浜松総局 宮坂武司
みやさか・たけし 1978年生まれ。2002年入社。松崎支局、東部総局、御殿場支局、浜松総局、社会部、掛川支局。22年4月から2度目の浜松勤務で市政を担当しています。取材現場で未知の話を聞いたり、人の情熱に触れられたりした瞬間に幸せを感じます。
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3候補、個性にじむ第一声 政策紹介や政治姿勢表明【静岡県知事選】
静岡新聞社は9日告示された県知事選で、各候補の主張や争点を探るため第一声を分析した。政党の公認、推薦を受けた森大介、鈴木康友、大村慎一の3候補を対象に第一声で頻出した単語を抽出して「共起ネットワーク」と呼ばれる図を作成したところ、「水」「環境」といったリニア中央新幹線建設に関する言及が共通した一方、政治姿勢の表明と政策紹介のどちらに軸を置くか、などの点で違いが浮き彫りになった。 ※画像タップで拡大してご覧になれます テキスト分析ソフト「KHCoder」を使い、3候補が計4回以上発した単語から意味の薄い語を除外して、「3人言及」「2人言及」「1人言及」をそれぞれ発言者と結んだ。最
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静岡人インタビュー「この人」 故郷の石川県七尾市を支援する 堀田孟さん(浜松市中央区)
能登半島地震の被害を受けた故郷の石川県七尾市を支援するため、浜松の仲間と1月に「のとななお浜松生活支援隊」を結成し、月に1~2回、現地へ物資を届けている。高校卒業後に地元を離れ、浜松市で働きながらリサイクルなどのボランティア活動を30年以上続けてきた。77歳。 ―結成の経緯は。 「地震が発生してすぐ地元にいる弟に連絡し、周囲の人の無事を確認したが、被害の大きさから復興まで長期化すると直感した。東日本大震災などの災害でも支援活動に取り組んできたので、経験を生かし、行政の手が届かないような人を支えようと考えた。友人で不動産業を営む村松幸彦さんが副隊長として協力してくれて、5人ほどのグループで
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記者コラム「清流」 AIの力に感嘆と恐怖
議会の会派代表質問は議員にとって最大の仕事の一つ。担当する議員は会派の同僚議員とテーマを協議し、課題や対策、先進事例などの調査を重ね、十数枚にも及ぶ原稿を準備する。 3月の浜松市議会代表質問で、一部の議員が準備に生成AI(人工知能)を用いた。テーマに沿って課題の洗い出しを命じると、多彩な議論の切り口を示した短文がすぐ生成されたという。数日かけていた調査が30分で終わり、質の高さは同僚全員が感嘆するほど。この議員は「もう僕らは不要かも」と苦笑いした。 実際の原稿は議員が思いを込めた自分の言葉で完成させた。政治には言葉の力が必要で、AIが議員の力を補強するために使われるなら歓迎すべきだろう。
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盛り土 衛星データから検知 浜松市、市内企業など AI技術確立へ 秋まで実証実験
危険な盛り土による災害を防ぐため、浜松市と建設総合コンサルタントのフジヤマ(同市中央区)、人工衛星開発のシンスペクティブ(東京)が、衛星データと人工知能(AI)で盛り土などの土地改変箇所を検出するモニタリング技術の実証実験に取り組んでいる。月1~2回程度の衛星データを基に、地図上で地表の高度変位をカラーで表示し、形状などから人為的な改変が疑われる箇所を見つけ出す。 人工衛星からの電波(開口レーダー)を反射させ、植生の有無にかかわらず数ミリ単位で地表の高度を測れる「SAR衛星」のデータを活用する。地図に高度の変位があった場所を示し、地点を選択すると過去10年ほどの推移グラフや植生の変化が確認
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珠洲の家屋被害「遠隔判定」 浜松市協力 ドローン、360度カメラ活用 迅速な罹災証明書発行に貢献
浜松市は能登半島地震で被災した石川県珠洲市の住家被害認定調査で、ドローンや360度カメラの画像を使った「遠隔判定」の仕組み作りに協力した。熱海土石流災害などでの取り組みを発展させ、詳しい被害程度も遠隔で判定し、被災者の迅速な罹災(りさい)証明書発行につなげた。 トンネル崩落で立ち入りが難しい珠洲市西部の集落で石川県や熊本市、NTT東日本グループなどと連携し、1月下旬からドローンを飛ばして約400世帯の家屋群の外観を撮影した。陸路から360度カメラのチームも入り、一帯の家屋の様子をまとめて収めた。 調査担当の職員は画像を組み合わせて分析し、屋根や基礎の損害割合などを評価して全壊、半壊、一部
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県セイブ自校社長が72歳で博士号 日系外国人就労状況を全国調査
浜松市中央区大人見町の「静岡県セイブ自動車学校」社長早川和幸さん(72)が今春、法政大大学院政策創造研究科で博士号を取得した。中小製造業で日系ブラジル人の正社員化を阻む要因を聞き取り調査から分析し、必要な施策を提唱していて、出入国在留管理局や労働局のセミナーに講師で招かれるなど成果が注目されている。 早川さんは全国の自動車学校で初めてポルトガル語による講習を始め、外国人の正社員化を進めてきた。優秀な外国人の多さを実感する一方、社会で正社員化が広がらない点を疑問に感じ、2017年度に同研究科の修士課程に入学。主に浜松での調査で修士号を取得後、さらに全国に目を向けて研究を深めようと博士課程に挑
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被災地の自殺や暴力課題 「“心の防災”広めて」 心理士の平松さん 浜松市職員に講話
浜松市出身の心理士でフォトジャーナリストの平松利枝子さんがこのほど、同市西行政センターで市職員向けの防災講話を行い、過去の災害被災地で発生した自殺や暴力の事例を説明しながら「“心の防災”を広めてほしい」と呼びかけた。 平松さんは各地の災害で被災者のカウンセリングに従事してきた。特に東日本大震災の際は、津波の音や悲鳴を聞いた人が長期にわたって恐怖感を訴える傾向があり、ストレスから自死に至った人が少なくなかったという。その後の震災でも被災者に同様の傾向がみられたことから、平松さんはストレスを正しく理解し向き合う方法を身につける重要性を提唱している。 「助かったはずなの
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日勤救急隊 4月正式運用 浜松市消防局
浜松市消防局は4月1日から、日中の救急要請に対応する「日勤救急隊」を正式運用する。隊員は救急救命士3人を含む本部所属の6人で、警防課の事務などと兼務する。 日勤救急隊は特に救急要請が多い日中の時間帯、救急隊の勤務経験がある職員が別の業務と兼任で救急出動を担う試み。2023年度に試験導入し、4人体制で運用した。中消防署の救急隊が実質的に増強された形で、市中心部では覚知から現場到着までの平均所要時間が10・4分から9・2分に短縮されたという。 市内の救急件数は右肩上がり。23年度は2月末までで4万555件と前年同期比で3・4%増えていて、救急隊への負担が大きい。県内では静岡市なども日勤救急隊
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床上浸水10年でゼロに 浜松市が計画見直し 内水氾濫対策強化
浜松市は近年頻発する内水氾濫を抑えるため、市総合雨水対策計画を見直し、26日にホームページで公表した。床上浸水が472戸に上った2022年9月23日の台風15号を教訓に、今後10年間で床上浸水ゼロとする目標を掲げ、ハードとソフト両面の対策を強化する。 従来の重点対策エリア12カ所に中央区の安間川上流支川と松小池川、浜名区の有隣川を追加して15カ所とした。河川や排水路の流下量を増やす拡幅工事、可搬式を含む排水ポンプの増設に加え、雨水を「ためる」対策を強化し、計画に位置づける校庭貯留の数を24校から44校に、公園貯留をゼロから6カ所に増やした。 田んぼダムの導入、農地保全のための開発許可基準
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浜松管楽器アカデミー 8月開催 コンサートも
浜松市、ヤマハなどは26日、「第30回記念浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル」を8月5~10日に中央区のアクトシティ浜松で開くと発表した。世界トップクラスの奏者が11種の楽器で個人レッスンをする「アカデミー」、市外での特別公演を含む4回のコンサートを展開する。 前回まで縮小していたアカデミーはコロナ禍以前の規模に戻り、同市出身のサクソフォン奏者須川展也さんや初参加のフルート奏者ミシェル・モラゲスさんら11人が指導する。大学・専門学校生やプロが対象の演奏家コースは5日間、中高生コースは2日間。希望者は審査用の音源や映像を提出して申し込む。指導を見学する聴講コースもある。 5日のオープニ
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119番映像通報システム 浜松市消防局、4月運用
浜松市消防局は119番通報時にスマートフォンで動画や写真を送信しながら状況を伝えられる「映像通報システム」を4月1日に運用開始する。通報者が撮影した映像を指令センターや現場の隊員に共有し、迅速な活動につなげる。 通報を受けた職員が必要に応じて通報者に撮影を依頼する。通報者は指令センターから届くメールでリンクを開くと、自動でスマホのカメラが起動し、現場の映像が共有される。指令センターから応急救護の見本映像を送ることもできる。 これまで通報者から現場の状況を対話で聞き取ってきたが、動揺で伝わりにくいケースが多かった。現場の映像が届くことで、消防は必要な部隊の規模や緊急性の高さなどを判断しやす
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浜松新野球場の”市費用負担”論に困惑 市議会、県議会委員会言及で
静岡県が浜松市の遠州灘海浜公園篠原地区に整備する予定の新球場を巡り、ドーム型球場を建設する場合の地元費用負担が静岡県議会建設委員会で言及されたことに、19日の同市議会大型公共施設建設特別委員会で「県事業になぜ市が費用負担するのか」と委員から困惑の声が相次いだ。 8日の静岡県議会委員会で、市などが要望するドーム型球場を造る場合、利用料金を低減する方法として市や経済界の費用負担があるとの記載が県配布資料に見られたほか、一部の県議から地元負担を主張する意見が上がった。 市議の委員からは県議会のやりとりに「市が県事業に費用負担するのか、市民から問われる」「概算事業費が示されて相当時間がたつのに、
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浜松市が人事異動内示 財務部長に鈴木氏 健康福祉部長は小松氏
浜松市は18日、4月1日付の2024年度定期人事異動を内示した。これまで12年間にわたって国から招いてきた財務部長に、生え抜きで企画財政部門の経験が豊富な鈴木秀司健康福祉部長を起用する。健康福祉部長は小松靖弘中央区長、都市整備部長は浜田輝秀都市整備部次長兼都市計画課長が就く。石坂守啓企画調整部長は政策補佐官を兼務する。 全体の異動対象者は、前年より96人少ない1432人。部長級の退職者が前年より10人少ない4人で、部長次長級の異動対象者は前年の66人から37人へと減ったため、やや小規模な異動となった。 1月1日の行政区再編で3区体制となった区役所はいずれも区長が交代する。中央区長に岡安章
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盛り土監視、いじめ防止の対応強化へ 増員や新ポスト 浜松市
浜松市は18日、2024年度定期人事異動の内示に合わせて盛り土監視やいじめ防止など懸案の課題に対応する部署の体制強化を明らかにした。 25年度の盛り土規制法運用開始を見据え、土地政策課に盛土対策担当課長を置き、同課長を含めて課員を3人増員して不適切な盛り土への迅速、的確な対応を図る。いじめ問題第三者委員会の対応強化のため、教育総務課と指導課に各1人増員する。 4月のこども家庭センター設置に伴い、旧7区の区域に1人ずつ統括支援員を配置する。母子保健や虐待相談をはじめ、センターの業務を統括する。一方、現在5人体制の区再編推進事業本部は再編施行を受けて廃止する。 課長級以上の女性管理職は27
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記者コラム「清流」 コミュニティ協議会
浜松市が行政区再編に伴って新設した「地区コミュニティ協議会制度」。市内50地区自治会連合会ごとに任意で設立できる、地域課題解決のための組織で、要望を区協議会の地域分科会を通じて市に提出できる。市は条例で、要望への回答義務が課されている。 この制度に沿って中央区和地地区の協議会が初の要望を提出した。地区の体育館の設備更新を求める内容で、市は要望から2カ月ほどで回答すると通知した。協議会役員によると、これまで自治会から市に要望を上げても、大半は無回答。「回答の確約がある点は大きい。地域での議論も活発になる」と、役員は制度の意義を実感している。 協議会は既存の自治会と役割の違いが見えにくく、設
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浜松市議会2月定例会 24年度方針 疾病研究に健診データ活用/中郡、大瀬両小に貯留施設/水防分団7施設 順次建て替え/新興企業ファンドサポート事業 経済波及効果、4年で22億円
疾病研究に健診データ活用 健康寿命延伸へ 浜松市議会2月定例会は12日、酒井豊実(共産党市議団)、中野和幸(自民党浜松)、露木里江子(同)、太田康隆(同)の4氏が一般質問を行った。藤野仁ウエルネス推進事業本部長は2024年度、市内の健康診断センターを利用した約10万人分、10年間のビッグデータを分析し、生活習慣と疾病リスクの研究を始める方針を示した。露木氏への答弁。 同本部によると、10年間もの長期のデータを使った同一都市での分析は、全国でも珍しいという。官民連携で市民の健康増進に取り組む「浜松ウエルネスプロジェクト」の一環で、浜松医科大などの協力機関を中心に、匿名性を保持した形で健診デー
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住宅耐震化率 天竜区低め 戸別訪問などの勧奨強化 浜松市議会
浜松市議会2月定例会は11日、久米丈二(自民党浜松)、倉田清一(同)、神間郁子(同)、馬塚彩矢香(市民サポート浜松)、花井洋介(市民クラブ)の5氏が一般質問を行った。井熊久人都市整備部長は2022年度末時点の住宅耐震化率を区別に推計したところ、中央92・6%、浜名92・5%、天竜79・6%と顕著な差があり、特に遅れている地域で戸別訪問などの勧奨を強化する考えを示した。倉田氏への答弁。 市は市内住宅約30万9300棟を建築時期、構造、耐震診断の利用歴などで分析。「耐震性あり」は約28万5100棟(92・2%)で、「耐震性不足」は約2万4200棟(7・8%)と推計した。 耐震性不足の区別棟数
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全国へ「納得いく演奏を」 浜松・富塚中吹奏楽部 市教委で抱負
浜松市中央区の富塚中吹奏楽部の5人が、20日に群馬県で開かれる全日本アンサンブルコンテストに東海地区代表として出場する。8日、同区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 2年の山田真桜子さんと吉田大雅さん、1年の辛嶋連さん、中島亮さん、林俊太さんが、マリンバや太鼓など打楽器五重奏で「ザ・ウェーブ」を演奏する。136組による県西部大会で1位、49組による県大会で4位に入り、26組が出場した東海大会で全国出場枠の上位2組に入った。 山田さんは「全国を目指す熱い気持ちで、改善点を言い合いながら練習してきた。結果より納得いく演奏ができるよう頑張りたい」と意気込んだ。全国大会は中学生部門に同校を含めて
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浜北の未来 活発議論 商工会青年部 市長招きサミット 浜松市
浜松市の浜北商工会青年部はこのほど、中野祐介市長と若手経営者が意見交換する「浜北サミット」を浜名区の浜北商工会館で開いた。部員約40人が「浜北をもっと元気にしていくために」をテーマに、中野市長を囲みながら車座で対談した。 市長を招いての開催は昨年に続いて2回目で、中野市長就任後は初めて。中野市長は小学生時代に浜北の学習塾に通っていたエピソードや若手官僚時代の思い出を披露し、対談は和やかな雰囲気で進められた。 参加者からは浜北の強みや今後手本とすべき地域の事例、植木や果物といった主要産業のPR策などについて質問が挙がった。中野市長は「浜北は何でもありすぎて、地元では気づかない宝もあるのでは
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「浜松学」確立、普及へ 地域愛着育み若者流出防ぐ 浜松市議会
中野祐介市長は子どもや若者が地域へ愛着を抱き、成長後もつながりを保つきっかけになるように、2024年度から地域学「浜松学」の確立と普及に取り組む方針を示した。岩田氏への答弁。 地域学は学問とフィールドワークなどを組み合わせて総合的に地域を研究する試み。学校の地域探究のレベルにとどまらず、全国では自治体を挙げて振興する例もある。中野市長は「若者の市外流出を防ぐため、本市がどこにも負けないポテンシャルを持ち、住み続けたいまちとして印象づけることが重要」と述べた。 24年度は学者、学生、民間企業人材などによる検討委員を設置し、学ぶ対象や方法について議論する。地域学の専門家による勉強会の開催、モ
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能登支援へ仲間づくり 浜松でボランティア交流会
能登半島地震の支援活動に関心のある個人、企業、NPO法人が交流する「能登を応援したい!浜松市民みんなのミーティング」(同実行委員会主催)が2日、浜松市役所で開かれた。約60人が参加し、被災地の現状を学びながら今後の支援に向けて仲間づくりに取り組んだ。 被災地では家屋の片付け、入浴支援、中小事業者の経営再建など多様なニーズがあり、復旧に長期を要する状況が続いている。浜松から継続支援できる体制を整えようと、市内の災害ボランティア「はままつnanet」などが有志を募集した。 参加者はそれぞれ大型免許や重機の操縦技術、ヘルパー資格といった特技を申告し、ボランティアの名簿作成に協力した。初対面の仲
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岸田政権の行方を展望 21世紀倶楽部 久江氏(共同通信)講演 浜松で例会
静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部の2月例会セミナーが28日、浜松市中央区のプレスタワーで開かれ、共同通信社の久江雅彦編集委員兼論説委員が「2024年の政局展望」と題して講演した。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に対応しつつ9月の自民党総裁選を見据える岸田文雄首相の政権運営を解説し、「6月の通常国会会期末で衆院解散総選挙を打てなければ、総裁選出馬の道はない」との見方を示した。 久江さんは「岸田首相は確実に総裁選での再選を狙っている」と分析。25年に参院選や衆院議員の任期切れを控え、政権支持率が回復しなければ党内の不満の高まりは必至だとして「解散総選挙で国民の信を問うしかない。過半数を
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舞阪幼稚園24年度も休園 浜松市、園児不在で
浜松市は28日の中央区協議会西地域分科会で、2023年4月から園児不在で休園となった市立舞阪幼稚園を、24年度も休園とすると報告した。 同園は築40年以上で老朽化が進んでいる。市の説明によると、23年5月に舞阪地区自治会連合会から、同園と舞阪第1、第2保育園の統合による認定こども園化の要望書が提出された。市は要望を踏まえ、同自治連と協議の上で舞阪幼稚園の24年度の園児募集を見送った。 市幼児教育・保育課は、舞阪幼稚園の今後のあり方について同自治連などと協議を続ける方針を示した。
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「能登に拠点」協力募る 長期支援へ、3月イベント 浜松のボランティア団体
浜松市の災害ボランティアネットワーク「はままつnanet(ナネット)」は能登半島地震の長期的な被災地支援のため、石川県珠洲市と七尾市に現地活動拠点の開設を進めている。ボランティア希望者の滞在や現地との連絡調整に生かす。3月2日に支援活動に関心を持つ浜松市周辺の企業、個人を対象としたイベント「能登を応援したい!浜松市民みんなのミーティング」を開き、支援のための情報共有、相互協力の仕組みを整える。 ナネットはこれまで3回能登へ入り、現地の市役所や商工会議所、福祉施設などと支援の方法を協議してきた。現在は炊き出しのほか避難者の疲れを癒やすマッサージ、販路が途絶えた事業者のための物産品販売などに
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浜松市中央区に高齢者向け賃貸 地元建設会社など “住宅難民”受け皿に
浜松市中央区の須山建設はこのほど、グループ傘下の不動産業アライブ、介護・生活支援のバイ・スティックケアサービスと共同で、60歳以上の高齢者向け賃貸マンション「リライフ富塚」を同区富塚町に新設した。賃貸住宅の入居を断られる“住宅難民”の高齢者が増えているため、受け皿として整備した。 同社担当者によると、自宅が老朽化しているが修繕の余裕がなく、賃貸住宅への転居を希望しても孤独死などへの懸念から入居を断られる―といった高齢者の相談が増えているという。 26部屋あり、手すりや靴の着脱時に座れる収納式の椅子など、高齢者の生活に配慮した設備を多数配した。消費電力から異変を察知
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はまゆう大橋 料金変更など 浜松市議会開会 34議案を上程
浜松市議会2月定例会は16日開会し、会期を3月22日までの36日間と決めた後、2023年度一般会計補正予算案やはまゆう大橋料金規定変更案、第三都田地区工場用地の地盤不良に関する和解案など34議案を上程した。 一般会計の補正は37億1400万円の追加。はまゆう大橋は浜名湖花博2024開催に合わせ、県と連携して無料期間を設定する。第三都田地区は企業に売却済みの区画で地盤不良が判明し、補償金2100万円を負担する。このうち低所得者世帯向け給付金に関わる議案など2件を可決したほか、能登半島地震被災地支援に関する補正予算の専決処分を承認した。 会期中、2024年度当初予算案などを審議する予定。27日に
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浜松市予算案 新興企業支援を加速 ベンチャーデット枠新設 全国初
浜松市は2024年度、市認定金融機関のスタートアップ(新興企業)向け融資「ベンチャーデット」から企業が資金調達した場合、同額を交付する「ファンドサポート事業」を始める。民間金融機関の資金供給と協調して事業資金を交付するのは全国自治体で初めて。 市は19年度から認定ベンチャーキャピタル(VC)の出資に協調してスタートアップに資金を交付し、投資効果倍増を図るサポート事業を続けている。新年度当初予算案はVC向けの既存枠を含めた事業費2億8400万円を計上した。 ベンチャーデットは新株予約権を金融機関に付与することで、担保となる資産がない企業でも低金利融資を受けられる商品。VC投資と比べて出資者
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人口増へ若者支援に力 婚活や一時預かり事業 浜松市24年度予算案
浜松市は9日発表した2024年度当初予算案で結婚、子育て、教育関連の新規施策と拡充施策を多数盛り込んだ。持続可能な地域づくりのため、人口減少に歯止めをかけるのが狙い。 17年から21年にかけて市の出生数は6433人から5355人に、婚姻数も3872件から3186件に減少した。安心して結婚、子育てできる環境を整え、若者に発信していく。 結婚支援事業(600万円)は婚活イベントを開催し、サポーターが伴走型で支援する。出産を控えたカップル向けパパママレッスン(300万円)は人気が高く、定員を拡大する。先進医療不妊治療費支援(3800万円)は治療費を7割公費負担する。産科などへの移動に時間がか
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浜松市がスタートアップの情報交換支援 金融機関も交え新組織
浜松市はスタートアップ(新興企業)や金融機関、支援組織などが常時、相互に情報交換できるコミュニティー「はままつスタートアップ・エコシステムクラブ」を設立し、7日に中央区の起業家支援施設「FUSE」で記念イベントを開いた。新興企業、県内外の認定ベンチャーキャピタル(VC)などから約80人が参加し、交流を深めた。 従来、新興企業と市、支援組織で運営してきた「浜松ベンチャー連合」にVCや金融機関、研究機関などを加えて改組し、「ひと・もの・金・情報」が集まる場とした。SNSの会員グループを通じて、いつでも相談や情報共有が可能。リアルでの勉強会や交流会も随時開催する。 イベントではクラブのマスコッ
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避難所の物資残量、要請発送を一元管理 浜松市がシステムの実証実験 能登地震教訓に改善策検討
浜松市は5日、災害時に各避難所の物資残量や要請発送の状況を一元管理できるシステムの実証実験を中央区の旧北小体育館で行った。能登半島地震では発災直後、各避難所の状況が行政に伝わらず、物資輸送に時間を要した。宮城県のプライムバリュー社のシステム「B―order」を使い、市や関連企業の約20人がデジタル化による物資管理の改善策を検討した。 B―orderはスマホやタブレット端末で市内全体の物資の状況を確認できるシステム。備蓄物資1箱ごとにQRコードを記したシールを張り、端末で読み込んで登録する。移動させたり使い切ったりした際、誰かが端末で登録内容を更新すれば、どこに何がどれくらい残っているかリ
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記者コラム「清流」 他人ごとに聞こえる
「どこか人ごとに聞こえるんだよな」。自民党の政治資金パーティーを巡る事件で、安倍派の塩谷立座長が1月から地元浜松市で支援組織役員への報告を重ねている。非公開の会合後に参加者に話を聞くと、毎回こんな感想が漏れる。 塩谷氏の同市での記者会見を取材し、同じ印象を抱いた。自身にとって収支報告書への不記載は、知らないところで続いていた「慣習」だという。長年見過ごしていたことを反省点に挙げる一方、責任の所在を問われると、「議員それぞれに責任があるんじゃないですか」と淡々と答えた。 地元支援組織の役員らは塩谷氏が口を閉ざしていた間、不満を抱く党員たちの矢面に立ってきた。「自ら有権者の声を受け止めてほし
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警備犬 被災の高齢女性発見 空自浜松基地が捜索 石川・輪島
航空自衛隊浜松基地の警備犬ジェニファー号とハンドラー(指示役)の山口尚哉2等空曹(35)が能登半島地震で被災した石川県輪島市で、全壊家屋の中に丸2日間倒れていた高齢女性を発見した。空自の警備犬は各地の災害現場にいち早く投入されて成果を上げ、注目度が高まっている。 第1航空団基地業務群管理隊所属の山口さんはハンドラー歴14年。第1陣として部隊の同僚清水健太3等空曹(30)と1月2日から5日まで輪島市周辺に入り、ほぼ不眠不休で捜索に当たった。3日夕方、行方不明者の情報を得た住宅に近づくとジェニファー号が隣家の窓の隙間に反応。真っ暗な家の中に飛び込み、床に倒れて動けない女性を見つけた。山口さん
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浜松・天竜東栄線 新迂回路16日開通 すれ違い困難解消 昨年6月豪雨で土砂崩れ
浜松市は30日、昨年6月の豪雨に伴う土砂崩れで通行止めになっている天竜区長沢の県道天竜東栄線について、新たな迂回(うかい)路となる市道天竜新切丹波野線が2月16日午後5時に開通すると発表した。市道天竜横臼線と合わせて迂回路が2本となる。当面の間、二俣方面へは天竜新切丹波野線を、熊方面へは天竜横臼線を使うよう呼びかけ、車のすれ違いが発生しない通行環境とする。 県道天竜東栄線は天竜区の中心街と熊地区方面を結ぶ道路。現在の迂回路である天竜横臼線はすれ違いができない道幅の区間が数百メートル続き、対向車と遭遇した場合は長距離の後退が必要。新たに一方通行のようにルート設定することで、安全性の向上を図る
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浜松市、Uターン就職の情報発信強化 若者定着へ、24年度予算計上方針
浜松市は若者の市内への就労を促すため、学生向けの企業情報の提供方法を見直す。小中学生から市内企業での職業体験の機会を設け、将来の定着につなげる。人口減少抑制対策として、2024年度当初予算案に6千万円余りを計上する方針。27日までの関係者への取材で分かった。 大都市圏の学生に効果的に企業情報を伝えるため、スマホの位置情報のビッグデータを分析する。浜松に関わりがあると推測される若者に、PR動画などの情報を届ける仕組みを構築する。市内中小企業に採用活動の助言役を派遣する制度も検討する。 市が実施した若者就労の調査では、市内企業が求人にハローワークや自社ホームページを多用しているのに対し、大都
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ドローン、ロボ 産業強化後押し 浜松市が事業費予算計上
浜松市は2024年度、ドローンビジネスの産業集積に向けた取り組みを強化する。産業用ロボットをモデル的に導入する企業の支援制度も新設し、企業の新産業創出や生産性向上を後押しする。24年度当初予算案に計約3千万円の事業費を計上する。26日までの関係者への取材で分かった。 ドローン産業に関わる企業や研究機関80団体以上が集まる「ドローンサミット」に、市内企業と共同出展する。同市の天竜川流域上空は国のドローン航路先行地域に指定され、24年度から全国でも希少な実験航路となる見通し。市は全国の先進企業と接点を増やし、地元企業との協業促進、保守点検などの関連サービスを含めた産業集積につなげたい考え。
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空き家対策など課題解決へ議論 浜松市中央区の富塚コミ協が初会合
浜松市の行政区再編に伴う新たな住民自治制度で今月発足した「富塚地区コミュニティ協議会」が26日、中央区の富塚西会館で初会合を開いた。富塚地区自治会連合会の加盟6自治会長と市議の7人構成。事務局を担う市富塚協働センターの職員2人を交えて活動方針を話し合った。 活動が負担にならないよう、自治連の月例会と同時に協議会を開く。初回は今後取り組む地域課題を議論し、空き家対策のアイデアなど意見を交わした。次回は委員で課題の案を持ち寄る。井口隆夫会長は「希薄化した人間関係を再生し、互いに力を合わせる地域にするための活動をしたい」と話した。 地区コミュニティ協議会は地域課題の解決を図るため市内50地区ご
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新設の地域分科会 初会合 浜松市区再編 正副会長など決定
浜松市の行政区再編に伴い旧7区ごとに新設された区協議会地域分科会の初会合が24日、中、西、北各地域で開かれた。それぞれ正副会長や区協議会に出席する代表委員を決めた。東、南、浜北、天竜の各地域分科会も月内に会合を開く。 今月施行された新3区制で、各区に区協議会を、その下に旧7区ごとの地域分科会を置く形に改めた。地域分科会は旧7区の区協議会の機能や委員を基本的にそのまま引き継ぎ、市に対する要望や市からの諮問事項の協議などを担う。 中央区の中地域分科会は旧中区協議会の委員19人のほか、再編で中央区に編入された旧北区三方原地区から、旧北区協議会に出席していた委員5人が加わり24人体制となった。委員定
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浜松のPFAS問題 隠ケ谷川などで新たに検出
浜松市の航空自衛隊浜松基地周辺の水路や井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が国の暫定指針値を超えて検出されている問題で、市は22日、追加調査した河川7地点のうち中央区伊左地町の隠ケ谷川で指針値の6・8倍となる1リットル当たり340ナノグラムを検出したと発表した。井戸9地点でも55~500ナノグラムを検出した。 隠ケ谷川はこれまでの調査で検出された伊佐地川の支流。基地西端から700メートル近く離れている。今回の調査は昨年11月から今月にかけて行い、ほかの伊佐地川中下流域や花川の6地点では指針値以下だった。 井戸は伊佐地川や同じく検出されている新川流域から徐々に調査範囲を
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スムーズ横断歩道 効果確認 浜松東署など 中央区に初設置
浜松市は本年度、中央区飯田町の通学路に市内初となる「スムーズ横断歩道」を設置した。このほど市通学路交通安全対策連絡会を構成する浜松東署の松本一勝署長、浜松河川国道事務所の名久井孝史所長、中野祐介市長らが現地で効果を確かめた。 スムーズ横断歩道は路面を盛り上げ、前後に山型の表示をつけた横断歩道。通行車両から歩行者が見えやすく、減速を促す効果がある。設置場所は飯田小の南西約200メートルの飯田稲荷神社前。この道は中央線のない生活道路だが、以前から国道1号の抜け道に使う車が多く、事故が発生したこともあった。 飯田小周辺は地元自治会の要望で面的に時速30キロの速度制限をかける「ゾーン30プラス」に指
