興、教育などに関する市の重要施策の説明を受けた後、市内のごみ処理施設「富士山エコパーク焼却センター」を視察した。
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地域おこし協力隊 小山町が委嘱状 加藤さんと辻さんに
小山町の地域おこし協力隊員に8月から、加藤一さん(55)と辻典男さん(49)が着任した。込山正秀町長がこのほど、町役場で2人に委嘱状を交付した。 2人は主に、富士山麓と箱根外輪山を結ぶトレッキングコース「富士箱根トレイル」や自然の中で運動して体を癒やす「町クアオルト健康ウオーキング」のコーディネーターとして活躍する。事務局運営や各コースのPRなどに当たり、地域資源の発掘や振興に関わる活動も期待される。 加藤さんはニュージーランドでトレッキングガイドを務めた経験がある。「自然と人の生活の関わりに目がいく」と話し、「小山町は資源がとても豊富だと感じる。できることをコツコツとやっていく」と意気
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御殿場で「観世流」特別公演 能楽協会など 市民ら450人楽しむ
能楽の流派「観世流」の特別公演(公益社団法人能楽協会、一般社団法人観世会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が9日、御殿場市の市民会館で開かれた。市民ら約450人が、普段鑑賞できる機会の少ない伝統の能楽公演を楽しんだ。 室町時代の観阿弥、世阿弥を祖とする観世流の26世(代)宗家の観世清和さんが出演し、舞囃子(まいばやし)「松風戯之舞」を演じた。月の美しい秋の夜に繰り広げられる姉妹の恋と狂乱の悲しい物語を繊細な足運びや美しい所作で表現し、来場者が見入った。 同じく能の人気演目「土蜘蛛(つちぐも)黒頭」では武田尚浩さんが主役を務め、土蜘蛛の精が糸を放つ名場面を華やかに演じた。仕舞「羽衣キリ」や狂
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御殿場市長に各会派が要望 人口増などの施策
御殿場市議会の6会派は7日、2024年度の予算編成を見据え、勝又正美市長に対して政策要望を行った。各会派の代表者が市役所で要望書を手渡し、内容を説明した。 公明党(会派代表勝間田博文議員)は家族の介護や世話などを日常的に行う子ども「ヤングケアラー」の対策の充実、新政(同高橋利典議員)は浜松市との観光・食・文化の連携強化、新風ごてんば(同川上秀範議員)は人口の増えるまちづくり、教育支援、子育て支援などについて求めた。改新(同永井誠一議員)は御東原循環線の整備計画に関する市民への丁寧な説明と意見集約、市民21(同芹沢修治議員)はJR御殿場駅周辺道路の整備推進、至誠(同中島宏明議員)は災害情報管
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御殿場市役所に新鮮な野菜並ぶ 農業2団体出店
御殿場市内の農家らが生産した新鮮な農畜産物を販売する「市役所マルシェ」が7日、市役所本庁舎玄関前で開かれた。 市内の農業団体「アグリモンスタースペシャル」と「かつまたファーム」が出店した。採れたてのトウモロコシやジャガイモ、トマトなどに加え、イチゴの酸味がきいたジャムも並び、来庁者が立ち寄って旬の食材の買い物を楽しんだ。 マルシェは地元の食材の知名度向上や新しい販路の開拓、地産地消の推進などを目的に企画されている。14日にも市役所玄関前で開催される。
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秋篠宮佳子さま視察中 安全確保に尽力 静岡県警、猟友会御殿場支部に感謝状
静岡県警警備部は7日、御殿場市で7月下旬に開かれた全日本高校馬術競技大会を秋篠宮家の次女佳子さま(28)が視察された際、警察業務を積極的に支援し、身辺の安全確保に貢献したとして県駿東猟友会御殿場支部と支部員3人に対して感謝状を贈呈した。 支部長の大池信也さん(75)と支部員の勝間田孝一さん(75)、勝間田茂さん(67)は、会場の市馬術・スポーツセンター周辺でシカを中心とした野生動物の警戒に当たった。動物の習性や通りやすい場所に関する豊富な知識を生かし、ホイッスルなどを活用して会場の安全確保に努めた。 同部の真野義文参事官が御殿場署を訪れ、同支部に警備部参事官兼公安課長感謝状を贈った。3人
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富士登山駅伝の優勝チームがパレード 御殿場夏まつり歩行者天国
御殿場の夏の風物詩「御殿場夏まつり歩行者天国」(実行委主催)が6日、市中心部で開かれ、同日に開催された秩父宮記念第48回富士登山駅伝競走大会の優勝チームによるパレードなどで盛り上がった。 同大会では、自衛隊の部で地元の御殿場滝ケ原自衛隊チームが7連覇を達成した。力走した6選手が装甲車に乗って登場し、地元住民らの応援に感謝の言葉を述べた。県警音楽隊もパレードし、華やかな演奏を披露しながら特殊詐欺被害への警戒などを呼びかけた。 県道沼津・小山線の湯沢交差点から森の腰米山モータース前までの区間とJR御殿場駅富士山口周辺が歩行者天国となり、飲食や雑貨など200店舗以上の露店が並んだ。同時開催され
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日本一過酷なレースに97チーム挑む 御殿場発着・富士登山駅伝
富士山の麓と頂上を往復する秩父宮記念第48回富士登山駅伝競走大会(御殿場市、静岡陸上競技協会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が6日、富士山御殿場ルートなどで開かれた。静岡県内外の97チームが「日本一過酷」と称されるレースに挑み、健脚を競った。 コースは市陸上競技場をスタートして富士山山頂で折り返し、競技場に戻る全長48・19キロ、標高差3199メートル。全11区間を6人でたすきをつないだ。スタート地点と富士山頂の気温差は20度以上。一般と自衛隊の2部門で競い、選手たちは任された区間の走路の特徴や気象状況に対応しながら必死にゴールを目指した。 登山区間では、勾配のきつい未舗装路を歯を食いし
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富士スピードウェイで交通安全呼びかけ 静岡県警、学生ら参加
静岡県警は6日、自動車レース「スーパーGT」の会場となった小山町の富士スピードウェイで交通安全啓発活動を展開した。県警ワンデー仕事体験に応募した大学生と社会人の計4人も参加し、交通事故防止に向けた広報に汗を流した。 ピット内にブースを設け、白バイやパトカーを展示した。来場者は白バイにまたがって写真を撮ったり、パトカーの運転席に乗り込んでハンドルを握ったりして楽しんだ。交通警察業務の紹介や反射運動の早さを測定する機器を用いた安全教育なども実施した。 仕事体験に参加した静岡産業大3年の岡本息吹さん(20)は、白バイ隊員に憧れているという。「啓発活動を体験し、自分も多くの人に交通安全の大切さを
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染色、調理体験 御殿場高生が指導 児童「優しく教えてくれた」
御殿場市の御殿場高生活創造デザイン科の3年生29人が4日、同市と裾野市、小山町内の小学5、6年生を対象にした染色や調理の体験教室を同校で開いた。 静岡県教委の事業「高校生による子どもフォアフロント体験教室」の一環。児童22人が参加した。 染色体験では、白いハンカチの一部を輪ゴムで縛った状態で染料に浸し、圧力がかかった部分に染料が染み込まないようにすることで模様をつくり出す「絞り染め」の技法を実践。生徒から染め方を教わった児童たちは、黄色や青色など思い思いの色によこしま模様、放射線状の模様などをつけて独自のハンカチを完成させた。 児童たちはカップケーキ作りにも挑戦した。加藤芽依さん(御殿
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経済対策助成事業 48億円の波及効果 御殿場市 調査結果公表
御殿場市はこのほど、新型コロナウイルス感染症で影響を受けた地域経済の支援を目的に2020年10月に開始した「市経済対策助成事業」について、22年度末までに48億5千万円の経済波及効果をもたらしたとする調査結果を公表した。 市商工会が静岡経済研究所に委託して調査した。同事業は市民の住宅または店舗、工場、事務所など事業所の新築やリフォーム工事のうち、感染症防止対策や防災、省エネ、耐震など公共施策に即した内容を含む工事を対象に助成金を商品券や現金で交付する内容。 市によると、20年10月から22年度末までの2年半で住宅497件、事業所99件の計596件の申請があった。調査結果によると、助成金の支給
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負傷者多数の多重交通事故想定 迅速な情報共有、連携 重点 御殿場市・小山町消防本部 バス横転教訓に訓練
御殿場市・小山町広域行政組合消防本部はこのほど、多数の負傷者がいる多重事故を想定した対応訓練を同市の御殿場消防署訓練施設で実施した。2022年10月に小山町須走の県道(通称ふじあざみライン)で発生した観光バス横転事故の出動経験から、初動対応や関係機関・団体との迅速な情報共有と連携を意識して訓練を展開した。 29人が死傷した観光バス横転事故では、負傷者らの治療の優先順位を決める「トリアージ」や医師への派遣依頼などを初めて経験した隊員もいた。消防の複数の部隊や警察、医療機関など多くの関係者が現場に入り交じり、協力して対応に当たる中で情報共有の課題も見えてきたという。 訓練は、国道交差点で右折した
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環境と地域経済好循環へ先進的仕組み 「御殿場型モデル」で合意書 脱炭素の成果を利益化
森林経営による温室効果ガス削減の環境的価値を具体的な利益に換算し、デジタル地域通貨の財源に活用する新たな仕組みづくりに御殿場市が乗り出した。環境と経済の両立にデジタル活用を絡めた「御殿場型モデル」と称する計画で、全国でも先進的な取り組みとなる。実現に向け31日、御殿場財産区(小野田良夫議長)、市森林組合(小林利治組合長)と合意書を締結した。 国のJ-クレジット制度を活用する。同制度は温室効果ガスの排出削減量や吸収量を国独自のクレジットに変換し、認証する。クレジットは売却可能で、脱炭素社会への貢献や環境目標達成のために購入する企業などが増加傾向にある。合意書では同財産区が同市東田中地区に所有
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勇気のいかだ 急流挑む 小山、4年ぶり 金太郎夏まつり
小山町の夏の風物詩「金太郎夏まつり」(同実行委主催)が29日に開かれ、町内の会場に多くの親子連れが詰めかけた。昼の部では、足柄ふれあい公園近くを流れる鮎沢川で名物のいかだレース「おやまDE(で)どんぶらこ」が4年ぶりに開催され、参加チームが豪快な水しぶきを上げながらゴールを目指した。 小学生親子と一般の2部門に県内の約135チームが出場した。2人一組で大型車両のタイヤチューブにベニヤ板を固定してつくられた船に乗り、約300メートルの特設コースを下った。懸命にオールで水をかくものの思わぬ方向に流されたり、落差のある急流で転覆してしまったりと悪戦苦闘しながらも、富士山麓の清流の爽快感を満喫した。
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御殿場の味 カレーパン全国グランプリ金賞 ブランジェ・ベックファン 個人店で快挙
御殿場市川島田のパン屋「ブランジェ・ベックファン」がこのほど、全国のおいしいカレーパンを決めるカレーパングランプリ2023(日本カレーパン協会主催)の東日本揚げカレーパン部門で金賞に輝いた。同部門の他の受賞店は複数店舗を展開する規模の大きなパン屋ばかりで、個人店の受賞は快挙といえる。丹精込めてつくる“御殿場の味”が全国に知れ渡った。 同店は創業31年で、金賞に選ばれた「富士山麓こだわりカレーパン」は深みのある味わいが人気の看板商品。幅広い年齢層に毎日食べてもおいしいと感じてもらえるよう、自家製のカレーはスパイスの香りを生かしながらも辛さを控えめに調整している。使用す
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小山町 水かけ菜守る 漬物製造業 助成金を創設
小山町は、食品衛生法の改正に伴う漬物製造業の営業許可取得に向けた施設改修や資機材の導入を助ける「漬物製造等事業継続支援助成金」を創設した。北遠地域特産の水かけ菜漬けの食文化を守る狙い。8月7日から申請を受け付ける。 対象は、水かけ菜漬けをはじめとした漬物製造業の営業許可を取得して農産物加工の製造、販売を行う農業者や生産団体など。営業許可の基準を満たすための資機材の購入や設置、施設改修の費用の4分の3を助成する。1事業申請者当たり上限100万円で、期限は1月末まで。予算は1960万円。 法改正に伴って水かけ菜漬けの生産を続けるためには専門の製造室を用意し、手洗い用と器具洗浄用に別々の洗い場を設
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佳子さま 選手を激励 御殿場で全日本高校馬術競技大会
