記者コラム「清流」 面食らう議会

 小山町議会3月定例会で“大きな矛盾”に遭遇した。採決の様子を見た町民はきっと、議会に対して不信感を抱いたことだろう。
 2024年度一般会計予算案に対し、一部予算の削除を求める修正動議が発議された。発議者は6人。同議会は定数13で、結果として議長裁決により否決された。しかし、数分後の同予算案の採決は「賛成多数」。ころりと意見を変え、賛成に回った議員がいた。
 以前から常任委員会と本議会で賛成、反対の立場を変える議員も散見される。23年9月定例会では、7議案で同様のケースが見られた。「賛否表明を軽視していないか」「委員会審査の重みが薄れる」「議会の仕組みが分かっていない」と町民から嘆きの声も聞く。
 開かれた議会を目指しているはずだが、見た町民が面食らう議会でいいのか。
(御殿場支局・塩谷将広)

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