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【自民裏金・3派閥解散】塩谷氏、浜松の地元市議らに謝罪 進退には言及せず
自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、解散を発表した安倍派(清和政策研究会)の塩谷立座長(衆院比例東海)は21日、地元の浜松市中央区で同党所属の県議、市議との会合を開き、政治資金規正法違反の罪で派閥の会計責任者が在宅起訴されるなどした経緯を説明し、謝罪した。自身の進退には言及しなかった。 関係者によると、塩谷氏は自身の還流額や政治資金収支報告書の未記載額について、派閥事務局との間で精査が完了し次第、明らかにするとした。同報告書未記載の問題は「今回の事件発覚まで知らなかった」とし、誤った処理の原因に関して具体的な説明はなかったという。 塩谷氏は同日、静岡県西部の団体の行事に参加し、
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浜松市次期基本計画 「幸福実感」に重点 検討委 初会合 市民アンケート分析
浜松市は2025年度からの次期基本計画策定に向けた検討委員会を設置し、16日に市役所で初会合を開いた。委員長の中野祐介市長と外部有識者18人で構成し、市議会の検討と並行して24年度まで議論する。 基本計画は総合計画のうち基本構想(30年間)、実施計画(1年間)の間に位置づける、10年間の中長期計画。自律性、創造性など5項目の「都市経営の考え方」と7項目の分野別計画に沿って政策体系を示す。 今回はウェルビーイングの視点を取り入れ、市民が幸福を実感できる計画とするため、市民5千人に生活満足度と施策の重要度に関するアンケートを実施し、2640人の回答を得た。市民が重要と感じる一方で現状への満
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浜松大河ドラマ館 64万314人来場 岡崎と静岡を上回る見通し
浜松市は15日、中央区の浜松城そばで14日まで営業した「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の合計来場者数が64万314人だったと発表した。8日に閉館した岡崎大河ドラマ館(愛知県岡崎市)の63万6420人を超えたほか、28日閉館予定の静岡大河ドラマ館(静岡市葵区)も上回る見通し。 浜松大河ドラマ館は23年1月22日にプレオープンし、3月1~17日の休館期間を経て同18日にグランドオープン。計341日間営業した。来場者数は17~18年に浜名区細江町に開設された「おんな城主 直虎」の大河ドラマ館78万923人に及ばなかったが、国内外から団体客が訪れ、コロナ禍で落ち込んだ観光業の回復に好材料となっ
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浜松の大河ドラマ館 14日閉館式 阿茶局役の松本若菜さん招く
浜松市中央区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は最終営業日の14日午後1時から、同館前の広場で閉館式を行う。家康側室の阿茶局役を演じた俳優松本若菜さんと制作統括の村山峻平さんを招き、ドラマの魅力を総括する。 中野祐介市長、家康プロジェクト推進協議会長の斉藤薫浜松商工会議所会頭、同館名誉館長で徳川宗家19代当主の徳川家広さんらが出席する。 同館は10日から14日まで浜松市民の入館無料キャンペーンを実施中。免許証など身分証明書を提示すれば本人を含めて4人まで入館できる。ステッカーなどの記念グッズも配布している。14日は午後6時閉館。午後5時半最終入場。
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徳川将軍家の所蔵品集約 浜松の新施設で展示へ 家康直筆書画、刀剣、茶道具…資料2万点
浜松市は14日に閉館する「浜松大河ドラマ館」(中央区元城町)の建物を活用して整備する徳川記念財団所蔵品展示収蔵施設の主な収蔵品について、10日の有識者検討委員会で明らかにした。国指定重要文化財の茶道具「唐物肩衝茶入 銘 初花」のほか、家康公直筆の書画、将軍が継承した刀剣、大奥の銀細工など、将軍家の生活が感じられる資料約2万点を収蔵すると説明した。 財団は市が整備する新施設に、徳川宗家から管理を託された資料や各地の美術館に収蔵中の品を含め、すべての所蔵品を集約する意向を示している。詳しい品目は財団が調査中で、市は3月の次回委員会で必要な機能やスペース、現建物の改修の要否を含めた基本計画案を明
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ドローン航路の先行地域化 浜松へ産業集積 好機に【西部 記者コラム 風紋】
浜松市がドローン航路の未来像を全国に先駆けて確立させるモデルになるかもしれない。経済産業省は本年度まとめるデジタルライフライン全国総合整備計画で、ドローン航路の先行地域に同市の天竜川流域と埼玉県秩父地域を選ぶ方針を公表した。誰もが安全にドローンを運航でき、ビジネスを創出しやすい環境をつくるには、適切に交通整理された航路が不可欠。行政と企業の連携でいち早く航路をつくり、全国から浜松に産業集積を図る好機にしたい。 ドローンは限定範囲での撮影、点検を中心に利用が進んでいるが、広範囲の物流、モビリティといった分野は安全運航のルールや社会インフラの未整備が進化の障壁になっている。同省は今年から先行地
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地域の絆醸成へ 3世代でぺったん 餅つき4年ぶり 浜松市安間町自治会
浜松市中央区安間町の自治会(仲野啓二会長)と凧(たこ)揚げ会(金原宏昌組長)は31日、安間町公会堂で3世代交流餅つきイベントを開いた。感染症拡大の影響で過去3年は中止され、4年ぶりの開催。100人以上が餅つきや輪投げを楽しんだ。 地域の休耕田で育てたもち米15キロを使い、力を合わせてきねでついた。女性たちがあんこ餅に仕上げ、手製のそばと一緒にみんなで味わった。 1歳児に一升餅を背負わせる伝統の祝い事もあり、餅入りの風呂敷を元気に運び歩く幼児の姿に拍手が湧いた。藤井真叶君(1)の父学さん(31)は「自分は地元で凧揚げに参加し続けてきた。この子にも元気に育ち、同じように町を盛り上げてほしい」
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浜松市 新行政区スタート 商機拡大/広い視野で/都市と交流 議論から融和へ一歩 3区 膨らむ期待
浜松市の行政区再編が1日施行され、7区に分かれていた地域が3区に集約された。かつて新区の枠組みを議論する段階では、区役所の位置や区名を巡り地域の自治会からさまざまな主張が噴出したが、2年前に区域が確定し、融和の動きも進んできた。新たなスタートへ、各区の自治会連合会長も期待を膨らませた。 浜名区はベッドタウンとして人口増加中の旧浜北区と、歴史的文化が色濃く残る旧北区の大部分で構成される。天竜浜名湖鉄道で結ばれた両区は、観光協会や商工会が商機拡大へ、いち早く交流を始めている。松下敏昭自治連会長(73)は「各地域に独特の伝統が根付き、副都心として都市機能や住環境もある。連携による成長の余地が大き
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浜松市、新3区制スタート 「中央、浜名、天竜」 持続可能な市政に
浜松市の行政区再編が1日施行され、「中央」「浜名」「天竜」の新3区制が始まった。2007年4月の政令指定都市移行から16年9カ月続いた7区制が終わり、組織のスリム化などで年間約6億5千万円の節減効果を生み出す。 中野祐介市長は施行に当たり、「より足腰が強く機動的な対応ができる行政体制を構築し、持続可能な市政運営を実現する。地域の皆さまと力を合わせ、元気なまちにするため取り組む」との談話を発表した。 23年10月1日時点の市人口は78万9822人。区別内訳は中央区(旧中、東、西、南区と北区三方原地区)60万8145人、浜名区(旧浜北区と北区の大部分)15万5996人、天竜区(区域変更なし)
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「浜北」60年余の名称に別れ 区役所外壁表示「浜名」に 浜松市、1月1日行政区再編
浜松市は29日、1月1日の行政区再編に伴って「浜名区役所」と改称する浜北区役所で、外壁サイン(表示)の交換工事を行った。職員と施工業者が高所作業車で庁舎3階部分のステンレス製サインを付け替え、16年余りにわたって親しまれた区名に別れを告げた。「浜北」の名称は浜北町、浜北市時代を経て半世紀以上続いただけに、区民からは名残を惜しむ声も聞かれた。 サインは縦横約70センチの立体文字を1字ずつ並べて取り付けている。経費節減のため、浜北区の「北」の部分だけを浜名区の「名」に交換するため、1文字だけを特注した。業者がボルトを緩めて北の字を取り外した後、表面タイルを補修して新しい下地を打ち付けながら名の
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「7区」にさようなら 行政区再編の浜松市西区役所で最後の仕事納め 16年の歩みに思い
来年1月1日に行政区再編で3区制となる浜松市は28日、現行7区制での最後の仕事納めをした。新たに「中央区」の行政センターの一つになる西区役所では、幹部職員ら35人が式に臨み、2007年の政令市移行から16年8カ月間続いた区の歴史をしのんだ。 仲井英之区長は6月の豪雨災害時に職員一丸で被災者に対応したことを挙げ、「区役所は最前線だった。新体制でも市民に寄り添ったサービスを」と呼びかけた。海と浜名湖の観光資源に恵まれた区域の特徴を振り返り、「魅力多彩で個性が輝く西区のアイデンティティーを新たな中央区に継承したい」と強調した。 区再編で西、中、東、南区と北区三方原地区が中央区に、浜北区と北区の
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有害「六価クロム」、工場敷地に残留か 浜松市が水質異常原因推測
めっき加工の遠州クロム(浜松市東区)敷地内の井戸から地下水の環境基準を超える有害物質「六価クロム」が検出された問題で、浜松市は27日、会社周辺では異常がなかったとする調査結果を公表し、敷地外への汚染水の拡散を防止する追加対策を同社と協議するなどの今後の対応を発表した。 応急策として、同社は地下水浄化のための揚水井戸と観測井を増設し、市と監視を続ける。市は周辺の井戸所有者には、飲用する場合は定期的に水質調査をするよう呼びかける。 市や会社が周辺約500メートルで実施した調査ではいずれも環境基準値を超えなかった。市は、敷地内では2011年の改正水濁法施行以前に浸透した六価クロムが残留している
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堆積物への対応迅速化 浜松市、対策チーム発足
浜松市は27日に市役所で開いた市防災会議で、土砂災害や内水氾濫の後に問題となる堆積物への対応を迅速化させるため、庁内に「土砂災害対策チーム」を新設したと報告した。危機管理課、環境部、農林水産担当、都市整備部、土木部の5部署が連携し、堆積物が問題となるケースが生じた場合に会議を開いて解決策を協議する。 災害で土砂や流木が堆積した場合、その場所を所管する部署が個別に対応しているが、民有地では行政機関が堆積物の除去を支援する法的根拠が乏しく、住民の悩みに十分な対応ができていない。6月2日の豪雨では河川流域で広範囲に土砂が堆積し、深刻な地域課題になったことから、新たなチームを置くことで各部署が所管
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浜松市長「新区移行、万全期す」 29日から閉庁期間 看板、システム一斉変更
浜松市の中野祐介市長は26日の定例記者会見で、来年1月1日施行の行政区再編に関して「円滑な移行に向けて万全を期す」と述べ、29日から来年1月3日までの閉庁期間中に庁舎の区名看板や案内表示、庁内システムを一斉に変更して新年に臨む方針を示した。 現行7区を「中央」「浜名」「天竜」の3区に再編する目的について、あらためて「足腰が強く機動的に対応できる行政の体制を築くため」と説明。住民サービスを維持しながら組織の効率化を進めていくとした。地区ごとに設置可能なコミュニティ協議会制度を活用し、地域主導で課題解決を図る動きが広がるよう期待した。 市には住民から「年賀状の住所は新区名、旧区名どちらを書く
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浜松のPFAS「基地が原因、否定できず」 市長、調査結果受け会見
浜松市の航空自衛隊浜松基地周辺の水路や井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が国の暫定指針値を超えて検出された問題で、中野祐介市長は26日の定例記者会見で、同基地がPFASの一種、PFOSを含む泡消火剤を2010年4月以降使っていないとする調査結果を示したことに対し、「基地が原因ではない、ということにはならないと思う。調査を続けて対策を講じたい」と述べた。 同基地は22日に泡消火剤の使用歴に関する調査結果を市に伝えた。10年4月以降は訓練でも点検でもPFOS含有薬剤は不使用で、20年12月以降の訓練は泡消火剤自体使っていないとした。ただ、10年以前のPFOS使用の有無は記
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静岡人インタビュー「この人」 創立20年を迎えた椎ノ木谷保全の会会長 倉田恵次さん(浜松市中区)
浜松市中区富塚町の「椎ノ木谷」の保全活動に共感し、12年前に参加を始めた。副会長6年を経て2020年に会長就任。会が今年で創設20周年を迎え、仲間と記念誌を兼ねた「浜松の里地里山自然観察図鑑」を製作し、市内全小中学校などに配った。地域で少林寺拳法の指導も続けている。同市出身。72歳。 ―椎ノ木谷の魅力は。 「勤務先を定年退職後、散歩中に足を踏み入れ、湧水の川が朝日で輝く景色に心を引かれた。自分が子どもだった昭和30年代の原風景が残る、中区ではとても貴重な場所。かつて開発の計画もあったが、住民の運動で原状を守ったと知り、自分も地域貢献になればと入会した。この地域は県内唯一の特別緑地保全地区
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バレー通じ地域活性化 ブレス浜松 新リーグ参入に向け構想 市民に参画呼びかけ
バレーボールVリーグ女子2部のブレス浜松は21日、来年新設の国内最高カテゴリー「SVリーグ」参入に向けた地域活性化プラン「バレーボールシティ構想」の発表会見を浜松市役所で行った。「息をのむような感動を地域から」をチームビジョンに掲げ、行政、企業、学校、競技団体などと連携してさまざまな価値の創出を目指すとし、幅広い市民に構想への参画を呼びかけた。 会見には石川彰吾代表理事、大林素子ゼネラルマネジャー(GM)と水上真悠子、若泉佳穂、早川京美の3選手が出席。学校や競技団体と連携した競技レベルの向上、女性アスリートにやさしい街の実現、国内初のバレーボール専門教育機関の創設などを構想に盛り込んだ。
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24年浜松まつり、5年ぶり制限なし 172町参加 組織委会合
浜松まつり組織委員会は19日、浜松市役所で役員会を開き、2024年5月のまつりの日程を例年通り3~5日の3日間、参加町を23年と同じ172町と決めた。市中心部で行う御殿屋台引き回しは85町が参加する見通し。新型コロナウイルス感染防止のため23年のまつりで禁止された会場での飲酒については、今後、国がイベント開催に新たな制限をかけない限り解除する方針を確認した。 凧(たこ)揚げ合戦は各日午前10時~午後3時。御殿屋台引き回しは各日午後6時半~午後9時。練りは4、5の両日午後5時10分~午後6時半。3日午後5時10分から吹奏楽パレードを行う。 組織委の広野篤男代表委員長は「5年ぶりに制限のない
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記者コラム「清流」 水辺のプラごみ汚染
浜松市西区の塾講師山田優子さんは15年ほど前から浜名湖周辺で水辺のごみ拾いを続けている。先月、湖上の橋の結節点である中之島を案内してもらい、ごみの多さに驚いた。 茂みをかき分けると、ポリ袋に入った食べかすやペットボトル、発泡スチロールの箱など大量の漂着ごみが出てきた。この日は約1800リットルのごみを回収したが、集めきれない。砂浜を観察すると、発泡スチロールの粒や袋の破片が無数に混在していた。「プラごみは分解前に回収しないと取り返しがつかなくなる」。山田さんの言葉に、普段見過ごしていたごみの環境汚染を実感させられた。 今月も漁具を飲み込んで命を落とした野鳥が湖畔で見つかった。既に生物への
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浜松のサツマイモ生産者悲嘆 害虫根絶不完全、24年も栽培できず
浜松市の畑で昨年、サツマイモに被害を及ぼす国指定重要病害虫アリモドキゾウムシが見つかり、防除のために生産者が栽培を自粛している問題で、農林水産省の専門家会議は今年11月末に開いた検討会で、害虫の根絶が不完全だとして、さらに1年程度の防除継続が必要と判断した。対象の西区と南区にまたがる沿岸域は市内のサツマイモの中心的産地。今年に続き来年も栽培ができなくなる生産者のショックは大きく、離農拡大の引き金にならないか懸念が広がっている。 離農拡大引き金を懸念 アリモドキゾウムシはイモの食味を著しく落とす害虫。サツマイモを含むヒルガオ科植物を寄主にして、生産者も気づかないうちに短期間に繁殖する。昨年
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和地地区「新コミュニティ協議会1号に」 成功モデルへ 設置手続き【浜松市 行政区再編】
浜松市が来年1月1日の行政区再編に合わせて導入する地区コミュニティ協議会(コミ協)制度の認定第1号を目指し、西区和地地区の住民組織が設置手続きを進めている。住民の自主的な課題解決力の向上を狙う新制度だが、自治会との二重負担を懸念して導入をためらう地区が多い。和地地区の住民は「成功モデルを示す」と意気込む。 コミ協は市内50地区ごとに設置可能な自治組織で、自治会と違って自主財源を基にした柔軟な事業展開ができる。地区協働センターに詰める市のコミュニティ担当職員が事務局機能を担い、市から年間5万円以内の事務経費が交付される。市の認定団体として支援を得られる半面、会議の定期開催など決まり事もあり、
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鈴木さん(浜松出身飛龍高)角界入り報告 「相撲を盛り上げたい」
浜松市出身で大相撲伊勢ケ浜部屋に今月入門する飛龍高3年鈴木塁智[るいち]さんと市内の指導者らが13日、市役所で中野祐介市長に角界入りを報告した。 鈴木さんは西区の篠原小、篠原中出身。小学3年で浜松青年会議所主催のわんぱく相撲浜松場所に出場したのを機に競技を始め、市内の天方産業が開いていた相撲クラブに中学まで通った。わんぱく相撲は5年生で全国大会に出場した。 クラブは過去にも相撲部屋の入門者を輩出したが、関取まで番付を上げた人はいない。鈴木さんは「浜松は出世の街。自分も出世して浜松、静岡の相撲を盛り上げられるよう頑張りたい」と抱負を語った。 クラブで指導していた市相撲連盟理事の瀬戸利康さんは「
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浜松市、集団接種を12月で終了 新型コロナワクチン
浜松市は8日、新型コロナワクチンの集団接種を12月で終了すると発表した。国が同ワクチンの全額公費負担を来年3月末で終了し、残る期間も個別接種主体で実施する方針を示したため。来年度以降は年1回の定期接種となる見通しで、市は持病のある人などへの補助制度について国の動向を踏まえて検討する。 現在開設している中区の口腔(こうくう)保健医療センター、東区の総合産業展示館、浜北区のはまきたプラザホテルはいずれも、23日を最後に集団接種会場を閉じる。口腔保健医療センターのモデルナ社「XBB・1・5」対応ワクチンは16日まで。 市によると、集団接種の利用は11月以降やや鈍り、予約率が半分程度の日が目立つ
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⚾ハヤテ223 浜松で公式戦 球団社長ら 市に開催意向伝える
来季からプロ野球2軍ウエスタン・リーグ参入が決まったハヤテ223(ふじさん)の杉原行洋社長、池田省吾球団社長、榎本滉一朗ベースボールオペレーションマネジャーが6日、浜松市役所に中野祐介市長を訪問し、市営浜松球場(中区)での公式戦開催の意向を伝えて協力を要請した。 チームは本拠地の清水庵原球場(静岡市清水区)のほか草薙球場(同市駿河区)、愛鷹球場(沼津市)、浜松球場での公式戦開催を目指して調整しているという。池田球団社長は近日発表する所属選手に浜松ゆかりの選手が含まれること、ユニホームの製造を浜松市南区のレワード社に依頼していることも説明し、「浜松は野球に熱い街。県民球団として、ぜひ西部も盛
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「道の駅」候補地、年度内選定 浜松市議会一般質問 野球場整備地の周辺
浜松市議会11月定例会は4日、山崎とし子(公明党)、石津陽子(市民クラブ)、鈴木恵(市政向上委員会)、花井和夫(自民党浜松)、柳川樹一郎(同)の5氏が一般質問を行った。中野祐介市長は遠州灘海浜公園篠原地区(西区)の県営野球場整備に合わせて検討している「道の駅」新設構想について、本年度中に候補地を選定し、周辺活性化案を作成する考えを示した。柳川氏に答えた。 市は本年度、道の駅設置に向けた基礎的な調査を実施中。周辺一帯の交通環境や土地利用の現状、地質などを確認し、課題を整理している。 中野市長は、今後さらに他地域の道の駅にヒアリングをしたり、JR高塚駅までのアクセス道活性化に必要な規制緩和
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日本語指導拠点校 増設へ 外国人生徒数回復 浜松市議会 一般質問
浜松市議会11月定例会は1日、井田博康(自民党浜松)、鈴木裕之(同)、辻村公子(同)、小黒啓子(共産党市議団)の4氏が一般質問を行った。奥家章夫学校教育部長は海外から市内に編入する生徒の増加に対応するため、現在1カ所の日本語指導拠点校を増設する考えを示した。辻村氏への答弁。 日本語指導拠点校は日本語が苦手な外国人生徒が中学校に通う前に、10週間集中的に日本語を学ぶ場。同じレベルの生徒で集まって活発に発話を練習できるため人気が高い。2022年度に南区に江南教室を開設し、初年度は30人が利用したが、立地の問題で通学を断念した生徒もいた。 海外から市内に編入する生徒や児童の数は新型コロナの収束に伴
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ピシーナ静岡 水球全国準V 浜松・磐田拠点 浜松市教育長に報告
浜松、磐田市を拠点とする水球チーム「ピシーナ静岡」が8月に京都府で開かれた全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季水泳競技大会の男子15歳以下「B区分」で準優勝し、このほど浜松市内の選手12人が中区の市教育委員会で宮崎正教育長に報告した。 ピシーナ静岡は予選を3戦全勝で突破し、決勝トーナメントも2連勝。大垣市水球クラブ(岐阜県)との決勝は7対13で敗れ、惜しくも優勝は逃した。浅井一真主将(蜆塚中3年)は「決勝はミスからのカウンターで失点した。練習通りのプレーができれば良かった。来春(のジュニア五輪)は優勝したい」と悔しさをにじませた。 チームは県西部の生徒たちで構成され、週4回の練習を重ねて
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「どうする家康」浜松の大河ドラマ館、来館50万人達成 目標より2カ月早く
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の来館者が25日、50万人に達し、市が記念式典を開いた。50万人目の来館者となった千葉県市川市の小学6年松立幸大君(12)と家族3人が中野祐介市長とくす玉を割り、記念品の地場農産物を受け取った。 松立君は歴史が好きで、全国の城を家族と巡っている。この週末は愛知県の岡崎城や吉田城も訪れたという。「ドラマで浜松城に興味を持った。浜松は城が大きくて目立っている印象。びっくりしたけれど、うれしい」と感想を話した。 年間来館者50万人を目標に掲げて1月22日にプレオープンし、約2カ月早いペースで達成した。頻繁な展示品の更新やイベントの開催といった工夫
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浜松・河輪小150周年祝う 天竜川風景や行事 全校参加し壁画に
浜松市南区の河輪小は25日、創立150周年を祝う式典を開いた。 全校児童213人と保護者、地域住民が節目を祝った。 太田賀子校長は「地域に愛され、児童が何事にも前向きに取り組む学校であり続けてきた。これからも日々を積み重ね、学校の歴史と自分の未来をつくっていきましょう」と呼びかけた。卒業生の音楽愛好家天野三枝子さんを迎えて校歌を合唱し、学年ごとに学習発表をした。 記念事業として、プールの外壁に幅約40メートルの壁画を制作した。恒例の林間学校の様子や天竜川の風景を題材に全校児童が原画を寄せ合い、地域住民の協力を得てペンキで塗装した。 同校は1873(明治6)年に芋瀬学校として開校し、1
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遠州灘で親ウナギ放流 資源回復目指し水産業者ら
浜名湖周辺のウナギ生産者や仲買人、料理店などでつくる「浜名湖発親うなぎ放流連絡会」は21日、湖内で採捕した天然のニホンウナギ321匹(124・5キロ)を遠州灘に放流した。産卵場所とされるマリアナ海溝への遊泳を促して資源回復につなげる。年内に、さらに2回放流する予定。 湖内の定置網にかかったウナギの一部を連絡会が買い取り、親ウナギにする取り組み。クラウドファンディングで資金を募り、本年度は25人から73万円が寄せられた。放流したのはいずれも「銀化ウナギ」と呼ばれ、体が繁殖準備に入った個体。成育は例年並みで、大きいウナギは体長約70センチ、重さ1キロに及んだ。 会員らは浜松市西区の舞阪漁港か
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浜松市のPFAS問題 19地点で新たに指針値超過
浜松市の航空自衛隊浜松基地周辺の水路や井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を超えて検出された問題で市は20日、西区と中区の井戸44地点で追加の水質調査をした結果、19地点で国の暫定指針値を超える同510~51ナノグラムを検出したと発表した。浜松基地から1・5キロ近く離れた場所でも高い濃度が検出されたため、市はPFASを使用した事業所が近くにないかを調べる。 5月に同基地周辺の井戸15地点を調べた後、範囲をおおよそ500メートルずつ広げて調査を重ね、今回が3回目。これで指針値を超えたのは井戸100地点のうち33
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プラごみ清掃15年 浜松の山田さん ポイ捨てに危機感、仲間の輪広げ
浜松市西区雄踏町の塾講師山田優子さん(66)が区内で15年以上、仲間を作りながら清掃活動を続けているとして、区が近く表彰する。水辺のプラスチックごみを中心に週2回、毎回45リットル袋で2袋分以上を回収している。後を絶たないポイ捨てに、山田さんは「海も湖もごみだらけになってしまう」と訴える。 山田さんは日本の漂流プラごみが太平洋で野鳥の生態に悪影響を与えているとの報道に触れ、水辺のごみ拾いを始めた。ごみの量は想像以上で、特に浜名湖の中之島や浜名バイパスなど幹線道路の近くはポイ捨てと上流からの漂流ごみが堆積し、何度拾ってもきりがない状況。心が折れかける中、ごみ拾いの実績報告ができるSNSアプリ
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浜松市と5事業者 「ソーラーウィーク大賞」特別賞 発電能力日本一「地域貢献模範」
一般社団法人太陽光発電協会(東京都)が本年度始めた「ソーラーウィーク大賞」で、浜松市と5事業者の取り組み「官民連携による太陽光発電導入日本一」が特別賞に輝いた。同市は太陽光発電設備の発電能力を示す「導入量」が2015年から日本一を継続中。地域を挙げて発電量増加を進めた点が評価された。 地域に貢献する模範的な太陽光発電普及の取り組みを顕彰する表彰。地域の関与度、事業の持続可能性など5項目で学識経験者が審査した。特別賞は大賞、優秀賞に次ぐ賞で県内団体では最上位。同市は浜松新電力、シーエナジー、シーテック、須山建設、中村建設と共同でエントリーした。このほど東京で開かれた式典で、市カーボンニュート
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三遠南信道の青崩峠貫通石がお守りに 難工事成功記念、15日から天竜区で配布
国土交通省浜松河川国道事務所(名久井孝史所長)と飯田国道事務所(大口鉄雄所長)は、浜松市と長野県飯田市の市境付近で建設している三遠南信自動車道青崩峠トンネル(仮称)の貫通石を使って1000個のお守りを製作した。浜松市を通じて希望者に配る。 5月26日に貫通した青崩峠トンネルは、土かぶり610メートルの強い圧力と中央構造線に近い硬軟混合の地質が相まって、国内史上屈指の難工事とされた。トンネル貫通時に現場で採取された石は古くから難関突破や安産の御利益があると信じられていて、両事務所は無事故での貫通を記念してお守りの製作を企画した。 かつて海底の隆起で形成された青崩峠は緑泥石を含んでいて、石も
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医療体制充実と生活基盤維持に重点 浜松市11月補正予算案 25億円超の増額
浜松市は10日、一般会計に24億8800万円を追加する11月補正予算案を発表した。年末年始の発熱外来対応や中山間地域の巡回診療支援、三遠南信自動車道の整備など、市民の健康と生活基盤を守る取り組みに重点配分する。市人事委員会の勧告を受けて増額する職員給与の経費も盛り込んだ。17日開会の市議会11月定例会に提出する。 特別、企業会計を含めて25億3600万円の増額となる。ほかに来年度の事業発注の準備などで169億300万円の債務負担行為を設定する。 医療体制の充実に1億9100万円を投じる。年末に新型コロナウイルスやインフルエンザの流行が予想されるため、12月30日から来年1月3日まで、発熱
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「不要な文房具を回収分配」 高校生が起業プラン紹介 浜松市長訪問 実現へ意欲
静岡大主催の高校生向け起業家精神養成プログラム「しずはまスタートアップキャンプ」で浜松市長賞を受賞したチームの4人がこのほど、中野祐介市長に市役所で受賞報告した。 静岡学園高2年柴山葵さん、聖隷クリストファー高3年佐々木柚羽さん、磐田南高1年西尾歩乃佳さん、浜松開誠館高2年町田奈菜子さんのチームで、自宅にたまる不要な文房具の回収分配ビジネスを考案した。公共施設に回収箱を置き、集まった文房具を放課後児童クラブや学校、イベントで活用する試みで、学生や放課後児童クラブなどへのニーズ調査を重ねてプランを練り上げた。 4人は「余っても捨てられず悩む人と、必要とする人を結んで有効活用につなげたい」と説明
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幸福度1位 パネルでPR 浜松市西区の若手職員チーム
住宅メーカー大東建託の「いい部屋ネット街の幸福度ランキング2023」静岡県版が1日発表され、浜松市西区が22年に続いて県内1位に輝いた。同区役所の若手職員でつくるサービス向上プロジェクトチームが、幸福度1位を祝う手製のPRパネルと三角柱スタンドをお披露目した。 県内市区町別のランキングは2021年に始まり、ネットアンケートで居住者に幸福度を10段階で質問している。23年は県内で2万1101人が回答。西区は100点満点中68・5点だった。同市では4位の浜北区、5位の東区、7位の北区も上位だった。 西区役所は住環境をアピールする機会にしようと、チームの8人が1位の要因を分析した。「舘山寺温泉や弁
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自動車道完成へ連携強化 浜松市長「命の道 議論を」 三遠南信サミット分科会
「第31回三遠南信サミットin遠州」は30日、浜松市中区で全体会に先立って三つの分科会を開いた。道路整備、人口減少対策、魅力創造の各テーマで加盟市町村の首長、議会議長、経済団体代表らが討論した。=関連記事5面へ 道路整備の分科会は浜松市の中野祐介市長、戸田誠市議会議長、斉藤薫浜松商工会議所会頭を含む12人が出席し、三遠南信自動車道がもたらす効果や期待を話し合った。沿線各自治体の出席者から、少子高齢化や豪雨による道路損傷、医療体制の手薄さ、農林水産物の高い輸送費、伝統芸能の担い手減少といった共通する地域課題が挙がり、同自動車道の完成に向けて自治体間の連携強化を求める意見が相次いだ。 中野
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浜松大河ドラマ館、展示内容更新 井伊直政の風格、衣装で表現
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は27日、展示内容を更新した。遠江出身で四天王に出世した井伊直政の甲冑(かっちゅう)、家康と敵対する茶々の着物や鉄砲など、ドラマ終盤に向かうストーリーの解説資料と撮影道具を公開した。 衣装は5点を更新した。板垣李光人さん演じる直政のコーナーは、初登場時の踊り子装束に加えて新たに初期の甲冑と成長後の平服を並べた。数々の戦功を収めて風格を増していく様子を衣装でどう表現しているか、パネルで解説している。甲冑は11月3日から直政の象徴「井伊の赤備え」に入れ替える。 茶々の生涯を深掘りした展示品も充実させた。秀吉の側室となって家康と再会する場面の着物
