御殿場アウトレット 着座型モビリティ試験導入 警備員の“足”に

 御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットは、ホンダが市販化を目指し開発中の着座型スマートモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」を巡回警備業務に試験導入している。来年3月末まで使用し、負担軽減や人材確保に向けた糸口を探る。業務のデジタル化の検討にも役立てる。

UNI-ONEを使って巡回業務を行う警備スタッフ=御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレット
UNI-ONEを使って巡回業務を行う警備スタッフ=御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレット


 UNI-ONEは椅子の形をした定員1人の乗り物で、座ったまま体重移動すると二つの特殊な車輪が動き、前後左右360度自在に移動できる。両手は自由に使える。乗降時の全高は77センチだが、移動時は95センチまで高さが上がり、立っている人とコミュニケーションを取りやすい座面位置になる。大型商業施設での試験は全国初で、今回は2台を有償で導入した。
 同施設は東京ドーム約9個分に相当する広大なショッピングエリア。警備業務は歩く距離が長く、負荷の大きさに不安を覚えるスタッフもいて、人材確保が課題になっていた。試験導入中に疲労の軽減度や来場者とのコミュニケーションの活性化、UNI-ONEの充電タイミング、セキュリティー確保の方法などを検証するという。
 アウトレットの塚原祐樹副支配人は「将来的にお客さまが利用することや、デジタル技術と組み合わせた活用なども検討していきたい」と話す。
 (御殿場支局・塩谷将広)

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