御殿場・東山旧岸邸周辺に散策エリア 草木ささやく「風音(かざね)の森」

 岸信介元首相の邸宅として建築家吉田五十八が設計し、現在は御殿場市の観光名所となっている東山旧岸邸の周辺に19日、散策エリア「風音(かざね)の森」が新設された。緑に囲まれた涼しげな散策路で四季折々の植物を楽しむことができる。

新設された「風音の森」=御殿場市東山
新設された「風音の森」=御殿場市東山

 御殿場財産区第17期議員(小野田良夫議長)の記念事業。2021年に旧岸邸南側の土地を取得し、東側と合わせて森林の整備を行った。隣接の甘味処(かんみどころ)「とらや工房」内の竹林も整え、旧岸邸の周囲を巡る395メートルの散策路を設けた。ヤマザクラやサルスベリなどを植栽して季節感を出している。多くの文化人が愛した避暑地である東山地区の涼風になびく竹林や枝葉の音をイメージして「かざね」の言葉を名前に入れた。
 旧岸邸前庭で同日開設記念式典が行われ、小野田議長は「『かざね』という言葉の優しい響きが来場者の記憶に残れば」とあいさつした。勝又正美市長は「四季を感じながら御殿場の魅力を知る場ができたことをうれしく思う」と述べた。
 同エリアは、4~9月は午前10時~午後6時、10~3月は午前10時~午後5時に開放される。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