25日に御殿場市馬術・スポーツセンターで開幕した第57回全日本高校馬術競技大会の開会式に、秋篠宮家の次女佳子さま(28)が臨席され、全国各地の予選を通過した36校の選手を激励した。同大会視察は2019年に続き5回目。 ミントグリーンのワンピースに白色の上着を着た清涼感のある装いで会場に到着した佳子さまは、勝又正美御殿場市長の先導を受けた。「今日は富士山が見えて良かったです」と笑顔を見せると、出迎えた選手代表9人に声をかけ、日頃の努力をたたえた。 開会式で佳子さまは「皆さまが馬と心を通い合わせ、一体となって、積み重ねてきた努力の成果を存分に発揮できるよう応援しております」と選手たちに励まし
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78歳で大学院修了 御殿場の建築士・勝又さん「学びを地域へ」
御殿場市の1級建築士勝又重春さん(78)が3月、通信制の京都芸術大大学院芸術環境専攻の修士課程を修了した。自身が「ライフワーク」と語るまちづくりへの探究心から学びに励んだ。知識を地域に還元しようと、7月26日に御殿場西高生を対象としたまちづくりの勉強会を開催する。 勝又さんはこれまで、同市のまちづくりに関する数々の協議会や委員会に参加してきた。その中で建築士としての見方だけでなく、芸術の視点と合わせて御殿場の未来を考える力を養いたいと約10年前に同大に入学した。卒業後、地域の人や物、風土を育てる意味での芸術について深く勉強するため、2020年4月に同大大学院に入学した。 リモートを中心に
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サッカー女子W杯 日本初戦へ 御殿場ゆかり5選手応援 JFAアカデミー福島出身
オーストラリアとニュージーランドを舞台に開幕したサッカー女子ワールドカップ(W杯)で、御殿場市にゆかりのある「JFAアカデミー福島」出身の5選手が日本代表メンバーに選出されたことを受け、同市が選手や大会のPR活動に力を注いでいる。東日本大震災の後に同市に移住し、地域の盛り上げにも貢献してきた選手たちの背中を押そうと、市民一体の応援ムードの醸成を図っている。 特設サイトや写真展 市挙げエール 同アカデミーは11年3月の東日本大震災の影響で福島県での活動が困難になったが、同市の御殿場高原時之栖が125人のアカデミー生らを全員受け入れたことで活動を継続した経緯がある。代表に選ばれた同アカデミー
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読書活動で文科大臣表彰 子に合わせ本選定、ボランティアと連携 御殿場・原里小
御殿場市の原里小がこのほど、子どもたちの読書活動推進の優秀実践校として文部科学大臣表彰を受賞した。教員が児童の発達段階に合わせてお勧めの本を選定する「原里小100選」のコーナーの設置や、地域の図書ボランティアと連携した読書意欲向上の企画などユニークな取り組みが高い評価を受けた。 同校図書室の原里小100選のコーナーでは、教員が選定した低学年向けの絵本や生き物の本、高学年向けの伝記や科学に関する本など多彩な難易度、ジャンルの本が並び、子どもたちが自分に合った本を見つけやすい環境を整えている。各教科の学習の流れに合わせて関連する書籍を定期的に入れ替えながら置くことで子どもたちの興味関心を高め、
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御殿場・東山旧岸邸周辺に散策エリア 草木ささやく「風音(かざね)の森」
岸信介元首相の邸宅として建築家吉田五十八が設計し、現在は御殿場市の観光名所となっている東山旧岸邸の周辺に19日、散策エリア「風音(かざね)の森」が新設された。緑に囲まれた涼しげな散策路で四季折々の植物を楽しむことができる。 御殿場財産区第17期議員(小野田良夫議長)の記念事業。2021年に旧岸邸南側の土地を取得し、東側と合わせて森林の整備を行った。隣接の甘味処(かんみどころ)「とらや工房」内の竹林も整え、旧岸邸の周囲を巡る395メートルの散策路を設けた。ヤマザクラやサルスベリなどを植栽して季節感を出している。多くの文化人が愛した避暑地である東山地区の涼風になびく竹林や枝葉の音をイメージして
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富士山8合目様子 5合目で配信 御殿場市とKDDI 弾丸・軽装登山対策
御殿場市とKDDIは、富士山御殿場口新5合目のマウントフジトレイルステーション(通称トレステ)で、8合目の登山道の様子をライブ配信する取り組みを行っている。登山者が8合目の気象状況を事前に把握できるようにし、弾丸登山や軽装登山の防止につなげる。映像はトレステの公式サイトでも配信される。 8合目付近の山小屋に衛星ブロードバンド(高速大容量)インターネット「スターリンク」の通信アンテナやネットワークカメラ、気象センサーを設置した。トレステに置かれたモニターで8合目登山道の視界状況や気温、湿度、風速などをリアルタイムで確認することができ、登山装備の啓発などと合わせて安全登山を呼びかける。 KD
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広島訪れ平和の尊さ学習へ 小山の中学生6人 出発式で抱負
小山町の3中学校の代表生徒6人が26~28日の3日間、平和教育の一環として広島市を訪問する。19日に町役場で出発式が開かれ、高橋正彦教育長らに被爆地での学習の抱負を述べた。 派遣メンバーは小山中の小見山直歩さんと渡辺日茉理さん、北郷中の小野宇翔さんと岩田紗瑚さん、須走中の吉村学斗さんと岸野樺恋さん。平和記念資料館で被爆体験講話を聞いたり、原爆ドームや平和記念公園を見学したりして平和の価値や命の重みなどを学ぶ。 出発式では一人一人があいさつし、「戦争の恐ろしさを伝えられるように、被爆者の話をしっかりと聞きたい」「資料や教科書からでは伝わらない、実際に現地に行って体験しないと分からないことを感じ
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高校生がラジオ番組制作 エフエム御殿場 企画進行、機器操作も
御殿場市と小山町の4高校の生徒計12人が、ラジオ番組の制作に取り組んでいる。地域を放送区域とするコミュニティーFMラジオ局「富士山GOGOエフエム(エフエム御殿場)」が発案した体験で、番組の企画から進行、放送機器の操作まで全て生徒たちが担う。高校生の等身大の思いや地域の魅力を発信しようと、8月12日のオンエアに向けて準備に励んでいる。 12人はそれぞれが通う御殿場、御殿場西、御殿場南、小山の各高校で実施した調査の結果を基に、高校生の今や胸に秘めた思いの発信、気になる店のリポートなど三つのコーナーを考案した。高校生同士の軽快なトークを交えながら、1時間番組にまとめる方針。 このほど市内で開
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観光、安全登山の拠点 須走口と御殿場口に開所 富士山静岡側開通
富士山の本県側3登山ルートが開通した10日、小山町の須走口5合目に富士山須走口インフォメーションセンターが開所した。御殿場市の御殿場口5合目では開設10周年を迎えるマウントフジトレイルステーション(通称トレステ)もオープン。富士山世界文化遺産登録10周年で国内外の登山者の増加が予想される中、富士山の魅力発信や安全登山啓発の重要拠点となる。 インフォメーションセンターは鉄筋コンクート造1階建て、延べ床面積117平方メートル。情報発信を行う案内所、一時避難場所にもなる休憩室、バスのチケット販売所などの機能を有す。 案内所では多言語で各登山ルートや動植物の特徴などをパネルで解説。登山計画の立て
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静岡人インタビュー「この人」 小山町歌を制作した 秋田悦夫さん(小山町)
小山町が町制施行110周年記念事業の一環として一般募集した町歌で、応募64作品中の最優秀作品に選ばれた。町議会6月定例会で条例が可決され、正式に町歌として制定された。クリーニング会社経営。66歳。 -応募の経緯は。 「大学生の頃、東京都に住んでいた。ハードな生活で心身が摩耗する中、京王線の駅から小さな富士山を見た。麓に家族や友達がいて、豊かな自然があると思うと望郷の心が芽生えた。町に帰り、町のために活動したいと無性に思うようになった。町歌もその精神で作った」 -制作で工夫したことは。 「小さな子どもたちから高齢者まで気軽に、一緒に歌える単純なメロディーを意識した。シンプルな曲というの
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記者コラム「清流」 議会傍聴の意義
小山町議会6月定例会が閉会した。4月の町長選、町議選後の初めての議会となったが、傍聴に訪れた町民はほとんどいなかった。 今回の議会では、新しい町長がどのような組織作りを進めるのか、どんな政策に重きを置くのか-といった部分の一端が見えた。町長選の取材で住民から町政に対する多くの要望の声を聞いたが、議会の傍聴は町政方針を直接確認できる重要な機会であったはずだ。 無投票となった町議選の直後、ある議員は「町民の信頼を得た証しがなく、評価すらも分からない」と悔しさをにじませた。住民が町議の活動を傍聴席からしっかりと見つめることが、議員にとって今まで以上に大きな刺激になるだろう。 傍聴は町政への参
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児童が株式会社設立!? 商品開発、販売体験へ 小山
小山町の小学5、6年生が模擬株式会社を設立し、商売を体験する「ジュニアエコノミーカレッジinおやま」(町商工会青年部主催)が2日、町健康福祉会館で開講した。児童約40人が5人前後のチームに分かれて商品を開発し、11月の商工祭での販売を目指す。 児童は仮想の株式会社を設立し、仲間の勧誘から資金集め、地元の資源を活用した商品の企画、製造、販売、決算まで商売の一連の流れを経験する。会社の名前やメンバーの役職、商品のキャッチコピーなども全て自分たちで決め、実際にお金を動かすことで協調性や責任感を養う。 初回は参加児童がテキストを受け取り、株や株式会社の仕組みなどについて学ぶセミナーを受講した。同
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関心高め 立候補促進へ 御殿場市議会 明大教授招き市民に講演
御殿場市議会改革特別委員会(高橋利典委員長)はこのほど、議員の資質向上や、市民に議会や議員の役割について広く知ってもらうことを目的とした講演会を市民会館で開いた。 市議と市民ら約30人が参加した。明治大政治経済学部の牛山久仁彦教授が「自治体議会の役割と課題」と題して講演し、地方分権の歴史や首長と議員を住民が直接選挙で選ぶ二元代表制の意義、市町村議会の課題などについて解説した。 議会には、地域の実情に即した議会のあり方を住民との合意形成の中で示していくことや、政策立案能力を向上させることなどが求められていると紹介した。 来年2月に任期満了を迎える同市議会は現在、定数21に対して3人欠員の
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大わらじに入魂 富士登山の安全祈願 御殿場・新橋浅間神社で神事
富士山御殿場口登山道の起点である御殿場市の新橋浅間神社で1日、登山者の安全を願って制作された大わらじに魂を入れる「大わらじ奉納神事」(市観光協会主催)が執り行われた。 大わらじは高さ約3メートル、幅約1・2メートルの1足で、御殿場わらじ祭り保存会を中心に作った。神事には行政や祭り関係者ら約80人が参列し、玉串を供えた。宮司の祝詞奏上や地元の子どもたちによる稚児舞の奉納も行い、健脚や良縁、疫病退散なども祈願した。 8月6日の祭り本番で女性たちが大わらじを担ぎ、市中心部を練り歩く。同協会の山内剛会長は「御殿場の夏の一大イベントであるわらじ祭りを多くの市民や観光客に楽しんでもらいたい」とあいさ
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御殿場西高に米高校生ら 姉妹都市 ビーバートン市 日本文化に親しむ
米オレゴン州ビーバートン市から来日している高校生ら20人が29日、姉妹都市である御殿場市の御殿場西高を訪れ、同校生徒との交流や文化体験を楽しんだ。 市国際交流協会の事業の一環。同校の特色について説明を受けた後、授業を見学したり昼食を一緒に食べたりして同年代の交流を深めた。書道や茶道、空手なども体験し、日本の伝統や文化に理解を深めた。 同協会によると、新型コロナウイルスの影響でビーバートン市の生徒たちの受け入れは4年ぶり。御殿場市の国立中央青少年交流の家やホストファミリー宅に宿泊しながら7月3日まで同市に滞在する。30日は市役所に勝又正美市長を表敬訪問するほか御殿場南中で交流活動などを行う予定
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御殿場「住みよさ」4年連続県内1位 全国は83位 東洋経済調査