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「出張市長室」市民と対話 中野氏就任後初 天竜区皮切りに 豪雨や人口減協議 浜松市
浜松市の中野祐介市長が市内各地で市政報告と住民対話に取り組む「出張市長室」が25日始まった。初回は天竜区の天竜、龍山、春野各地区の自治会連合会役員と順に意見交換した後、天竜壬生ホールで市民向けに講演した。 5月の中野市長就任後、初めての市政報告会。前任の鈴木康友氏も毎年秋に講演型の報告会を開いていたが、中野市長はより対話と現場の把握を重視し、1カ所ごとに約半日間の視察と意見交換会を追加した。講演のみの2カ所を含め、年末まで10カ所で開催する。 天竜区の各自治連役員からは、6月2日の豪雨による土砂災害の被害や人口減少の実情などについて報告があり、中野市長は市の施策を説明しながら課題解決の
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浜松・春野中生 地元のお茶アピール 市内中心部で呈茶サービス
浜松市天竜区の春野中1年生16人がこのほど、市中心部のギャラリーモール・ソラモで春野茶をPRする呈茶サービスに取り組んだ。急須で煎茶を入れて買い物客に振る舞った。 春野町では小学生が町内で、中学生が市全域で、それぞれ地元の魅力を発信する活動を続けている。今年の中学1年生は名所や特産品をまとめたチラシを作製し、春野茶振興協議会(山本杉和会長)の協力を得て1学期から茶業の学習を重ねてきた。 霧深い畑で栽培される春野茶は甘さと香り、強い後味が特徴。生徒たちは試飲に集まった買い物客に春野茶の飲み方や茶に合う地元の銘菓を説明し、町への来訪を呼びかけた。学級委員の中村信斗さんは「春野は少子高齢化が大
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果皮果汁たっぷりクラフトビール “グレープフルーツ産地”浜松から 11月中旬販売
浜松市産グレープフルーツのPRに努めるグループ「どいーにはままつ」(石川大輔代表)が、果皮と果汁を使ったクラフトビール「グレープフルーツヴァイツェン」を製造している。昨年初めて生産し、大好評を得た。今年は果皮と果汁を副原料使用比率の上限近くまで増量し、さらに香り豊かに仕上げる。11月中旬に販売を始める。 浜松アクトビールコーポレーション(中区)でこのほど、醸造責任者杉本大樹さんと900リットルの仕込み作業をした。200キロ超の果皮から白い綿を取り除き、フルーティーなヴァイツェンのタンクに加えた。甘く爽やかな香りがたちこめ、杉本さんも「きれいに香りが出ている」と自信をみせた。 日照に恵ま
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静岡人インタビュー「この人」 浜松市スタートアップ推進担当部長に就任した 川路勝也さん(浜松市中区)
2007年に経済産業省に入省。中小企業支援や東京電力福島第1原発事故の被災者支援などを担当し、同省大臣官房秘書課を経て7月から現職。2代目部長として市のスタートアップ(新興企業)支援施策を統括する。地方自治体勤務は初めて。群馬県出身。39歳。 ―市の振興策の現状は。 「産学官金の機関が一体で取り組み、全国的にも『熱量が高い』と評価されている。特に認定ベンチャーキャピタル(VC)と協調して有望な企業に交付金を出すファンドサポート制度は支援効果も注目度も高い。首都圏から有望な企業の拠点を誘致し、浜松発の企業も資金調達額を伸ばす成果が出ている」 ―現在重点を置く施策は。 「市の目標は既存の
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演劇「流れる雲よ」浜松で公演 特攻隊の葛藤、願い表現
特攻隊をテーマにした演劇「流れる雲よ」がこのほど、浜松市中区の市地域情報センターで上演された。東京の劇団アトリエッジが劇作家草部文子さん(静岡高出身)のラジオドラマ「飛行機雲」をリメークし、20年以上のロングランを続けている作品。県内有志でつくる実行委員会が昨年の静岡市公演に続いて開催した。115人が鑑賞した。 静岡県内有志企画 「子どもへ伝えたい」 数日後に日本が敗戦すると知りながら出撃に備える特攻隊員と、その幼なじみの葛藤や願いを描いた物語。公演ごとにその時々の世界情勢を盛り込んでいて、今回はロシアのウクライナ侵攻などに触れた。 海外でも高評価を受ける本作品を広めようと、実行委がボ
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浜松、湖西両市長が上空視察 道路、河川整備状況を確認
浜松市の中野祐介市長と湖西市の影山剛士市長は6日、国土交通省中部地方整備局のヘリで両市内の道路、河川の整備状況を視察した。両市長とも市内の上空視察は初めて。 浜松市南区の天竜川河川敷を発着点に、道路は浜松市北区から長野県飯田市を結ぶ三遠南信自動車道、同区から愛知県三河港に至る浜松湖西豊橋道路、河川は天竜川中下流域と再編事業中の佐久間ダムなどの現場を確認した。 視察後、中野市長は三遠南信道について「付近の現道が崩れている。トンネルと橋が続く難工事だが早期完成を願う」と話した。影山市長は浜松湖西豊橋道路の予定ルートに触れ、「山間部から海に抜ける道ができれば防災や物流、観光など多様な観点で効果が見
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浜松城ピンク色 乳がん検診啓発
浜松市の医師らでつくるNPO法人「いかまい検診浜松」(吉田雅行理事長)はこのほど、10月の乳がん月間に合わせて中区の浜松城天守閣を乳がん啓発のシンボルカラー、ピンクにライトアップする啓発イベントを行った。夜の浜松城を鮮やかな照明で照らし、がんの予防を呼びかけた。 10月中は市内の複数の医療機関が日曜婦人科検診を行い、同法人もチラシを配って啓発を強化する。2センチ以下でリンパ節への転移がない早期の乳がんは95%以上が根治できるとされ、同法人は日常的に自己触診し異常を感じたらすぐ医師に相談する「ブレスト・アウェアネス」を生活習慣にするよう推奨している。 市は40歳以上の女性を対象に2年ごとの
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浜松市水道料金 2割値上げ有力 財政見通し厳しく
浜松市は3日の上下水道事業経営アドバイザー会議で、事業の収支悪化に伴う水道料金の見直しについて現行の料金水準を19・9%引き上げる案を有力案として提示した。同会議で有識者らの意見を聞きながら、来年2月をめどに新しい料金表案をまとめる。実際の料金改定の時期は未定。 現在、一般的な家庭で20立方メートルの水を使用した場合の月額料金は2156円。今回の案を採用すれば400円余りの値上げになる。現在の同市の家庭向け料金水準は県西部8市町で最安で、値上げ後で平均に近づく。改定は低所得者層の軽減措置や従量料金の逓増度も併せて検討していく。 この日の会議で、市は値上げをしない場合、急な施設補修などに備
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養護施設の児童ら対象 習い事の支援検討 浜松市議会
吉積慶太こども家庭部長は、児童養護施設や里親のもとで暮らす子どもに対して、習い事や進学時の運転免許取得費用を公費で一部負担する支援策を検討する考えを示した。小泉氏に答えた。 児童養護施設や里親といった社会的養護下にいる子どもは市内に約200人。生活費は国の制度で公費負担されているが、習い事などの支援制度はない。免許取得の費用は、高校卒業時に就職する場合は市が助成している半面、進学する場合の助成制度はない。 吉積部長は「全国の小学生の7割が塾や習い事に通っている。学びや育ちが平等に保障され自立に必要な力が身につくよう、支援する必要がある」と述べた。 免許取得の支援拡充も「自己負担で取得す
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浜松市議会代表質問 基本計画に「市民幸福度」 意識調査で施策検討
浜松市議会9月定例会は28日、代表質問を行い、加茂俊武(自民党浜松)、鈴木真人(市民クラブ)、松下正行(公明党)、遠山将吾(創造浜松)の4氏が登壇した。中野祐介市長は次期基本計画(2025~34年度分)に市民幸福度向上の視点を取り入れるため、近く幸福度を問う市民意識調査を実施する考えを示した。加茂氏に答えた。 市民3千人以上に調査用紙を配り、政策分野別の「実感」と「特に重要と思うもの」を問う。市の考え方と市民の期待にギャップがないか、などを本年度中に分析し、基本計画の重要施策を検討する。 これまでの基本計画は、市が目指すべき方向性と主要施策を掲載し、事業の達成度などで評価してきた。一方、近年
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記者コラム「清流」 道路に潜む危険性
8月の浜松市議会の委員会で、昨秋からの半年間に道路瑕疵(かし)が原因で通行車両が損傷し、市が和解金を支払った事故が10件あったと報告された。同様の事故は毎年報告されているが、今回は特に多く、広大な市域で市が道路を管理する難しさを感じる。 内訳は道路の穴でパンクするなどした路面や側溝の問題が7件、道路脇斜面からの落石が3件。このうち落石は同じ箇所で1カ月に2回起きていて、仮に1件目の被害者がすぐに市へ報告していれば、次の事故が起きる前に市が対策を講じられた可能性があった。 市はスマホで市民が道路の危険箇所を報告できるアプリ「いっちゃお!」を運用している。舗装面や斜面は年々老朽化が進み、事故
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浜松市のPFAS問題 新たに地下水10地点で指針値超え
浜松市の井戸水や水路から、発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が国の暫定指針値を超えて検出されている問題で、中野祐介市長は25日の市長定例記者会見で、市内41地点の井戸水を追加調査した結果、新たに10地点で暫定指針値を超過したと明らかにした。地下水に広く浸透している状況が浮き彫りになった。 過去の調査で検出された航空自衛隊浜松基地や西区の伊佐地川、新川周辺の住民を対象に、井戸水の水質検査の希望を募り、8月以降に調査した。国の暫定指針値1リットル当たり50ナノグラムに対して、10地点が170ナノグラム~58ナノグラムと超過していた。市は、暫定指針値を超えた井戸の所有者に
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浜松市、沿道の崩落対策強化 災害復旧予算負担重く 台風15号
昨年の台風15号による豪雨から23日で1年。浜松市天竜区では今も道路9カ所で通行規制が続く。今年6月の豪雨と合わせると、現時点の通行規制は50カ所以上、災害復旧費の予算額は約160億円と前例のない規模。近年勢いを増す雨が山間部で無数の土砂崩落を起こしていて、市は財政負担抑制のためにも沿道の崩落対策を強化している。 台風15号は市街地で広範囲の浸水被害を起こしたほか、春野と天竜の観測点でそれぞれ過去最高の1日降水量284ミリと264ミリを記録し、天竜区を中心に土砂崩落が多発。道路47カ所が一時通行規制された。流失した二俣川の嘯月(しょうげつ)橋は、橋桁のない人道橋として再建計画で、着工はこれ
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「避難計画」住民作成へ学習会 浜松市西区が記入用紙製作 自主防災隊役員対象
浜松市西区は自宅の災害リスクと災害別の避難行動を日頃から考えてもらうため、「わたしの避難計画」記入用紙を製作した。区内8地区の自主防災隊役員を対象に10月までに4回、常葉大の阿部郁男副学長を迎えて計画作成の学習会を行う。このほど区役所で初回を開いた。 西区は沿岸の津波浸水想定区域、河川が入り組む水害頻発地域、山間部の土砂災害警戒区域といった異なるリスクを抱える地区で構成されている。地域差の大きさゆえ、市から住民への避難情報の伝え方が難しく、建物の倒壊が相次いだ6月の豪雨時も緊急避難場所の利用はゼロだった。 計画用紙は河川氾濫、土砂災害、台風といった災害別にリスクの有無を整理し、取るべき行
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拳法世界大会へ 目指せ上位 浜松で代表選手が結団式
チュニジアで30日に開かれる世界拳法会連盟の「世界拳法選手権大会」に向けて、日本代表選手結団式がこのほど浜松市南区の可美公園総合センターで開かれた。同市を中心に全国の道場から選手21人が出場予定で、上位入賞を目指して気勢を上げた。 乱取りの個人戦、国別団体戦、護身術、形の4競技が行われ、団体戦は静岡、愛知、沖縄の3チームが参加する。代表は各種大会の結果を参考に選抜され、浜松市内の道場所属選手が大半を占める。結団式では選抜選手選考委員会の花井和夫会長が選手団の山本敏雅団長に任命書を手渡した。 世界選手権は過去3年、感染症拡大のためオンラインなどの開催形式が続き、会場に集まっての対戦は4年ぶ
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浜松のドローン航路 新東名の自動運転 デジタル先行地域指定へ 経産省
経済産業省は15日のデジタルライフライン全国総合整備実現会議で、デジタル技術の社会実装に向けた総合整備計画の中間案を示し、浜松市の天竜川水系をドローン航路の先行地域に、新東名高速道の駿河湾沼津―浜松両サービスエリア(SA)間を自動運転車用レーンの先行地域に、それぞれ盛り込んだ。地元自治体や管理者と連携し、全国のモデルとなる実装のあり方を探る。総合整備計画は本年度策定する。 ドローン航路は埼玉県秩父エリアと合わせて2カ所の指定。浜松エリアは物流や災害救助などの課題を探る。人家がなく一定の広さがある河川域で飛行ルートを設定し、緊急着陸ポイントや気象測定機器などを整備して実証実験を重ねる。 浜
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企業の脱炭素後押し 浜松市 官民協議会が発進
浜松市は12日、官民組織「カーボンニュートラル推進協議会」のキックオフフォーラムを中区のホテルで開き、今後の活動内容を説明した。各企業が求められる脱炭素を地域で後押しするため、交流機会の創出、実証プロジェクト、ワーキンググループ活動、セミナー開催に取り組むとした。 同協議会は2015年に発足し194事業所が加盟する市スマートシティ推進協議会を再編して組織し、より活動を具体化させる。改めて会員企業を募り、近くアンケートを取って課題の分析と対策を検討する。 フォーラムは約150人が参加。東京工業大名誉教授柏木孝夫さん、前環境事務次官の中井徳太郎さん、スズキ操業管理部長の松本利昭さんが中野祐介
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バレーボール盛り上げ 地域でアタック! ブレス浜松、市と連携協定
浜松市とバレーボールVリーグ女子2部のブレス浜松はこのほど、包括連携協定を締結した。市役所で中野祐介市長と森島康之、石川彰吾両代表理事が協定書を交わした。 来年新設される国内リーグ最高カテゴリー「SVリーグ」の参入条件に地元自治体との連携があり、ブレスも参入を目指している。協定はスポーツ振興、産業シティプロモーション、子育て・教育・暮らし、SVクラブライセンス取得の支援-の4分野13項目。スクールの開催や学校での講話、障害者スポーツの普及などを盛り込んだ。 中野市長は「子どもたちに夢を与える活動をしてもらい、一緒に競技と地域を盛り上げたい」と話し、両代表理事は「トップリーグで活躍すること
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金原明善の功績、漫画で知って 私財なげうち天竜川の治水尽力 浜松の有志制作、没後100年で
浜松市内の市民有志でつくる金原明善編集委員会(花井和徳委員長)は4日、明善翁没後100年に合わせて制作した漫画冊子「金原明善さんと今を生きるわたしたち」約7800冊を市内の全小中学校に寄贈した。授業の教材などとして活用される。 私財をなげうって天竜川の治水に尽力し、農林業や金融、運輸業など幅広い産業を興した明善翁の生涯を、子どもにも読みやすい漫画で解説した。水害や貧困から人々を救うため、創意工夫と実行力で成果を上げていく過程が、人間性とともに描かれている。 明善翁の功績は市内の小中学校で広く学ばれているが、物語として読みやすくまとめた漫画は珍しい。蜆塚中講師の大場康弘さんら教員経験者、金
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「やらフェス」新Tシャツとポスター発表 浜松・静岡文化芸術大生が考案
浜松市の市民音楽イベント、第15回やらまいかミュージックフェスティバルの開催に向け、実行委員会が9月4日、市役所で概要とPR用のポスター、Tシャツを発表した。10月7~8日にJR浜松駅北口広場など24カ所のステージで、計292組が出演する。過去3年間、感染症のため中止や縮小をしてきたが、4年ぶりに従来のフル開催となる。 市民有志が音楽の街を発信するため続けている。今回のディレクターは静岡文化芸術大2年の渥美開登さん。若者目線で演出を手伝う。「昨年初めて参加し、街に音楽があふれる雰囲気とフィナーレの光景に感動した。多くの人に見に来てほしい」と意気込む。 ポスターは同大3年の中井綾さんの作品
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浜松市、2024年1月に組織改正 区再編で課配置など変更
浜松市は1日の市議会全員協議会で、2024年1月1日の行政区再編に伴う組織改正を説明した。現7区を中央、浜名、天竜の3区に再編するに当たり、区役所内の課や出先グループの配置を大幅に変更する。市の組織数は部・区役所・事業本部級が25から21に、課・第1種事業所級が178から158へ減少する。 部級は区役所が7から3に減る。現在の中、浜北、天竜各区役所が新3区の区役所になり、東、西、南、北の各区役所は課級の行政センターに移行する。新3区の各区役所にそれぞれ区振興、区民生活、まちづくり推進の3課を置く。4行政センターは課がなくても住民サービスは維持する。 現在7区役所ごとにある福祉、健康部門の
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浜松市の「ごみ屋敷」対策条例 「不良な生活環境」疑いの住宅4軒
浜松市は29日の市環境審議会で、7月1日に施行した「ごみ屋敷」対策条例に基づき、支援が必要と考えられる市内の住宅が現時点で4軒あると報告した。今後、立ち入り調査をして所有者と協議し、解決を目指す。 条例は住居に物が堆積して悪臭が発生したり、火災、崩落の危険があったりと生活環境が著しく損なわれている状態を「不良な生活環境」とし、所有者に解決を促すための立ち入り調査、指導勧告、改善命令、代執行など市が取り得る対応を定めた。 今年に入って市民から市に寄せられた相談は9件と増加傾向にある。市は環境政策課を中心に、外観の調査から「不良な生活環境」に該当しそうな住宅の抽出を進めてきた。その結果、物の
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野菜摂取量を定期計測 スズキと浜松市 社員の健康増進図る
浜松市のスズキはこのほど、従業員を対象に野菜摂取量を定期計測する皮膚カロテノイド測定を始めた。野菜に含まれる色素カロテノイドの皮膚内蓄積量を調べられる機器「ベジメータ」を使い、10月まで3回計測して食生活改善と健康増進につなげる。市が協力する。 ベジメータは指を差し入れて短時間で測定でき、数値とA~Eの評価を記した結果票が印刷される。南区の本社医務室に機器を持ち込み、市の管理栄養士が集まった約70人の社員に測定とカウンセリングをした。 参加した男性社員(63)はB評価にあと一歩のC評価。「毎日1品、野菜を増やせばBになると助言を受けた。目標が明確になり、頑張れそう」と話した。 人事部医務室の
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学生起業家の卵、浜松で集え! コミュニティー発足 静岡県内市町初の試み
浜松市は今月、起業を目指す市内の高校、大学、専門学校生のコミュニティー「Doer・Tribe(ドゥア・トライブ)ハママツ」を発足させた。若者の起業への挑戦心を醸成する静岡県内市町初の試み。経済成長を続ける米国や中国などでは若い起業家によるスタートアップ(新興企業)が推進力になっていて、日本は育成で後れを取ってきた。市は世界で活躍し、次世代の国内経済を支える人材の輩出を目指す。 次世代の経済担い手 輩出へ 8月初旬に中区のスタートアップ支援施設「FUSE(フューズ)」で開かれた発足イベントには、静岡大や静岡文化芸術大などの学生約20人が参加し、IT企業「チャットワーク」創業者の山本敏行さん
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「ふれあいデイ」開催100回達成 浜松・中区の野外イベント
浜松市中区のアクト通りで毎月第3日曜に開かれる野外イベント「ふれあいデイ」が20日、通算100回目を迎えた。恒例の地元バンドによるコンサートや農産物の販売、子ども縁日などが行われ、買い物客や家族連れでにぎわった。 2014年に市が地域活性化を狙って始めたイベント。後に運営主体が地域住民や浜松まちづくり公社に移り、メンバーの高齢化で一時途絶えかけたが、3年前に大学生らで構成するNPO法人わたぼうしグランドデザインが協力を申し出て、現在は住民や公社と実行委員会を構成している。学生が考案した縁日風の露店が親子連れに人気で、来場者の年齢層が広がった。 初期から出店を続ける西区のやますえ製茶は、自
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昨秋の浜松・土砂崩落盛り土規制 「適切でない対応」2件 検証会が再会見
2022年9月に発生した浜松市天竜区緑恵台の土砂崩落に関する行政対応検証会(座長・村越啓悦弁護士)は10日、最終報告書公表後2回目の記者会見を市役所で開き、盛り土の規制を所管する市天竜土木整備事務所職員の対応2件を「適切でない」と判断したと説明した。村越座長は庁内の情報の共有、蓄積の欠如を最大の問題に挙げた。 検証会は市が盛り土を把握した14年から崩落まで、住民から3回あった相談に対する対応を検証した。同事務所の職員は14年、盛り土斜面に「残土捨て場」の看板を立てていた土地所有者に土砂搬入の中止を求めた際、「土量は多いと感じられなかった」と主観で判断し、土の量や搬入業者の調査をしなかった。
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外国人の受診手助け 多言語対応病院 検索アプリ開発へ 浜松のボランティア有志
浜松市の外国人支援ボランティア有志が、多言語医療機関検索アプリの開発を目指す「ヘルプユープロジェクト」を結成し、クラウドファンディング(CF)で協力を募っている。日本語の苦手な外国人は急病の際、医療機関を探して自分の症状を説明するのが難しい。アプリで外国語対応可能な病院やクリニックの情報を紹介し、誰もが住みよい地域づくりにつなげる。 中区布橋でカレー店を営む菅沼映里さんは、作業療法士の経験と英語力を生かして、静岡大浜松キャンパスの留学生などの診療支援を続けている。留学生の多くは「日本語が話せなくても受け入れてもらえるか」「症状をわかってもらえるか」と不安を抱き、受診をためらう人もいるという
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「夏の御城印」発売 浜松城 2000枚限定
浜松市中区の浜松城公園はこのほど、夏バージョンの御城印を発売した。ホタルが舞う夜の天守閣を描いた涼しげなデザイン。天守閣の部分は透かし加工を施してある。2千枚限定で、先着順に販売している。 浜松城の御城印はこれまで春の桜、秋の紅葉と2種類の季節限定品を販売してきた。来場者から要望があり、今年初めて夏仕様を製作した。 浜松城公園の日本庭園にはかつてホタルが舞い、夏の風物詩になっていたという。天守閣か天守門で1人3枚まで購入できる。税込み1枚700円。問い合わせは浜松城<電053(453)3872>へ。
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浜松市「慎重さ欠き不十分」 昨秋、天竜区での土砂崩落 検証会最終報告
2022年9月の台風15号に伴い、浜松市天竜区緑恵台で発生した土砂崩落について、無届けの盛り土の形成を止められなかった経緯を検証する市の行政対応検証会(座長・村越啓悦弁護士)が7日、最終報告書を市ホームページで公表した。近隣住民から市に相談が寄せられていたのに、詳しく調査せず、盛り土の所管課への情報共有もしていなかったとして「慎重さを欠く不十分な対応だった」と結論づけた。 村越座長が同日、市役所で記者会見して説明した。検証の認定事実によると、盛り土の崩落前に近隣住民から3回市に相談があったが、それぞれ盛り土の担当でない職員が対応し、「崩れる危険性は低い」などと判断して詳しい調査をしなかっ
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1日所長体験 磐田の佐藤さん「水の作文」入賞で 浜松河川国道事務所
国土交通省浜松河川国道事務所は7日、本年度の全日本中学生水の作文コンクールで「水の週間実行委員会会長賞」を受賞した磐田市立磐田第一中1年佐藤迪洋さんに1日事務所長を委嘱した。 コンクールは国内外から8771点の応募があり、会長賞は総理大臣賞に次ぐ賞。佐藤さんは母から東日本大震災で断水した際の苦労体験を聞いたのを機に、行政機関の復旧策を調べたり、自ら浄水装置の製作に取り組んだりして「水道から水が出る環境は奇跡」と考えたことを記した。 佐藤さんは普段から土木工事の歴史を調べるなど河川に興味があり、1日事務所長は佐藤さんに身近な治水、利水の仕組みに触れてもらおうと同事務所が企画した。船明ダム(
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災害拠点病院の対応検証 浜松、湖西の県総合防災訓練 9月
静岡県と浜松市、湖西市が9月3日に開催する県総合防災訓練で、多数の災害傷病者に対応する災害拠点病院の運営シミュレーションが行われる。傷病者数が膨らむ人口密集地域の大規模災害では限られた医療従事者のマンパワーを有効活用するため、処置の効率化が求められる。病院と医師会、行政などが連携して、トリアージや治療の流れを確認する。 災害拠点病院の浜松赤十字病院(浜北区)は、災害派遣医療チームDMATの活動拠点本部と支援指揮所を立ち上げて、医師の必要数の算定や県調整本部との連絡、搬送調整などに当たる。地域のマンパワーを集中させるため、救護所を病院敷地内に開設し、地元医師会がトリアージを担う。軽症者は救護
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発がん性疑われる高濃度PFAS 空自浜松基地西側で検出 市が測定、指針値28倍
浜松市の航空自衛隊浜松基地の近接地で、発がん性が疑われている有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、市は2日、基地の西端敷地外側を流れる北部承水路支流(西区湖東町)で、国の暫定指針値の28倍の値を測定したと発表した。昨年から実施している市内調査の中で飛び抜けて高い濃度で、市は近隣住民に井戸水の飲用を控えるよう注意を呼びかけた。 市は同日、同基地に対して市による調査を認めるよう要請した。同基地の広報担当者は取材に「要請の内容が確認できていないため答えられない」と述べた。 調査は3回目で、5~6月に伊佐地川、新川周辺の水路8地点と地下水15地点を調べた。水路で暫定指針値(1リットル当
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浜松に「感動と笑顔届ける」 甲子園初出場の浜松開誠館 市で報告会
全国高校野球選手権記念静岡大会で優勝し、春夏通じて初の甲子園出場を決めた浜松市中区の浜松開誠館高野球部が1日、同市役所を訪れて中野祐介市長に結果報告した。選手20人と佐野心監督、学校関係者が優勝旗を披露し、夢の大舞台での活躍を誓った。 市内の高校が甲子園に出場するのは2003年春の浜名高以来、21年ぶり。中野市長は「決勝は打線が爆発し、とても勢いのある勝ち方だった。市内でも久々の甲子園なので市民一丸で応援している」とエールを送った。吉松礼翔主将(3年)は「投手力と打線のつながりを発揮して、市民の方々に感動と笑顔を届けられるよう全力でプレーしたい」と抱負を語った。 チームは2日に甲子園へ出
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U-12フットサル アグレミーナ浜松 初の全国、Vへ健闘誓う 市教委訪問
浜松市の「アグレミーナ浜松」U-12フットサルチームが6月の全日本U-12フットサル選手権県大会で優勝し、8月8~10日に東京都内で開かれる全国大会に初出場する。中区の市教委でこのほど、宮崎正教育長に結果報告した。 プロチームのアカデミーで技術を磨く、市内小学6年生9人のチーム。県大会は袋井市のエコパアリーナで行われ、地区大会を勝ち抜いた24組が対戦した。アグレミーナは予選リーグ、決勝トーナメント計5戦ですべて3点以上記録する得点力を見せ、全勝した。 全国大会はトップチーム監督の高橋優介さんが監督を務める。竹下悠久君(佐鳴台小6年)は「みんな声出しが良くできている。1試合ずつ集中して戦い
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旧跡50カ所でアイテム ポケモンGO実装 浜松市と国交省、歴史触れる機会に
浜松市と国土交通省はスマホの位置情報ゲーム「ポケモンGO」の運営会社と連携して西、北、天竜各区の名所旧跡50カ所を「ポケストップ」に追加した。同省が認定する歴史的風致維持向上計画(歴まち計画)の知名度を高めようと、全国の計画策定済みの自治体で実施している取り組み。静岡県内では三島市に続いて2例目。25日にゲーム内で実装された。 ポケストップは立ち寄るとアイテムが得られるスポット。今回の50カ所では、アイテムを回収すると特別に「歴まち」のロゴと説明文が画面に表示される。 対象になったのは表浜名湖地区(西区舞阪町、雄踏町)、奥浜名湖地区(北区細江町、引佐町)、天竜二俣地区。それぞれ宿場町とし
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怪しくあでやか 直政衣装 瀬名の懐剣、家康のはかまも 浜松大河ドラマ館 展示内容一部更新
浜松市中区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」は28日、展示内容を一部更新した。有力武将に成長した井伊直政の衣装、悲劇の自害を遂げた瀬名の懐剣など、ドラマ中盤のハイライトとなった場面に関する展示を追加した。 撮影衣装は3点を更新した。井伊直政役の板垣李光人さんが初登場時に着た踊り子の衣装は、花がさや桃色の装束があでやかさと怪しさを感じさせる。家康役の松本潤さん、瀬名役の有村架純さんが青年期の場面中に着続けたはかまは、長期の撮影で使い込まれた様子が見て取れる。ドラマでは家康の衣装が内面とリンクしていて、微妙な変遷がファンの注目を集めているという。 スクリーンでは撮影時に使われたCG映像を紹介
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浜松市議会 行政区再編特別委 コミ協設置の利点 確認
浜松市の行政区再編を協議する市議会特別委員会は20日の会合で、おおむね市内50自治会連合会(自治連)単位で設置可能にする地区コミュニティ協議会(コミ協)の運用や機能を議論した。コミ協設置の利点として、協働センターのコミュニティ担当職員が事務局を担うため、市や区協議会に上げる要望や提案の取りまとめが円滑になり、調査活動にも協働センターの予算を活用できる点があることなどを確認した。 現在、自治連や地区社協など多様な地域組織が個別に上げている要望や提案を、コミ協での合意形成を経て、地域の総意として区協議会に上げられる。コミ協の事務経費や調査・勉強会の費用などは5万円程度まで協働センターの予算で賄え
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浜松大河ドラマ館 来訪者堅調 プロジェクト推進協が幹事会
大河ドラマ「どうする家康」に合わせて地域活性化に取り組む浜松市の官民組織「家康プロジェクト推進協議会」が19日、市役所で幹事会を開き、誘客の実績や今後の各分科会の活動予定などを報告した。 浜松大河ドラマ館の入館者数は5月末時点で18万6286人。6月11日に20万人を超えた。4月4万人台、5月は5万人台で、6月以降は集計中だが堅調に推移しているという。ショップの客単価は団体ツアー客の増加に伴って徐々に伸び、5月はオープン当初より500円ほど高い2542円に達した。 来館者に限定配布する武将ステッカーは、これまで2回のキャンペーン期間で13種を発行し、24日から第3弾を始める。全種を集めるため
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浜名湖ガーデンパークへ船便計画、花博20周年、渋滞緩和
来春の浜名湖花博20周年記念事業で会場となる浜名湖ガーデンパーク(浜松市西区)周辺の渋滞緩和を図ろうと、静岡県や市などでつくる実行委員会は舟運部会を設けて湖岸3カ所と会場を結ぶ連絡船の運航を計画している。15日に部会の会員向けに試験運航を行った。 イベント期間中、JR弁天島駅付近(同市西区)、海湖館付近(湖西市)、浜名港向島物揚場付近(同)とガーデンパーク内の桟橋をそれぞれ結ぶルートを検討している。来場者は鉄道で弁天島駅から、または各寄港地そばの駐車場に車を止めて乗船し、会場に行けるようになる。 試験運航はガーデンパークの遊覧船を使い、11人が浜名港まで往復した。片道20分程度でスムーズ
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鈴鹿8耐出場 浜松3チーム意気込み マシンお披露目
浜松市は15日、オートバイの鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)に出場する浜松ゆかりの3チームの壮行会を、中区のJR浜松駅北口広場で開いた。各チームがマシンをお披露目し、大会での活躍と”バイクのふるさと浜松”の発信を誓った。 スズキの「浜松チームタイタン」、ホンダの「浜松エスカルゴ」、ヤマハ発動機の「磐田レーシングファミリー」から、ライダーとメカニックが登場して抱負を語った。スズキの武田数馬さんは「チーム一丸で表彰台を目指す」、ホンダの中島元気さんは「昨年はトラブルがあった。今回は盤石で決勝に挑みたい」とそれぞれ意気込んだ。 ヤマハ発動機は人気ゲーム「アズールレ
