御殿場市デジタル推進へ 独自通貨の普及や 行政窓口DX重点

 御殿場市は29日の定例記者会見で、デジタル活用の推進に向けた取り組み方針と重点を発表した。本年度の優先事項は、デジタル地域通貨「富士山Gコイン」の普及促進と行政サービスのデジタル化による「書かない・待たない・行かない窓口」の実現を設定した。
 市は4月に庁内組織「市デジタル社会推進委員会」を設置。窓口のデジタルトランスフォーメーション(DX)やキャッシュレス化、行政手続きのオンライン化を進めて市民の利便性向上を目指す。認知度が向上して加入者が増加している富士山Gコインは、開始1周年を記念したプレミアム付商品券事業の展開や各種スポーツにおける全国大会以上の進出者に対する出場祝いなど多方面にわたるポイント付与などで一層の普及を図っていく。
 電子回覧による情報提供の迅速化など自治会DXに向けた調査研究、市役所のデジタル基盤の整備と職員の意識改革、マイナンバーカードの利活用の推進、デジタル化への対応に苦戦する住民への支援充実などにも力を入れるとした。
 勝又正美市長は「スピード感を持ってできることから取り組むことが必要。デジタルと叫ぶだけではなく、具体的な計画を一つずつ示していく」と述べた。
 (御殿場支局・塩谷将広)

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