全国の市と特別区を対象とした「住みよさランキング」で、御殿場市が812市区中83位に入った。静岡県内では4年連続で1位となった。勝又正美市長は26日の定例記者会見で「ウィズコロナのスタートに当たり、モチベーションがあがる結果」と喜びを語った。 ランキングは東洋経済新報社が発表した。安心度、利便度、快適度、富裕度の四つの視点について50を平均とした偏差値を算出し、平均値を総合評価として順位付けしている。同市は産業関係の指標を基にした利便度(全国30位)、財政力などで測る富裕度(同49位)が高く、どちらも県内1位だった。 市企画課はコロナ禍でも健全な財政基盤を維持し、感染防止対策と経済対策を
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米国の高校生を“おもてなし” 御殿場高生 授業、部活で交流
御殿場市の御殿場高の生徒は21日、米国のアップルバレーハイスクール(AVHS)の生徒らとの国際交流を同校で楽しんだ。 折り紙の指導や邦楽の曲に合わせたダンスの披露など高校生らしい“おもてなし”で、AVHSの2、3年生と6月に卒業したばかりの卒業生ら約25人を歓迎した。部活動や清掃などの活動に一緒に取り組み、身ぶり手ぶりを交えた英語のコミュニケーションで日本の高校生活を伝えた。 AVHSの生徒らは裁縫や調理、フォークリフトの操縦など専門的な授業に興味津々。リリアン・オフスタッドさん(18)は「日本の生徒たちは集中力、時間意識が高く、とても親切。日本の文化や伝統は非常に厚みを感じる」と話した。
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自然満喫家族で短期移住 御殿場市「保育園留学」スタート 定住促進、関係人口増へ
御殿場市は6月、未就学児を子ども園に通わせながら家族で同市での短期間の移住生活を体験してもらう「保育園留学」を始めた。主に大都市圏の家族を対象に富士山麓の豊かな自然の中での子育てや同市の利便性、食や人の魅力を感じてもらい、移住定住の促進や関係人口の増加を図る。 「喧噪(けんそう)から離れ、森を散歩するだけでも子どもたちの目が輝いている」。18日から1週間の予定で滞在中の千葉県の会社員田中良治郎さん(40)とサービス業あゆみさん(35)夫妻は目を細める。 同市の保育園留学は全国で同プログラムを展開するキッチハイク(東京都)に委託し、地元のフジ虎ノ門グループと連携して実施。参加家族はグループ
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世界に向け100キロ激走 “ウルトラランナー”三島市・板垣選手 国内最大級の大会出場
4月に富士五湖を舞台としたチャレンジ富士五湖ウルトラマラソンの100キロ部門で優勝した時之栖(御殿場市)所属の板垣辰矢選手(35)=三島市=が、25日に北海道のサロマ湖周辺で開かれるサロマ湖100キロウルトラマラソンに出場する。2024年に開催される予定の世界選手権出場に向けて足掛かりとなる大会で、練習に熱を込める。 板垣さんは、日本を代表するウルトラマラソン大会である富士五湖大会で今回を含め5回の優勝、サロマ湖大会でも3回の優勝を経験した国内屈指の“ウルトラランナー”。19年から時之栖に所属し、御殿場市の御殿場高原ホテルで主に深夜から朝までのフロント業務をこなした
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細野氏との連携姿勢明確に 自民御殿場市支部総会
自民党御殿場市支部は18日、総会を同市で開いた。2日に衆院静岡5区支部長に就任した細野豪志衆院議員を招き、連携姿勢を明確にした。 同支部は旧民主党時代から長年にわたって対立してきた細野氏の衆院静岡5区支部長就任について慎重に協議し、県連に対して「容認」との回答はしていなかった。一方で5月下旬に細野氏との意見交換会を設けるなど、地道に支部党員への理解浸透を図ってきた。勝間田邦英支部長はあいさつで「細野さんを5区支部長として呼んだ。御殿場市支部がこれをもって意思を統一し、発展することが市の政策を党としてやっていく上では重要」と述べた。 細野氏は「御殿場を良くするためにどうすべきか、力を合わせ
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御殿場市長 「J―クレジット」Gコイン活用 脱炭素、経済活性に意欲
御殿場市の勝又正美市長は16日、同市が参入を目指す国の「J-クレジット制度」と市独自のデジタル地域通貨「富士山Gコイン」をつなぎ合わせ、脱炭素と経済活性化の新しい仕組みづくりに取り組む意向を示した。「国内のモデルとなりうる仕組み」と述べた。 J-クレジット制度では、温室効果ガスの排出削減量や吸収量を国が独自のクレジットに変換し、認証する。クレジットは売買が可能で、脱炭素社会への貢献などを目的に購入する企業も多い。同市は住民らの環境活動や森林の適正管理などにより生み出されたJ-クレジットを企業などに売却し、富士山Gコインの資金として活用する考え。 同日の市議会6月定例会一般質問の川上秀範氏
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住民有志、高齢者の買い物支援 御殿場・印野地区 月2回、スーパーや薬局に送迎
御殿場市印野地区の住民有志でつくる「印野地区買い物支援グループ」は13日、高齢住民に対する買い物支援を始めた。免許返納や家族の仕事による日中の独居などの理由から移動手段が乏しい高齢者に送迎付きの買い物の機会を提供。住民同士の助け合いで買い物弱者対策に取り組む。 市社会福祉協議会が市から受託する高齢者生活支援体制整備事業の一環。同グループによると、同地区ではバスの運行本数も多くなく、住民アンケートで高齢者の「買い物の足」を要望する声が目立った。市社協が地区の特別養護老人ホーム「ふじあざみ」と協定を結んで送迎用に福祉車両を借り、同グループが月2回、登録した高齢者をスーパーと薬局に送迎する。
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木育推進 連携へ宣言書 御殿場市 東京の美術館と調印
木に対する親しみを醸成し、木材活用の意義を浸透する「木育」の象徴施設として「富士山 木のおもちゃ美術館(仮称)」の建設を目指す御殿場市は12日、東京おもちゃ美術館(東京都)が提案する木育の行動プラン「ウッドスタート」に賛同し、連携して取り組みを進める宣言書の調印式を市役所で開いた。 ウッドスタートでは、木材の誕生祝い品贈呈、姉妹おもちゃ美術館の整備など多彩な木育事業を通じ、持続可能な社会の実現を目指す。市は昨年に「ごてんば木育推進宣言」を発表し、豊富な森林資源の保護や利活用、魅力発信などを推進。木のおもちゃ美術館の基本構想の作成では、東京おもちゃ美術館を運営するNPO法人「芸術と遊び創造協会
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文化活動成果、展示や体験で披露 御殿場・玉穂地区
御殿場市玉穂地区の文化団体や学校の文化部、個人などが活動の成果を披露する玉穂ふれあい文化展が10日、同市の玉穂報徳会館で始まった。11日まで。 展示、体験、発表の3部門で来場者を楽しませている。玉穂郷友会は地区に関わる戦争資料を並べ、NPO法人「富士山の森を守るホシガラスの会」は富士山の希少植物を写真で紹介。幼稚園、保育園児の似顔絵作品も飾られた。10日は手芸体験が催されたほか、御殿場西高の吹奏楽部とダンス部によるステージも会場を盛り上げた。 11日は午前10時からお茶席体験が開かれる。マンドリン演奏やピアノの弾き語りなども繰り広げられる。
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ウイスキー製造用大型蒸留器で「水のまち」PR 御殿場駅前に設置
御殿場市とキリンディスティラリー(押田明成社長)は10日、今年で50周年を迎えた同社の富士御殿場蒸溜所が操業開始以来ウイスキー製造に使用してきた大型のポットスチル(蒸留器)を、JR御殿場駅箱根乙女口ロータリーに設置した。富士山の伏流水を生かした市の魅力ある産業を市民や観光客に伝える新たなシンボルとして活用する。 同市は2021年12月に御殿場の魅力を市民や市外在住者に問う投票を実施。「御殿場の水」が上位に入ったことを受け、「水が育む御殿場の魅力PR事業」を展開している。同社から蒸留器の更新にあたり、思い出が詰まった産業遺産の寄贈の提案を受け、駅前への移設が実現したという。 蒸留器は銅製で
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須走 一般診療なくなる恐れ 小山町長答弁 早急に対策検討
小山町議会6月定例会は9日、一般質問を行った。込山正秀町長は、同町須走地区において病院の移転や機能縮小により、2025年度から地区内に一般診療を受けられる医療施設がなくなる可能性があることを明らかにした。「地区の安心安全のため、新たな診療所などを開設する必要がある」と早急に対策を検討する考えを示した。渡辺悦郎氏(会派令明)への答弁。 同町はこれまで、小学校区単位に病院または診療所を設置する方針に基づいて医療環境を整備してきた。町によると、須走地区で一般診療を提供する東富士病院は来年秋ごろまでに御殿場市に移転することを公表しており、自衛隊富士病院は機能縮小のために25年度から一般診療を中止
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チャットGPT 授業にどう生かす? 先生も勉強 御殿場西高で研修
御殿場市の御殿場西高はこのほど、対話型の人工知能(AI)「チャットGPT」を活用した授業力向上研修を同校で開いた。国語と英語、数学の3科目で公開授業を行い、同校の教員がAIの授業への取り入れ方、機能、教員側の工夫などについて意見交換した。 同校では全国でも先駆的に、学校としてチャットGPTの教育分野への活用について研修を重ねている。数学の「不等式の証明」の公開授業では、担当教員が「教科書に載っている証明とは別の、図形を用いた証明を考えること」と課題を提示。生徒たちは「図形の性質を用いて証明して」「高校生でも分かる説明」などとチャットGPTに指示を出し、返答を参考にしながら証明をまとめた。
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御殿場口に緑を再生 ライオンズクラブ 苗木植え2800株
御殿場市の御殿場ライオンズクラブ(勝又明彦会長)は7日、富士山御殿場口の緑の回復を目指すプロジェクト「百年の計 富士山に緑を返そう運動」を御殿場口新5合目で行った。 100年先を見据えて砂利の露呈が進む斜面の緑化を促進していこうという取り組みで、今年で33年目。付近は宝永大噴火(1707年)で森林が消え、その後も雪崩などによって再生が阻まれてきたことから、開始当初は緑がほとんどない状態だったという。長年の活動によって徐々に木々が育ってきたものの、現在はシカの食害被害などに悩まされているという。 メンバーと御殿場西中の2年生ら計約160人が参加し、御殿場口新5合目駐車場から500メートルほど登
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「大わらじ」御殿場駅に 祭り保存会が設置
富士登山の最盛期に合わせて登山者の安全を祈願する8月の「御殿場わらじ祭り」に向けて、祭り保存会のメンバーらが製作した大わらじが3日、JR御殿場駅構内にお目見えした。市民や観光客らが御殿場の夏のシンボルを前に、記念撮影を楽しんでいる。9月上旬まで展示される予定。 大わらじは高さ約3メートル、幅約1.2メートルの1足。保存会メンバーやボランティアらが、木枠にわらの縄を巻き付けて形づくった後、わらをより合わせて鼻緒などを作った。迫力ある大わらじの横には由来を紹介した木製の看板も設置。杉山和広会長(64)は「外国人観光客なども興味を持って写真を撮っていく。多くの方に見てもらい、祭りにも来ていただけ
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御殿場でJA協同サービス 先進農業の実証開始 ドローンなど活用
JAふじ伊豆の子会社のJA協同サービス(山口正宏社長)はこのほど、稲の種子を直接水田にまく直播(ちょくはん)向けの種子「リゾケアXL」やドローンを活用した先進農業の実証実験を御殿場市中山の水田で始めた。同種子による稲作は県東部で初といい、省力化や効率化が図られた新しい農業の方法を探る。 リゾケアXLは酸素供給や害虫防除、苗腐病対策などの薬剤がコーティングされた直播用種子で、安定した苗立ちの確保が期待される。全国で導入が広がっているが、県内では使用事例が少なくデータも集まっていないという。ドローンで水田に直接まくことで育苗の設備や経費、田植えの機器の運搬や労力、時間などの大幅な削減が見込め
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御殿場市デジタル推進へ 独自通貨の普及や 行政窓口DX重点
御殿場市は29日の定例記者会見で、デジタル活用の推進に向けた取り組み方針と重点を発表した。本年度の優先事項は、デジタル地域通貨「富士山Gコイン」の普及促進と行政サービスのデジタル化による「書かない・待たない・行かない窓口」の実現を設定した。 市は4月に庁内組織「市デジタル社会推進委員会」を設置。窓口のデジタルトランスフォーメーション(DX)やキャッシュレス化、行政手続きのオンライン化を進めて市民の利便性向上を目指す。認知度が向上して加入者が増加している富士山Gコインは、開始1周年を記念したプレミアム付商品券事業の展開や各種スポーツにおける全国大会以上の進出者に対する出場祝いなど多方面にわたる