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総体・総文祭など480人出場 浜松市が激励会
浜松市は11日、全国高校総体、総文祭、定時制通信制体育大会などに出場する市内高校生の激励会を市役所で開いた。本年度は29校から芸術部門に231人、スポーツ部門に249人、計480人が出場する。各校の代表生徒が中野祐介市長の激励を受けた。 総文祭放送部門の赤堀有柚さん(浜松聖星高)、総体アーチェリー大会の酒井美羽さん(天竜高)がそれぞれ「良い結果を報告できるよう精いっぱい頑張る」「県代表の誇りと自覚を持ち、練習の成果を発揮したい」と抱負を述べた。総文祭美術工芸部門の松本愛衣さん(浜名高)、定時制通信制陸上大会の木之下由弥さん(鹿島学園高浜松キャンパス)が市の激励金を受領した。 (浜松総局・宮坂
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遠州織物セミオーダー盛況 若手職人ら企画 浜松市南区
遠州織物の若手繊維業者とデザイナー、アパレル企業によるプロジェクトチーム「entrance(エントランス)」がこのほど、浜松市南区卸本町の「あつみ工房」でセミオーダーの服飾販売会を開いた。シャツやパンツを140種の生地、複数のデザインパターンから選んで作れるイベントで、静岡県内外から多くの来場者が訪れた。 普段問屋やアパレルと取引する機屋が消費者に作り手のこだわりを直接伝えようと、約30人で結成したチーム。それぞれ自社で製造した綿、麻、注染など多彩な生地を並べ、来場者は色合いや手触りを確かめたり、生地の特徴を聞いたりしながら服づくりを楽しんだ。チームには首都圏での販売会開催を望む声も寄せら
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憂鬱や不安で嗅覚低下 キリンHD×ファンケル×浜松市 研究成果報告 住民調査 ストレス客観評価へ
キリンホールディングス(HD)、ファンケル、浜松市は気分やストレス状態と嗅覚機能の相関性に関する研究を行い、このほど同市中区の市地域情報センターで結果報告会を開いた。住民316人を対象に気分状態、自律神経機能、においをかぐ力を調べたところ、憂鬱(ゆううつ)や不安を抱えている人ほど嗅覚が低下しているとの結果が出た。「気分やストレス状態を客観評価できる可能性がある」として、結果をメンタルケアに役立つサービスの開発に活用する。 健康関連の実証実験を市が後押しする「浜松ウエルネス・ラボ」の共同研究。調査は2020年11月から21年7月に実施した。香りを付けた用紙をかいで答えを選ぶ12問の同定検査と、
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ウクライナから浜松に避難 マルハリタ・シリアクさん、生花店で働く喜び 地元信金など就労橋渡し
ロシアによる侵攻でウクライナから浜松市に避難しているマルハリタ・シリアクさん(24)がこのほど、浜松いわた信用金庫などの支援を受け、同市西区湖東町の生花販売業「IROHA(いろは)」で勤務を始めた。マルハリタさんは「働くことができてうれしい。今の仕事が大好き」と語った。 週4回アルバイトとして働き、フラワーアレンジメント商品の飾り付けや結婚式場用の飾り花の制作などを担当している。「初めは言葉が伝わるか不安だったけれど、みんな家族のように優しい。お金があるといろいろな活動ができる」と支援に感謝した。 マルハリタさんは昨年10月に来日し、西区のオイスカ開発教育専門学校の関連施設で生活。「働き
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浜松でブルーベリー狩りとジェラート満喫 浜松学院大生が旅行商品 ウェブサイトで販売
浜松市中区の浜松学院大地域共創学科の学生8人が浜松・浜名湖ツーリズムビューローと連携して体験型旅行商品の開発に取り組み、6月中旬からビューローのウェブサイト「ちょい旅ガイド」で発売された。 北区都田町の農園「あおいとり」でブルーベリー狩りとジェラートを楽しめるパック商品。園内では広大なハウスに果樹が並び、新鮮で甘い実を食べられる。ジェラートは「複数の味わい方ができると楽しい」と学生が提案。園長の佐藤聡さんが森町の専門店「アリア」に依頼し、直径2センチ近い特大の実を混ぜたカップアイスを製造した。 学生たちは昨年、授業で旅行商品の企画に挑戦し、複数の案から高柳亜依さん(3年)が考えたブルーベ
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非課税世帯向けの給付金3万円支給 7月下旬から 浜松市
浜松市は国が物価高騰対策で実施する住民税非課税世帯向けの3万円給付金を7月下旬から支給する。 6月1日時点で市に住民登録している、非課税世帯や家計急変で非課税世帯相当になった世帯が対象。昨年度に同じ給付金を受給して本年度も非課税の世帯は手続き不要。市が30日から口座情報の確認通知を郵送し、7月28日を目安に入金を始める。 昨年度受給しなかった世帯や転入者がいる世帯は、自宅に届く確認書に書類を添えて市に返送する必要がある。家計急変世帯は申請が必要で、申請書は30日から区役所で配布する。問い合わせは市コールセンター<フリーダイヤル(0120)034053>へ。
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庄内(西区)地区共助型交通 ルートや実施日程報告 浜松市会議
浜松市は27日に市役所で開いた市地域公共交通会議で、西区庄内地区で9月から始める共助型交通サービスのルートや実施スケジュールを報告した。同地区社会福祉協議会が運行主体となり、講習を受けた住民ドライバーが白ナンバーの車両を予約制で運行して、利用者を地区内または4カ所の交通結節点まで送る。 3年前に新設された事業者協力型自家用有償旅客制度を市内で初導入する。安全上必要な運行管理や車両整備の体制を民間事業者の協力で整える制度で、中区の光タクシーに支援を仰ぐ方針。富山県で先行事例に関わった博報堂(東京)から助言を受ける。 ルートは乗客の自宅から庄内地区の任意の場所かJR舞阪駅、同弁天島駅、路線バスの
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遠州織物の若手職人らチーム結成 7月1、2日 浜松・南区で催し
浜松市の若手生地職人やアパレル企業経営者、デザインディレクターら約30人が、遠州織物の魅力を直接消費者に伝えるプロジェクトチーム「entrance(エントランス)」を結成し、7月1、2の両日に南区卸本町で初のセミオーダーイベントを開く。 好きな生地とデザインパターンを選んでシャツ、パンツ、バッグなどを注文できる。価格帯は2万5千円前後が中心で、一般的な遠州織物のオーダー商品と比べてかなり手頃。メンバーの企画製品も展示する。 遠州産地の生地は世界最高級の品質と評価され、数々の有名ブランドが採用しているが、産地の名は消費者に届きにくい。プロジェクトは生地職人と消費者をつなぎ、若い発想で産地を
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浜松舞台新作アニメ「夢見る男子は現実主義者」 7月から放送 “聖地巡礼”へ準備
浜松市の中野祐介市長は26日の定例記者会見で、同市がモデル地になった新作アニメ「夢見る男子は現実主義者」が7月からテレビ放送されると発表した。 「HJネット小説大賞2019」で応募3356点から大賞に輝いた高校生の青春ラブコメ。既に小説とコミックが刊行され、アニメは国内外で放送される。 アニメ化に当たってモデル地を探していた制作会社を浜松フィルムコミッション(FC)が支援し、市内を案内した。校舎は浜松市立高と西遠女子学園、通学路はアクト通り(いずれも中区)を参考に描かれ、浜松の人気観光地やご当地グルメも登場する。 市はファンが作品の舞台を訪れる“聖地巡礼”を見込
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マルシェで庄内活性 住民有志「誇り持てる故郷に」毎月開催 浜松市西区
浜松市西区庄内地区の住民有志がNPO法人「プラット庄内」を結成し、地域活性化に取り組んでいる。25日は呉松町の曽許乃御立(そこのみたち)神社でマルシェを開き、庄内学園吹奏楽部のコンサートや地場野菜の直売でにぎわった。 人口減少が進む地域を“誇りが持てる故郷”にしようと、地元10町の有志が3年前からイベントを重ね、今年1月に法人化した。同神社のマルシェは、かつて祭りや踊りの地域行事が頻繁に催されていた境内を再び交流の拠点にするため、昨年中から毎月第4日曜に開いている。年齢を問わず遊べる「モルック」の体験や抽選会などが人気で、徐々に来場者が増えてきた。 ほかに舘山寺
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賞金20年ぶり増額 浜松国際ピアノコンクール 日程や要項案決まる
浜松国際ピアノコンクール実行委員会(会長・中野祐介浜松市長)は23日に中区で開いた会合で、2024年11月に開催する第12回コンクールの日程と実施要項案を明らかにした。同規模の国際大会との均衡を考慮し、上位入賞者の賞金を引き上げる。前回が感染症の影響で中止になったため、年齢制限を3歳引き上げて33歳以下とする。 日程は24年11月4日にオープニングコンサート、9日から1~3次予選、23日と24日に本選と表彰式を行う。入賞者披露演奏会は25日。会場はいずれも中区のアクトシティ浜松。審査委員は小川典子委員長ら国内外の11人が務める。 賞金は1位が100万円増の400万円、2位が70万円増の2
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浜松市「書かない窓口」拡充 転入転出や印鑑登録
浜松市は2月に市役所窓口58カ所で導入した「書かない窓口」について、このうち53カ所で転入転出や印鑑登録など届け出手続きにも対応できるように、23日から順次システムを拡充する。可能な手続きは現在の証明書交付手続きなど29種から144種に増える。21日には市役所で報道機関向けに窓口対応の実演を公開した。 追加される手続きは住民異動の届け出、印鑑登録、年金や国民健康保険の加入脱退の届け出など。来庁者が身分証明書を示すと市職員が専用のシステムでデータを確認し、端末上で提出書類を作成する。 来庁者は記帳台で書類を書く手間が省けて時間も大幅に短縮される。市外からの転入時は旧住所の転出届が必要だが
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バス伊佐見線(西区)守ろう 自治会連合会など「対策協議会」 マップ配布、学校連携 利用呼びかけ
地域の路線バスを存続させようと、浜松市西区伊佐見地区の自治会連合会とコミュニティ協議会が今春「バス対策協議会」を結成し、マップの配布や写真ポスター展の企画など利用促進策に取り組んでいる。市の路線バス運行継続支援事業を使った新しい活動。 市は本年度、公共交通空白域の拡大を止めようと、バス事業者が路線退出をする前に市、地元とで3者協定を結び、2年間退出を猶予しながら採算性向上を目指す制度を始めた。1月に遠州鉄道が伊佐見線の古人見東―伊佐見橋間4・6キロで退出の意向を表明したことから、伊佐見地区は初の制度適用地域の一つとして名乗りを上げた。 この区間は上下線で1日7便運行しているが、ほとんどが乗客
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徳川財団資料リスト提示 文化財管理へ計画策定 浜松市議会常任委
浜松市議会は19日、5常任委員会を開き、市の5月補正予算案など付託議案を審査。26日の5月定例会最終本会議で全議案が可決される見通しとなった。市は総務委員会で、中区の浜松大河ドラマ館を閉館後に徳川記念財団の資料展示収蔵施設とする構想について、収蔵される資料リストの一部を提示した。国の重要文化財など貴重な品々が含まれていて、市は文化財の管理に関する国の要件を満たし、安全性も高い施設とするため、本年度中に施設の基本計画を策定する方針。 同財団は全国に点在している約2万5千点の資料を同市の新施設に集約する計画を進めている。大半の資料は未公開だが、市は同財団の展覧会図録などから把握できた180点をリ
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戦後世代、教訓伝える側に 戦争の語り部 浜松市が育成
浜松市と市戦没者追悼平和推進協会は本年度、太平洋戦争の体験者に代わって教訓を語り継ぐ「次世代の語り部育成事業」を始める。市内で語り部を務める戦争体験者は既に80代後半以上で、活動は年々困難になっている。意欲ある16歳以上の市民を募り、研修を経て語り部の役割を担ってもらう。 浜松復興記念館(中区)で10月から来年3月まで8回の講習を開く。内容は体験者への聞き取り、戦争研究の専門家による講義、スピーチや原稿作成の練習など。体験者の話を伝えるだけでなく、受講者自身が関心のある分野を突き詰め、自分の言葉で語れるよう同協会が学びを支援する。修了後は同記念館や学校などで講師を務めてもらう。 同協会の
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新規開業テスト支援方針 街中にチャレンジ店舗検討 浜松市議会
浜松市議会5月定例会は16日、本会議を再開し、鳥井徳孝(自民党浜松)、斉藤晴明(市民クラブ)、黒田豊(公明党)、関イチロー(創造浜松)の4氏が代表質問を行った。5月に就任した中野祐介市長にとっては今回が市議会との初の論戦。 北嶋秀明産業部長は中心市街地活性化のため、新規出店希望者が一定期間、空き物件や公共空間でテスト的に店舗を運営する「チャレンジショップ」の開設を検討する方針を示した。斉藤氏への答弁。 市は空き店舗を活用した新規出店への補助やリノベーションの支援に取り組んでいるが、出店希望者には初期投資への不安がつきまとう。チャレンジショップは初期投資の負担を抑え、営業の可否を見極めた上
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松潤表紙の広報はままつ、在庫終了 増刷は「趣旨に合わず」見送り
浜松市は15日、大河ドラマ「どうする家康」の主演松本潤さんと有村架純さんが表紙を飾った「広報はままつ」6月号について、在庫が切れたため郵送での配布を終了した。5日から14日までの間に、市広報紙では過去最多となる約1600件の郵送依頼があった。市は月刊の広報紙を世帯配布用に32万部余り作製していて、市民以外の希望者にも切手代本人負担で郵送している。6月号はSNSなどで情報が広がり、全国から郵送依頼が殺到。庁内の在庫をかき集めて対応してきた。 市広聴広報課によると、一時は追加の増刷も検討したが、広報紙の画像データをホームページで公開していること、フリマアプリに出品し転売を試みる人がいることなど
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住所変更 動画で説明 浜松市、区再編に向け公開
浜松市は14日、来年1月1日の行政区再編に向け、市民の住所変更手続きに関する説明動画を市ホームページで公開した。天竜区以外の6区の市民は住所の区名が「中央」か「浜名」に変わるが、ほとんどの場合特段の手続きは不要と説明している。 住民票や戸籍、登記、年金など国、県を含めた行政機関の登録情報や公共料金の契約情報は、再編施行時に行政側が修正する。運転免許証、マイナンバーカード、各種手当の受給者証など証明書類は旧区名のものが有効で、次回更新時に表記が修正される。すぐ表記を新区名に変えたい人は窓口で手続きができる。 受給者証のうち、子ども向けの医療費受給者証は住所欄の区名部分を各自手書きで修正するよう
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肢体不自由児者父母の会 浜松で大会 制度学び交流深める
東海北陸肢体不自由児者父母の会連合会の大会が10日、浜松市中区で開かれた。東海北陸7県の役員や会員約230人が参加し、学びながら交流を深めた。 毎年各県の持ち回りで開催している。今回のテーマは「地域における親の会の役割」。障害の有無にかかわらず、ともに住み慣れた地域で暮らせる社会の実現を目指し、学び行動することを主眼とした。訪問診療や医療的ケア児支援法の現状、災害時の備えといった内容で専門家が講演した。 成年後見制度について解説した浜松成年後見センターの高木誠一代表理事は、早めの活用の検討を勧める一方、後見人に任せきりとすることが子どもの自立心を阻害する恐れもあるとして「親は子どもの意思
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「アツいまち」サミット 浜松市の取り組みは 夏の行事や暑さ対策発信
国内歴代最高気温を記録した浜松市など5市が暑さ対策や地域活性化の取り組みを発信する「第10回アツいまちサミット」(一般社団法人アツいまち主催、伊藤園共催)が10日、オンラインで開かれた。 2020年に国内最高タイの41・1度に達した同市は、中区の多目的施設「Any」から浜松まちなかマネジメント(同区)の清水英貴さんや市の関係者が今夏の活動予定を紹介した。大河ドラマによる盛り上がりに合わせて8月に中心市街地で子ども向けの〝戦国水鉄砲合戦〟を開催し、涼しさとにぎわいを演出するとした。 14年に当時最暑の地だった埼玉県熊谷市などで始まったイベント。現在は浜松と岐阜県多治見、高知県四万十、山形の
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浜松市5月補正 中心街活性へ調査検討 「大河ドラマ効果 継続」 徳川資料 収蔵施設も
浜松市は8日発表した5月補正予算案で、浜松大河ドラマ館(中区)で盛り上がる市中心部の持続的な活性化を図るため、「まちなかにぎわい創出実現方策調査検討事業」と「徳川家ゆかりの資料展示収蔵施設整備事業」を盛り込んだ。 にぎわい創出の検討は、既存店舗の経営者や新規出店者、空き店舗のリノベーション事業者ら多様な立場で活性化に取り組む人々をつなぎ、回遊性を高めるアイデアを生み出す。データ収集や意見交換会の開催などを想定し、一般会計に900万円を計上する。中野祐介市長は「私がまずやりたかった事業」と説明し、「ドラマ館の集客効果を継続させたい。点ではなく面として展開する方法を議論したい」と話した。 徳川家
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浸水家屋で支援活動開始 浜松のボランティア団体 大雨被害
浜松市の災害支援団体「はままつnanet」は3日、浜北区新原の浸水被災家屋で清掃ボランティア活動をした。有志7人が被害の大きい4軒を回って、家具の片付けや床の水拭きを手伝った。 2日の大雨で越水した有隣川東側では、70代夫婦が住む住宅の1階部分が腰丈まで浸水した。昨年9月2日と23日の大雨でも床上浸水し、フローリングを張り替えたばかり。昨年の災害時にこの一帯で活動した同団体のメンバーが再度の被災を知り、市社会福祉協議会の地区センターと連携しながら急きょ仲間を募って清掃に駆けつけた。 夫婦は「ここは七夕豪雨以降水害はなかったのに、1年で3回もひどい被害に遭った。直してもまた水に漬かると思う
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インフル流行長期化 静岡県内 学級閉鎖相次ぐ
季節性インフルエンザの流行が長期化している。通常なら終息している5月以降も、静岡県内の学校は学級閉鎖や学年閉鎖が相次ぐ。新型コロナウイルスの「5類」移行による感染対策の緩和やインフルエンザワクチン接種からの時間経過などが要因に挙がるほか、運動会で感染が広がったとする指摘もある。5月中旬にいったん流行値を下回ったものの再び上昇する、異例の状態が続く。 昨年9月が起点となる今季の学校関連の閉鎖施設は178カ所。5月以降の30カ所はほとんどが小中学校で、高校や未就学児施設は少ない。 31日は浜松市北区の小学校で二つの学年の7学級209人のうち80人が感染し、学年閉鎖になった。市教委によると、こ
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新興企業との協業支援 浜松市プログラム始動
浜松市は2日、地元企業とスタートアップ(新興企業)の協業創出を図る「はままつオープンイノベーションプログラム」の本年度1回目のセミナーを中区のアクトシティ浜松交流研修センターで開いた。新規事業開発を模索する地元企業20社が参加し、協業の事例や要点を学んだ。本年度中に最大5社のマッチングを目指す。 本年度はスタートアップとの協業支援プラットフォームを運営するeiicon社(エイコン、本社東京)が協力し、マッチングの前段階となる事業プランの検討を綿密にする。セミナーは同社の講師が成功のコツを解説したほか、浜北区の自動車メーカー「浜名ワークス」と愛知県の産業用機械メーカー「FUJI」の担当者が体験
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ブレス浜松報告会 昇格へ士気高める 大林GM、市長表敬も
バレーボールVリーグ女子2部のブレス浜松は1日夜、浜松市中区のホテルで2022~23年シーズンの報告会を開いた。13勝7敗で11チーム中4位に終わった昨季の戦績を振り返り、新シーズンに向けて士気を高めた。一方、ゼネラルマネジャー(GM)に就任した元日本代表の大林素子さんが同日、市役所に中野祐介市長を訪ね、「ブレスは市民がスポンサーであり、パートナー。ぜひ会場で応援してほしい」と地域一丸の応援協力を呼びかけた。 報告会では、協賛企業の役員らを前に、選手やスタッフらチームの新体制を発表した。水上真悠子主将は「昨季はV1昇格を果たせず悔しい思いをしたが、次こそは達成する」と意気込んだ。 森島
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海洋競技拠点 基本構想提示 事業費5億~13億円 浜松市議会常任委
浜松市議会は31日、5常任委員会を開いた。市は市民文教委員会で、北区三ケ日町都筑の浜名湖岸に整備するビーチマリンスポーツ拠点施設の基本構想を示し、管理棟を仮設にして整備費を5億7400万円とする案から、恒久建築物として13億3800万円にする案まで三つのモデルを挙げた。南区の遠州灘海浜公園に整備する江之島ビーチコートの整備手法とスケジュールも明らかにした。 三ケ日の施設はセーリングやウインドサーフィンの大会誘致ゾーンと位置づける。約1・4ヘクタールの用地にシャワー室を備えた管理棟、約150艇を平置きできる競技エリア、86台収容の駐車場を整備する。管理棟を仮設か恒久型とするか、艇を接岸する浮桟
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静岡・長野の県境 青崩峠トンネル貫通 三遠南信道の最難関工区
国土交通省飯田国道事務所は30日、三遠南信自動車道の最難関工区とされる静岡、長野県境の青崩峠トンネル(仮称)が貫通したと発表した。供用開始時期は未定だが、自動車道の全線開通に向けて弾みとなる。 浜松市天竜区水窪町奥領家から長野県飯田市南信濃八重河内に至る全長4998メートルのトンネル。中央構造線の影響で地盤がもろく、2019年4月の開始から4年余りをかけて慎重に掘削してきた。同事務所の担当者は「できるだけ早く供用できるように作業を進めたい」と話した。 同自動車道の静岡、愛知県側区間は計約50キロで、約半分に当たる佐久間道路や三遠道路が25年度完成予定。残る同トンネル南側の水窪北-水窪両イ
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マイナポイント付与、浜松市でミス3件 業者、商品券で補償
浜松市は29日、マイナンバーカードとマイナポイント付与先の決済サービスが正しくひも付けされず、キャンペーンのポイントが付与されないトラブルが3件あったと発表した。支援窓口の受託業者の人為的ミスで、業者が3人に対して最大で2万円分の商品券を渡す形で補償した。 市によると、ミスがあったのは昨年9月15日、11月8日、11月30日の3回。いずれも窓口へ手続きに訪れた人が、カードにひも付ける決済サービスを登録する途中で取りやめ、端末のログアウトをしないまま次の人が登録作業をしたため、カードと決済サービスの誤登録が生じたという。付与がないことに気づいた市民が市に相談して発覚した。個人情報の漏えいなど
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浜松の小中学校いじめ認知1.5倍 対応強化で大幅増 22年度、市教委報告
浜松市教育委員会は25日の定例会で、2022年度の小中学校のいじめ、不登校、問題行動の認知状況を報告した。いじめは積極的認知を強化した結果、21年度の1・5倍の大幅増となった。不登校、問題行動も増加した。 いじめ認知件数は小学校3860件(前年比1566件増)、中学校1023件(同87件増)の計4883件(同1653件増)だった。20年度の1864件から2年で2・6倍に増えた。市教委はいじめ防止対策推進法の定義「対象児童等が苦痛を感じるもの」に沿って事案を細かく拾い上げ、組織で対応する方針を強めていて、増加は「現場に浸透した表れ」とみている。23年度はさらにタブレット端末を使ったアンケート
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長い下積みの末、映画主演の夢つかむ 天竜出身の花島さん 6月3日、浜松で「私を判ってくれない」上映
浜松市天竜区出身の俳優花島希美さん(37)が主演した映画「私を判(わか)ってくれない」が6月3日、中区田町のシネマイーラで上映される。上京し下積みを続けてきた花島さんにとって夢だったという主演作品。「地元で大勢の人に見てほしい」と呼びかけている。 鹿児島県長島町を舞台に、映画制作の夢を掲げて住民と摩擦を起こす“城子”と、城子の生き方に共感しつつも複雑な人間関係に巻き込まれる“由記乃”の姿を描くドラマ。花島さんは由記乃役を演じた。 短大卒業後に幼稚園教諭を9年務めた花島さんは、幼少期からの俳優の夢を追って30歳直前で上京した。アルバイトをしな
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浜松大河ドラマ館 展示物更新 信玄の甲冑、限定映像など公開
大河ドラマ「どうする家康」の浜松大河ドラマ館(浜松市中区)が19日、展示内容を一部リニューアルした。ドラマ前半のヤマ場、三方ケ原の合戦に関する展示品や映像コンテンツを充実させた。 阿部寛さん演じる武田信玄が撮影で着た甲冑(かっちゅう)や武田軍の旗指物、板垣李光人さん演じる井伊虎松(のちの直政)の等身大パネルを追加した。ドラマでも存在感を放った信玄の甲冑は、赤の水衣とヤクの毛を付けた兜(かぶと)が特徴。迫力を増すための演出者の工夫が紹介パネルで明かされている。 4Kシアターでは浜松大河ドラマ館でしか見られない制作秘話の映像を公開した。徳川家康を守るため夏目広次、本多忠真ら重臣が討ち死にして
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ウクライナから避難の女性 浜松市長に生活ぶり報告 支援に感謝
ウクライナから避難し浜松市西区のオイスカ開発教育専門学校で学ぶ20~30代の女性4人が19日、同市役所を訪れ、中野祐介市長に支援への感謝を伝えた。 同校が学費免除で受け入れたヴィーラさん、マルハリタさん、ユリヤさん、リアさんの4人で、昨年7月以降に順次来日し、日本語学習に励んでいる。マルハリタさんは父が兵士で、ユリヤさんは激戦のドネツク州に家族が残る。4人とも不安を抱えながら生活していて、積極的に地域の交流会などに参加し、終戦を願う思いを発信している。 ヴィーラさんは「浜松の皆さんが応援してくれてありがたい」と礼を述べた。その上で、紛争が長期化する中、国際社会の関心低下や支援の先細りを心
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記者コラム「清流」 旧鈴木家屋敷の保存
浜松市東区中郡町の旧鈴木家屋敷がレストランを備えた交流施設として改修され、今春営業を始めた。江戸時代に浜松藩随一の庄屋だった名家の居宅で、地元住民有志が20年近く保存活動を続けてきた。取材で保存の苦労を聞き、立派な屋敷が一層輝いて見えた。 活動を主導した村木正弥さんによると、屋敷は当主が転出し無人になった後、長年やぶに覆われ、開発業者への売却も検討されていたという。由緒を知った村木さんらが当主の許可を得て保存に乗り出し、手入れを続けてきた。熱意に触れた当主側が「地域のため」と屋敷を市に寄付し、地元企業が管理を引き受けて美しくよみがえらせた。 屋敷を訪ねると、この地がいかに豊かな農村だった
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浜松産グレープフルーツ使用 “夕日色のプリン” 弁天島名物に
浜松市が生産量日本一を誇るグレープフルーツと、夕日スポットとして人気の西区舞阪町弁天島をアピールしようと、市内の地域おこし団体「どいーにはままつ」と弁天島のホテル「ジ・オーシャン」が協力して新スイーツ「弁天島プリン・夕焼けルビー」を開発した。新たな名物にすることを目指す。11日に市役所で発表した。 浜北区で今春収穫されたスタールビー種のグレープフルーツを使い、夕焼けを思わせる赤い果実と果汁を煮詰めたソースをプリンに乗せて瓶詰めした。爽やかな果実の甘さと苦みが滑らかなプリンと好相性で、色合いが鮮やか。 温暖で日照豊富な浜松で生産されるグレープフルーツは、輸入品と違い樹上完熟してから収穫する
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静岡人インタビュー「この人」 浜松市ウエルネス推進事業本部の初代本部長に就いた 藤野仁さん(浜松市西区)
浜松地域イノベーション推進機構派遣、市産業部長を経て4月から現職。健康増進と産業創出を両輪として進める新設組織のかじ取りに、産業振興部門での豊富な経験を生かす。59歳。 ―事業本部の役割は。 「ウエルネス産業は経済産業省が注目する成長分野。健康増進、産業振興に横串を刺し、官民連携で市民の健康増進を進めながら地域産業力の強化を図り『ウエルネスなら浜松市』と言われるよう全国に発信したい」 ―これまでのウエルネス推進の取り組みは。 「3年前に浜松ウエルネス推進協議会と浜松ウエルネス・ラボの二つの官民連携プラットフォームを設置した。協議会は136の企業、18団体が参加して健康関連のサービス創
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外から見る浜松の魅力 浜松まつり開幕合わせ やらまいか大使対談
「浜松市やらまいか大使まつり・歴史講談トークショー」(静岡新聞社・静岡放送主催、浜松まつり組織委員会共催)が3日、同市中区のプレスタワーで開かれた。いずれも市内出身で市のPRに協力する講談師田辺一邑さんと“世界の絶景プロデューサー”詩歩さんが、浜松の魅力について対談した。 浜松まつりの開幕に合わせて、街なかのにぎわい創出を目的に企画した。歴史を題材に講談を創作する田辺さんは「三方ケ原の戦い」で一席を披露。世界の絶景探しに取り組む詩歩さんは、天竜区の秋葉山鳥居や花桃の里で撮影した美しい写真を紹介した。 日頃から仕事で全国を巡る2人は、浜松の豊かな歴史や農産物の品質な
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「明善翁の治水受け継ぐ」 国交省浜松河川国道事務所長が講演 21世紀倶楽部
静岡新聞社・静岡放送21世紀倶楽部の4月例会セミナーが27日、浜松市中区のプレスタワーで開かれ、国土交通省浜松河川国道事務所の名久井孝史所長が天竜川治水の歴史と現状をテーマに講演した。没後100年を迎えた浜松の実業家金原明善翁(1832~1923年)の優れた治水事業を振り返り、「明善翁が目指した流域住民のための治水思想を、現代に受け継ぐ考え方こそが流域治水だ」として理解を呼びかけた。 かつて“暴れ天竜”と呼ばれた天竜川の洪水対策に挑んだ金原は、現在の価値で6億円近いといわれる私財を投じ、築堤や複雑な支川の整理など現代につながる治水の礎を築いた。名久井所長は地域に残る
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市債削減「トップの覚悟次第」 退任の鈴木浜松市長 政界人脈生かし政策提案目指す
鈴木康友浜松市長は4月末の退任を前に、インタビューに応じた。4期16年で市債残高を1300億円以上削減した行財政改革について「どの自治体も覚悟があればできる。東日本大震災後の防潮堤整備など、財務体質が良いために臨機応変に対応できた政策もあった」と強調した。今後については、政界人脈を生かして情報収集し政策提案する「ロビイングの仕事に関わりたい」との考えを明らかにした。 ―市債残高を削減できた要因をどう振り返るか。 「大半のメニューは行革審(市行財政改革推進審議会)で指摘された職員定数の適正化、公共施設の統廃合、外郭団体改革などで、それをしっかりと行政経営に落とし込んだ。毎年の市債発行額を
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低所得世帯給付金 児童1人5万円 浜松市、5月31日から
浜松市は25日、国の低所得子育て世帯向け生活支援特別給付金の支給方法を発表した。児童1人当たり5万円を、5月31日から支給する。 今年3月分の児童扶養手当を受給したひとり親世帯や、ひとり親世帯以外で昨年度の子育て世帯生活支援特別給付金を市から受給した世帯は、申請不要。市が5月中旬に対象世帯に通知を発送し、同31日に口座へ入金する予定。 家計の急変で児童扶養手当受給や住民税非課税の対象相当になった世帯などは申請が必要。申請方法は詳細決定次第、市のホームページに掲載する。問い合わせは市子育て支援課の特別給付金担当<電053(457)2792>へ。
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オンラインリハビリ提供 浜松市が事業採択 都内企業 東区の施設で
