台湾の高校生、富士山麓で農業体験 御殿場「農家民宿村」

 御殿場市農家民宿推進協議会と市グリーンツーリズム推進協議会は15日、台湾から研修プログラムで日本を訪れている高校生たちを同市二子地区の「ごてんば農家民宿村」に受け入れた。16日まで農業や富士山麓ならではの自然体験を通じ、御殿場の文化を伝える。外国の団体の受け入れは初で、国際交流の一歩も踏み出した。

まき割りを体験する台湾の生徒たち=御殿場市二子
まき割りを体験する台湾の生徒たち=御殿場市二子

 訪れたのはファッションやデザイン、生活、家事などを学ぶ家政科分野において台湾国内で優秀な成績を収めた生徒12人。15日は二子地区の「松の葉」「ねこふくろう」「大ケ田」の3農家民宿に4人ずつ分かれて宿泊し、経営者の各農家が企画した多彩な体験プログラムを楽しんだ。
 市農家民宿推進協議会の高橋利典会長が運営する松の葉では、付近の畑でサヤエンドウやハツカダイコン、タマネギの収穫を体験。生徒たちは「農業体験は初めて」と笑顔で作業した。まきを割ってかまどで炊いた「ごてんばコシヒカリ」と一緒に食卓に並べ、富士山麓の美しい水が育む食材のおいしさを感じた。
 農家民宿村はウィズコロナ時代に合わせ約3年ぶりに運営を再開したばかり。高橋会長は「外国の方に日本文化や御殿場の雄大な自然、生活習慣に触れてもらう機会を提供できることはうれしい」と話す。
 台湾の生徒たちは19日まで県内に滞在予定。静岡市の静岡女子高や静岡デザイン専門学校、浜松市の滝井縫製なども訪れ、国際交流や文化学習、デザイン知識の習得などに取り組む。

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