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御殿場・印野小に環境大臣賞 半世紀にわたる学校独自の野鳥愛護活動、他者思いやる心育む
環境省の2023年度野生生物保護功労者表彰がこのほど発表され、御殿場市の印野小が環境大臣賞を受賞した。半世紀にわたり学校として続けている独自の野鳥愛護活動が、子どもたちの生物や自然を守る心を育んでいるとして高い評価を受けた。 同校は1969年8月、御胎内清宏園(同市印野)に設定された約11ヘクタールの「野鳥愛護林」で活動する野鳥愛護林校の指定を受けた。現在は5年生の総合的な学習の時間で野鳥をテーマに扱っている。学校や同園に巣箱やエサ台を設け、育てたヒマワリの種をあげたり野鳥観察の結果をまとめて発表したりするなどの愛鳥活動を推進。同校の原田利志美校長は「自然を大切にする心だけでなく、他者への
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離島上陸を迎撃 御殿場で富士総合火力演習 陸上自衛隊
陸上自衛隊は27日、国内最大級の実弾射撃演習「富士総合火力演習」(総火演)を御殿場市の東富士演習場畑岡地区で実施した。離島上陸を試みる敵を迎え撃つ想定で、海上自衛隊や航空自衛隊と連携した対艦戦闘、地上部隊による敵の着上陸阻止、水陸両用・空挺(くうてい)作戦による撃破条件の作成、増援部隊による敵撃破など諸職種協同の戦闘要領を披露した。 中域用無人偵察機「スキャンイーグル」や電波情報を取得する車載型ネットワークシステム(NEWS)などの技術も活用して情報を迅速かつ的確に収集。戦車や装甲車、火砲、ヘリコプターなどが次々と登場し、敵部隊に見立てた目標に銃弾やミサイルを撃ち込んだ。研究開発中の小型攻
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過酷なヒルクライム果敢に挑む 国内外から89人 小山町でTOJ第6戦「富士山ステージ」
国際自転車競技連合(UCI)公認の国内最大規模の自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)」の第6戦「富士山ステージ」が26日、小山町須走の静岡県道(通称ふじあざみライン)を舞台に開かれた。 富士山ステージは道の駅すばしりをスタート地点に、ふじあざみラインを上って富士山須走口5合目のゴールを目指す11・4キロの短距離決戦。標高差1160メートル、平均勾配10%、最大勾配22%と過酷なヒルクライムコースで、各ステージの中で最難関の「クイーンステージ」と称される。 国内外の16チームから計89人が出走し、歯を食いしばりながら急な上り坂を懸命に駆け上がった。地元の子どもたちも応援に駆
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若者投票率向上 高校生担う 御殿場市 明るい選挙推進協 5人を委員に委嘱
御殿場市明るい選挙推進協議会は22日、市内の御殿場、御殿場西、御殿場南の3高校の生徒5人を委員に委嘱した。県内各市町の同協議会で、高校生が委員になる例は非常に珍しいという。主権者教育の推進とともに、選挙の低投票率が大きな課題となっている同市で主に若年世代に対する啓発の強化を図る。 同市では4月の県議選で市内の投票率が37・81%と過去最低を記録。10代の投票率は20・65%、20代が21・10%と若者の選挙離れが顕著に表れた。同協議会では選挙権を持ち始める高校生に注目し、若者らしいアイデアの取り入れや同年代の選挙への関心を高める啓発活動の実現などを目標に昨年度、生徒が委員になれるよう規約を
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子どもの「居場所」夢育む 御殿場のNPO、施設開所
障害者就労支援や自立支援ホーム運営などを行う御殿場市のNPO法人ノースガイア(岡田真也理事長)はこのほど、家庭での孤立、発達特性や経済的理由による学習や生活上の困難などに直面している子どもたちの居場所となる施設「子ども第三の居場所ふっじ~」を同市萩原に開所した。同施設を核として誰一人取り残さない地域子育てコミュニティーの形成や子育て女性の負担軽減などを目指す。 困難に直面する子どもたちに居場所を提供し、未来の希望や自立して生きる力を育む日本財団の「子ども第三の居場所」事業の採択を受けた施設で、静岡県内では2例目。水、金曜日(午後1~8時)と土、日曜日(午前9時~午後6時)に営業し、元教職
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充実した合宿環境に感謝 U-20女子サッカーベトナム代表 御殿場市長を訪問
御殿場市の御殿場高原時之栖で強化合宿を行っているU-20女子サッカーベトナム代表の井尻明監督と選手らが16日、市役所に勝又正美市長を訪ね、6月3日に同国で開かれる「AFC U-20女子アジアカップ2024 2次予選」に向けて充実した練習が積めていることを報告した。 井尻監督は2011年の東日本大震災の際、御殿場高原時之栖が受け入れたJFAアカデミー福島の監督業を務めていたことなど同市にゆかりが深い。「温かく迎えてもらい、澄んだ空気の中で活動ができている。東南アジアでは御殿場はサッカーどころとして注目されている」と話した。 選手25人とスタッフ7人が18日まで滞在する。桐陽高、東海大などと
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台湾の高校生、富士山麓で農業体験 御殿場「農家民宿村」
御殿場市農家民宿推進協議会と市グリーンツーリズム推進協議会は15日、台湾から研修プログラムで日本を訪れている高校生たちを同市二子地区の「ごてんば農家民宿村」に受け入れた。16日まで農業や富士山麓ならではの自然体験を通じ、御殿場の文化を伝える。外国の団体の受け入れは初で、国際交流の一歩も踏み出した。 訪れたのはファッションやデザイン、生活、家事などを学ぶ家政科分野において台湾国内で優秀な成績を収めた生徒12人。15日は二子地区の「松の葉」「ねこふくろう」「大ケ田」の3農家民宿に4人ずつ分かれて宿泊し、経営者の各農家が企画した多彩な体験プログラムを楽しんだ。 市農家民宿推進協議会の高橋利典会
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息合わせ 大わらじ作り 御殿場、8月に祭り 高校生も体験、伝統に理解
富士登山の最盛期に登山者の安全を祈願する8月の「御殿場わらじ祭り」に向け、祭り保存会のメンバーや市民有志がシンボルである大わらじの製作を御殿場市の東山コミュニティ共用施設で始めた。5月末まで土日に作業し、縦約3メートル、横約1・2メートルの1足を完成させる。14日は地元高校生が足にかける鼻緒作りを体験し、市の伝統行事に理解を深めた。 御殿場高と御殿場西高の計8人が市の観光人材育成事業の講座として参加した。3分縄計24本をより合わせて1本の縄にする行程では、保存会のベテランによる「せーの、よいしょ」のかけ声で全員が息を合わせて作業を進めた。小山町に住む比嘉正貴さん(16)は「祭りを見たことがな
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先進「アイガモロボ」 水田で“出動” 御殿場市が実証実験 雑草抑制や自動給水
地域農業の発展と持続可能な農業振興を目指し、御殿場市や農業関連団体、生産者らでつくる「市みどりの農業推進協議会」(芹沢和彦会長)は12日、同市の水田で先進的なスマート農業資機材「アイガモロボ」などを用いて環境負荷の低減や省力化を図る実証実験を始めた。同資機材を本格的に導入した実証実験は県内初という。 アイガモロボは田植え後の水田に浮かべると、取り付けられたスクリューで底面の泥を巻き上げながら自動で移動する。遮光効果などで雑草が生えるのを抑制するため、除草用化学農薬の使用量低減につながる。タブレットやスマートフォンのアプリで動きを設定し、作動状況を確認できるほか、水位を精密に管理して自動で給
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食品受け入れ 企業が協力 スムーズな配給へ、仕組みを整備 御殿場・小山フードバンク協議会
御殿場・小山フードバンク協議会は、地域貢献やフードドライブに理解が深い物流会社、地元企業などの協力を得て、規模の大きい寄贈食品の運搬や保管、必要とする個人や団体への配給をスムーズに行う仕組みの整備に取り組んでいる。9日に第1回として首都圏からの寄贈食品の受け入れを御殿場市内で行い、一連の流れや連携を確認した。 今回は運送業の優伸運輸(清水町)とコピー機のリユース・リサイクルや環境関連事業を手がけるリコー環境事業開発センター(同市)が協力した。首都圏でフードロス対策として寄付された約570人分の飲料水や缶詰、インスタント食品、菓子などを優伸運輸が運び、同センターが建物内に保管場所を提供した。
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馬術・福村選手 日本人初参加 障害者スポーツの祭典「スペシャルオリンピックス」 御殿場のクラブで技磨く
御殿場市の乗馬クラブ「岡本ライディングクラブジャパン」(岡本雅海代表)所属の福村真央選手(22)=東京都武蔵野市=が、6月17~24日にドイツのベルリンで開かれるスペシャルオリンピックス夏季世界大会の馬術競技に出場する。同競技の日本人選手の派遣は初で、福村選手は「応援してくれる人のために頑張る」と意気込む。 スペシャルオリンピックスは、知的障害者のためのスポーツの祭典。五輪と同様に4年ごとに夏季・冬季大会が開催されている。6月の大会では馬術競技に世界から110人が参加し、乗馬の技術を競う。 福村選手は中学3年のころ、北海道旅行で体験した乗馬の楽しさに魅了され、競技を始めたという。岡本ライ
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富士山麓に子ども太鼓響く 御殿場・樹空の森でまつり
富士山周辺で活動する子どもの太鼓チームが出演する「こども和太鼓まつり」がこのほど、御殿場市の富士山樹空の森で開かれた。園児から高校生までを中心とした14チームが富士山麓に元気な演奏を響かせた。 主に御殿場、裾野、小山の北駿2市1町で活動する団体が参加した。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となり、おそろいの鉢巻きや法被を身に着けた子どもたちは晴れやかな表情で力いっぱい太鼓をたたいた。園児たちも息の合った演奏と所作、かわいらしいかけ声で詰めかけた保護者らを楽しませた。 一輪車やダンス、しゃぎりなどを習う子どもたちも出演し、練習成果を発揮した。富岳太鼓のトップチーム「雷神組」の迫力ある
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神秘的な「まぼろしの滝」出現 富士山須走口5合目付近 雪解けのせせらぎ
富士山の雪解けがピークとなる時期に見られる「まぼろしの滝」が須走口5合目付近に出現している。山肌に数時間だけ「川」が現れる神秘的な光景で、澄んだ水の流れる音が初夏の訪れを告げている。 山頂付近の雪解け水が溶岩流の跡を流れ落ちる現象で、例年は5月初旬から6月初旬ごろに現れるとされている。条件は富士山に積雪が十分に残っていて、気温が上がっていること。2日は午後1時ごろに水が流れ始め、県内外から訪れたハイカーたちがしきりにカメラのシャッターを切った。 須走口5合目駐車場から片道25分ほどの登山道が整備されている。山小屋の関係者によると、水量は午後2時前後に増すことが多い。今年は積雪量が少なく、
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合宿中の中国サッカークラブU17 御殿場西高生と交流 授業見学、親善試合も
御殿場市の御殿場高原時之栖で強化合宿を行っているサッカー中国プロ1部リーグ所属のクラブ「浙江職業足球倶楽部」のU17チームが1日、御殿場西高の生徒たちと交流した。校内見学で日本の学校の授業環境や設備などに理解を深め、異文化交流を楽しんだ。 同クラブは中国浙江省杭州市がホームタウン。元日本代表監督の岡田武史氏やフィリップ・トルシエ氏らが歴代の監督を務め、サッカーJ3のFC今治と業務提携を結ぶなど日本とのつながりが深い。4月20日~5月8日の日程で合宿を行っており、ウィズコロナ時代を意識した「東アジア文化都市2023静岡県」認証プログラムとして地元高校生との交流が実現した。 チームメンバー2
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「魅せる空手」披露へ 5、6日 御殿場 東京五輪出場 佐合さんらステージ
アスリートやギネス世界記録保持者らによる筋肉エンターテインメントショー「ハッスル☆マッスル」が5月5、6の両日、御殿場市の市民会館で開かれる。御殿場西高空手道部OBで東京五輪空手競技に出場した佐合尚人さん(30)らが出演し、空手をまちづくりの柱に据える同市ならではの舞台を作り上げる。 イベントは体を動かす大切さや一生懸命な姿の美しさを子どもたちに伝えることを目的とし、同市での開催は初。イベント企画会社の代表で、空手の魅力発信に力を注ぐ同部OBの小笠原大晃さん(43)が主催する。跳び箱、アクロバットなど身体能力を駆使した恒例の演目に加え、佐合さんや小笠原さんが高い技術で「魅せる空手」を披露した
