住民有志、高齢者の買い物支援 御殿場・印野地区 月2回、スーパーや薬局に送迎

 御殿場市印野地区の住民有志でつくる「印野地区買い物支援グループ」は13日、高齢住民に対する買い物支援を始めた。免許返納や家族の仕事による日中の独居などの理由から移動手段が乏しい高齢者に送迎付きの買い物の機会を提供。住民同士の助け合いで買い物弱者対策に取り組む。

高齢者をスーパーに送る印野地区買い物支援グループのメンバー=御殿場市
高齢者をスーパーに送る印野地区買い物支援グループのメンバー=御殿場市


 市社会福祉協議会が市から受託する高齢者生活支援体制整備事業の一環。同グループによると、同地区ではバスの運行本数も多くなく、住民アンケートで高齢者の「買い物の足」を要望する声が目立った。市社協が地区の特別養護老人ホーム「ふじあざみ」と協定を結んで送迎用に福祉車両を借り、同グループが月2回、登録した高齢者をスーパーと薬局に送迎する。
 13日は事業の初回が行われ、同地区の高齢者4人が参加した。勝間田カネ子さん(88)は同居家族がいるものの、週の大半は日中1人で過ごしているという。「外出し、自分の目で見て買い物をする楽しさを感じられる。送迎がなければなかなか1人で来ることはできない」と感謝を述べた。
 同グループの勝間田富味男代表(75)は「地区の高齢化は今後、さらに進行していく。住民が支え合う体制をつくることが非常に重要になる」と意義を語る。

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