浜松市の実証実験サポート事業で採択された東京都内のスタートアップ(新興企業)「テレリハ」が今年2月、オンラインのリハビリサービスを事業化し、同市東区の地域密着型介護施設「あおぞらライフ大蒲」で提供を始めた。浜松支店を中区に開設し、今後地域で普及を図っていく。 首都圏にいる理学療法士らセラピストと、地方の施設をビデオ会議でつなぎ、1回40~60分ほどのプログラムを提供する。筋力や脳と体のつながりを維持向上させる運動をセラピストが実演し、高齢者は画面を見て体を動かす。「動作の解説が分かりやすく、みんな集中して取り組んでいる」と職員の間でも好評。セラピスト確保が難しい施設、運動の機会を増やしたい施
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浜松・天竜区 土砂崩落の検証会 情報共有、改善を議論
昨年9月の台風15号による浜松市天竜区緑恵台の土砂崩落で、市の行政対応検証会(座長・村越啓悦弁護士)は19日、第5回会合を市役所で開き、個別論点の検証をおおむね終え、報告書の作成方法の議論に入った。盛り土崩落の再発防止に生かせるように、市民にも分かりやすい形で経緯をまとめ、庁内の情報共有の見直しに関する意見も盛り込む方針を確認した。 会合は市役所で、非公開で行った。市によると、現場の斜面上部に無届けの盛り土が形成され崩落するまでに4回、近隣住民などから市に相談が寄せられたが、それぞれ産廃投棄、土砂の隣地越境などと趣旨が異なっていたため、別々の部署の担当者が対応した。 この点について、委員
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記者コラム「清流」 若者の立候補とリスク
9日投開票の浜松市議選は候補者62人のうち40歳以下が新人8人を含む12人に上り、前回の4人から大幅に増えた。他都市と比べても多く、若者の挑戦心が強い浜松の地域性を感じる。 しかし、実際に若い新人候補を取材すると、有力企業や官庁を若くして退職したり、借金したり、重いリスクを負って出馬した人が大半。議員不在の地域から出馬したある新人は「青年組織で議員の必要性が議論されてきたが、みんな自分が出るのは難しい。結局、独身で身軽な自分が引き受けた」と語っていた。 政令市議選の供託金は50万円。運動費用は一般的に数百万円とされる。若者には重い額だ。ハードルを下げる議論をできないだろうか。立候補がもっ
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旧庄屋レストランが開業 家康ゆかり「鈴木家屋敷」を改装 浜松
浜松市東区中郡町の旧庄屋「鈴木家屋敷」を改装したレストラン「鈴松庵(れいしょうあん)」が11日、本格開業した。鈴木家は徳川家康が側室阿茶局を預けた伝承が残り、浜松藩の有力庄屋だった名家。明治期以降の建造とされる家屋は地元住民が復元に努めてきた。人々が歴史に触れ、交流できる店舗を目指す。 敷地約1万4千平方メートル、木造の母屋など3棟で構成される屋敷。鈴木家は藩内で最も格式高い庄屋で、明治期は金融を営み地域の発展に貢献した。当主の転居で無人となり、長年竹やぶに覆われていたが、20年ほど前に由緒を知った住民有志が保存グループを作り、当主家族の同意を得て復元を始めた。敷地と建物は後に市へ寄付され
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浜松市議選 自民、影響力一層強まる 市長選でも存在感【解説】
浜松市議選(定数46)は自民系勢力の24人以上の当選が確実となり、最大会派自民党浜松は24人だった改選前に続き、過半数を占める見通しとなった。今回の市長選で初当選した元総務省課長中野祐介氏の擁立作業に自民系市議が関わってきた経緯もあり、今後、自民党浜松の市政への影響力が一段と強まりそうだ。 2019年の前回選で政令市移行後初めて過半数の議席を得た自民は、各常任委員会、特別委員会で多数を占め、行政区再編などの重要課題で議論の主導権を握った。それまでは対立姿勢が顕著だった鈴木康友市長も態度を軟化させ、同会派への配慮に腐心した。 市には行政区再編後の地域の自治組織の在り方や家庭ごみ処理有料化な
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60年放置の都市公園用地 新球場、沿岸の集客賛否【伝えたい 政令市の現場から④完 浜松市㊦】
高さ13メートルの防潮堤で遠州灘と隔てられた沿岸域の砂地に、タマネギ畑が広がる浜松市西区篠原地区。ポツンと目立つ市総合水泳場「トビオ」の周囲は空き地と休耕田が無機質な風景を形成する。「県が公園化するはずが、60年もこの状態。にぎわいを期待した住民も年を取ってしまった」。地権者約300人を束ねる篠原地区地域活性化促進協議会の鈴木達範会長(76)はいらだちを隠さない。 一帯37ヘクタールは1962年に遠州灘海浜公園篠原地区として都市計画で都市公園に指定され、民有地ながら開発が厳しく制限されてきた。2009年の水泳場開設を機に、市がこれまで約3分の1を買収してきたが、残りは手つかずのまま。 川
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空手 高橋さん(三方原中2年)全国V 浜松の「桜塾」所属 小島君(有玉小6年)3位
浜松市の空手道場「桜塾」所属の高橋苺愛[まいあ]さん(三方原中2年)がこのほど東京都内で開かれた全日本青少年フルコンタクト空手道選手権大会の中学2年女子軽量級で優勝した。同じく小島蕉也[しょうや]君(有玉小6年)も小学6年男子重量級で3位に輝いた。23日に中区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 全国の有力選手が出場する大会。高橋さんは15人によるトーナメントで4連勝した。昨年準優勝の悔しさを晴らそうと、突きの打ち込み練習を重ねたという。「頑張った結果が表れてうれしい。連覇したい」と喜んだ。 小島君は23人によるトーナメントに臨み、準決勝で延長の末に敗れた。「勝てる試合だったが、ミスで落とした
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徳川宗家収蔵品の拠点に 浜松ドラマ館事後活用 市長見通し
鈴木康友浜松市長は24日の定例記者会見で、浜松大河ドラマ館(中区元城町)の建物をドラマ終了後に徳川記念財団(東京、徳川家広理事長)の資料所蔵施設とする構想について「文化財を含め、各地に分散している2万5千点ほどの資料が浜松に集約されると思う」と述べ、徳川宗家の資料を収蔵する国内拠点施設になるとの見通しを示した。 市によると、国内には尾張徳川家伝来品を中心に展示する徳川美術館(名古屋市)や、水戸徳川家ゆかりの徳川ミュージアム(水戸市)などがあるが、徳川宗家の資料を一括所蔵し、公開している施設はない。浜松市からドラマ館の事後活用策の申し出を受けた財団が応じ、3月上旬の理事会で浜松への収蔵品集約
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水道料金上げ検討へ 施設更新や電気代が影響 浜松市
浜松市の鈴木康友市長は24日の定例記者会見で、市水道料金の値上げを含む料金体系改定の検討に近く着手すると表明した。電気料金の高騰や老朽施設の更新費が運営を圧迫し、採算が困難になっているため。 同市の一般家庭の月額水道料金(水20立方メートル使用、口径13ミリの場合、2020年度決算時点)は2156円。県営水道主体の千葉市と相模原市を除く全国18政令市の中で2番目に安く、県西部8市町の中でも最も安い。職員削減や合理化を重ねて07年以降、15年間料金を据え置いてきた。 ただ、老朽化の進行で、施設更新を含む年間建設事業費が直近8年間で30億円台から60億円近くまで増えた。さらに一昨年からの電気
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浜松ドラマ館恒久化 徳川ゆかりの品 展示収蔵施設に
浜松市の鈴木康友市長は24日の定例記者会見で、大河ドラマ「どうする家康」放送終了後の浜松大河ドラマ館(中区元城町)の活用策について、徳川記念財団(東京、徳川家広理事長)が所蔵する徳川宗家ゆかりの品々を移設し、展示するための恒久的な施設とする考えを明らかにした。浜松市と徳川家康の深いつながりを広く発信し、後世に伝える。 鈴木市長は、財団が今年に入って浜松本部の設置を決めたことを明らかにした。その上で「当初は大河ドラマの放送期間限定の施設として整備したが、残してほしいという声が多くなってきた。財団所蔵品を中核とした展示収蔵施設として活用したい」と述べた。 浜松ドラマ館は、かつて浜松城二の丸御
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浜松・家康ドラマ館グランドオープン 撮影セットや衣装展示 出演者らが来館呼び掛け
浜松市は18日、「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」(同市中区元城町)をグランドオープンした。本多忠真役の俳優波岡一喜さんや鈴木康友市長、名誉館長で徳川宗家当主の徳川家広さんらが開館式典に臨み、集まったファンや来場者に見どころをアピールした。 撮影で使った浜松城の城門や見張り小屋のセット、衣装、小道具を展示し、大型スクリーンで撮影風景や時代背景の解説映像を楽しめる。出演者のメッセージ、家康役の松本潤さんが浜松を巡った際の写真パネルも並ぶ。 波岡さんはかつて浜松が舞台の映画「青い青い空」に出演。今回は三方ケ原の合戦(1573年)で命がけで主君家康を助けた忠真役を演じる。式典で作品中の浜松の
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「どうする家康」 浜松・大河ドラマ館、18日グランドオープン 実物城門など展示内容拡充
浜松市は「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」(中区)を18日にグランドオープンさせる。撮影に使われた城門のセットや衣装、時代背景を説明する資料などを多数展示し、浜松と徳川家康との深い関わりを学べる。16日に報道機関向けに内覧会を開いた。 1月からのプレオープン期間より展示内容を大幅に拡充した。今後ドラマで登場する、お田鶴の方と家康の浜松城を巡る攻防や三方ケ原の合戦など、浜松での出来事を詳しく紹介している。丸太を組んだ城門や見張り小屋の実物、大型スクリーンでの解説映像は迫力十分。主演の松本潤さんがロケ中に浜松市内を巡った際の写真も並ぶ。 18日は午前9時20分から本多忠真役の俳優波岡一喜さ
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静岡文化芸術大で卒業式 「目標に向かい精進」
浜松市中区の静岡文化芸術大は15日、卒業式を同大で開いた。文化政策、デザインの2学部4学科の卒業生と大学院2研究科の修了生合わせて331人がそれぞれの進路に向けて学びやを巣立った。 新型コロナウイルス禍の影響で過去3年は縮小や分散開催が続いたため、4年ぶりに関係者全員がそろった形での卒業式となった。 横山俊夫学長が代表6人に卒業証書や学位記を手渡し、「感染症で前例のない生活だったが、現地の空気を吸い、相手の表情を見る豊かさを改めて知ったと思う。皆さんの活躍を楽しみにしている」と激励の言葉を贈った。 卒業生代表の芸術文化学科4年前川郁奈さんは「この4年間はかけがえのない出会い、経験、知識
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静岡人インタビュー「この人」 小学校に自作の絵本の寄贈を続ける元中学校長 鈴木平さん(浜松市中区)
生物学研究の大学助手や会社員を経て、31歳で父の故郷浜松市の中学教員になり、公立と私立の中学で校長を務めた。市教育委員会指導課で生徒指導も担当した。教員時代から書いていた子ども向けの物語を、画家の作画を加えた絵本として昨年から順次出版し始め、これまで2作品を市内全小学校へ寄贈した。中区の禊(みそぎ)教遠江教会で神職も務めている。73歳。 ―絵本を書き始めた契機は。 「市教委の指導課で不登校対策を担当し、各学校を巡って多くのケースに関わった。一人一人抱えている悩みが違い、とても難しい問題で、自分に何ができるか自問し続けた。幼い頃から心がほっとして落ち着く物語、発見する楽しさを感じられる物語
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球場、大学再編...鈴木市長退任後も協力「何らかの形で応援」 浜松市議会代表質問
浜松市議会2月定例会は6日、代表質問を行い、戸田誠(自民党浜松)、平間良明(市民クラブ)、湖東秀隆(創造浜松)、酒井豊実(共産党市議団)の4氏が登壇した。鈴木康友市長は4月末の任期満了に伴う退任を前に、県の野球場問題と静岡大、浜松医科大の運営法人統合・大学再編問題を未解決課題に挙げ、「逃げるつもりはない。何らかの形で関わり、応援したい」と述べ、退任後も協力するとの姿勢を示した。戸田氏への答弁。 鈴木市長は次期市長に引き継ぐべき問題意識を問われ、約8分間にわたり熱弁した。真っ先に強固な財政基盤の維持と人口減少への対応を挙げ、「いずれ国の歳出改革で地方自治体の財政も影響を受ける。健全性を守り、
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国道1号菊川IC フルインター化完工 3月27日から流入出可能
国土交通省浜松河川国道事務所は3日、島田市の国道1号島田金谷バイパス菊川インターチェンジ(IC)で進めていたフルインター化工事が近く完了し、27日に供用開始すると発表した。上り(静岡方面)への流入と下り(浜松方面)への流出しかできないハーフインターだったが、上下とも流入・流出が可能になる。 同バイパスの4車線化と合わせて2012年度に事業化し、工事を進めてきた。同IC近隣から浜松方面への行き来が便利になる。バイパス4車線化は島田市内の旗指―大代IC間4・3キロが24年度に完了する見通し。 一方、県は菊川ICと東名高速道相良牧之原ICを直結する新県道「金谷御前崎連絡道路」を24年度中に開通
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議員定数条例 改正案17日上程 浜松行政区再編
浜松市議会は3日の議会運営委員会で、行政区再編に伴って区ごとの議員定数を変更する議員定数条例改正案を、2月定例会最終日の17日に追加上程すると決めた。同日、可決される見通し。 現行の7区ごとの定数規定を、新たな3区ごとの定数規定に改める。全体の定数は46人のまま、現行7区の定数を合区の組み合わせで単純合算し、中央区34人、浜名区9人、天竜区3人とする。3区に移行する2024年1月1日に施行する。 今年4月の市議選後に、新たな市議が定数などを見直すべきかを議論する予定。 議運ではほかに、7議案、意見書2件を追加上程することも決めた。市内の性的少数者の当事者団体などが市議の不適切発言に関し
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浜松山里いきいき応援隊 新たな2人 仁田坂さん、高坂さんに委嘱
浜松市は1日、中山間地域に住み込んで活性化に協力する「浜松山里いきいき応援隊」の新隊員を仁田坂淳史さん(36)=東京都=と高坂フランチェスコ太陽さん(29)=大阪府=の2人に委嘱した。市役所で奥家章夫市民部長が委嘱書を交付した。 仁田坂さんは東京でオンラインがん相談のスタートアップ(新興企業)を経営し、市のファンドサポートを受けて市民向け無料相談の新事業を準備中。天竜区の阿多古川の環境に引かれ、サウナによる誘客を思い立ち、隊員を志した。「サウナ施設を整備して冬の流入人口増加につなげたい」と意欲を語った。 高坂さんはイタリア居住歴があり、英語を含め3カ国語を話せる。水窪地域で古民家を活用し
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外国人雇用をアプリで補助 4月から実証実験 浜松・名古屋の企業
在日外国人向け生活支援アプリを運営する「KUROFUNE」(名古屋市、倉片稜社長)は浜松市の本年度スタートアップファンドサポート事業に採択され、2月1日に2拠点目となる浜松支店を中区に開設した。4月から9月まで半年間、浜松市内で外国人従業員と雇用主のコミュニケーションを補助する新サービスの実証実験を行う。 同社のアプリは24時間の生活相談、薬の宅配、日本語教育など7種の機能を7カ国語対応で提供している。実験は市内企業20社とそこで雇用される外国人200人ほどにアプリを使ってもらい、相談内容や学習に費やす時間などのデータを個人が特定されない形で雇用主に届けて、マネジメントの向上に生かせるか
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3市議が反対討論 浜松市行政区再編、条例案可決 市民の不安訴え
浜松市が進める行政区再編は22日の市議会2月定例会本会議で関連条例案が賛成多数で可決され、2024年1月1日から現行7区が3区に再編されることが正式に決まった。出席議員の8割以上が賛成した一方で、3会派の3人が反対討論を行って市民の間に残る根強い不安を訴えた。 起立採決の結果、賛成37、反対6(2人欠席)だった。反対は共産党市議団4人と1人会派の鈴木恵氏、自民党浜松の波多野亘氏。 反対討論で鈴木氏は「4年前の住民投票では賛否が拮抗(きっこう)したが、その後に市民の意思を聞く機会がなく、納得を得られたのか疑問だ」と主張した。波多野氏は「区長の機能や住民自治の議論が不十分」と述べ、共産党の酒
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3行政区条例案可決 協議の浜松市民、思い交錯「一体感」「業務効率化を」 住所変更に負担の声も
浜松市議会が行政区再編関連条例を可決した22日、これまで議論に関わった市民からは期待と不安が交錯するさまざまな声が上がった。事業者からは住所表記の変更に関する負担感も聞かれた。 再編協議は市と市議会に加え、各区の区協議会や自治会連合会も意見交換に参加してきた。中でも、新たに「浜名区」となる現在の浜北区と北区では、区役所の位置や区名を巡って慎重な議論が繰り返されてきた。 浜北区協議会の大石静夫会長(74)は「さまざまな経緯を経てここまでたどり着いた。(北区と)地理的な距離はあるものの一体感を持てるようになってほしい」と切望する。 区役所が行政センターと改称される北区では、2005年の合併
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3行政区に再編 浜松市議会、条例案可決 24年1月施行
浜松市議会は22日の2月定例会本会議で、現行の7行政区を3区にする行政区再編関連条例案を原案通り可決した。2024年1月1日に施行する。中央区(現在の中、東、西、南区と北区三方原地区)、浜名区(現在の浜北区と北区の大部分)、天竜区(現行のまま)の3区となる。 本会議では酒井豊実(共産党市議団)、波多野亘(自民党浜松)、鈴木恵(市政向上委員会)の3氏が反対討論に立ち、旧町村部の行政サービス低下への懸念などを指摘した。最大会派の自民党浜松は波多野氏以外の全員が賛成し、共産党以外の主要会派も賛成した。 現在の中、浜北、天竜各区役所は存続し、その他の4区役所は行政センターと改称して住民へのサービ
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SNSで浜松の食発信 静岡文化芸術大生のサークル「どうまいら!」 市長に活動報告
浜松市の飲食店情報をSNS(交流サイト)で発信する静岡文化芸術大(同市中区)の学生サークル「どうまいら!浜松!」が17日、市役所で鈴木康友市長に活動報告した。 昨年3月に現2年生の仲間が結成し、現在メンバーは18人。地元食材を扱う市内の飲食店を取材し、30秒ほどの動画に編集してインスタグラムとツイッターで発信している。これまで約70店舗を紹介し、再生回数が7千回を超えた動画もある。 感染症の影響で外食が難しいさなかに入学した同市出身の広浜波貴さん(20)が、「浜松の魅力を市外から来た人に伝えたい」との思いから友人を誘って活動を始めた。いずれも2年の岩崎碧さん、小野藍莉さん、坂東侑芽さん
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記者コラム「清流」 スラグで大根栽培
浜松市南区の沿岸部で、国内溶融炉メーカーがごみ処理場で生成された溶融スラグを肥料に、桜島大根を栽培する試みを進めている。先日、収穫会を取材し、重さ10キロ近くに育った大根の大きさと、断面から蜜があふれる甘み、みずみずしさに驚いた。 高温の溶融処理で有害物を除いたスラグは、成分のシリカなどが植物の生育を助けるとして利用価値が高まっているという。実際に土の様子、大根の出来栄えを見て、「ごみ処理の副産物」という先入観が覆された気がした。 十数年前にRDF(ごみ固形燃料化)を取材した際、品質とごみの印象が流通の障壁になっていたのを思い出し、技術の進化を感じた。流通には消費者の理解が不可欠だ。利用
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人口減少対策 「転職移住」の評価定着【持続可能な都市へ 浜松市23年度予算案㊤】
2月上旬。オンラインの画面越しに、東京都内から浜松市へ移住予定の20代カップルへ浜松商工会議所の三浦弘和さん(45)と市の移住コーディネーター宮嶋千恵美さん(50)が丁寧に聞き取りを重ねる。「希望に合う企業リストをすぐに作ります」「住居選びは渋滞や駐車場代も考えた方がいいですよ」 市と商議所が力を注ぐ“職住セット”の支援事業は就職先候補のリスト作成から面接日の設定、住居探しまでを一貫して寄り添う。「仕事は未定だが、移住したい」という関東圏の人に好評だ。相談窓口となるメッセージアプリLINE(ライン)の友だち登録は6千人を超えた。三浦さんや宮嶋さんら支援チームは現在、
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水窪にローカルコープ 浜松市が創設を検討 新年度予算案に関連費計上
浜松市は2023年度、同市天竜区水窪町を舞台に住民の助け合いで課題解決を目指す「ローカルコープ」の創設を検討する。既存の自治会やNPO法人などと異なって営利事業が可能で、多様な担い手が関わる組織。三重県尾鷲市や奈良市で実証が進んでいるが、県内では初の試みとなる。7日発表した同年度一般会計当初予算案に関連費用600万円を盛り込んだ。 ローカルコープは域内の住民と企業が出資・参画し、地域貢献に熱心な域外企業や行政の支援も受けながら、住民サービスやビジネスの展開を目指す。 自治会は営利事業が不可能で、NPO法人や市民グループは中心メンバーに運営の負担が集中しがち。こういった課題を踏まえ、幅広い
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甘い「砂丘大根」浜松の名物に 溶融ごみから有害物排除「スラグ」肥料に 都内の企業が栽培実験
溶融炉プラントメーカーの日鉄エンジニアリング(東京)は清掃工場の溶融スラグを肥料に桜島大根を育てる実験を浜松市南区白羽町の畑で行い、4日に地元農家らを交えた収穫会を開いた。大きく食味の良い実ができ、「砂丘大根」と名付けて名物化を目指す方針を確認した。スラグは米や海藻の肥料として広まりつつあるが、野菜の栽培に使う例は珍しい。 ごみを溶融し有害物を除いたスラグは、植物の生育を助けて窒素吸収を促すシリカなどの成分を含んでいる。同社資源化推進室の関勇治マネジャーらが鹿児島に似て日照豊富な浜松の気候に注目し、約300平方メートルの砂地の畑で桜島大根の栽培に挑戦した。2年目の今年は高い畝とマルチシート
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畳縁に「家康くん」 浜松の組合開発 “運気上がるかも”
浜松畳商工業協同組合が、畳縁(たたみべり)に浜松市のキャラクター「出世大名家康くん」のイラストを取り入れた独自開発商品「出世畳(じょう)」を合同で販売している。座ると運気が上がるかも―と話題を呼び、飲食店や住宅で受注を伸ばしつつある。 家康くんや「浜松」の文字を細かな刺しゅうで描いた畳縁。よく見ると笑顔や得意顔など6種類の表情が描き分けられている。注文に応じて畳に縫い付けて納品する。 理事長の藤井文貴天王製畳社長(東区)の発案に仲間が賛同し、昨年9月から加盟全15社で販売を始めた。その後、浜名湖地区畳商工業協同組合(湖西市など)の13社も輪に加わった。 大河ドラマの家康ブームに乗り、ウ
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台風15号対応検証 課題8項目を説明 浜松市防災会議
浜松市防災会議が2日、市役所で開かれ、市は昨年9月の台風15号について庁内で検証した8項目の課題と改善策を説明した。特に道路冠水に関する課題が多数上がった。 浸水区域への車両進入で故障車が相次いだ点について、「広範囲の浸水が発生し、交通規制が困難だった」と分析し、今後は浸水予想箇所で事前に注意喚起する仕組みを検討するとした。各自主防災隊に水害時に求める行動リストを事前に作成しておく、水防団や消防団との情報共有方法を整備する、などの対策案も挙げた。 災害ボランティア団体などからニーズ把握に必要な被災情報の要望が多かったため、今後は連絡窓口の開設を検討し、共有すべき情報を整理する。家屋浸水の
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浜松市、24日から「書かない窓口」 証明書発行簡便化 58カ所で開始
浜松市は31日、証明書の発行手続きを簡便化する「書かない窓口」を2月24日から市内58カ所で開始すると発表した。鈴木康友市長が定例記者会見で明らかにした。全国自治体で広がりつつあるサービスで、これだけ多くの窓口で導入するのは珍しい。 住民票、所得証明書などの交付に当たり、職員が必要事項を聞き取りながら端末で申請書を作成するため、手書きの書類が不要になる。現状、10分ほどかかる手続きが4分ほど短縮されると見込む。当初は29種の証明書が対象で、6月から届け出手続きの一部でも導入する予定。 対応する窓口は各区役所、協働センターとふれあいセンター、市民サービスセンター、地域情報センター。 鈴木
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大河ドラマ館の入場券、浜松の全小中生に 17社贈呈
浜松市中区元城町にプレオープンした「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」を市内小中学生に見学してもらおうと、市内17社が協力して約7万3千枚の入場券を購入し、同市に贈呈した。 2月下旬以降、学校を通じて全児童、生徒に1枚ずつ配布し、3月18日のグランドオープンから使ってもらう。 30日に市役所で贈呈式があり、スズキをはじめ各企業の代表者が鈴木康友市長に目録を手渡した。鈴木市長は各社の厚意に感謝し、「ぜひ多くの小中学生に来場してもらい、家康公と浜松とのつながりを学ぶ機会にしてほしい」と期待した。
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1月31日営業再開 浜松市中区の北部水泳場
浜松市は30日、ろ過設備などの不具合で臨時休業していた中区の北部水泳場を31日から営業再開させると発表した。設備の補修を施し、水質に問題がないことを確認した。同水泳場はこの設備周辺で漏水が確認されたため、10日から休業していた。
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97個人28団体表彰 浜松市中区で社会福祉大会
浜松市と市社会福祉協議会はこのほど、社会福祉大会を中区の市福祉交流センターで開き、功労者表彰や地域の優良事例発表などを行った。感染症対策のため出席者を限定し、約200人が参加した。 民生委員や保護司、ボランティアとして長年活動した社会福祉功績者をはじめ、福祉施設の従事者、高額寄付者など97個人、28団体を山名裕副市長と市社協の寺田賢次会長が表彰した。事例発表は市立西部中の生徒による高齢者宅の家事支援、曳馬地区のマンション内交流会など、市内のユニークな取り組みをコミュニティーソーシャルワーカーたちが紹介した。
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感染症対策 飲食店認証制度 浜松市、3月末で終了へ
浜松市は27日、感染症拡大防止のため2020年8月から続けてきた「はままつ安全・安心な飲食店認証制度」を3月末で終了すると発表した。新規の認証受け付けは1月末で終了する。 県が21年に始めた類似制度「ふじのくに安全・安心認証制度」が普及したこと、店舗や利用客の感染防止意識が定着したことなどを踏まえて判断した。今後も感染対策は続けるよう呼びかけていく。 市が規定した約40項目の対策を講じた店舗を、市が認証してPRに協力する制度。現時点で1284店舗が認証されている。
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3区制条例案骨子「適切」 7区協議会が答申 浜松市行政区再編
浜松市の行政区再編を協議する市議会特別委員会が27日開かれ、市は新たな3区制への移行に向けた条例改正案の骨子を現7区の区協議会に諮問したところ、すべての区協議会から「適切である」との答申を得たと明らかにした。一部の区協議会が答申に意見を付けていて、市は意見を踏まえて条例案をまとめ、市議会2月定例会に提出する方針。 区協議会に昨年11月に諮問し、年末までに答申が集まった。意見を付けたのは西、北、天竜の各区協議会。出先組織の職員を減らしても市民サービスを低下させない、区役所が遠くなる地域には区長が積極的にアウトリーチ勤務をする、など住民の不安解消に向けた努力を求めた。 現在定員25人の区協議
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浜松市スタートアップ育成支援 実証実験のフィールド広域化へ 県西部市町と連携 2023年度
スタートアップ(新興企業)育成支援に取り組む浜松市は2023年度、県西部の市町と連携し、実証実験の受け入れフィールド拡大に乗り出す。有望な企業を呼び込むため、各市町で足並みをそろえて実証の場を提供できるように協力体制の強化を目指す。23年度一般会計当初予算案に市独自の実証実験サポート事業費と合わせて4600万円程度を盛り込む。 同市は19年度からスタートアップへの資金調達や実証実験の支援事業に着手し、実証実験はこれまでに20社余りを受け入れた。経費の助成、地元との調整などで協力し、自動運転や歩行補助ロボットといった成長分野の企業を呼び寄せてきた。 近年、大井川以西の8市1町で構成する遠州
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市立中学の制服、検討会設置へ 浜松市教委 市民からの要望受け
浜松市の宮崎正教育長は25日、市立中学の制服の在り方に関する市教委の検討委員会を近く設置する考えを示した。多様な性自認への対応やリユースしやすい全校統一化など、生徒や家庭の悩み、負担の実情を踏まえて幅広く議論する。 市教委に検討会設置の要望書を同日提出した市民グループ「ミライ制服すすめ団」の関係者に伝えた。宮崎教育長は「詳細は今後詰めるが、私服の選択などを含め、制服の在り方をフラットに検討したい」と述べた。 同グループのメンバーは中学入学時の制服、ジャージー、かばんなど一式の購入費は約10万円に上り、保護者の負担が過重だとしてリユース活動に取り組んでいる。昨秋から市内で行ったアンケートで
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行政対応検証 43項目提示 浜松市、天竜区の土砂崩落
昨年9月の台風15号に伴う浜松市天竜区緑恵台の土砂崩落で、無届けの盛り土の形成を止められなかった経緯などを検証する「行政対応検証会」(座長・村越啓悦弁護士)の第2回会合が23日、同市役所で開かれた。市は崩落前に住民や市の出先機関職員らから寄せられた通報、相談に十分な対応ができていたかを中心に、43点の検証項目案を示した。次回会合で5人の第三者委員が項目の精査と絞り込みを行い、具体的な検証に着手する。 会合は非公開で進められた。終了後に取材に応じた市の杉石秀和都市計画課長は「関係法令や所管課が多岐にわたるので時間がかかるが、個別の対応をそれぞれ検証してもらう。再発防止のため、行政対応がどうあ
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バス4路線一部廃止意向 浜松市交通会議 遠鉄「維持できず」
遠州鉄道は18日に浜松市役所で開かれた市地域公共交通会議で、西区の大久保線など利用者の少ない市内路線バス4路線5系統について、今年10月1日付の一部区間廃止を静岡県に申し出る意向を明らかにした。 対象は西区の大久保線狸(たぬき)坂―つるが丘入口間8・4キロ、伊佐見線古人見東―伊佐見橋間4・6キロ、東区の早出さぎの宮線小池南―笠井本町間6・6キロ、蒲小沢渡線のさぎの宮系統イオンモール浜松市野―笠井本町間5・9キロ、同線東高系統市野上―笠井本町4・4キロ。 同社担当者は「感染症の影響で落ち込んだ利用者数が戻らず、燃料費高騰のダブルパンチで路線が維持できない」と説明した。市担当者は「地域の意
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環境「体験の場」 静岡県内認定第1号 浜松のOMソーラー
浜松市は18日、環境教育等促進法の「体験の機会の場」認定制度に基づき、同市西区村櫛町の住宅部材卸売業「OMソーラー」に認定通知書を交付した。環境保全意識を高める機会を提供する土地所有者らを市長や知事が認定し周知を支援する制度。認定は市内第1号で、静岡県内でも初めてという。 同社は太陽の熱による暖房など省エネ化機器の開発を手がけ、2004年に浜名湖畔に開設した社屋「地球のたまご」で環境との共生を実践する。太陽熱調理器の実験、自然観察など数々の体験ができ、学校の学習の場として人気が高い。 この日は社屋に学習に訪れた聖隷クリストファー小(北区)の6年生20人を交えて授与式を開き、市環境部の藤田
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浜松・天竜区の土砂崩落 排水対策の工事完了「梅雨までに」
住民3人が負傷した昨年9月の台風15号に伴う浜松市天竜区緑恵台の土砂崩落で、市は17日、第三者技術的検証会の第2回会合を市役所で開いた。崩落した無届けの盛り土を撤去した後の安全性について、市は「のり面が露出するが、土質は安定している」として、今後の排水対策と併せることで崩落の再発リスクは抑制可能と説明した。地中の排水管敷設工事を今年の梅雨時期までに完了させる方針も示した。 市によると、現場の斜面は約30年前の宅地造成時に盛り土で整形され、その上から後年に土地所有者らが無届けで残土など約8100立方メートルを盛っていたとみられる。今回崩落したのは無届けの残土部分で、市は今春をめどに崩れ残って