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「広報ごてんば」入選 全国コンクール ハンセン病特集 高評価
御殿場市が発行する「広報ごてんば」がこのほど、全国の自治体・団体の広報作品を審査する全国広報コンクールの広報紙・市の部で入選した。ハンセン病の差別や隔離の歴史を特集した2022年2月5日号が高い評価を受けた。 同市には国内13カ所の国立ハンセン病療養所の一つである国立駿河療養所がある。特集では療養所の成り立ち、入所者の減少と高齢化の現状、医師の確保の課題などを紹介。ハンセン病の概要や偏見、差別の歴史に加え、入所者自治会「駿河会」の会長や啓発授業を受ける市内の中学生のインタビューも取り上げ、歴史の教訓を生かして地域ができることについて考えた。 コンクールの広報紙・市の部では、全国の67点を
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旅行消費額の目標設定 22~25年度の市観光戦略プラン 観光客の動態調査も 御殿場市
御殿場市は観光を軸としたまちづくりを戦略的に進めるために2022年2月に策定した市観光戦略プラン(22~25年度)について、市内を訪れる観光客1人当たりの旅行消費額などの目標値を新たに追加設定した。アンケートの結果、平均2万6695円だったことから、24年に2万8500円、25年に3万円に上昇させる。 24日の定例記者会見で市当局が発表した。観光協会ホームページへのアクセス数は昨年に48万件を記録したため、25年に30万件としていた目標値を55万件に引き上げた。目標達成に向け観光体験商品販路整備・販売促進事業などの新規事業に取り組む。 市は本年度、携帯電話会社と協力し、大型連休や年末年始に市
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「気を引き締めて公約実現」 小山町長選 込山氏に当選証書
任期満了に伴う小山町長選で4年ぶりの返り咲きを果たした元職の込山正秀氏(75)は24日、町役場で開かれた当選証書付与式に臨んだ。「気を引き締めて公約を実現していく」と決意を新たにした。 当選証書を受け取った込山氏は「都市計画税導入や体調悪化などの4年前の印象を払拭しきれなかった」と厳しい選挙戦を振り返った。一方で「自分は現職批判をせずに戦った。町民が実績を評価して選んでくれた」と自信をのぞかせた。 今後については「町の元気をつくる源は職員。一緒に力を合わせて『小山町を元気に』という住民の期待に応える」と力を込めた。
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込山氏の実行力 選択 小山町長選解説
小山町長選は豊富な実績に裏付けされた実行力を前面に押し出し、町の未来像を語った込山正秀氏が池谷晴一氏を振り切った。根強い批判票はあったが、この4年間で新しい町の姿を見られなかった住民は込山氏の「再登板」を選択した。 池谷氏は前回選同様、込山町政への批判票を集めたが、独自色の薄い町政運営は支持を広げられず、御殿場市へ転居したことへの町民の反発も大きかった。 込山氏の政策は子育て、産業拠点整備など九つの柱に94事業が結び付く。ただ、在職時は施策の推進過程に不満の声もあった。無投票となった町議選では込山氏に批判的な議員も複数当選した。議会との連携と住民合意の町政運営を実現できるかが焦点になる。
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SL「D52」知って 説明看板を新設 園児、構造や歴史学ぶ
JR御殿場線沿線の活性化に取り組む「御殿場線を育てる会」は22日、御殿場駅富士山口のポッポ広場に展示されている蒸気機関車(SL)「D52」の説明看板を新設し、お披露目会を開いた。参加した御殿場西保育園の園児らに、SLの構造や歴史を伝えた。 説明看板は、通りがかった駅利用者らの目につくようにSLの正面付近に設置した。1968年まで御殿場線で活躍していたD52の沿革や勾配の大きい路線を力強く走る性能、日本で7両しか残っていない貴重な車両であることなどの特徴を分かりやすくまとめた。漢字にはふりがなを付け、子どもたちもSLに興味を持てるように工夫した。 この日は普段は入ることのできない機関室も開
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大地震想定し職員動員訓練 御殿場市役所 富士山噴火の防災教育も
御殿場市は20日、大規模地震の発生を想定した職員動員訓練を市役所で実施した。新年度における危機管理体制の早期確立を目的とし、抜き打ちの訓練で緊急時の初動対応を確認した。 相模湾沖を震源域とするマグニチュード(M)8の大規模地震が発生し、市内でも震度6弱以上を体感した-との想定。午前7時に防災情報メールや電話で連絡を受けた職員らは市役所東館や各地の支所などに集まり、災害対策本部の会議に臨んだ。市によると、参集率は通知から30分以内で34・8%、1時間以内で61・5%だった。勝又正美市長は「どんな災害であっても災害対策本部をいかに迅速につくるかが大切」と訓練の意義を強調した。 訓練では富士山噴火
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旧日本陸軍戦車、里帰り 富士山麓にエンジン音 御殿場のNPO 日本の機械技術遺産継承
御殿場市のNPO法人防衛技術博物館を創る会はこのほど、英国から18年ぶりに日本に“里帰り”した旧日本陸軍の「九五式軽戦車(4335号)」のお披露目会を同市神山の広場で開いた。修理費や輸送費のクラウドファンディングに協力した全国の支援者ら約600人が見守る中、80年前のオリジナルエンジンの重低音を富士山麓に響かせた。 同会によると、戦車は全長4・3メートル、全幅2・07メートル、全高2・28メートル、重さ7・4トン。車両内部のメーターなどの機器まで新車同様に修復、再現され、来場者が間近で“日本の機械技術遺産”を写真撮影した。 製造当時のオリ
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御殿場コシヒカリで日本酒 地元飲食業者が初製造 新たな特産品へ意欲
御殿場市などで飲食店を展開するつぼぐちフードサービスが、同市のブランド米「御殿場コシヒカリ」を原料とした初の日本酒「さくや 雪解(ゆきげ)」を完成させた。水は同市ならではの良質な富士山の伏流水を使用。“オール御殿場産”のこだわりをPRし、新たな特産品として定着を図る。 同社は2020年度から日本酒造りに取り組み、市内の同社農場で育てた酒米「山田錦」を使った酒を長野県の酒蔵の協力を得て製造している。農場で育てる御殿場コシヒカリを使用することで地域色はさらに強まるが、食用米であるため粒の大きさも小さく、おいしい酒を造る難易度は高まるという。しかし富士山の伏流水との相性が
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こいのぼり 大空すいすい 園児が手づくり 小山町・金時公園
富士山金太郎春まつり実行委員会は5月9日まで、小山町の金時公園と町役場前の鮎沢川に約120匹のこいのぼりを掲げている。 同月3日に開催予定の第59回富士山金太郎春まつりに合わせた企画。金時公園では、地元のするがおやまこども園、すがぬまこども園の園児たちが色を塗った小さなこいのぼり31匹と地元企業が寄付した大きなこいのぼりが春風を受けて優雅に空を泳いでいる。11日に年長児がロープに結びつける作業などを手伝った。 鮎沢川では、両岸の間約50メートルに飾られたこいのぼり約60匹の影が巨大な魚のように水面に映し出され、来庁者らを楽しませている。
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御殿場の木育推進 森林所有者への支援を【東部 記者コラム 湧水】
富士山麓の美しい自然に恵まれた御殿場市。市の総面積1万9490ヘクタールのうち、約56%に当たる1万931ヘクタールが森林とされ、同市らしいまちづくりを進める上で森林をどう生かすかは大きな課題だ。森を大切に守りながら、地域の特性を生かした教育など市独自のまちづくりに生かしていく取り組みが求められる。 市は2022年4月、森林活用の要となる「ごてんば木育推進宣言」を行った。木育は木を植えるだけでなく、木と触れ合い、学びながら豊かな地域と人の育成を目指す活動とされ、森林資源の保全や地域活性化、教育の場の確保など地域課題解決につながる重要な取り組みとなる。 活用促進の一歩として、御殿場産木材に
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“桜盛り”御殿場の春 茶会、ライトアップ 市内の名所5カ所 2日までまつり
北駿の春を彩る「第21回御殿場桜まつり」(実行委員会主催)が1日、御殿場市内の桜の名所5カ所を会場に始まった。初日から多くの観光客が訪れ、優美な桜と富士山の共演や幻想的な夜桜ライトアップを楽しんでいる。2日まで。 メイン会場である秩父宮記念公園では、園内の桜をはじめとした花の解説を行う桜ミニツアーや着物体験、さくら茶会、箏(こと)演奏など多彩なイベントが繰り広げられている。ライトアップは樹齢130年超のしだれ桜が映える。公園前の御東原循環線の1キロ以上にわたる桜並木では美しい桜吹雪が舞い、沿道に飲食などの出店も並ぶ。 御殿場高原時之栖では1日、「はじまりの花火」と題した花火大会も開催。ウ
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陸自富士学校長 中村陸将が着任「新時代の人材育成」
陸上自衛隊富士学校長兼富士駐屯地司令に30日付で着任した中村裕亮陸将(57)の着任式が31日、小山町の同校で開かれた。 中村学校長は着任の辞で、ロシアによるウクライナ侵攻を例に「国際情勢はこれまでとは次元の異なるレベルで複雑性を増している」と指摘。陸上自衛隊も新たな時代に対応する変革期を迎え、富士学校がその中心となる意識を持つことを強調した。隊員たちに「諸職種協同による創造力の発揮と将来の戦い方の具現化」「新しい時代に対応した人材の育成」を求めた。 小山町や御殿場市の印象として「富士山麓の美しい自然に囲まれたすばらしい土地柄」と述べ、「自衛隊は地域の協力なくして成り立たない。地元の皆さま
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御殿場南高生らが啓発 自転車ヘルメット努力義務化
御殿場署などは31日、自転車乗車時のヘルメット着用が4月から努力義務化されることを周知するため、啓発活動を御殿場市のJR御殿場駅富士山口の駐輪場で実施した。 署員や市、県交通安全協会御殿場地区支部の関係者らに加え、自転車普及を通じた地域活性化をテーマに探究学習を行っている御殿場南高の生徒たちが参加した。通学通勤中の駅利用者らに声をかけ、自転車乗車中の交通事故においてヘルメット未着用者は着用者に比べて致死率が約3倍になることなどを伝えるチラシや反射材を配った。 同校の勝又悠翔さん(16)は今年に入り、路面凍結により自転車がスリップして転倒した際、ヘルメットをかぶっていたために大けがを回避で
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荒井さん(須走中2) 初の「名誉博士」 小山町教委 地域貢献に得点「金太郎事業」 活動通じ「町の良さ広めたい」 駅伝にも参加
地域と関わる活動に自主的に参加した児童生徒にポイントを付与し、顕彰する小山町教育委員会の「ふるさと金太郎博士事業」で、須走中2年の荒井美優さん(14)が最高位の「名誉博士」に認定された。2018年7月の同事業開始以来、名誉博士号の認定は初。 中学進学後、先輩が最高位に次ぐ「博士」に認定された際、名誉博士がまだいないことを知り「自分が最初になりたい」と思うようになったという。町や須走地区のイベントやボランティア活動に精力的に参加し、地域行事などを手伝うジュニアリーダーとしても活躍。新型コロナウイルスの影響下でも地道にポイントをためた。 荒井さんは県市町対抗駅伝に小学生のころから連続出場し
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買い物しながら健康に デューク更家さん歩き方指導 御殿場アウトレット
御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットで25、26の両日、歩き方指導で人気のデューク更家さんによるウオーキング講座が開かれた。同施設では「買い物しながら健康になろう」をテーマに、歩いた歩数で特典を受けられるイベントなども開催している。 講座には子どもから中高年の夫婦まで幅広い年齢の約100人が参加した。歩行で使う筋肉や関節に刺激を入れたり、体の軸を正したりする独自のエクササイズを実践。呼吸を整えて、かかとから着地する健康的な歩き方を覚えた。会場の立体駐車場の一部をランウエーに見立て、覚えたてのウオーキングを笑顔で披露し合った。 同施設の広大なショッピングエリアでは、共用部だけで1周約3
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SDGs学習 地域に還元 御殿場南高生がワークショップ 地球に優しい生活提唱
