記者コラム「清流」 地面の陥没に注意を

 台風15号に伴う豪雨当日、浜松市中区の会社駐車場で地面が直径4メートル、深さ3メートルにわたって陥没した。この場所で従業員が車を発進させた直後のことだった。経営者の男性は「もし巻き込まれていたら」と恐怖に声を震わせた。
 原因は何十年も前に敷設された地下排水管の破損。劣化した管の穴から土が流出していた。同様の陥没は全国で相次いでいて、昨年は北海道で道路の穴に車が転落し3人が負傷する事故があった。
 地下の管路がどこに敷設されているのか、記録がないことも多く、この会社でも排水管の存在は誰も知らなかったという。取材しながら、いつどこで陥没が起こるか分からない怖さを感じた。地面のひび割れなど前兆を伴う場合もあるようだ。地域で互いに目を光らせ、事故を防ぎたい。
 (浜松総局・宮坂武司)

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