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姿はゆるく、協力は固く 湖西「うなぽん」浜松訪問 浜名湖地域活性化へコラボ
湖西市のイメージキャラクター「うなぽん」が17日、浜松市中区の浜松大河ドラマ館で浜松市のキャラクター「出世大名家康くん」と「出世法師直虎ちゃん」を訪ね、浜名湖エリアの活性化へ「一緒に頑張りたい」と連携を呼びかけた。 うなぽんはパンダの着ぐるみを着たウナギのキャラクターで昨年誕生した。ゆるキャラグランプリ全国1位を獲得した家康くんに人気の秘訣(ひけつ)を聞こうと、初めて対面した。 3体は両市職員を介して会話し、家康くんは知名度を高めたいうなぽんに「果敢に挑戦する“やらまいか精神”でポジティブに活動するのが大事」とアドバイス。うなぽんは「みんなに浜名湖を好きになって
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電子契約 2月から導入 浜松市、落札者の来庁不要に
浜松市は導入準備を進めていた電子契約システムについて、16日までに詳細を固め、2月以降に公告する建設工事などの発注事業から実施する。事務の効率化、受託事業者の負担軽減による入札参加機会の拡大を狙う。 市の発注手続きのうち、入札は電子化されているが、現在は契約書作成時の署名、押印のため落札者は市役所を訪れる必要がある。契約も電子化できれば落札者の来庁が不要になり、遠方の事業者も入札に参加しやすくなって競争性の向上が期待できる。書類の郵送代、印紙代の節減も見込める。 市は電子契約システムを提供する複数事業者の中から、他自治体での導入実績がある弁護士ドットコム社のサービス「クラウドサイン」を選
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市内で就活、最大2万円助成 浜松市が2月から 市外学生が対象
浜松市は2月1日から、市外の大学などに在籍する学生が市内中小企業に就職活動する際の交通費、宿泊費を最大2万円助成する新制度「UIJターン就職活動応援事業費補助金」を始める。地域を支える産業人材を確保し、若年人口減少にも歯止めをかける狙い。 市外在住で市外の大学、専門学校、高校などに在籍し、市内の中小企業に就職活動のために訪れた人が対象。2月1日~10月1日に支払った交通費、宿泊費について1回最大2万円、1人2回まで助成の申請ができる。申請は領収書などの必要書類をそろえた上、市の就職転職情報サイト「JOBはま!」で手続きできる。 詳細は同サイトで随時掲載する。先着順で予算上限に達し次第、終
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抽選50人に浜松・西区の農産物贈呈 市認定農業者協支部
浜松市認定農業者協議会西支部は、西区の農産物詰め合わせを抽選で50人にプレゼントする。地域の豊富な農産物をPRする狙い。応募は2月3日まで。 発送は2月中旬の予定。盛期を迎える特産の新タマネギをはじめ茶、蜂蜜など7種程度を詰め合わせる。希望者は同協議会ホームページ「お知らせ」欄から応募フォームにアクセスして申し込む。 西区は市内でも特に農業が盛んで、出荷品目が多い。恒例だった販売会や農場見学ツアーの開催が感染症拡大の影響で難しくなり、新たなPRの機会として昨年からプレゼント企画を始めた。問い合わせは市農業振興課<電053(457)2331>へ。
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浜松在留の外国人向け 仕事の悩み、LINEで無料お助け 4カ国語で専門家など相談、企業案内も 神戸の企業がサービス開始
オンライン就労支援サービスを展開する神戸市のスタートアップ(新興企業)「コンパス」は13日、浜松市の在留外国人向けに4カ国語対応の無料相談サービスを始めた。キャリアコンサルタントとチャットボットによる24時間相談で、就職、転職、働き方など幅広い悩みに対応する。 同社は浜松市のスタートアップ向けファンドサポート事業で2021年度に採択され、市の資金調達支援も生かして多国語対応のシステムを新設した。浜松周辺の外国人の就労環境や企業の採用ニーズを調べ、この地域の外国人に適した支援ができる体制を構築してきた。 無料通話アプリのLINE(ライン)で専用アカウント「Hama Career」を友達登録
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サロン活動に優良表彰 浜松・中区西地区社協、国から
浜松市中区の西地区社会福祉協議会が運営している「シニアふれあい部」のサロン活動が、2022年度の国の社会福祉協議会優良活動表彰を受けた。小楠達司会長ら役員7人が12日、市役所で山名裕副市長に報告した。 シニアふれあい部は長年、地域の高齢者向けに歌声サロンとおしゃべりサロンを開いてきた。いずれも感染症の影響で開催が難しくなったため、20年に寺社や名所を歩く「地域を知ろうサロン」を新設。子どもを含めた幅広い住民が参加するようになり、新たな交流を生んだ点などが高く評価された。 西地区社協はほかに五つの部を設け、活発に活動している。小楠会長は「長年の継続を基に、明確な目標を定めて活動できている。
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助け合いの謝礼は地元店ポイント 浜松市がベンチャーと連携、アプリ試行
困り事の手伝いの対価として、地元の商店で使えるポイントをやりとりする―。そんな実証実験が浜松市で始まった。東京のベンチャー「グレートバリュー」と市などが連携し、スマートフォンのアプリ「浜松ヒーローズ」を開設。困り事の内容をメニューから選んで、誰でも助けたり、助けを求めたりできる。「共助」の社会を支える新しいツールになるか期待が集まる。 アプリに登録後、「依頼する」のメニューから「軽作業」「付き添い」「勉強」などの項目を選択し、日時や連絡先を入力して助けを求める。対価は内容ごとに定められ、1件最大千ポイント(1ポイントは1円相当)。依頼は一覧表示され、助けたい人は依頼主にメッセージを送り、手
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静岡人インタビュー「この人」 浜松でベトナムサッカー年代別代表合宿を誘致した グェン・ボ・フェン・ユーンさん
ベトナムから22年前に留学生として来日し、静大在学中に浜松市で起業。日本企業向けベトナム事業コンサルの傍ら、NPO法人理事、在日ベトナムサッカー協会全権代理などとして交流に励む。浜松での同国サッカー年代別代表の合宿誘致を企画し、昨年9月にU―17男子代表合宿を実現した。42歳。 ―合宿誘致の経緯は。 「全権代理として日本の大都市などでの代表合宿に関わってきた。ベトナムのサッカー人気は代表戦のテレビ視聴率が8割に上るほど高い。合宿も注目され、日本で誘致した都市は知名度が上がり、観光や就労での効果にもつながっているので、浜松で実現したいと考えた」 ―浜松での合宿の成果は。 「選手とスタッ
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記者コラム「清流」 人の縁は心の支え
日本郵便は今年元日の年賀郵便物の配達数が、前年より14.3%少ない約8億8200万通だったと発表した。2004年の23億通超から6割以上減った。年賀状の形が多様化したのかもしれないが、社会の縁の希薄化を想像してしまう。 私事だが、93歳だった祖母を昨秋亡くした。三島市で80代後半まで食堂の経営を続けた働き者。これまで東部の総局と支局3カ所に赴任したが、その至る所に祖母の親類や友人がいて取材を助けてくれた。自分に人の縁の不思議さを教え続けてくれた存在だった。 年齢を重ねるにつれ、人の縁が仕事だけでなく心の支えになると実感する。葬儀で祖母がつないでくれた人々と再会し胸いっぱいになった。筆無精
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静岡人インタビュー「この人」 マラソン選手としても活躍する浜松市財務部長 石切山真孝さん
2006年総務省入省。同省自治財政局や内閣府などで地方の自治や防災に長く携わり、総務省地域政策課理事官を経て22年4月から現職。地方自治体は福岡、千葉、愛知に続き4カ所目。愛知県で財務部長兼財政課長を務めた。5年ほど前にマラソンの練習を本格的に始めて力をつけ、各地の大会に参加。昨年は富士登山駅伝出場、県市町対抗駅伝で浜松市南部代表に入った。富士宮市出身。40歳。 ―市の来年度予算編成に向けた意気込みは。 「鈴木康友市長のリーダーシップで築いてきた健全・強固な財政基盤により、コロナ禍や豪雨災害にも機動的に対応することができた。鈴木市長の下で最後の予算編成になるが、浜松の未来につながる予算と
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家康出世街道 歩いて巡ろう 浜松市中区で2月23日
浜松観光ボランティアガイドの会は2月23日午前9時から、浜松市中区の浜松城公園周辺で記念ウオーク「家康公の出世街道を歩く」を開く。 同公園中央芝生広場を出発し、引間城、秀忠公誕生井戸、五社神社など、家康公が青年期を過ごしたゆかりの地を巡る。ボランティアガイドが案内し、所要時間は2時間半程度を予定している。 参加無料。同会のホームページなどから、2月13日までに申し込む。問い合わせは戸塚さん<電053(456)1303>へ。
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救急増で初の4万件台 浜松市消防局 22年出動まとめ
浜松市消防局は6日までに、2022年の火災、救助、救急の対応状況(速報値)をまとめた。救急件数は新型コロナウイルス感染拡大の影響で急増して4万1391件となり、05年の市町村合併後で初めて4万件を超えた。火災、救助も前年比で増加した。 救急は前年比6463件(19%)の大幅増。感染症が疑われる急病関連のほか交通事故も増え、夏場や年末の感染拡大時は救急車全23台のフル出動が続いた。救急資格のある職員を兼務隊として編成し、予備車で救急出動する措置も講じた。 今月に入っても厳しい運用は続いていて、同局は119番の適正利用や感染症予防の徹底を呼びかけている。 火災は180件で同9件(5%)増。
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花壇のミカン 来庁者に配布 浜松市役所
浜松市は5日、市役所の花壇で育てたミカン約200個を来庁者に無料配布した。市の花であるミカンをPRする狙い。 市は2006年にミカンを市の花に決め、花壇に青島種の果樹を2本植えた。5月ごろ白い花を一斉に咲かせる。実は11年から収穫と配布を続けていて、合わせて800個近い実が採れた年もあったという。実の配布は一昨年が感染症対策のため、昨年が不作のためそれぞれ休止し、今回は3年ぶり。 実二つと花の紹介文を袋に詰め、緑政課の職員4人が果樹の前で配った。同課の宮崎崇之さんは「実だけでなく、花にも注目してほしい」と呼びかけた。
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浜松市が「コミケ」初出展 市内舞台、来年放送のアニメなどPR
アニメの聖地化を目指す浜松市は、30日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開幕した国内最大級の同人誌即売会「コミックマーケット101」企業ブースに初めて出展した。自治体の出展は珍しい。来年放送のアニメ「夢見る男子は現実主義者」など、市内を舞台にした作品を全国の愛好者にPRした。 新作アニメのヒロインにふんした人気コスプレイヤー猫田あしゅさんの撮影会、声優陣のコメント入りリーフレット配布があり、多くのファンを集めた。市フィルムコミッション推進室の原田憲治室長は「作品はもちろん、浜松に関心を寄せてくれる来場者が多かった。アニメは海外人気も高いので幅広い誘客に生かしていきたい」と話した。 イベン
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里山活動で最高賞 一般社団「里の家」(浜松市北区)喜び報告
浜松市北区の一般社団法人「里の家」が、環境省主催の第10回グッドライフアワードで最高の大臣賞最優秀賞に輝き、27日に加藤正裕代表理事(61)とスタッフの本間恵莉さん(36)が市役所で鈴木康友市長に報告した。 持続可能な環境や社会のための取り組みを顕彰する表彰で、今回は全国から229件の応募があった。同賞の受賞は静岡県内で初めて。 里の家は2005年に「みやこだ自然学校」として活動を始め、19年に法人化した。里山体験のほか薬草ハーブ、樹木系精油のアロマ事業など里山の暮らしを伝える活動を続けている。里山での循環型生活モデルの構築を目指し、研究や検証を積み重ねてきた点が特に高く評価された。
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住宅建築 天竜材利用者に記念フレーム 第1号男性に贈呈 浜松地域材利用促進協議会
浜松地域材利用促進協議会は、FSC認証天竜材による住宅建築の補助制度「天竜材の家百年住居る事業」利用者に、天竜ヒノキの記念フレーム「木好きの証」を贈る新事業を始めた。浜松市東区の新築住宅でこのほど、第1号の贈呈式を行った。 はがき大の証明書にヒノキの枠が付いたフレームで建築時の木材使用量、炭素貯蔵量、木材納入業者などを表記する。地元林業や温暖化防止への貢献が実感できる。 協議会会員の河島由典三立木材社長(天竜区)が制度推進のため発案し、家具製造のキシル(中区)がデザインした。第1号は10月に自宅を新築した男性(29)宅で、河島社長ら関係者が届けた。男性は「木の香りと温かさが感じられて快適
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民生・児童委員 新退任者に委嘱状、感謝状 浜松市
浜松市はこのほど、3年に1度の民生・児童委員の全国一斉改選に伴う退任者感謝状・新任者委嘱状伝達式を中区のアクトシティ浜松で開いた。鈴木康友市長が市内7区の各代表者に書状を渡した。 市内の11月末付退任者は576人。12月1日付新任者は568人で、再任の758人を含めて1326人体制となる。地域の高齢者世帯や子育て世帯の相談に応じて支援する。 鈴木市長は「地域のつながりが希薄化し問題が複雑化している。共助型社会の中心的役割を担う存在として尽力をお願いしたい」と述べた。市民生委員児童委員協議会の杉山晴康会長は「支援対象者の喜びを自分の喜びとして、地域に根ざした活動をしたい」と呼びかけた。
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今切口導流堤の釣り禁止 安全な環境整備、探る議論を【風紋】
浜松、湖西市境の浜名湖今切口の導流堤で釣り人の転落事故が相次いでいるとして、県が立ち入り禁止区域を設定し、12月から釣り人に退去を求めるパトロールを始めた。来訪者の把握や管理ができず、事故時の対応に困難を来している背景がある。一方、釣り人の間では禁止以外の事故防止策の検討を願う声が根強い。 今切口導流堤は県管理の港湾施設。県は2007年、転落死亡事故を機に立ち入り禁止の看板を立てたものの、魚が豊富なため釣り人は減らなかった。しかし、20年と21年にも死亡事故が起きたため、県と警察、漁協などでつくる協議会が今秋、禁止区域を明確にして本格的に規制に乗り出した。釣りは湖の内側にある公営の海釣り公
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浜松市「LINEコロナ身守りシステム」 12月末で終了
浜松市は19日、新型コロナウイルス対策として運用してきたサービス「はままつLINEコロナ身守りシステム」を12月末で終了すると発表した。国が陽性者の全数把握を見直し、接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の機能を停止したことを受けた措置。 市民が飲食店や公共施設、イベントを利用した際にQRコードで訪問履歴を残しておくと、その場所で感染者が出て保健所が必要と判断した場合などに、市からスマホアプリを通じて注意喚起のメッセージが届くサービス。2020年6月に開始し、6800カ所以上で使われた。実際に保健所からメッセージが発信された事例はなかったという。
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サッカーU―17ベトナム代表 浜松合宿成果報告「交流さらに」
在日ベトナムサッカー協会全権代理のグェン・ボー・フェン・ユーンさん(浜松市中区)が19日、9月に同市で実施したベトナムサッカー男子U―17代表合宿の成果について、市役所で鈴木康友市長に報告した。チーム強化に成果があり、同協会が来年4月にも同市での合宿を予定していると伝えた。 チームは合宿中に浜松開誠館高や常葉大などとテストマッチをした。直後のアジア選手権予選でライバルのタイに完勝し、来年5月の本戦出場を決めた。 ユーンさんによると合宿の様子は同国のメディアで報道され、市内で開いたテストマッチはあいにくの大雨でも約100人のファンが観覧に訪れた。選手と監督が浜松の環境を評価し、本戦直前の合
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戸塚さんと影山さん(浜松学芸高)意欲 浜松国際ピアノアカデミー受講決定
浜松市と市文化振興財団は16日、2023年1~2月に市内で開く「浜松国際ピアノアカデミー」マスタークラスの受講生16人を発表した。市内から選ばれた浜松学芸高2年の戸塚琉斗さんと影山大河さんが、市役所で意欲を語った。 全国22人の応募者からテープ審査で選出された。中区のアクトシティ浜松内でレッスンを重ね、2月4日に披露演奏会を開く。 戸塚さんは昨年に続いての参加。「前回レベルの高い仲間と交流でき、音大にいるような気分で楽しかった。さらに成長した姿を見せたい」と話した。影山さんは「歴史あるアカデミーに参加できてうれしい。ふさわしい演奏を目指して頑張る」と意気込んだ。 チケットやレッスンの情
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優秀教職員47人を表彰 浜松市教委
浜松市教委はこのほど、2022年度優秀教職員表彰式を北区の市教育センターで開いた。指導や学校運営などで特に顕著な成果を上げた47人を選出した。 被表彰者は次の通り。 【幼稚園】三宅奈美(初生)伊藤江里(光明)屋舗千安紀(上阿多古) 【小学校】鈴木由香(相生)大庭聡文(曳馬)秋定宏子(富塚)野口万希子(白脇)金子よしみ(蒲)中安大(上島)山口泰子(新津)長尾美和(船越)安藤清子(和田)外山恵子(与進)新村純代(豊西)坂田祐子(三方原)平賀晶子(豊岡)坪井玲子(積志)池谷麻利子(和地)村松道子(村櫛)内山智子(泉)河村誠(中郡)名倉香居(有玉)片岡京子(可美)新村朋子(大平台)木下利恵(浜
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ジャズと“寺ピアノ” 境内セッション沸く 湖西の龍谷寺 ワインも堪能
湖西市新居町新居の龍谷寺でこのほど、ジャズとワインを楽しむコンサートが開かれた。歌手鈴木麻美さん(浜松市出身)とピアニスト藤森潤一さん(浜松市在住)が本堂の“寺ピアノ”を使ってセッションを披露した。 同寺の谷和憲住職は寺が交流や出会いの場となるよう、ストリートピアノ風にピアノを開放し、音楽ライブも開いている。斬新な試みに、友人で東日本大震災の被災地支援を続ける浜松市の大学職員野々浦いく子さんが注目し、お酒を取り入れた初めての企画として考案した。 境内で三陸産蒸しガキやワインが振る舞われ、来場者はほろ酔い気分で演奏に聞き入った。谷住職は「楽しさを共有できる空間として
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記者コラム「清流」 情報をどう生かすか
気象庁が6月から線状降水帯の発生予報を始めたが、今期実際に発生した11回のうち予報できたのは3回だった―と発表した。県内に甚大な被害を及ぼした9月の台風15号の線状降水帯も予報されなかった。画期的な試みだが、まだ技術的に途上段階なのか。 それでも台風当日の浜松での取材を振り返って、一昔前と比べてリアルタイムの行政の情報発信は格段に増えたと感じた。レーダー解析を生かした記録的短時間大雨情報は16回も発表され、豪雨の地点が把握しやすかった。河川の水位もウェブ上で刻々と確認できた。各行政機関とも「出せる情報はどんどん出す」との姿勢を明確にしている。 防災情報の量や精度は進化が続いている。どう避
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静岡人インタビュー「この人」 天竜川ダム再編に取り組む浜松河川国道事務所長 名久井孝史さん(浜松市中区)
国土交通省に2003年入省。17年から3年間、国際協力機構(JICA)に出向し、フィリピン国公共事業道路省で技術指導に当たった。福井県河川課長を経て22年4月から現職。道路や河川の整備に加え、長年の懸案だった天竜川ダム再編事業が本格着工間近で、節目の重責を担う。北海道出身、44歳。 ―浜松に勤務しての印象は。 「徳川家康、豊臣秀吉ら歴史を動かした方々の跡を身近に感じられることに感動する。日本を代表する大企業が育ち、高速道路や国道1号、新幹線が走る日本の要となる地域で、インフラ整備を担う責任を感じる」 ―現在の取り組みの重点は。 「天竜川ダム再編は関係機関との調整が進み、間もなく本格工
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国1と河川 整備確認 掛川、菊川市長が空から視察
掛川市の久保田崇市長と菊川市の長谷川寛彦市長がこのほど、国土交通省浜松河川国道事務所の案内でヘリによる管内上空視察をした。菊川の水害対策、国道1号バイパスの渋滞対策の状況を名久井孝史所長と確かめた。 菊川は近年の国の重点的な河道掘削で流下能力が高まり、9月の台風15号でも越水を免れた。菊川市本所の水門整備、下流部の高潮堤整備も進む。国道1号は菊川インターチェンジ(IC)フルインター化、掛川市内のIC合流部改良などの事業を国が展開中。 両市長はヘリが発着した浜松市南区の天竜川緑地公園で取材に応じた。ともに初の上空視察で、「この地がいかに美しいか再認識した」と笑顔。長谷川市長は「菊川の&ld
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字名「浜北」存続 賛否が拮抗 自治連独自調査、市は諮問見送りへ
浜松市浜北区自治会連合会(松下敏昭会長)は7日、行政区再編で浜名区になった後、現浜北区域の字名に浜北の名を残すべきか2172人に独自にアンケートした結果、「残す」と「残さない」が拮抗(きっこう)し、ほぼ同数だったとする報告書を市と市議会に提出した。 市役所で松下会長と意見交換した山名裕副市長は「全体の方向がはっきりしない結果になったと思う」と述べ、現時点では字名に浜北を残す案を行政区画等審議会に諮問しない考えを示した。再編後も浜北の名がさまざまな形で残ることもあらためて説明した。 アンケートは住所表示に「浜北小松」などと浜北を残す是非について、新区名内定後の11月に浜北区内の自治会と町内
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井伊谷宮境内にモミジ 報徳社が植樹 浜松・引佐町
浜松市の西遠連合報徳社(山下智之理事長)はこのほど、北区引佐町の井伊谷宮で植樹会を開いた。報徳社社員と井伊谷小の児童、井伊谷宮崇敬会員ら約90人が境内にモミジの幼木約30本を植えた。 井伊谷宮の鎮座150年を祝い、二宮尊徳の報徳思想に沿って将来のための木を植え、彩り豊かなふるさとをつくろうと企画した。 児童たちは高さ約1メートルの幼木を丁寧に植えた。中野小春さん(6年)は「思ったより大変」と話し、中川伊織さんと野末祐衣さん(同)は「大きくなってまた見に来たい」「大きく育ってくれたらうれしい」と成長を願った。 山下理事長は「心豊かな人が育つよう、今後も市内の寺社にモミジや桜を植えていきた
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「書かない窓口」58カ所で 浜松市、23年2月から一斉導入
内藤伸二朗デジタル・スマートシティ推進部長は、市民の窓口手続きをデジタル技術で簡便化する「書かない窓口」を来年2月から区役所、協働センターなど市内58カ所で一斉導入する方針を表明した。丸氏への答弁。 来庁者が希望する手続きを伝えると、職員が業務システムから必要なデータを検索し、聞き取りをしながら書類を作成する。住民票の写しなど証明交付手続きは来年2月、転入届など届け出手続きは同6月の開始を目指し、システム構築や職員研修を進めている。 書かない窓口の導入は全国の政令市で初めてで、これだけ多くの窓口で一斉に運用するのは画期的。 奥家章夫市民部長は書かない窓口の導入に合わせ、お悔やみ手続きの
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バイク「カブ」カスタム車集結 愛好グループがイベント 浜松
ホンダのバイク「カブ」の愛好会「カッコカブ株式会社」は20日、第1回ミーティングイベントを浜松市東区の大歳神社で開いた。全国各地の会員が愛車約100台を持ち寄り、カスタムのこだわりを語り合った。 SNSで1300人超の会員がいるコミュニティー。小型のリトルカブ、アウトドア仕様のクロスカブやハンターカブなど、多彩なシリーズモデルを思い思いに装飾、改造した車両を並べた。同神社はカブのイラスト入り御朱印を販売した。 運営した同市の飲食業八木健一さん(49)と焼津市の会社員富田良さん(41)は「カブはカスタムに個性が出て面白い」と話した。
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アーチェリー「まず楽しんで」 山内、杉本選手(浜松商高出)指導
浜松市は20日、小中学生向けアーチェリー体験会を南区の江之島アーチェリー場で開いた。東京五輪女子団体5位山内梓選手(近大職、浜松商高出)、世界選手権など国際大会で活躍する杉本智美選手(ミキハウス、同高出)が講師を務め、約40人が参加した。 参加者は2人の実演を見学し、短距離の試射を体験した。未経験者も正しいフォームを教わり、次々と的を打ち抜いた。杉本選手は「始めるのが遅くても活躍できるし、ずっと続けられる競技。楽しさを感じてほしい」と話し、山内選手は「まずは楽しんで、その中で目標を見つけていくのが良いのでは」と呼びかけた。 競技振興と昨年完成した新競技場のPRのため、南区地域力向上事業と
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大河ドラマ館に名物紹介ベンチ 浜松LCと児童が制作 天竜杉使用
浜松ライオンズクラブ(LC)は2023年1月にプレオープンする浜松市中区の大河ドラマ館に天竜杉のベンチ20台を寄贈する。LCの依頼で、地元の浜松中部学園初等部の6年生105人が夏休み以降、それぞれの座面に浜松を紹介する絵を描いた。会員と児童が17日、現地で仕上げ作業に取り組んだ。 全国から訪れる観光客をもてなし、浜松の魅力や木材の品質をPRする狙い。児童は5~6人の班に分かれて原画を考案した。浜松まつりのたこ揚げ、アクトタワーや弁天島、ウナギや楽器といった名物を色鮮やかなイラストで表現した。 青嶋冬真君(11)は「浜松の魅力的なものやことを分かりやすく伝える絵にしようと、みんなで考えた」
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記者コラム「清流」 ウクライナに心寄せて
浜松市の「ポーランド市民交流友の会」会長影山美恵子さんは、2月のロシアによるウクライナ侵攻後、旧知のウクライナ人の避難支援や来日した避難者の生活支援を続けている。8月にポーランドを訪れ、近隣国に逃れたウクライナの仲間たちと再会した。 戦地に近いポーランドでは街の至る所にウクライナの国旗や慈善活動のポスターが掲げられ、行政の支援事務所に避難者が列をつくっていたという。仲間たちも子どもが言語の壁に悩み、故郷に残した家族への心配が尽きない。今後の生活拠点をどうするか、苦悩を深めていたそうだ。 侵攻が長引く中、県内に避難してくる人も後を絶たず、私たちにとっても遠い国の人ごとではない。関連する県内
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防災広場で地震対応訓練 浜松・東区の自治会
浜松市東区笠井新田町第2自治会はこのほど、防災避難訓練を同町の防災広場で開いた。役員ら約50人が広場に集い、巨大地震を想定して全世帯の安否確認や炊き出し、消火訓練などを行った。 同自治会は世帯数増加に伴い、一時避難所の笠井中とは別の防災拠点として、2018年に広さ約630平方メートルの防災広場を確保した。市内でも先駆的に地区防災計画を定め、防災倉庫を置き、毎年の避難訓練と月1度の自主防災隊訓練を続けている。自主防の松下末男隊長は「広場や計画があることで訓練しやすく継続も図れている」と話した。
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元Bリーガー 迫力のプレー 浜松市西区でバスケ教室
浜松市西区入野協働センターはこのほど、入野地区在住の元Bリーグ選手ジャーラ志多斗さんによる「はじめてのバスケットボール教室」を同センター体育館で開いた。小学3、4年生15人が競技の楽しさやトップ選手の技術に触れた。 志多斗さんはセネガル出身で浜松大(現常葉大浜松キャンパス)卒業後、男子プロバスケットボールリーグの複数チームで活躍した。参加児童は遊びながらボールの扱いを練習し、ミニゲームに参加した。志多斗さんの210センチの身長を生かしたダンクシュートも飛び出し、競技の迫力を体感した。 地元の名人に学ぶ講座として同センターが初めて企画した。同地区在住で大学時代に東西学生オールスターに選ばれ
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ブラジル五輪委とも協定 浜松市、交流と合宿受け入れ
浜松市は3日(現地時間)、ブラジルオリンピック委員会(COB)と東京五輪のレガシー協定を締結した。10月31日に同国パラリンピック委員会と締結した協定と同内容。ブラジル訪問中の鈴木康友市長がリオデジャネイロのCOB事務所でパウロ・ワンデイレイ・テイセイラ会長と協定書を交わした。 COBや関連団体が浜松市で大会前の事前合宿を行う際、市はスポーツ施設や移動手段を無償提供し、COB側は市民との交流に努める。鈴木市長は「東京2020大会の事前合宿でも多くの選手を受け入れ、共生社会に対する市民の意識が一層高まったのではないか。一過性とせず、友好関係をさらに深めたい」とコメントした。
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浜松市行政区再編「中央区・浜名区は妥当」 審議会が答申
浜松市行政区画等審議会は1日、行政区再編後の3区の名を「中央区」「浜名区」「天竜区」とする市の提案を妥当とする答申書を市に提出した。市役所で鈴木純哉会長、伊藤徳江副会長が山名裕副市長に手渡した。市は今後、各区協議会の意見を聞いた上で、来年2月に市議会に提出する区再編関連条例案に明記する方針。事実上、これらの区名の採用が確実になった。 答申に先立って開かれた審議会会合で、市は中、東、南、西区と北区三方原地区の仮称A区で「中央区」が、浜北区と北区の大部分の仮称B区で「浜名区」が、それぞれ市民アンケートで最多の票を集め、市議会特別委員会でも異論がなかったことを報告した。 審議会委員から「中央区
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ウクライナ支援 11月13日にチャリティーコンサート 浜松の音楽家団体、避難留学生と交流
浜松市の音楽家団体「ミュージシャンズ・アソシエーション・ハママツ」が11月13日、同市中区のクリエート浜松でウクライナ支援チャリティーコンサートを開く。東欧に居住歴のある会員たちが戦禍に苦しむ人々を支援しようと企画した。29日に南区の「ティーホール」で行った練習に同国から避難している留学生2人が訪れ、支援への感謝を伝えた。 ポーランドの音楽大研究科を修了した同市のピアニスト鈴木絢子さん(32)が、個人で活動する演奏家の交流の場として4月に結成した団体。チェコ留学歴のある同市出身のビオラ奏者富田直樹さん(35)らと旧ソ連による東欧各国への侵略の歴史を語り合う中で、「平和につながる活動を」と慈
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水産業の省エネ支援 浜松市が強化、11月補正計上方針
浜松市は中小事業者の省エネ化を後押しする「グリーントランスフォーメーション(GX)支援事業」を拡大する方針を固めた。11月補正予算案に8億円余りを計上し、水産業者の省エネ技術導入などを助成対象に加える見通し。28日までに関係者への取材で分かった。 原油高の影響を受ける事業者の経費削減と温室効果ガス排出量削減を同時に進める事業で、これまで照明のLED化や古い空調機の交換などを助成してきた。新たに水産業者の省エネ機器購入の費用や、再エネ電力の調達費用などを支援メニューに追加するほか、ニーズの大きい農業者向け支援を増額する方向で検討している。 11月補正予算案はこのほか、台風15号関連の災害復
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浜名高が創立110周年 全校生徒ら、歴史振り返り節目祝う
浜松市浜北区の浜名高(山崎仁資校長)は28日、創立110周年記念式典を校内で開いた。全日制の全校生徒約1100人と地域の来賓が出席し、学校の歴史を振り返りながら節目を祝った。 式典実行委員長の福田幹男同窓会長は「卒業した約50年前は目立たない学校だったが、進学や部活動などで活躍を続け今では市を代表する学校になった」と同校への誇りを語った。竹内莉々衣生徒会長は「素晴らしい伝統を引き継ぎ、さらなる飛躍のため頑張る」と祝賀の言葉を述べた。昨年東京都内で見つかった校歌作詞者三好達治さんの65年前の講演テープがお披露目され、全員で聴講した。生徒代表の意見発表、お笑い芸人ゴルゴ松本さんの講演も行った。
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浜松市新区名 「中央」「浜名」が有力 市民投票で最多