御殿場南高は26日、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を学ぶイベント「親子でSDGsワークショップ」を同校で初開催した。地域の小中学生と家族らが訪れ、ゲームやクイズ、ものづくりを通じて地球に優しい生活などについて考えた。 同校1年生は「SDGs」「地域課題の解決」を主題に、地元企業らの協力を得て探求学習を進めてきた。イベントは1年間の学習の集大成で、「学びを地域に還元したい。同じく未来を担う小中学生たちに伝えたい」との思いで企画した。 会場では1年生たちが、プラスチックの廃材を活用したプランター作り、お金の流れや仕組みを学ぶすごろくゲーム、放置竹林を活用したペン立てやスピーカー制作などのワ
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御殿場食材PR 市役所マルシェ 地場産品や加工品
御殿場市役所本庁舎の玄関前でこのほど、市内の農家らが生産した新鮮な農畜産物を紹介・販売する市役所マルシェが開かれた。 女性の農業関係者を中心とした団体「御殿場小山中核農業者協議会生活改善部会」が出店し、水かけ菜漬けや御殿場産わさび茎の三杯酢漬け、手作りこんにゃくなどを並べた。JAふじ伊豆の御殿場地区も地元産のサツマイモ「紅はるか」を使った干し芋をPR。来庁者が立ち寄り、地場産品の魅力に触れた。 同マルシェは、地元農家らが丹精を込めて少量生産した質の高い地場産品や加工品を市民に広く知ってもらおうと、不定期に開催されている。
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最古の球技「スポールブール」 御殿場で日米戦
世界最古の球技とされるスポールブールの日本代表選手と米代表選手の対戦会「日米スポールブール ドリームマッチ」が25日、御殿場市山之尻の高根ふれあい広場で開かれる。一流選手の技術を間近で学べるほか、初心者も参加できる競技の体験会も催される。 スポールブールは全長27・5メートルのコートで、ピンポン球ほどの大きさの目標に向けて金属製のボール(ブール)を投げる。決められた数を投げて目標球との近さを競う種目など6種目がある。 対戦会は同市在住で日本代表監督兼選手の林想さんが代表を務めるブールスポーツ御殿場が主催する。「御殿場をスポールブールの中心地にしたい」と願い、これまでも初心者講習会や全日本
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中学ハンドボール 全国大会健闘誓う 御殿場のクラブ女子チーム
富山県で26~29日に開かれる第18回春の全国中学生ハンドボール選手権大会に出場する御殿場市の御殿場ハンドボールクラブ女子チームが22日、市役所に勝又正美市長を訪ね、大会での健闘を誓った。 同チームは市内の小中学生でつくり、今回の大会に出場するのは中学1、2年の女子生徒17人。通う中学が異なる生徒同士も絆を強め、1月に静岡市で開催された県大会で優勝した。全国大会の出場は2年連続。 キャプテンで御殿場中2年の浅井りおなさん(14)は「支えてくれる方々に感謝の思いを伝えられるように頑張りたい」と意気込みを語った。勝又市長は「ハンドボールは市を象徴するスポーツになっていくと思う。御殿場代表の誇りを
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ふるさと貢献賞受賞報告 地元魅力発信 御殿場高生が市長に
行政や企業と連携して御殿場市の魅力発信に取り組んでいる御殿場高創造ビジネス科の生徒らが20日、市役所に勝又正美市長を訪ね、公益財団法人静岡新聞・静岡放送文化福祉事業部と静岡新聞社・静岡放送の「第12回ふるさと貢献賞」の受賞を報告した。 同賞は地域のために献身的な活動を続ける個人・団体に贈られる。同科の生徒たちは、地域の商品を仕入れて文化祭などで販売する「御高ショップ」や御殿場ならではの土産物開発、通信事業者と協力した観光情報サイトの開設など積極的な活動を展開している。 市役所を訪問した同科の坂元雫月さん(17)は「農業の魅力を幅広い年代に伝えたい」、渡辺杏璃亜さん(17)は「街中で昭和の
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モルック聖地に 全国から愛好者 御殿場・高根 世界最大の大会 住民熱意で個人戦招致
モルックの個人戦として世界最大規模とされる「ドラゴンスキットルカップ」が18日、御殿場市の高根ふれあい広場で始まった。日本モルック協会公認大会で、全国から約250人が出場。高根地区では1月にも大規模なモルック大会が開催されており、住民一体の聖地化が進んでいる。 大会は、モルック世界チャンピオンに輝いた川野靖信さん(29)が代表を務めるエニタイムモルックジムが主催する。1月に大規模大会が開かれた実績に加え、地元住民のモルック普及や聖地化を目指す熱意に共感し、初めて同市で開催した。川野さんは「個人戦なので興味を持った人が気軽に参加できる。御殿場市でさらにモルックの裾野を広げられたら」と思いを語る
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モルック楽しむ 御殿場の小学校に競技セット 大会事務局が贈る
御殿場市教育委員会はこのほど、1月に同市でモルックの大型大会を開催した東京モルックチャンピオンシップ事務局から競技セット計30組の寄贈を受けた。市内の10小学校に配り、子どもたちに親しみを持ってもらう。 モルックは木製の棒を投げて点数の書かれたピンを倒し、50点ちょうどの得点を狙う。ピンははじかれた場所に再び立て、50点を超えると25点に減点される。2チーム以上で対戦する場合は相手に思うように得点させない戦術が必要になる。 同市の高根ふれあい広場で開かれた寄贈式後には、高根小の4年生約30人がモルックを体験。日本最大チーム「サクラントリプルスリー」の和田貴裕代表(同市出身)や「高根をモル
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新ピアノでプロの音体感 小山中でお祝い会 生徒も合唱で共演
小山町の小山中で10日、1月に新調した体育館のグランドピアノを使ったお祝い演奏会が開かれた。普段から合唱に精力的に取り組んでいる生徒約180人が、プロの歌声と演奏に聞き入った。 地元出身のソプラノ歌手長田真澄さんとピアニスト寺本佐和子さんが、季節の歌やイタリア語の本格的なアリアなどを披露した。生徒たちは“第2校歌”と位置づけるほど親しみを抱いている合唱曲「群青」で共演した。 同校は合唱による仲間づくりや豊かな心の育成などを推進している。これまで約67年間にわたり先代のピアノを使用してきたが、経年劣化が進み、同校後援会の寄付金を活用してピアノを新調した。生徒会長の稲
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全国ゴルフ優勝狙う 富士岡中の金子さん、御殿場市長に意気込み
27~31日に兵庫県で開催される全国中学ゴルフ選手権春季大会に出場する御殿場市の富士岡中2年の金子未来さん(14)が8日、市役所を表敬訪問し、勝又正美市長に健闘を誓った。 金子さんは趣味でゴルフをしている父親の影響などから小学5年生でゴルフを始めた。短期間で実力を伸ばし、練習に集中できる環境を求めて昨年10月に神奈川県から同市に家族で移住したという。放課後はゴルフ練習場で特訓に励むほか、市内のゴルフ場「小田原ゴルフ倶楽部日動御殿場コース」で実戦感覚も養っている。 1月に千葉県で開かれた関東中学ゴルフ選手権・決勝大会で上位入賞し、自身初となる公式戦の全国大会の切符をつかんだ。「自分の全力を
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5月「アコチル」開催へ 実行委が御殿場市長訪問 山崎まさよしさんら登場
富士山麓の自然に囲まれた空間で音楽やスポーツ教室、キャンプなど多彩なコンテンツを楽しめる野外フェス「アコチルキャンプ」(通称アコチル)の実行委メンバーがこのほど、御殿場市役所に勝又正美市長を訪ね、8回目を迎える今年のアコチルを5月20、21の両日に開くと報告した。 同市の「富士山樹空の森」をメイン会場とし、山崎まさよしさんら人気アーティストの演奏や子ども向けのステージが来場者を楽しませる。サッカー元日本代表選手らによる教室、物作りやアウトドアの体験活動、マルシェなども展開される。 富士山が一望できる広々としたエリアでキャンプをしながら、イベントを満喫できるのも魅力の一つ。キャンプ初心者で
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作家と触れ合い、地元舞台の作品鑑賞 小山でマルシェと映画祭
小山町の町総合文化会館で4日、クラフト市「おやぶんマルシェ」(同館主催)と映画祭「おやまムービーキャンプ」(実行委主催)が同時開催された。来場者は繊細な手芸品を出品した地元作家と親しんだり、町が撮影現場となった映画を鑑賞したりして小山町の魅力を満喫した。 両イベントとも、新型コロナウイルス感染症の影響などで開催は3年ぶり。マルシェでは編み物やアクセサリー、文具など多彩なハンドメード品を販売する15ブースに加え、和菓子、しらす丼など飲食7ブースが出展した。ハンドメードの楽しさを伝えるワークショップなども開かれ、家族連れでにぎわった。 映画祭では、マージャンに打ち込む女子高生の青春を描いた人
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高齢者見守り 御殿場市が実証実験 水道・ガスの使用データ活用
御殿場市と御殿場ガス(同市)、計測機器メーカーの愛知時計電機(名古屋市)はこのほど、水道・ガスメーターの情報データを活用した高齢者見守りサービスの実証実験を同市内で開始した。水道と都市ガスの使用データを収集し、異常を検知した場合に迅速な安否確認につなげる仕組みの有効性を検証する。 同市川島田の永原第1団地に住む65~85歳の7世帯10人を対象とする。各メーターを通信機能があるスマートメーターに交換し、使用量を自動収集してデータ化。高齢者の見守り活動の充実に有効なデータとなるか確かめる。朝の水道使用量が普段より明らかに少ない場合、市に状況確認を促す自動メールを送信する仕組みもある。 市役所
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保育料の負担減を検討 御殿場市長答弁 子育て世代支援 市議会3月定例会
御殿場市議会3月定例会は3日、各会派による代表質問を行った。勝又正美市長は、子どもが3人以上いる世帯を対象に市独自に実施している幼児教育・保育の負担額の軽減制度について、第1子、第2子に対する一層の負担軽減策を検討していることを明らかにした。小林恵美子氏(公明党)に答えた。 同市では2016年から、保育料を第2子は半額、第3子以降は無料としている。保育園は市立、私立ともに対象で、所得制限は設けていない。勝又市長は1人目、2人目の3歳未満児に対する保育料のさらなる負担軽減について「少子化対策や子育て世代の支援として、前向きに検討していく」とした。 23年度当初予算の一般会計が過去最大の39
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御殿場の企業集結 合同ガイダンスに100人参加
御殿場市合同企業ガイダンス(市雇用対策協議会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が3日、市役所玉穂支所で始まった。4日まで。 初日は市内に事業所を構える製造や建設、サービスなど多彩な業種の21社がブースを設けた。同市内での就職を検討する100人近くが会場を訪れ、各企業の担当者から事業概要や勤務形態、他社にない強みなどについて説明を受けた。 神奈川県の大学に通っているという勝亦茂樹さん(21)は「就職は地元である御殿場でしたい。勤務形態や転勤事情について聞けてよかった」と話した。 4日は午前10時から午後3時。3日とは別の17企業・団体が出展する予定。
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産業拠点整備実績を強調 小山町長が代表質問答弁
小山町議会3月定例会は2日、代表質問を行い、米山千晴氏(新生会)と渡辺悦郎氏(会派令明)が登壇した。池谷晴一町長と町議双方とも改選前最後の代表質問で、質問者は池谷町長の4年間の町政運営における成果を尋ねた。池谷町長は産業拠点整備を進める「三来(みらい)拠点事業」の着実な推進などの実績を強調した。 池谷町長は「三来拠点事業はおおむね当初計画に沿って進んでいる」と説明。工業団地の造成、工場建物の新設や設備投資が進んだことなどにより、町税全体の6割強を占める固定資産税は2023年度当初予算で前年度比14・7%増の約28億円を計上しているとした。米山氏に答えた。 渡辺氏への答弁では、「オール小山
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小山町「ふるさと金太郎事業」 小学生で初 新山さん(須走小3年)博士認定
地域と関わる活動に自主的に参加した児童生徒にポイントを付与し、顕彰する小山町教育委員会の「ふるさと金太郎博士事業」で、須走小3年の新山理央さん(9)が最高位に次ぐ「博士」に認定された。博士号認定は8人目で、小学生で初。積極的な図書館利用や地域行事への参加で認定要件を満たした。 本が大好きだという新山さんは一時期、町立図書館に毎日のように通っていたという。最近は土日に訪れて10冊近く借りるなど、非常に多くの本に親しんでいる。町内で開催されるマルシェやスポーツイベント、コンサートなどにも意欲的に参加し、博士号の認定要件である150ポイントがたまったという。 同校で1日、博士号贈呈式が開かれ、
