「大わらじ」御殿場駅に 祭り保存会が設置

 富士登山の最盛期に合わせて登山者の安全を祈願する8月の「御殿場わらじ祭り」に向けて、祭り保存会のメンバーらが製作した大わらじが3日、JR御殿場駅構内にお目見えした。市民や観光客らが御殿場の夏のシンボルを前に、記念撮影を楽しんでいる。9月上旬まで展示される予定。

JR御殿場駅構内に設置された大わらじ=御殿場市
JR御殿場駅構内に設置された大わらじ=御殿場市

 大わらじは高さ約3メートル、幅約1.2メートルの1足。保存会メンバーやボランティアらが、木枠にわらの縄を巻き付けて形づくった後、わらをより合わせて鼻緒などを作った。迫力ある大わらじの横には由来を紹介した木製の看板も設置。杉山和広会長(64)は「外国人観光客なども興味を持って写真を撮っていく。多くの方に見てもらい、祭りにも来ていただけたら」と話す。
 同市ではかつて、長距離移動や登山に重宝されるわらじの生産が盛んだった。祭りでは、わらじを巧みに編む女性は良縁に恵まれるという言い伝えにちなみ、女性たちが大わらじを担いで市中心部を練り歩く。
 7月1日の富士山の開山式で大わらじに入魂し、8月6日の祭りを迎え、9月10日に供養祭を行う予定。

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