浜松市は26日の市議会特別委員会で、行政区再編後の新区名を決める市民アンケートを実施した結果、仮称A区(中、東、南、西区と北区三方原地区)については「中央区」、B区(浜北区と北区の大部分)は「浜名区」が最多得票だったと発表した。特別委で異論は見られず、両名称の採用が有力になった。 浜松市は11月1日の市行政区画等審議会に最有力案として提示する。審議会で同意する旨の答申を得られれば、区再編関連の条例案に新区名として明記することになる。 市民が寄せた区名案からA区、B区各7案に絞り、市民にウェブサイトなどで投票を呼びかけた。総数5万1575票のうち、「中央区」は1万9195票でA区の40%、
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実りの秋 稲刈り取り 浜松・南区の田んぼアート会場
浜松市の白脇田んぼアートの会(山内正弘会長)は22日、今季会場となった南区寺脇町の水田で稲刈り作業をした。会員とJAとぴあ浜松職員、浜松青年会議所のメンバーら約50人が参加した。 今季は約2千平方メートルの水田で5色の稲を使い「寅(とら)と富士山」を描いた。台風の影響も少なく、公開期間中は例年通り見物客でにぎわったという。 同会議所は今年、感染症の影響が続く中で仲間や家族と食事する「共食」の大切さを伝える活動に取り組み、初めて地元の家族連れに呼びかけて田んぼアートに協力した。子どもたちも鎌を手に、農家の指導を受けながら稲を刈り取った。 収穫した米はファーマーズマーケットなどで販売する予
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浜松・松菱跡地にベッドベンチ 30日まで野外イベント 新たな中心市街地の在り方提示
浜松市中区鍛冶町の松菱跡地で22日、野外イベント「オン・ライン・クロスロード」が始まった。ベッドを使った屋根付きのベンチやワークショップのブースなどが並び、誰でも無料で入場できる。開催は23、29、30日を含む4日間。 障害者アートやまちづくりに取り組む同区のNPO法人クリエイティブサポートレッツが、昨秋に続き地権者の協力を得て開いた。今回のテーマは美術家深沢孝史さんが発案した「スリーピングシティプランニング」。開かれた場と私的空間を表すベッドを組み合わせ、誰もが交流しながら居心地よく生活できる、新たな中心市街地の在り方を提示した。 落書きスペース、カフェのサービス、音楽ライブなどもあり
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新球場同盟会 10月27日発足 早期建設求め浜松市など
浜松市と市議会、浜松商工会議所、市自治会連合会が、県による新野球場建設の早期実現を後押しするため、27日に「新野球場建設促進期成同盟会」を発足させる。同日、市役所で初会合を開く。 県中部や東部にはある県営球場が西部にはなく、県が同市西区の遠州灘海浜公園篠原地区に建設を計画する新球場は市にとって長年の悲願。同商議所は2008年から、市は11年から、それぞれ県に建設を要望してきた。市議会の一部会派や市自治連も要望活動を展開している。同盟会の結成は、地元ぐるみで県への働きかけを強めるのが狙い。 観客2万2千人規模、プロ野球の開催が可能なドーム式の球場を求めていく。
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デザイン、持続可能性…「浜松らしさ」 23年1月プレオープンの大河ドラマ館で見学会
浜松市中区の浜松城そばに市が建設中の大河ドラマ館で、FSC認証の天竜材が内外装に活用されている。18日に浜松地域FSC・CLT利活用推進協議会が現地で見学会を開き、会員事業者約30人が参加した。 FSC認証は持続可能な森林管理の国際基準。施工した同区の須山建設によると、建物をつなぐ屋根付き通路の柱やウッドデッキ、建物壁面などに天竜材の杉とヒノキ計45立方メートルを使用した。東京五輪の選手村ビレッジプラザ建設に使われ、市に返還されたレガシー材も含んでいる。 建物の外側通路を覆う「木シェルター」はヒノキを複雑に組んだ印象的なデザイン。通路の柱は斜めの木材を緻密に組んで強度を確保した。同社の小
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稲刈り 農家の苦労を体験 浜松、旧鈴木家跡地で中郡小児童
浜松市東区の中郡小5年生約100人がこのほど、学校近くの万斛(まんごく)庄屋公園・旧鈴木家跡地の水田で稲刈りをした。学校創立50周年を記念し、地元のNPO法人旧鈴木家跡地活用保存会のメンバーと春から米を育ててきた。270平方メートルの水田に実った米を鎌で刈り取り、束ねて稲架(はさ)に掛けた。 旧鈴木家は江戸時代の有力庄屋で、米どころだったこの地域を支えた。屋敷には伝統的な農機具が多数残り、地元農家が耕作を続けている。児童たちは地域の歴史を学ぼうと、水田を借りて手製の看板やかかしを立て、稲作を体験してきた。 保存会は稲の一束から取れる米の量などをクイズ形式で問いかけ、児童たちは農家の苦労や
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花と緑の功労者 3個人4団体選出 浜松市
浜松市はこのほど、本年度花と緑のまちづくり功労者に3個人4団体を選出した。15日に中区で開く「浜松花と緑の祭」で表彰式を開く。 中区の窪田美津子さんと松本金男さんは曳馬協働センターの花壇整備を続けている。西区の袴田美佐子さんは花壇の植栽や児童向けの講座に取り組む。 中区の「さわやかクラブ鴨北」は菜園や花壇の管理に励む。北区の「上平ふれあい公園愛護会」と西区の「西鴨江公園愛護会」はそれぞれ公園の清掃や管理を担い、中区の「早出町街路樹愛護会」は植栽帯の草刈りや清掃を通じて景観美化に貢献している。
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四ツ池公園競技場 浜松市に整備要望 静岡西部陸上競技協会
静岡西部陸上競技協会は13日、浜松市中区の四ツ池公園陸上競技場の再整備を求める要望書を市に提出した。山口嘉一会長ら役員4人が市役所で長田繁喜副市長に手渡した。 国際大会開催可能な公認第1種競技場とすること、陸上競技専用施設とすること、駐車場を拡大することの3点を求めた。役員は今の競技場について、利用者が多く衝突の危険がある、チームの控え場所がない、周辺の渋滞が深刻、などの問題点を挙げた。 市は西区の遠州灘海浜公園に新たな県営野球場が造られた場合、四ツ池公園の浜松球場は解体を含めて在り方を見直す方針で、市議会特別委員会も議論を重ねている。長田副市長は「ご意見を参考に議会の議論も踏まえて競技
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中心市街地駐輪場の再整備 浜松市がパブコメ、17日から
浜松市は中心市街地の駐輪場の在り方を見直す「浜松駅周辺自転車等駐車場再整備計画案」を17日から市ホームページや市役所などで公表し、11月16日までパブリックコメントを行う。自転車の違法駐車や放置を防ぎ、安全で快適な駐輪場とするため、14カ所ある無料駐輪場のうち12カ所で有料化する。 現駐輪場は放置車両が多く、混雑が常態化し、盗難や周辺の路上駐輪も課題になっている。有料化は駐輪場の適正利用を促し、需要に見合うスペースを確保する狙い。計画案では遠鉄第一通り駅駐輪場のみ無料を継続し、鍛冶町駐輪場は廃止する。即日撤去の放置禁止区域も拡大する。 市は意見公募の結果を踏まえ、来年1月に計画を策定する
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全日本吹奏楽「最高賞目指す」 ヤマハ、浜松聖星高 出場報告
浜松市のヤマハ吹奏楽団と浜松聖星高吹奏楽部が、このほど開かれた東海吹奏楽コンクールでそれぞれ金賞を受賞し、今月下旬の全日本吹奏楽コンクールに東海代表として出場する。市役所で鈴木康友市長に報告した。 ヤマハは全国で最高賞をたびたび受賞してきた強豪で、41回目の出場。自由曲はかつて作曲家長生淳さんが団のために書き下ろした「波の穂」を選んだ。冨森亮太幹事は「みな高いモチベーションで楽しく活動している。笑顔で帰ってこられるよう頑張る」と強調した。 浜松聖星高は7年連続9回目の出場。インパクトのある高昌帥さん作曲「協奏曲」を自由曲とし、初の最高賞を狙う。田中友絵部長と志賀亜咲副部長が「感謝の気持ち
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記者コラム「清流」 地面の陥没に注意を
台風15号に伴う豪雨当日、浜松市中区の会社駐車場で地面が直径4メートル、深さ3メートルにわたって陥没した。この場所で従業員が車を発進させた直後のことだった。経営者の男性は「もし巻き込まれていたら」と恐怖に声を震わせた。 原因は何十年も前に敷設された地下排水管の破損。劣化した管の穴から土が流出していた。同様の陥没は全国で相次いでいて、昨年は北海道で道路の穴に車が転落し3人が負傷する事故があった。 地下の管路がどこに敷設されているのか、記録がないことも多く、この会社でも排水管の存在は誰も知らなかったという。取材しながら、いつどこで陥没が起こるか分からない怖さを感じた。地面のひび割れなど前兆を
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花や野菜の古布絵展示 浜松市中区のギャラリー、16日まで
浜松市北区の古布絵作家田畑勝代さんが10日から、同市中区広沢のスタジオ・ルーキー内「ギャラリー&フォト広沢」で作品展を開く。古布を切って縫い合わせ、花や野菜の絵を描いた27点を展示する。16日まで。 赤い花が風に揺れる様子を多数のパーツで描いた「ヒガンバナ」や、布の柄で複雑な葉脈を表現した「ハクサイ」など、古布特有の素朴な色合いを生かした作品が並ぶ。田畑さんは古布が好きで収集し、20年ほど前から創作に取り組んでいる。開館は各日午前10時~午後6時。10日のみ午後1時から。
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区協議会体制見直し 若者含め参画意識重要【解説・主張しずおか】
浜松市は現行7区を3区にする行政区再編に合わせて、住民自治の要となる区協議会体制の見直しを進めている。鍵となるのは50の地区自治会連合会単位で設置が可能になるコミュニティ協議会(コミ協)。市民が地域課題の議論や施策提案により深く関わり、地域の特性を伸ばす推進力になると期待される、ユニークな仕組みだ。機能させるには市の後押しと市民の参画意識が重要になる。 2005年の12市町村合併の際、市は地域分権と個性の尊重を理念としたクラスター型都市を掲げ、政令市移行時は7区ごとの区協議会と旧12市町村単位の地域協議会で住民の声を市政に届ける、2層の自治組織体制を取った。後に地域協議会は行革の流れの中で
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持続可能な市政運営「必要」 鈴木浜松市長、天竜区で「語る会」
鈴木康友浜松市長の市政報告「市政を語る会」が1日、同市天竜区の天竜壬生ホールで開かれた。市民65人が来場し、市の取り組みの説明に耳を傾けた。 鈴木市長は現在80万人近い市の人口が、80年後には出生率回復を図れても62万人台に、失敗すれば37万人台に減るとの試算を示し、市の活力を保つため持続可能な自治体運営が必要だと強調した。市債残高を過去16年で23・3%減らし、財政健全性を政令市最高水準に高めたほか、環境、産業、福祉など各分野で持続可能性を重視した新しい施策を展開していると説明した。 区内で行う自動運転実験、FSC認証材の活用、リノベーションによる商店街活性化などの施策も詳しく紹介した
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「LGX」行動規範策定 市長、デジタル活用し変革 浜松市議会
浜松市議会9月定例会は28日、代表質問を行い、稲葉大輔(自民党浜松)、幸田恵里子(公明党)、関イチロー(創造浜松)、北野谷富子(市民クラブ)、北島定(共産党市議団)の5氏が登壇した。鈴木康友市長はデジタル化に対応して挑戦と変革を素早く繰り返す組織風土を築くため、10月1日に職員向けの「LGX行動規範」を定めると明らかにした。稲葉氏に答えた。 LGXはローカル・ガバメント・トランスフォーメーションの略で、鈴木市長の造語。デジタルの力を最大限活用して考え方や組織体制を変え、利用者中心のサービスをデザインする取り組みを指す。未知の課題に柔軟に対処するため、部署間の連携や新しい技能の習得を促す。
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放課後児童会「順次委託化」 2024年度までに 浜松市議会
田中孝太郎学校教育部長は、地域の育成会が運営する市内放課後児童会124カ所すべてを、2024年度までに民間委託化する考えを示した。22年度は69カ所、23年度は21カ所と段階的に切り替える。関氏への答弁。 市内の放課後児童会165カ所のうち124カ所は地域主体で運営してきたが、住民の負担の重さが課題だった。市は委託化を一部で試行した結果、支援員の処遇改善にも有効だとして、地域の承諾を得た児童会から順次切り替えを始めた。 保護者の要望や苦情への適正な対応を担保するため、事業者が第三者委員会を置き、市も事務局として関わる。田中部長は「委託後も市が随時現地調査し、よりよい運営に生かす」と述べた
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区協議会の規定条例了承 浜松市議会特別委、定数や構成固まる
浜松市の行政区再編を検討する市議会特別委員会は22日、新しい区協議会の在り方を規定する条例の改正方針について、市の原案通り了承した。「2層の協議会プラス50の地域自治組織」とする基本構成と定数、役割などが固まった。 市は2024年1月の新3区制移行に向け22年度中の条例制定を目指している。地域自治の要となる区協議会の在り方は、運営ルールの検討が続いているが、条例で規定する必要がある骨格部分のみ先行協議した。 定数は仮称A区(中、東、南、西区と北区の一部)が80人以内、B区(浜北区と北区の大部分)40人以内、天竜区20人以内とする方針。現行区の主な区域から各20人程度を選出して地域間のバラ
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マンション管理計画認定 浜松市、静岡県内第1号
浜松市は22日、4月に始めたマンション管理計画認定制度に基づき、第1号として東区の「テラス篠ケ瀬」を認定したと発表した。認定は県内初で、全国的にもまだ少数だという。 4月施行の改正マンション管理適正化法は建物が管理不全でトラブルに陥らないよう、管理組合による修繕計画作成を後押しする制度を盛り込んだ。自治体の認定制度に沿って長期的な修繕計画を作り、積立金徴収の仕組みを整えるなどの要件を満たせば、リフォーム融資の金利優遇などを受けられる。 テラス篠ケ瀬は1983年築の3階建てマンション。30戸の区分所有者による組合が、将来にわたって建物の保全に協力し、資産価値を高めようと申請したという。
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湖上の舞台公演、出演者らPR 10月29日から舘山寺で開催
浜松市西区の舘山寺温泉で10月29日~11月3日に開かれる浜名湖湖上の舞台公演「グランドスケープ浜名湖@舘山寺」(ハマナコ・ディスティネーションなど主催、静岡新聞社・静岡放送共催)を前に、主演のダンサー唐沢ひなたさん(17)=藤枝市=ら関係者4人が20日、浜松市役所で鈴木康友市長に開催概要を報告した。 夜の湖上に舞台を設け、人と自然の関わりや神事、伝統芸能などをテーマにした演劇を繰り広げる。ダンスと照明、音の演出が湖面を幻想的に彩る。開催は今年で3回目。地元ゆかりの演出家やダンサー、音楽家らが中心となって、昨年より場面を増やし、演出も一層磨き上げている。 昨年に続く出演の唐沢さんは「水上
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新野球場隣接地に道の駅設置を 篠原地区自治連が要望 浜松
浜松市西区の篠原地区自治会連合会などは20日、遠州灘海浜公園篠原地区の新県営野球場構想に合わせて、球場隣接地に道の駅を設置するよう市へ要望書を提出した。鈴木好治会長や同地区の住民組織「地域活性化促進協議会」のメンバーら7人が、市役所で長田繁喜副市長に届けた。 同協議会は球場予定地の北側に隣接する、国道1号浜松バイパスと市道上島柏原線の交差点付近を道の駅の候補地として明示した。鈴木会長は「沿岸域は防潮堤が整備されたが大規模工場の転出などで下火になっている。にぎわいの拠点になる施設として整備を進めてほしい」と求めた。 長田副市長は市の検討状況を説明し、「道の駅は民間の知恵を借りなければ難しく
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農業用排水機場、遠隔制御導入徐々に 豪雨時、内水氾濫を防止
豪雨時にポンプで小河川の水を海や川に排出して内水氾濫を防ぐ「農業用排水機場」の遠隔制御化を県や国が進めている。多くの機場は住民がポンプを運転していて、担い手不足が共通の悩み。豪雨の頻発で作業の危険が増す中、遠隔制御に期待が高まるが、財政面の負担を伴うだけに、普及のペースは上がっていない。 静岡県によると、農業用排水機場は県内に108カ所あり、市町が農家に管理を委嘱するのが一般的。近年は農家の減少と農地の宅地化が進み、新興住宅地の水害予防にも不可欠になっていて、農業と無関係の住民が運転人を担う地域が増えてきた。 県内最多の33機場がある浜松市は2年前、未経験者による操作を想定して運転マニュ
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企業育成の現場巡る 全国自治体職員、浜松で研修
自治体職員が課題解決力を磨く「プラチナ構想スクール」のスタディーツアーが14~15日に浜松市で開かれ、参加した全国の都県や市町の中堅職員19人が中区のクリエート浜松で鈴木康友市長に成果を報告した。 4班に分かれ、環境政策、スタートアップ(新興企業)育成、多文化共生などの分野で現場を巡り、関係者に聞き取りをした。どの分野でも、進取の気性に富む市民や企業が活躍していて市職員の熱量も高い、と官民連携の活発さを評価する発表が目立った。 鈴木市長は各分野の課題を解説し、「新しい試みをすると国の規制にぶつかるが、戦うのが私たちの仕事。現場で感じた不条理を国に届けることが重要だ」と鼓舞した。 スクー
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障害者雇用の取り組み発表 浜松で支援セミナー
浜松市はこのほど、企業向けの障害者雇用支援セミナーを中区のアクトシティ浜松で開いた。市内の3企業の担当者が障害者雇用の取り組み例を発表したほか、ハローワーク浜松の職員が各種支援制度を説明した。 自動車部品メーカーの特例子会社で15人の障害者を雇用するソミックワン(南区)が就労環境整備の工夫を紹介した。東区の明和工業、市内に複数の研究施設を置くニチアスも、雇用定着まで粘り強く取り組んだ経験を発表した。 ハローワーク浜松によると、管内(浜松市と湖西市)の2021年度の障害者雇用率は2・46%。法定雇用率2・3%を上回り、全国平均(2・2%)や県内平均(2・28%)より高い。法定雇用率達成企業
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空手全国で3位 阿久津君(浜松・内野小3)次の大会へ決意新た
日本空手協会浜松北支部「耀空館」所属の阿久津丈基君(浜松市立内野小3年)が7月に群馬県で開かれた文部科学大臣杯小中学生全国空手道選手権大会の小3男子組手で3位に入り、このほど同市中区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 同部門は132人が出場し、阿久津君は得意の上段突きや中段突きを主体にトーナメントを勝ち進んだ。3位は耀空館の選手では過去最高で、鳥羽智史代表は「練習で身につけた実力をしっかり出せる選手」とたたえた。 阿久津君は兄の影響で4歳から空手を習い始め、週3日ほど練習している。「3位になれてうれしかった」と喜び、次の大会に向けて意欲を新たにした。
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レスリング全国V 犬塚君(城北小4年) 浜松市教育長に報告
浜松市東区のレスリング教室浜松SSFCに所属する犬塚大翔(ひろと)君(城北小4年)が7月に都内で開かれた全国少年少女レスリング選手権大会4年50キロ以上の部で優勝した。このほど中区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 大会は小4が最年少で、犬塚君は初出場での快挙。9人が出場したトーナメントで、4戦全て相手に1ポイントも与えず勝ち抜いた。素早く相手の背後を取り、投げ技や寝技でポイントを重ねた。 小学1年で「いろいろな競技の良い部分を身につけたい」とレスリング、柔道、相撲をはじめ、合わせて週7日の練習をこなす。浜松SSFCの坂田茂代表は「体の動かし方がとてもうまい」と評価する。犬塚君は「毎日練
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浜松市とAWSが連携協定 地域デジタル化、さらに推進
浜松市は15日、アマゾン・ウェブ・サービス・ジャパン(AWS、東京)とデジタル・スマートシティのエコシステム(生態系)形成に向けた連携協定を結んだ。鈴木康友市長と宇佐見潮執行役員がオンラインで協定書を交わした。同社と自治体の連携協定は全国でも珍しく、先駆的。 デジタルの力を生かし、幸福で技術革新が継続する地域を官民で築くため、AWSのクラウドサービスや技術普及のノウハウを活用する。当面はスタートアップ(新興企業)が行う実証実験の協力、市民有志が課題解決を目指すシビックテックの活性化、市職員の研修、といった分野の連携を想定している。 市と同社はこれまで官民連携でデータ連携基盤の活用例を生み
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決算審査特別委を設置 浜松市議会、14日から
浜松市議会運営委員会は13日、9月定例会会期中に決算審査特別委員会を設置することを決めた。委員長に戸田誠氏(自民党浜松)、副委員長に鈴木真人氏(市民クラブ)の選任を内定した。14日の本会議で設置の議案を追加上程する。 14日に全体会、10月3~12日に分科会、同18日に再度全体会を開いて、2021年度の一般・特別会計合わせて14件を審議する。 決算特別委の設置は3年ぶり。従来五つの常任委員会に付託していた審査を議会全体で行うことで、チェック機能の向上と翌年度予算への適切な反映を図る狙い。議会改革の一環で2019年度に初めて実施したが、その後2年は感染症対策の観点から密状態を防ぐため、常任
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アナウンサー、消防団を体験 大久保結奈さん、内山絵里加さん「女性ができる仕事多い」 浜松
浜松市消防団はこのほど、女性向けに団員活動をPRするため、地元のインフルエンサーでアナウンサーの大久保結奈さん、内山絵里加さんを招いた1日消防団体験を中区鴨江の第16分団庁舎で実施した。2人は今後SNSなどで活動の様子を紹介し、女性団員の重要性を発信する。 2人は応急救護や自動体外式除細動器(AED)の使用を体験したほか、現役女性団員の活動に触れた。大久保さんは「女性ができる仕事が多いと実感した。力が必要というイメージを変えていければ」と話し、内山さんは「救護側に女性がいれば受ける方も安心だと思う。体験を生かし、私も機会があれば自信を持って救護したい」と熱心に学んだ。 現在の市消防団員2
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浜松・小池兄弟 空手全国大会そろって3位 次は全日本選手権
浜松市東区の浜松将陽館に所属する小池來夢さん(与進中2年)と琉音君(与進小1年)の兄弟が都内で開かれた松涛連盟全国空手道選手権大会でそろって3位に輝いた。父和弘さん(42)、母舞さん(41)と4人で教室に通う空手一家。練習の成果が結実し、家族で喜び合った。 兄弟は25日から日本武道館で開かれる全日本空手道松涛館全国空手道選手権にも東海代表として出場する。 來夢さんは中2男子型で3位。トーナメントを勝ち抜き、4人による決勝は得意のウンスーを打った。4歳で空手を始め、この大会は初の決勝。「10年間目指してきた大会。絶対勝つという気持ちで打った。優勝を逃したのは悔しいが練習の成果を出せた」と喜
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自主運行バス北遠本線 受託の企業が辞退 水窪タクシー継続へ
浜松市は8日、天竜区の西鹿島駅―水窪町間52・7キロを結ぶ市自主運行バス北遠本線について、10月からの運行を受託していたニュー浜名湖バス(中区)が辞退を申し出たため委託契約を解除し、現在受託している水窪タクシー(天竜区)に引き続き運行を委ねる随意契約を締結した、と明らかにした。16日に書面開催する市地域公共交通会議で、住民代表や専門家らの合意が得られれば水窪タクシーによる運行継続を正式に決める。 この路線の運行委託先は1年ごと一般競争入札で選定していて、今年6月の入札では長年受託してきた水窪タクシーではなく、ニュー浜名湖バスが初めて落札した。ニュー浜名湖バスは貸し切りバスなどの実績はあるも
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浜松市長ブラジルへ 同国パラ委とレガシー協定締結
鈴木康友浜松市長はブラジルパラリンピック委員会(CPB)と「レガシー協定」を締結するため、10月下旬から11月初旬ごろの日程で同国を訪問する。昨年の東京五輪・パラリンピックで深めた友好関係を強化する。市が7日の市議会市民文教委員会で説明した。 協定はホストタウンなどの取り組みで生まれた関係を、共生社会に資する遺産として継承する試み。千葉県成田市などで先行事例があるが、県内では初めて。CPBや関係団体が浜松市内で事前合宿する際、市はスポーツ施設や移動手段を提供し、CPB側は市民との交流に努める―などの内容を盛り込む。 同市は東京五輪・パラリンピックでブラジルの共生社会ホストタウンに認定され
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ブラジルパラ委と浜松レガシー協定 市方針、五輪縁、交流を継続
浜松市は7日の市議会市民文教委員会で、ブラジルパラリンピック委員会(CPB)と近く「レガシー協定」を締結する方針を明らかにした。昨年の東京五輪・パラリンピックで深めた友好関係を強化、継続する。静岡県内自治体で初めてという。 CPBやその参加団体などが大会出場のために浜松市内で事前合宿をする際、市はスポーツ施設を無料で使えるようにしたり、宿泊地と練習会場の間の移動手段を提供したりする。CPBは交流イベントに参加するなど市民との交流に努める。 同市は東京五輪・パラリンピックでブラジルの共生社会ホストタウンに認定され、事前合宿では五輪選手団3競技76人、パラ選手団14競技388人の大規模な受け
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家康区、直虎区、うなぎ区、バイ区…ユニーク区名案続々 浜松市行政区再編、ホームページで公表検討
浜松市が行政区再編に向けて仮称A区(中、東、南、西区と北区の一部)とB区(浜北区と北区の大部分)を対象に実施した区名案公募は、市民からそれぞれ1万1千件超の応募が寄せられた。市は「特定の地区を想起させない」「固有の名詞や呼称を含まない」など6条件をクリアした案の中から各5~10点を選定し、9月下旬から市民アンケートを実施する予定。集まった案の一覧は後日、選定の経緯を含めてホームページで公表する方向で検討している。 今回は小学生以上の全市民に呼びかけた。応募者の年代別では40~60代が全体の52%を占めたほか、6~12歳も10%に上り、小学生の熱心さも際立った。 ユニークな案として「家康区
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新区名「上位5案+数点」 市民アンケート実施へ 浜松市行政区再編
行政区再編を進める浜松市は5日の市議会特別委員会で、天竜区以外の新たな2区の名称について、市民公募の上位で条件を満たした各5案に、行政区画等審議会の意見などを踏まえた数点を加え、最大各10案を新区名の候補として選択式の市民アンケートを実施する考えを説明した。 市が挙げた5案は仮称A区(中、東、南、西区と北区の一部)が「奏(かなで)、灘、曳馬野、渚、青」。B区(浜北区と北区の大部分)が「緑、みどり、万葉、橘、青葉」。特別委はこれらを含めて最大各10案で市民アンケートの選択肢を検討するとした市の説明を了承した。 市が公募前に示した「一体感や協調に配慮して選定する」との方針に沿い、「特定の地域
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遠州織物、斬新に 静岡文化芸術大生が服飾作品展示 浜松
遠州織物の生地を使った静岡文化芸術大生の服飾作品展「纏(まと)う展」が6日から8日まで、浜松市中区鴨江の浜松いわた信用金庫蜆塚支店で開かれる。斬新なデザインで生地の特長を引き出した9点を展示する。 遠州織物の価値を若者の視点で捉え、多くの人に身近に感じてもらおうと、デザイン学部3年小菅陽生さんら13人のグループが企画した。小菅さんはバッグ用の生地でジャケットを制作。密度が高く強い遠州織物の特性を生かし、大きなサイズでも型崩れしない作品に仕上げた。 小菅さんは「伝統的な旧式の織機でしか編めない、独特の強さがある。触れたり試着したりして遠州織物の良さを感じてほしい」と話した。展示は5月に大学
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「奏区」「緑区」など上位 浜松市行政区再編、区名案の公募結果
浜松市は5日、行政区再編を協議する市議会特別委員会で、新区名案の市民公募結果を報告した。応募数が多く、事前に設けた条件を満たす案として、仮称A区(中、東、南、西区と北区の一部)については「奏(かなで)区」「灘区」「曳馬野区」「渚区」「青区」、同B区(浜北区と北区の大部分)は「緑区」「みどり区」「万葉区」「橘区」「青葉区」の各5案を説明した。 市は各5案に特別委の意見を踏まえて追加や入れ替えをし、行政区画等審議会で絞り込む方針を伝えた。だが、市民の応募が多かった案が多数除外されていることから、特別委の委員から「市民の意思が尊重されているのか」と疑問が相次いだ。 同市は現行の7行政区を202
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浜松の競技力見せた! 全中上位入賞生徒が報告 市教委
今年の全国中学校総合体育大会で上位入賞した浜松市の6中学校の生徒が31日、中区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 男子サッカーで浜松開誠館中が、男子バレーボールで浜松修学舎中がそれぞれ優勝した。卓球の男子団体で浜松修学舎中が3位、男子バスケットボールでも与進中が3位に入った。 陸上は女子100メートルで積志中3年小池雛さんが2位、女子1500メートルで細江中3年大谷芽以さんが3位、男子3000メートルで浜松南部中3年佐藤瑞城さんが8位に入賞した。 選手たちはそれぞれ大会を振り返り、周囲の支援への感謝を語った。2競技の全国制覇をはじめ輝かしい成績を収めた選手たちに、宮崎教育長は「市として
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空手全国大会入賞を報告 浜松将陽館の4人 市役所訪問
浜松市東区の空手教室、NPO法人日本空手松涛連盟浜松将陽館(菊地伸幸師範)に所属する4人が、7月に開かれた同連盟の全国空手道選手権大会で上位入賞した。29日に市役所で嶋野聡文化振興担当部長に報告した。 大会は全国から約千人が参加した。監督を兼ねて出場した清水哲さん(スズキ)は、一般2部(40歳以上)男子組手で準優勝した。小池来夢君(与進中2年)は中学2年男子型で3位に、清水律稀君(泉小4年)は小学4年男子型と同組手の両部門で敢闘賞に、小池琉音君(与進小1年)は小学1年男子型と同組手の両部門で3位に入った。 小池君ら小中学生の3人は、9月の全日本空手道松涛館全国空手道選手権にも東海地区代表
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いじめ対応改善策協議 浜松市 連絡協が役割再検討
PTA、学校教員、警察、児童委員などの代表者でつくる浜松市いじめ問題対策連絡協議会は29日、中区の市民協働センターで会合を開いた。市内の女性(18)が小中学校時代に受けたいじめをめぐり、市教委の対応や体制が不適切だったと指摘された問題を受け、改善策を協議した。 今回の問題で再調査委員会の報告書は「市全体のいじめ対策の中心となる組織が明確化されていない」と指摘し、市や市教委に加えて同協議会など関係機関の役割についても再検討を求めている。同協議会は情報交換が中心だったが、事務局の市担当者は「何ができるか話し合ってほしい」と呼びかけた。 委員も教訓を語り合い、PTA代表は「子どもや親のシグナル
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浜北、地名に残して 区自治連が要望書提出【浜松市行政区再編】
浜松市の浜北区自治会連合会(松下敏昭会長)は24日、行政区再編で区名が変わった後も現区域内の住所表示に浜北の名が残るよう、字名に「浜北」と冠するよう求める要望書を山名裕副市長と太田康隆市議会議長に提出した。区内5地区自治連の連名で、会長5人が市役所で届けた。 新区名に続けて「浜北貴布祢」などと表示される形を求める。市が25日まで実施している新区名案の市民公募は、現区名以外の名称を募集中。浜北の名は区名から失われるため別の形で残そうと、区内の自治会役員らが協議を重ね、区の総意として要望をまとめた。 松下会長は「浜北は広く認知され、区民が長年親しんだ名称。浜北の名のもとに築かれた歴史、風土、
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継続的、迅速な対応重要 浜松市長、いじめ問題で強調