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御殿場アウトレット大型遊具 新たにお目見え 広場の一部エリア改装
三菱地所・サイモンが運営する御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットで1日、改装工事が進む遊具広場「プレイグラウンド」の一部エリアがリニューアルオープンした。全長14・1メートル、高さ7・4メートルの大型複合遊具が新たにお目見え。買い物に訪れた多くの親子連れが立ち寄り、多彩な遊びを楽しんだ。 大型複合遊具はチューブ状の滑り台やクライミングウォール、絵合わせゲーム、望遠鏡など幅広い年齢の子どもの興味を引く仕掛けが盛り込まれた。揺れる長い座面でバランスを取りながら遊ぶ遊具「エルシ」も新たに設置された。山梨県富士吉田市から月に4回ほど母親と買い物で訪れるという坂本あずなさん(6)は「滑り台とエル
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地域活性化の成果発表 静岡県立大生 食やスポーツなど多彩
静岡県立大「ふじのくに」みらい共育センターはこのほど、地域貢献などに取り組んだ学生グループ6組の成果発表会を静岡市駿河区で開いた。「小山町のスポーツ合宿推進」「焼津産カツオの新メニュー開発」をテーマにした2グループに対し、上位賞の「地域みらい研究賞」を贈った。 経営情報学部2年の小倉薫人さんらのグループは、小山町の「標高が高い」「坂が多い」などの特徴を生かせる陸上競技長距離種目の合宿誘致を検討した。高校陸上部が求める条件や同町の合宿受け入れ態勢を調査し、合宿地としてのPR動画を制作。同町に練習環境の整備や宿泊施設の充実、広報の強化を提案したことも報告した。 水産業活性化への貢献を目指した
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雪上のレッサーパンダ 愛らしく 日本平動物園でイベント
静岡市駿河区の市立日本平動物園は18日、園内で飼育するレッサーパンダを雪の中で遊ばせる恒例のイベントを同園で開いた。雪に対するレッサーパンダのかわいらしい反応が来場者を魅了した。 同市葵区のリバウェル井川スキー場から雪を運び込み、レッサーパンダの屋外放飼場に敷き詰めた。雌の「ニコ」は、雪の感触を確かめるように活発に動き回った。一方、雄の「和(かず)」は普段とは違う環境に少し驚いた様子。なかなか雪の上に降りようとしない臆病な姿も来場者の人気を集めた。 レッサーパンダは標高が高く寒い地域に生息する。同園では雪に触れる機会がないため、冬に生息地に近い環境を体験する機会を設けることで、動物福祉の
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企業情報収集 熱心に 2024年春就職予定学生ら 静岡「新卒のかんづめ」
2024年春就職予定の大学生らを対象にした就活イベント「新卒のかんづめ2024 就活準備セミナーin静岡」(静岡新聞社主催)が18日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。県内就職を検討する学生100人以上が参加し、熱心に企業情報を集めた。 メディア、金融、建設など46企業・団体がブースを構えた。人事担当者らが事業概要や勤務形態、他社にない強みなどについて丁寧に説明した。広告業界に興味を持っているという静岡大3年の長谷川奈緒さん(20)は「求めている人材、研修の内容などを詳しく知ることができ参考になった」と充実した表情を浮かべた。 静岡新聞社の社員が新聞の読み方や時事問題の対策方法を解説
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超勤・多忙の教員 給特法から議論 「残業代」の概念希薄 「法廃止・見直しを」 静岡市葵区で学習会
静岡県立の高校と特別支援学校の教職員による労働組合「県高校しょうがい児学校ユニオン」(高橋康一郎執行委員長)は4日、教員の超勤・多忙の解消を考える学習会を静岡市葵区で開いた。労務管理や教育関係法に詳しい第二東京弁護士会の北村智弘弁護士(39)が「教職員給与特別措置法(給特法)」をテーマに講演した。 給特法は1971年に制定された。月額給料の4%の「教職調整額」を支払う代わりに、教員に時間外・休日勤務手当を支給しないことなどを規定している。 北村弁護士は連合総研の2022年のデータで、公立学校教員の1カ月の時間外勤務は過労死ライン(80時間)を超え、平均約123時間だったと紹介。給特法によ
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中高生 企業に新サービス提案 静岡で大会、13校20チーム参加
静岡県内の中高生が地域の資源を活用し、企業に新たなサービスを提案するプレゼンテーション大会「静岡カップ」が29日、静岡市葵区で開かれた。県内20企業から選出された13校20チームが、地元活性化や持続可能な開発目標(SDGs)の推進につながるユニークな企画案を披露した。 県内の学校と企業が協働して地方創生や人材育成を図る「シヅクリプロジェクト」(事務局・一般社団法人シヅクリ)の一環。午前の部、午後の部で各10チームが発表し、教育や組織開発の専門家らが企画の独創性や地域への貢献性、プレゼン手法などを評価した。 清水国際高の「エンジェルガールズ」は、県産の果物を使った香水作りを提案。メディアを
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多彩なショーとマルシェ楽しむ 動画撮影にも熱 静岡市駿河区
静岡市葵区の小劇場「あそviva!劇場」は29日、多彩なショーやマルシェを楽しむイベント「シネマdeVIVA!フェスティバル」を静岡市駿河区の東静岡アート&スポーツ/ヒロバで開いた。 同劇場を運営する大道芸人あまるさんの大道芸や「鼓都舞(こつぶ)」によるげたダンスのステージ、安倍口太鼓保存会の勇壮な演奏など迫力あるパフォーマンスが会場を盛り上げた。同区の業務用パン屋「エースベーキングモチズキ」の協力で開催されたマルシェでは、地場産品を使った軽食や手作り雑貨などを販売する約20店が軒を連ねた。 会場で撮影した映像を集めて後日、オリジナル映画を制作する企画も催され、来場者はカメラやスマートフ
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記者コラム「清流」 乳児相手のコロナ対策
年明け早々、同居する妻と生後8カ月の娘が新型コロナウイルスに感染した。年末年始は帰省や初詣を避け、家で静かに過ごしたのだが、いったいどこで感染したのか。 記者は陰性だったため、家庭内隔離が必要だった。しかし、39度以上の熱に苦しむ妻に娘を任せるわけにはいかない。二重マスク、小まめな手洗い、うがい、部屋の換気と消毒、ごみの密閉など対策を徹底しながら看病した。 困ったことに、娘は唇を震わせてブーブーと音を鳴らすのがマイブーム。唾液を飛散させながら、家のあちこちをはいずりまわる。感染症対策に神経をすり減らす生活が続き、思った以上に疲弊した。 先輩から年賀状で「家族の健康は自身の健康」との言葉
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詐欺加担防止へ教室 静岡県警 高校生に構造や状況解説
静岡県内で特殊詐欺に加担して摘発される少年が増加する中、県警少年課は19日、通信制高校に通う生徒の規範意識を高める非行防止教室を静岡市葵区のつくば開成高静岡校で開いた。参加した16~18歳の約30人に、特殊詐欺に加担することの恐ろしさを伝えた。 同課の杉山慎一課長補佐が、特殊詐欺グループの構造や少年の摘発状況を解説した。加担して逮捕された少年たちのインタビューを放映し、多くの少年が金もうけの手段として使い捨てにされている現実を紹介。「短時間で高収入」とSNS(交流サイト)で特殊詐欺の担い手を募集している場合があるとして注意を呼びかけた。 県警少年サポートセンターの原田恵子課長補佐も講義を
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新モビリティー「アンブレラ」 操作は簡単、観光活用へ トヨタ技術会など静岡で披露
トヨタ自動車東富士研究所の有志でつくるトヨタ技術会東富士支部と人材交流拠点「静岡市コ・クリエーションスペース」の有志メンバーが、傘をテーマにした新モビリティー(移動手段)「アンブレラ」を開発し、18日に同市葵区で試作品をお披露目した。今後は観光への活用を目指す。 アンブレラは、雨にぬれずに気軽に移動できる乗り物として考案された。傘の下に大人2人分の座席が設置され、モーターで小さな車輪を駆動して人が歩く時速3キロメートル前後で走行する。目的地までの自動運転や遠隔操作が可能で、手元のスマートフォンを傾けて直感的に運転することもできる。 同市葵区の駿府城公園で開かれたお披露目会では、唐傘を使っ
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留学生、自国の魅力を発信 商業施設で親子連れらと交流 静岡
多彩な国々の文化を楽しく学ぶ「多文化交流スクエア」(静岡市主催)が17日、同市葵区のマークイズ静岡で始まった。市内の留学生らがクイズなどの企画を通じて自国の魅力を発信している。18日まで。 初日は静岡大の留学生と静岡日本語教育センターの学生ら約30人がブースを設けた。スリランカ、インドネシア、ネパールの名所や料理、言語、祭りなどをクイズ形式で紹介。日本と中国、ベトナムの教育や仕事、結婚の価値観を比較するパネル展示なども行った。アオザイなどの民族衣装をまとい、親子連れと笑顔で交流した。 静岡大の留学生のまとめ役を務めたグエン・ティエン・フーンさん(23)は「静岡では外国籍の住民と日本人の交
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「平和へできること何」 静岡県内の高校生11人が議論
核兵器廃絶や世界平和活動に取り組む県内の高校生が集う「ピースフォーラム」がこのほど、静岡市駿河区の静岡労働会館で開かれた。高校生平和大使や長崎派遣代表の生徒ら11人が「今後、平和を志すうえで、私たちにできることは何か」をテーマに話し合った。 生徒らは「新聞部として高校生の平和活動を校内新聞で取り上げる」「書道部のパフォーマンスを平和を意識した構成にし、文化祭で周知する」など部活動に着目した意見を出した。「平和を大きく捉えず、自分が今いるコミュニティーで人に優しく接する」と地道さを訴える声も上がった。 今年就任した第25代高校生平和大使の佐藤希さん(16)=韮山1=は「目を合わせて議論する
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ウクライナ留学生ら静岡巡る 静大が企画 神社や史跡で歴史学ぶ
静岡大は11日、ウクライナからの交換留学生3人と静岡、浜松両キャンパスの留学生らの交流を図る観光ツアーを静岡市内で開いた。参加者は神社や史跡を訪ねて日本の歴史文化を学びながら、留学生活を支え合う仲間づくりを楽しんだ。 ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、3人は安全な環境での研究などを希望して来日した。ツアーではラトビア、タイ、ミャンマーなど多彩な国からの留学生や日本人学生ら約20人と親睦を深めた。 駿河区の久能山東照宮では観光ガイドから建造の経緯や構造、徳川家康の人物像などに関する説明を受けた。11月にウクライナから来日したばかりのスタトケビチ・オレグさん(19)は「豪華で美しい」と目を
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東海道五十三次「今歩きたい」 ALSの和田さん(埼玉)が静岡・府中宿入り
体が徐々に動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う埼玉県草加市の服飾雑貨デザイナー和田義治さん(51)が、東海道五十三次(約490キロ)の踏破に挑んでいる。14日には、東海道最大規模の宿場として栄えた府中宿(静岡市葵区)に到着した。「自分の挑戦が難病を患った人たちに勇気を与えられれば」。旅の記録を交流サイト(SNS)で発信しながら、一歩一歩を踏みしめる。 「菜箸がうまく持てない」。利き手の左手に異変を感じたのは2018年の12月。その後、手の震えも現れ始めた。度重なる検査の末、21年10月にALSの病名を告げられた。「なぜ自分が」。1週間ほど深く落ち込み、電車に揺られながら涙をこぼし
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将棋 名勝負の裏側紹介 加藤一二三さんが静岡で講演
静岡県労働者福祉基金協会は12日、日本将棋連盟棋士九段の加藤一二三さん(82)を招いた講座を静岡市駿河区の県男女共同参画センターあざれあで開いた。加藤さんは「将棋と人生」と題して講演し、63年間の現役生活の経験や学びを紹介した。 加藤さんは印象深い対局として、初タイトルをかけた1968年度の十段戦、故大山康晴十段との熱戦を挙げた。第4局で大山十段が封じ手をし、加藤さんは日をまたいで計約7時間もの熟考の末に将棋史に残る1手を思いついたことを説明。「封じ手のタイミングが違ったら、あの1手が生まれたか分からない」と裏側を語った。 30歳を前に棋士として行き詰まった時期には、妻から「どんな時もい
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殉職職員の冥福祈る 藤枝で静岡県警が慰霊祭
静岡県警は8日、殉職警察職員慰霊祭を藤枝市の県警察学校で開いた。大原光博本部長をはじめとする県警幹部や遺族ら26人が参列し、治安維持や交通安全に尽くした殉職職員の冥福を祈った。 参列者は黙とうをささげた後、献花台に花を手向けて殉職者の霊を慰めた。大原本部長は「身をもって示された誇り高き精神と確固たる勇気、献身的な行動は誇り。犯罪や災害から県民を守る責務を改めて胸に刻み、県民の期待と信頼に応えていく」と誓った。 県内では1879年以降、85人が殉職した。近年では2020年7月、吉田町の日用品メーカー「レック静岡第2工場」で発生した火災の活動中に牧之原署地域課の男性が亡くなった。
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ユーモアたっぷり 俳句や川柳展示 駿河区シニアクラブ 静岡
静岡市駿河区曲金のシニアクラブ「曲金6丁目ふれあいクラブ」は23日まで、会員による俳句や川柳の作品展を同区の曲金ふれあい公園内集会所で開いている。 同クラブでは毎月1回、会員約10人が俳句や川柳の創作活動に励んでいる。今回は指導役も務める山本久喜さんら5人が計10作品を短冊で披露。「家康の守りし駿府桜輝(て)る」「わが家では手抜き料理をエコと言う」など地元らしさやユーモアを取り入れた作品が並んでいる。 見学を希望する場合は同クラブの草野美千恵会長<電090(4467)7699>に連絡する。
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伝統の「喉歌」聴衆魅了 ロシア連邦トゥバ共和国の4人組 静岡
南シベリアに位置するロシア連邦トゥバ共和国の男女4人組バンド「チルギルチン」のコンサートが9日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。高低差のある声を同時に出す伝統の喉歌「ホーメイ」の美しいアンサンブルで、来場者約250人を魅了した。 民族衣装に身を包んだ4人が弦楽器「イギル」「ドシプルール」などの伴奏で力強い歌声を披露した。地鳴りのような低音を響かせる「カルグラー」や口笛のような軽やかな高音を出す「スグット」など複数の歌唱法を同時に操って多彩な音を生み出し、非日常的な雰囲気を作り出した。 長年にわたり喉歌を研究し、コンサートの司会を務めた音楽家の巻上公一さん(熱海市出身)は「今はロシア
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出店多彩 ダンスや演奏も 静岡・葵区で「わらびこマルシェ」
静岡市葵区大原の藁科都市山村交流センターわらびこでこのほど、「わらびこマルシェ」が開かれた。多彩な出店のほかダンスや大道芸のパフォーマンスが繰り広げられた。 住民の集いの場である同施設のPRに加え、市街地まで行きづらい住民に気軽な買い物の機会を提供しようと、同市駿河区の業務用専門のパン屋「エースベーキングモチズキ」が主催した。総菜パンや海産物、新鮮野菜、中華料理、ハンドメイドアクセサリーなどを販売する24店が並び、市民らが詰めかけた。 地域の盛り上げに協力しようと、下駄ダンス「鼓都舞」や焼津よさこい舞踏団踊り屋「はす組」、蒲原和太鼓保存会が踊りや演奏を披露。大道芸人あまるさんによる迫力
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記者コラム「清流」 生かされなかった反省
牧之原市静波の認定こども園「川崎幼稚園」で、3歳女児が送迎バスの中に約5時間にわたって放置され、熱射病で死亡する痛ましい事件が起きた。車内からは女児の空の水筒が見つかったという。胸が締め付けられる。 6人の子どもを乗せて園に到着したバス。なぜ名簿と照らし合わせて全員の降車を確認しなかったのか。なぜバスの施錠前に車内を見回らなかったのか、なぜクラス担当職員は女児の不在に気付き、保護者に連絡を取らなかったのか-。「なぜ」の言葉ばかりが浮かぶが、それだけ通常では考えにくい基本のミスが重なった事件なのだと思う。 昨年7月に福岡県で発生した同様の園児の死亡事件の後、共有されたはずの「念には念を」の
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静岡県学生音楽コンクール 平野さん(浜松学芸高)ら最優秀
第41回県学生音楽コンクール(県演奏家協会、静岡室内楽協会、県オペラ協会、日本弦楽指導者協会県支部主催、静岡新聞社・静岡放送協力)の本選会が20日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。ピアノ、弦楽、管楽、声楽の4部門で予選会を勝ち抜いた小中高生54人が出場し、ホールに美しい音色や歌声を響かせた。 各部門の最優秀賞は、ピアノが小池碧楓さん(静岡雙葉高2)、弦楽が望月崇史さん(浜松学芸高3)、管楽が平野ほの花さん(同)、声楽が伊藤渚紗さん(同)。平野さんは特に優秀な奏者として県音楽コンクール委員会特別賞に選ばれた。小学生の最優秀演奏者に贈られるグランシップ館長賞は地主愛菜さん(焼津豊田小6)
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実験で科学の楽しさ実感 る・く・るで13、14日もフェス
中高生や一般有志が科学の魅力を発信するサイエンスフェスティバルが11日、静岡市駿河区の静岡科学館る・く・るで開かれた。夏休み中の小学生やその家族らが、多彩な実験や工作を通じて遊び感覚で科学の奥深さや面白さに触れた。 県内の大学教授や高校教諭らでつくる有志団体などが主催した。会場には県内の中学、高校の科学部や地学部、理科部の生徒たちが13ブースを設置。「ビー玉万華鏡制作」「野菜のDNA抽出」「化石の発掘」など個性豊かな体験活動と丁寧な解説で、訪れた子どもたちの好奇心や探究心をかき立てた。 清水東高の自然科学部化学班は、液体窒素を使った科学ショーを披露。同市葵区の横内小の前田俊介君(10)は
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特殊詐欺被害、複数阻止で称号 静岡県警が1店舗3個人初認定
静岡県警は3日、特殊詐欺被害防止に複数回貢献した金融機関や個人に対する称号「優良店」「マイスター」の認定式を県内3署で行った。県警が7月に県内全域で制度を開始して以降、初の認定で、1店舗3個人が各署長から認定証を受けた。 静岡南署は静岡市駿河区のスルガ銀行静岡東支店(小林敏彦支店長)を優良店に、同支店のアシスタントマネジャー村田好美さん(48)をマイスターに認定した。村田さんは「お客様に普段と違うそぶり、出金、振り込みなどがあれば積極的に声掛けしたい」と気を引き締め、小林支店長は「近隣金融機関の防犯意識も高まるきっかけになれば」と述べた。 マイスターとして富士署で認定バッジを受け取った富
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安全運転の知識、技術競う 静岡市葵区でコンテスト
静岡中央地区安全運転管理協会はこのほど、セーフティードライバーコンテストの同地区大会を古庄自動車学校(静岡市葵区)で開いた。同協会加盟の事業所から24人が参加し、安全運転の知識と技術を競い合った。 交通法規を問う学科審査と教習コースでの実技審査に挑んだ。発進や一時停止、車線変更時などの安全確認、S字カーブ、車庫入れの技術など、安全運転ができているか厳しくチェックを受けた。 個人成績上位の3人が10月1日に同区で開かれる県大会に出場する。 主な成績は次の通り。 ①渡辺優姫(静岡工科自動車大学校)②山崎亮太郎(静岡市葵消防署)③鈴木巧(同市千代田消防署)④小岱将和(電源開発変電ネットワー
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中小のサイバー対策支援 静岡県警など産官学ネットワーク設立
静岡県警と県内の中小企業に関わる産官学の7機関・団体が1日、県中小企業サイバーセキュリティ支援ネットワーク(略称CS3)を設立した。サプライチェーン(供給網)に組み込まれ、サイバー攻撃への対策が弱いと標的になりやすい中小企業のセキュリティー強化を支援する。 県警は2016年、県商工会議所連合会など4団体と企業の情報保護などを目的に連絡会を設置した。一方で近年はサイバー攻撃の手口が巧妙化。県内企業や団体でも21年4月から22年7月までに、データを暗号化し、復元の対価として金銭を要求する不正プログラム「ランサムウエア」の被害が5件覚知された。CS3は連絡会の構成機関に加えてNPO法人ふじのくに
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サッカー、バスケ 児童ら練習に汗 J1清水、B3静岡が指導
サッカーJ1清水エスパルスと男子バスケットボールリーグB3ベルテックス静岡による合同スポーツ教室(フォッサ・サッカーのまち市民協議会など主催)が23日、静岡市葵区の市中央体育館で開かれた。児童35人が選手やコーチと交流しながら、各競技の練習に汗を流した。 エスパルスの今泉幸広コーチらの指導では、ゲーム形式の実戦的な練習に励んだ。個人での突破や味方を生かすパス、素早い攻守の入れ替えなど状況を判断してプレーする力を養った。ベルテックスは高村成寿コーチと村越圭佑選手、山田安斗夢選手が講師を務め、腰より低い位置でのボールコントロールやシュートまでの流れなどを確認した。 受講する競技を入れ替える時
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多彩な美 200人学ぶ 子ども芸術大学、3年ぶり講座
第一線で活躍する芸術家が小中学生を指導する「ふじのくに子ども芸術大学」(実行委員会主催)の特別講座が23日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。約200人の子どもたちが多彩な芸術に触れ、魅力や奥深さに理解を深めた。 写真撮影やポスター制作、ピアノ演奏などをテーマとした8講座が催された。国内外で人気を集める振付師akane(あかね)さんを講師に招いたダンス講座では、約30人の子どもたちが人気音楽バンド「緑黄色社会」の楽曲の振り付けを習った。歌詞の意味を考えながら対応する動作を覚え、全身を使って音楽を表現することの楽しさを実感した。 作曲家で同子ども芸術大学学長の三枝成彰さんとあかねさんの
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ネット防犯大学生が協力 パトロールや広報 静岡県警委嘱式
静岡県警は8日、常葉大の静岡草薙キャンパスと静岡水落キャンパスの学生計19人にサイバー防犯ボランティアを委嘱した。サイバー空間のパトロールや広報啓発活動などで協力してもらう。 学生は今後、インターネット上で違法な投稿や犯罪を誘発するような有害情報などを見つけた場合、警察庁が委託した民間の「インターネット・ホットラインセンター」や警察に通報する。地域住民らを対象にした講習会や街頭での啓発活動にも参加し、インターネットの実態や危険性などを周知する。 静岡市葵区の同大水落キャンパスで委嘱式が開かれ、県警サイバー犯罪対策課の藤浦学課長から委嘱状を受けた。早速ツイッター上のパトロールを行い、有害情
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静岡人インタビュー「この人」 佐藤希さん 第25代高校生平和大使に選ばれた
国内外で核兵器廃絶や世界平和の実現を訴える活動の旗振り役を担う。27人の高校生が参加した県内選考会を突破し、高校生平和大使に任命された。県内では11代目。韮山高(伊豆の国市)の理数科1年生。15歳。 -応募のきっかけは。 「曽祖父母が1945年に広島市に近い島から原爆の黒雲を見た、という話を聞いたり、実際に広島を訪れたりして核の恐ろしさを学んだ。ロシアのウクライナ侵攻などを背景に世界中で平和や核の議論が活発化している今、未来を担う一人として声を上げなくてはと思った」 -同世代に活動の輪を広げる取り組みは。 「平和について自分の意見をしっかりと確立している同世代は少ないと思う。交流サイ
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芸術通じ静高後輩にエール 木彫家前島さん、校訓テーマの大作寄贈
日本を代表する木彫家前島秀章さん(83)が2日、母校の静岡高=静岡市葵区=が2028年に創立150周年を迎えるのを前に、「高きを仰ぐ」を意味する校訓「コウ高(こうこう)」をテーマとした作品を同校に寄贈した。「立ち止まった時、もう一度頑張ろうと思えるように」と願いを込めた作品で、同校の新たなシンボルとして玄関に飾られる。 三保松原の羽衣伝説に登場する天女をモチーフとした高さ約2メートルの木彫が中心。天に向けられた両手などで、自らを高める校訓の意味を表現した。 不安や悩みを持つ生徒らの心を落ち着かせ、清めるように、柔らかい表情に仕上げた。背後に雌雄の鳳凰(ほうおう)などをデザインした横幅2メ