浜松市の鈴木康友市長は24日の定例記者会見で、市立中学校在籍時にいじめを受けた女性(18)への不適切な対応を当時の学校関係者や現在の市教委幹部らが謝罪したことについて、「家族から『納得できない』との発言もあったようだ。引き続きご本人や家族に寄り添い、希望に応じた支援をするよう担当に指示した」と述べた。 当時の学校関係者らは23日、再調査委員会が不適切と指摘した配慮のない言動、公平中立を欠いた調査方法などを女性に謝罪した。鈴木市長は「ご本人や家族にとって、1回でこれまでの不信感をぬぐうのは難しい。謝罪まで時間がかかったことも申し訳なく思っている」と強調し、市や市教委による継続的で迅速な対応が
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「重大事態の意識欠如」 浜松市教委、いじめ被害女性に謝罪
浜松市の女性(18)が市立中学在籍時にいじめを受け、当時の学校や市教委の対応が不適切だったと再調査委員会に指摘された問題で、担任や校長、現在の市教委幹部ら10人が23日、市役所で女性と両親に対面し、謝罪した。女性は「いじめを早く見つけて、周りがすぐ助けてあげる学校をつくってほしい」と再発防止への強い願いを改めて訴えた。 現在の市教委幹部3人は報道機関に公開した場で謝罪した。宮崎正教育長は「長い間つらい思いをさせてしまった。心よりおわびする」と述べ、いじめの防止や早期発見、対応の体制構築を誓った。 当時の担任ら7人の謝罪は非公開で行い、各自用意した謝罪文を読み上げた。「気持ちに寄り添った対
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空き店舗でリノベ体験 デクシィ企画 親子ら自由に塗装 浜松
オフィスデザイン設計のデクシィ(浜松市)は9月、同市中区板屋町の同社板屋店があるビルの地下1階に新しいコミュニティースペース「SOU」を開設する。それを前にこのほど、地域の家族連れを招いてリノベーション体験会を開き、約30人が塗装作業を楽しんだ。 業種や会社の壁を越えた仲間作りができる交流の場を目指し、杉田策弘社長がビルオーナーの同意を得て、空き店舗の改装を進めている。体験会は中心市街地活性化の試みに多くの人に関わってもらおうと企画した。 参加者は内壁に思い思いの絵を描いて遊んだ後、白の塗料で上塗りして仕上げた。子どもたちも職人が使う道具をうれしそうに扱いながら取り組んだ。 趣味やビジ
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鯉昇さんら招きチャリティー寄席 浜松いのちの電話
浜松市の浜松いのちの電話は20日、中区の市福祉交流センターでチャリティー寄席(静岡新聞社・静岡放送など後援)を開いた。落語家滝川鯉昇さん(同市出身)と入船亭扇遊さん(熱海市出身)を招き、落語を楽しみつつ活動をPRした。 鯉昇さんは「質屋庫」と「かぼちゃ屋」、扇遊さんは「初天神」と「試し酒」を披露した。それぞれ時事問題や浜松の話題を枕に、巧みな話芸で会場を沸かせた。入場料収入を活動に充てる。 浜松いのちの電話はボランティアの相談員が悩みを抱える人からの電話に応じている。福永博文理事長は相談内容の傾向を紹介し、活動への協力を呼びかけた。
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生徒発案の新制服お披露目 着こなし自在に1000通り オイスカ浜松国際高、2023年度導入
浜松市西区のオイスカ浜松国際高は20日、2023年度に一新する学校制服のお披露目ファッションショーを校内で開いた。生徒主導で決めたデザインで、好みや寒暖に応じて自分の着こなしを考えられる、選択肢の多彩さが特徴。モデル役の生徒が特設のランウエーを歩き、学校見学に訪れた中学生に魅力をアピールした。 創立40周年を迎えるに当たり、学校が20年ぶりの制服変更を生徒会に相談。生徒たちがデザインや機能性のアイデアを多数提案し、学校の理解、メーカーの協力で形にした。 冬服はブレザーにカジュアルなフード付きカーディガンやベストを組み合わせられる。ネクタイ、リボンはそれぞれ2色あり、スラックス、スカートを
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区協議会の基本構成了承 「2層+地域自治組織方式」に 市議会特別委員会【浜松市行政区再編】
浜松市の行政区再編を協議する市議会特別委員会は12日の会合で、新たな3区に設置する区協議会の基本構成について、市が前回会合で提案した「2層の協議会プラス50の地域自治組織」とする方式を了承した。今後、運用のルールや条例文案をさらに検討する。 ポイントは現50地区自治会連合会の各区域で任意で設置できるようになる「地区コミュニティ協議会」。地域づくりに関する提案や意見要望を、区協議会経由で市に届け、回答を求める仕組みを築く。多様な立場の住民による構成を想定し、ボトムアップによる地域課題の解決につなげる。各協働センターのコミュニティ担当職員が事務局機能を担う。 区協議会は、区割り変更のない天竜
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事業検証5事例、浜松市が支援へ ORIプロジェクト
浜松市はこのほど、デジタル技術とデータ連携基盤の有効活用事例を官民連携で創出する「ORIプロジェクト」の本年度事業検証の支援先5事例を決定した。最大10万円を補助し、市内での実証実験を後押しする。 全国から15の企業、団体が事業を提案。全体交流会や個別協議で内容を磨いた上で、市が採択した。交流会の中で複数企業がアイデアを融合させ、協力して取り組む事例も生まれた。グレートバリュー社(東京)が開発した市民の善行をポイント化するシステムに、保険会社やマーケティング会社など3社の技術を組み合わせ、生活支援の新しいサービスを試みる。 このほかアール・スリー(横浜市)、国際航業(東京)、JX通信社(
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西区で拳法大会 インドから3人出場 浜松
日本インド国際親善拳法選手権大会兼東海地区拳法選手権大会(東海地区拳法会本部主催)がこのほど、浜松市西区の市雄踏総合体育館で開かれた。静岡、愛知両県やインドなどの世界拳法会加盟教室から計約100人が参加し、日頃の鍛錬の成果を競った。 未就園児から成人まで各年代で乱取り、形それぞれの優勝者を決めた。感染症の影響で中断していたインドからの参加が3年ぶりに再開し、3選手が出場した。大会は来秋のチュニジアでの世界選手権選考会を兼ねた。 優勝者は次の通り。 【乱取り】幼年 中村凱神▽小学男子低学年 加藤千騎▽同中学年 根岸和希▽同高学年 稲木瑠生▽小学女子高学年 酒井柑奈▽中学男子 稲木徠翔▽中
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高校生、成長株探し真剣 浜松青年会議所投資コンテスト
浜松青年会議所(JC)はこのほど、高校生に株式投資を疑似体験してもらう「はままつ投資コンテスト」を浜松市中区のアクトシティ浜松で開いた。高校生6人とJC会員約50人が参加した。市内上場企業18社から各自投資先を選んで、9月末の株価で利益率を競う。 今春から成人年齢が18歳に引き下げられ、18歳なら親の同意なく金融商品が買えるようになった。投資の意義や地元企業の事業内容に早い時期から関心を深めてもらおうと初めて企画し、高校生対象に参加募集した。 参加者は金融広報アドバイザーの池谷てる代さんから投資先選びの要点を聞いた後、各企業の説明資料や新聞を使い、直近で株価が上昇する企業を予想した。ES
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介護施設で児童預かり 浜松市、全国初の「寺子屋」
夏休み中に高齢者施設が小学生を預かる浜松市の「かいごTERAKOYA(寺子屋)」事業が7月下旬、市内5施設で始まった。施設が高校生や大学生をアルバイト雇用し、学生らが児童に勉強を教えたり、高齢者との触れ合いを手伝ったりする全国初の試み。活気がもたらされた施設側や、子どもの預け先に悩む共働き世帯から好評を得ている。 市が実施施設を募集し、予算500万円で事業化した。その一つ、特別養護老人ホーム浜松中央長上苑(中区)は会議室を開放。8月26日までの平日に、毎日4人ほどの学生が10人程度の児童を預かる体制を組んだ。児童は時間割に沿って勉強や遊び、入所者との交流をして過ごす。 保護者の負担は菓子
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オミクロン派生型BA・5の比率上昇 浜松市ゲノム解析
浜松市は5日、新型コロナウイルス感染者のゲノム解析でオミクロン株の派生型「BA・5」が全検体の83%に当たる20件確認されたと発表した。 7月18~21日に感染が判明した市内患者24人分を解析した。「BA・2」は3件、「BA・4」は1件だった。先週の発表時と比べ、BA・5の比率は17ポイントほど上昇し、BA・2からの置き換わりが依然進んでいるとみられる。症状の重さに変化はみられない。
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歩行補助ロボ無料体験 8日まで浜松・フラワーパーク
浜松市は5日から8日まで、信州大(長野県)発スタートアップのアシストモーション社が開発した歩行アシストロボット「curara(クララ)」の実証実験を西区のはままつフラワーパークで開いている。施設のホームページで予約すれば誰でも無料で体験できる。 腰と太ももに装着するベルトをモーター付きのパーツでつなぎ、歩行の動作を助ける機器。少ない力で軽やかに歩けるようになる。重さ2.3キロ。スマホのアプリで平地、階段などモードの切り替えができる。来年中の商品化に向けて実証段階にあり、市のスタートアップ実証実験支援事業で採択され、市が会場を提供した。同社は足腰に自信のない高齢者が散策を楽しめるよう、観光施
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次期理事長に内山さん選出 浜松青年会議所
浜松青年会議所は4日夜、浜松市中区で2023年度理事長選挙を行い、22年度筆頭副理事長の内山瑛(あきら)さん(35)=同区=を選出した。任期は23年1月1日から12月31日まで。 内山さんは公認会計士・税理士事務所を経営している。15年に入会し、日本青年会議所財務運営会議議長などを務めてきた。「生活様式や経済環境が変わる中、新しい活動を模索し、より地域に必要とされる組織に変化したい。ウェルビーイング経営の普及など、ビジネスの面でも地域に貢献したい」と抱負を語った。
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宮嶋さん、影山さん優秀賞 わたしの主張 浜松市大会
浜松市教委は5日、中学生世代の意見発表会「わたしの主張」市大会の表彰式を同市中区の市教委で開いた。優秀賞は江南中3年宮嶋羅布茉(らふま)さんと与進中3年影山夏希さん。27日の静岡県大会に出場する。 市大会は4301人の応募があった。宮嶋さんは母親がインドネシア人だが、日本で生まれ育った。外見で外国人扱いされることへの違和感を訴えながら、真の共生社会を考えた。影山さんは修学旅行先の旅館で大量の食べ残しが廃棄される現状を目の当たりにし、フードロス対策の重要性を考察した。 優良賞は次の通り。 中津留美来(篠原中3)内山紗良(高台中3)井上月(静大付属浜松中3)熊谷采音(開成中3)宗賀俐旺(神
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ウクライナの母子に応援の品を 影山さん(北区)が渡欧、届ける
かつて浜松市で暮らし、母国ウクライナへ帰国後に戦渦に巻き込まれた女性研究者カテリーナ・ゼレンスカさん(33)と娘のリンダちゃん(5)を励まそうと、同市北区の英会話教室経営影山美恵子さんが7日に渡欧し、浜松の仲間たちからの贈り物を届ける。「平穏が戻る日まで頑張れるように応援したい」と思いを込める。 カテリーナさんは6年ほど前に市内の大学研究員として来日し、昨夏任期を終えて帰国した。ロシア侵攻後、戦線に動員された弟らと別れてドイツに逃れたが、リンダちゃんが言葉の壁から幼稚園に行けなくなり、浜松の友人たちにSNSで悩みを語っていた。 影山さんは長年、ポーランドとの市民交流活動を続け、交流行事の
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記者コラム「清流」 商店街のにぎわい
浜松市中区の浜松駅南にあるサザンクロスは、かつて浜松を代表する商店街だった。今はシャッター通りとなり、寂れた印象だが、週末のイベント「朝市」「ほしの市」は多彩な露店と客で驚くほど混雑する。にぎわいの理由が気になり、最近通い始めた。 朝市は店主らが地域の出店者を募って20年以上続けてきた。新型コロナの影響で長期中断を強いられ廃止も検討したが、愛着を抱く多くの出店者や客に押されて復活した。6月には空き店舗でチョコ店が開業。イベントに出店していた女性が商店街の人々の思いに共鳴したそうだ。 街の雰囲気や人情を感じながら買い物したい。サザンクロスはそんな思いに応える貴重な場。長かったコロナ自粛が、
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静岡県西部35高校が演奏 アクトシティ浜松で吹奏楽コンクール
静岡県吹奏楽コンクール西部地区大会高校の部(県高校吹奏楽連盟西部支部主催)が30、31の両日、浜松市中区のアクトシティ浜松で開かれた。A編成、B編成各9校が金賞に輝きシードの浜松聖星、浜松北、掛川東とともに県大会出場権を得た。 55人以内のA編成は12校が、30人以内のB編成は23校が出場し、課題曲や自由曲で練習の成果を競った。金賞は次の通り。 A編成 浜松商、浜松市立、浜松湖東、聖隷クリストファー、浜名、浜松修学舎、浜松日体、浜松湖南、浜松工▽B編成 磐田北、浜松学芸、常葉大菊川、浜松城北工、浜松江之島、浜松開誠館、磐田東、浜松西、浜北西
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福祉交流センター新装 浜松の視覚障害者団体が見学
浜松市中区の市福祉交流センターが約1年間の改修を経て再オープンするのを前に、市視覚障害者福祉協会が31日、施設内の見学会を開いた。会員17人とヘルパーが市社会福祉協議会職員の案内で変更点を確認した。 1、3、5階に分かれていた事務室を1~2階に集約し、上階に多目的室、小ホール、展示ギャラリーを配置した。全館で無料Wi―Fiを使える。新たに障がい者基幹相談支援センターなど3団体の事務所が入る。8月1日にオープンする。 同福祉協会はパソコン教室などでセンターを使っていて、21日には文化祭を開く。安松和男会長は「調理室がなくなったのは残念だが、きれいで使いやすそう。会員の心のよりどころとして活
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箱根駅伝挑戦の軌跡語る2日間 松葉さんトーク、浜松で8月
青山学院大陸上部で箱根駅伝を目指した松葉慶太さん(23)=浜松日体高出身=が8月6、7の両日、元チームメート神林勇太さん(24)とトークイベント「箱根駅伝のために生きていた2人が語る2Days」を浜松市西区篠原町のベトナム料理店「ニエウクアン高塚店」で開く。 松葉さんは激しい部内競争の中で鍛錬し、4年時に箱根駅伝エントリー選手に選抜された。副主将として主将の神林さんとチームを引っ張り、ともにけがなどで当日の出場には至らなかったが仲間を支えた。卒業後は浜松市内の企業で食品の輸入、卸売りの仕事に励んでいて「経験を地域や次世代の選手に還元したい」と企画した。 要予約。6日は午後5時、7日は午前
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遮断機ない踏切 廃止検討へ協議 天浜線、沿線市町に対応案
天竜浜名湖鉄道は踏切事故防止のため、遮断機のない踏切28カ所のうちの18カ所を廃止し、残る10カ所も市町や自治会と在り方を検討するとの対応案を沿線6市町に伝えた。29日にオンラインで開いた市町会議で松井宜正社長が各首長に説明し、理解を求めた。 浜松市浜北区で4月、遮断機も警報もない踏切で、歩行者が列車と衝突する死亡事故が発生した。同社は過去にも重大事故の発生を受けて踏切の順次廃止を検討したが、往来の利便性低下に地元の理解を得る必要があり、具体化してこなかった。 今回は28カ所それぞれの危険度、交通量、迂回(うかい)路の有無などをまとめたカルテを作成し、会社としての対応案を添えて各市町に提
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外国人市民との共生に向け議論 中区で自治会会議 浜松
浜松国際交流協会はこのほど、自治会役員向け講座「地域共生自治会会議」を浜松市中区の市多文化共生センターで開いた。誰もが住みやすい地域づくりを目指し、自治会役員約20人がブラジル、フィリピンなど各国出身の外国人市民と共生の課題を語り合った。 約30年前にブラジルから移住した同協会職員岡田シモネさんは、地域に溶け込もうと努力した体験を語った。自治会やPTAの役員を務め、ごみ出しマナー改善のため「仕分け競争」を企画するなど創意工夫してきたが、今でも差別的な言動を受ける機会はなくならず、そのたびに落ち込んできたという。 岡田さんは「ブラジル人はおおらかで、友達のためなら協力を惜しまない。問題があ
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いじめ防止「万全の体制に」 浜松市長が謝罪の経緯説明
浜松市の鈴木康友市長は27日の定例記者会見で、小中学校時代のいじめと学校や市教育委員会の不適切な対応で心に傷を負った市内の女性(18)に市長として直接謝罪したことをあらためて説明し、「ご本人から『同じ思いをする子どもが今後出ないよう、しっかり対応してほしい』と話があった。いじめが起こらないよう万全の体制を整えたい」と述べた。 鈴木市長は女性の回復支援のため、女性の主治医に相談した上で12日に面会し謝罪した。当時の学校や市教委の関係者も近く女性に謝罪するとの見通しを示し、鈴木市長は「私からも教育委員会に、ご本人や家族に寄り添って対応するようお願いしてきた」と明らかにした。 関係者によると、
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浜松市の自主運行バス 北遠本線の事業者変更 10月から
浜松市は27日、天竜区の西鹿島駅―水窪町間52・7キロを結ぶ市自主運行バス北遠本線の運行事業者を、10月1日からニュー浜名湖バス(同市中区)に変更する議案を市地域公共交通会議に提出し、原案通り合意された。 現在運行を担う水窪タクシー(同市天竜区)との契約が9月末で満了し、市が次期事業者を一般競争入札で選定した。運行ダイヤや運賃などは同じだが、車両が現在の定員22人から定員50人超の大きなバスに変わる。 ニュー浜名湖バスは貸し切りバスなどを手がけているものの、一般乗合旅客運送の実績がなく国の許可も未申請。会議では住民代表から運行の空白を生じさせない、悪天候時の運行可否や安全対策に万全を期す
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浜松南リトルシニア・リトルリーグ 全国大会へ意気込み
中学硬式野球チーム「浜松南リトルシニア」と少年野球の「浜松南リトルリーグ」がそれぞれ全国大会出場を決め、25日に選手が浜松市中区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 浜松南リトルシニアはリトルシニア日本選手権大会(8月2~7日)へ3年連続12回目の出場。203チームが23の全国出場枠を争った関東連盟大会で、4回戦で惜敗後、敗者復活の2試合を勝ち抜いた。堅守とチーム一丸の攻撃が強みで、池田悠人主将(三ケ日中3年)は「指導者や家族にプレーで恩返ししたい」と意気込んだ。 浜松南リトルリーグはMLBカップリトルリーグ小学5・4年生全国大会(7月29~31日)に出場する。東海連盟大会を昨年に続いて優
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アセス準備書公表 最大出力を縮小 天竜の風力発電計画
浜松市天竜区佐久間町、龍山町の山中で中部電力子会社シーテックが計画する「ウインドパーク天竜風力発電事業」(仮称)の環境影響評価(アセスメント)準備書が22日、公表された。同社は方法書段階から事業実施区域をやや縮小し、最大出力は7万5千キロワットから6万1200キロワットに、最大21基としていた風力発電機の数は17基にそれぞれ変更した。 事業実施区域は380ヘクタールほど小さい約2070ヘクタールとした。水源涵養(かんよう)保安林や植物への影響を極力回避するために縮小する一方、工事用道路の一部変更や発生土の盛り土を区域内に設けるため拡張した。 騒音、超低周波音、生態系への影響など、各調査項
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浜松市行政区再編 字名「浜北」存続を 区自治連が要望へ
浜松市の行政区再編に関連し、浜北区自治会連合会が近く、新区名に続く住所表記の字名に「浜北」を冠する形で浜北の名を残すよう、鈴木康友市長や市議会宛てに要望書を出す方針を固めた。8月中の提出に向けて調整している。20日までの関係者への取材で分かった。 新区名に続き「浜北貴布祢」などと表記する形を要望する。市は新区名を決めるに当たり、現在の区名以外の名称を市民から公募すると決定し、区名から浜北の名が失われる見通しになった。合併前の旧浜松、旧天竜以外の町村部はいずれも字名に旧町村の名称を冠していて、浜北も同様の措置を求める。 浜北の名称は1956年の浜北町発足から市、区と継がれてきた。「伝統ある
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区名案26日から公募 行政区再編、浜松市が要領発表
浜松市は20日、行政区再編に伴い、新たな区名を検討する市民公募の要領を発表した。仮称A区(中、東、南、西区と北区三方原地区)と仮称B区(浜北区と北区の大部分)の区名案について、26日から8月25日まで募集する。区域も名称も変わらない天竜区は対象外となる。 市内在住で小学生以上の誰でも応募可能。区名案(漢字の場合は振り仮名)と理由(省略可)、郵便番号、住所、氏名、年齢を明記し、郵送や市の主要施設への持参、ファクス、電子メールなどで応募する。 期間中に開設するウェブサイトから専用フォームに記入する方法でも受け付ける。市は今後、はがき形式の応募用紙を添付したチラシを配る。 新たな名称は現在の
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2層+任意組織方式提示 市が新たな区協議会体制【浜松市行政区再編】
行政区再編を進める浜松市は19日の市議会特別委員会で、市民代表が地域課題を議論する区協議会の新体制について、新たな3区に一つずつ置く区協議会と、現行7区の区域ごとに置く地域分科会の2層構造とし、さらに50ある地区自治会連合会(自治連)の区域ごとに地区コミュニティ協議会を任意で設置できるようにする組織構成案を提示した。 区協議会の数をめぐっては、これまで市から1層目を3、2層目を16とする案が、特別委の委員からは1層目を7、2層目を50とする案などが出され、議論が続いてきた。今回の案では現行7区のまとまりを維持しつつ、地域住民が設置の有無を判断できる任意組織を規定することで、地域の実情に応じ
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ウエルネス認証、2団体を採択 浜松市本年度1期
浜松市はこのほど、企業や団体との連携で市民の健康増進を図るウエルネス認証事業の本年度第1期分として聖隷クリストファー大(北区)と西山病院(西区)の2団体を採択した。事業費を最大50万円補助する。 3団体の事業提案があり審査を行った。聖隷クリストファー大は聖隷福祉事業団保健事業部と連携し、乳がんや子宮頸(けい)がんの検診受診率が低い若年世代に向けた啓発教材を学生目線で開発する。西山病院はリハビリテーション関連機器を扱うインターリハ(東京都)と連携し、市内でフレイル(虚弱)予防教室を開催する。 市は8月末まで第2期分の事業提案を受け付けている。市ホームページで詳細を掲載している。
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天竜区以外新名称に 26日から公募、秋に市民投票【浜松市行政区再編】
浜松市の行政区再編でできる新3区の区名公募方法について、市行政区画等審議会は14日の会合で「天竜区は名称を変えず、ほか2区は現区名以外の新しい名称を募集する」との市の案に「異議なし」と同意した。市はこの方法を正式決定し、26日から8月25日までの日程で公募すると明らかにした。 市は現区名を外す理由を「住民感情にしこりを残さず融和を図るため」とし、市議会特別委や各区の自治連、区協議会会長からおおむね賛同を得たと説明した。 合併前の旧3市で唯一、区名からも名称が失われる現浜北区域では、新区名に続く字名に「浜北貴布祢」「浜北小松」など浜北の名を冠してほしいとの要望が区協議会で上がったことも報告
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浜松市 外国人起業家を支援 スタートアップビザ導入
浜松市は外国人起業家を呼び込むため、市内で「スタートアップビザ」(通称)を取得して活動できるようにする支援制度を14日から始めた。市の外国人起業活動管理支援計画が経済産業相の認定を受けた。計画に基づいて申請すれば、特定活動枠で最大1年の在留資格を得られ、市内で生活しながら起業準備を進めることができる。 既に全国15の都道府県や政令市などで導入されている。県内では浜松市が初めてで、起業を目指す人材の流出を防ぐ狙いもある。 技術者や留学生として来日した外国人が起業する場合、経営・管理枠のビザ取得を目指すのが一般的だが、入国時のビザのまま起業準備をするのは認められにくい。新制度を使えば、退職、
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「現区名以外で公募」市議会特別委で表明【浜松市行政区再編】
浜松市の行政区再編を協議する市議会特別委員会が12日開かれ、市は新3区の区名公募方法に関し、現7区の住民代表から理解を得た「天竜区は現区名を維持し、残る2区は現区名以外の案を公募」とする案を、14日の行政区画等審議会に提案すると表明した。特別委も了承した。審議会で特段異論がなければこの方法で決定する。 この方法は6月の特別委で自民党会派が提案し、市側も賛同した。ただ、他会派からも多様な案が示された上、合併前の旧市で唯一区名からも名が失われる浜北の委員らから慎重に検討するよう指摘があったため、市は6月27日に7区の区自治連と区協議会の会長への意見聴取をした。 市の説明によると、浜北区の代表
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記者コラム「清流」 若者と環境問題
浜松市中区の浜松開誠館高は海外の学生と「気候サミット」を開くなど環境問題への取り組みが盛ん。先月、代表生徒7人が大岡敏孝環境副大臣を招いて開催した討論会は生徒たちの意見が止まらず、予定を1時間以上超過するほど白熱した。 国は2050年の脱炭素化社会実現を目標に掲げるが、この時代を生きる生徒たちは「この間にどれだけ温暖化が進むのか」と強い切迫感を抱いている。今回の参院選に関して「環境問題を説く候補者が全然いない」との指摘もあり、大岡副大臣をうならせていた。 欧米の国政選挙では環境問題が最大争点に挙がる例が目立つ。日本はどうか。甘い環境政策や生活習慣が将来にツケを回していないか。若者は厳しい
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未来のデジタル社会学ぶ 浜松・篠原小 ソフトバンク社員講師に
浜松市は本年度、デジタル・スマートシティ官民連携プラットフォームの参加企業による学校向け講師派遣事業を始め、8日に初の授業を西区の篠原小で開いた。ソフトバンク公共事業推進本部の西郷龍太郎さん(29)=浜松市立高出身=が未来の社会について講演した。6年生約120人が参加した。 西郷さんは2040年の社会を描いた同社製作のドラマを紹介。ウエアラブル端末とAR(拡張現実)の画面を操作して通信する技術や、自動運転車、排せつ物から病気の兆候を知らせる機器など、デジタル化社会の便利さを示した。「技術の発展はとても速い。変化に対応する柔軟性、深く考える力が重要」とも呼びかけた。聴講した相曽進之介君は「す
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練習機訓練移転後 浜松基地の管制回数増加 対策協で報告
防衛省南関東防衛局は6日に浜松市役所で開かれた市基地対策協議会代表者委員会で、航空自衛隊浜松基地(中区)の2021年度管制回数(離着陸時や近傍通過機への管制対応回数)が2万6529回に上り、前年より5303回増えたと報告した。21年10月に鳥取県の美保基地から第41教育飛行隊が移転し、練習機「T―400」の訓練が増えた。年度別の管制回数は過去10年で最多になった。 移転したのは練習機10機と隊員100人以上。同局は、浜松基地で月650回程度の訓練増加が見込まれていたが、他基地への分散などで抑制に努めていると説明した。 騒音発生回数は測定全4地点で14~24%増え、出席した市議からも「既存
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「未完成」披露 富士山静岡交響楽団 浜松で公演
富士山静岡交響楽団の名曲クラシックコンサート(静岡新聞社・静岡放送共催、ヤマハ特別協賛)が2日、浜松市中区のアクトシティ浜松で開かれた。団員約60人がシューベルト交響曲第7番「未完成」など4曲を演奏した。約千人が訪れた。 指揮者は東京交響楽団正指揮者の原田慶太楼さん。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門で日本人初の1位に輝いた上原彩子さんをピアニストに迎え、華やかな共演を披露した。
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仲間の合図でシュート! ブラインドサッカーをPR 浜松・西区
NPO法人日本ブラインドサッカー協会は2日、ブラインドサッカートップリーグの今期開幕戦となる浜松大会(18日、浜松アリーナ)を前に、競技の体験イベントを同市西区のイオンモール浜松志都呂で開いた。 ブラインドサッカーはアイマスクを着けて音や仲間の合図を手がかりにボールを蹴るサッカー競技で、視覚障害者も晴眼者も一緒に戦う。会場では浜松のチーム「FCコレチーボ静岡」の選手ら6人がプレーを実演し、買い物客もドリブルやシュートを体験した。 指導した三津谷武志選手(55)は網膜色素変性症による弱視でありながら、巧みなボールさばきを披露した。「障害の有無にかかわらず思い切り楽しめて仲間も増える。多くの
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アオハル隊8団体認定 浜松の高校生ら 魅力発信で市と連携
浜松市は30日、地域の魅力発掘や情報発信に取り組む高校生グループ8団体を「青春はままつ応援隊(アオハル隊)」に認定した。市役所で奧家章夫市民部長が各団体の代表者に認定書を渡した。本年度中、市と連携しながら活動してもらう。 5年目の事業で、認定団体は過去最多となった。認定団体と主な活動は次の通り。 浜松湖東高(フェアトレードの研究、啓発など)浜松南高(企業とコラボしたスイーツの商品化)浜松学芸高(はままつ胸キュンプロジェクトを展開)オイスカ浜松国際高(海岸林保全や浜名湖野菜PRなど)天竜高(二俣地区探索アプリ作成や天竜茶PRなど)浜松湖北高(金指駅イルミネーションや菓子商品化など)浜松開誠
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大岡副大臣と環境問題討論 浜松開誠館高の生徒ら7人
浜松市中区の浜松開誠館高はこのほど、同校で大岡敏孝環境副大臣を招いて意見交換会を開いた。生徒会の田口愛理会長(3年)、SDGs部の小杉太一部長(同)ら代表生徒7人が環境問題をテーマに討論した。 同校は昨秋、国内外の若者たちとオンラインでつながる「気候サミット」を開催するなど環境問題の取り組みが盛ん。かつて同市で市議、県議を務めた大岡副大臣は気候サミットにメッセージを寄せ、応援していた。 生徒たちは大岡副大臣から国の環境政策や国際動向を聞いた後、食品ロス、冷媒ガスの排出規制など各自関心のあるテーマで質問や提案をした。大岡副大臣は生徒の発想力に感心しながら「若者は政治に厳しい見方をしている。
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ボラ稚魚の大量死 有毒物質検出せず 浜松市発表
浜松市は29日、中区富塚町の佐鳴湖につながる水路で発生した魚の大量死に関して、現場の水質や魚を詳細に調べた結果、有毒な物質は検出されず、原因の特定に至らなかったと発表した。 23日に水路で約100メートルの範囲にボラの稚魚千匹以上が死んでいるのが見つかった。市保健環境研究所で有毒物質や農薬の有無、pH値など計17項目を調べたが異常はなかったという。市は「今後も河川の状況を注視する」としている。 魚の大量死は河川の水温が急上昇するこの時期、全国の河川でまれに発生している。
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国と地方の税源配分是正など要望 浜松市「白本」案報告
浜松市は29日の市議会行財政改革・大都市制度調査特別委員会で、全国20政令市の連名で国に示す「国の施策・予算に関する提案」(通称・白本)の本年度分原案を報告した。 前年度と同様、国と地方の税源配分の是正や、新型コロナ関連施策に対する各種財政措置の拡充など16項目を列挙している。新たに中小企業の事業継続や地域医療体制の維持に関する支援要請を盛り込んだ。 現状、政令市が担う大都市特例事務は約4300億円の経費を要しているが、税制上の措置額は1500億円程度。財政需要の増加傾向に伴って不足額が年々拡大していて、委員からもアンバランスな配分割合の是正を訴えるよう、強く求める意見が目立った。 白
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市勢功労者10人発表 浜松市 市政運営や地域発展貢献
浜松市の鈴木康友市長は29日の定例記者会見で、市政運営や地域社会の発展に貢献した本年の市勢功労者10人を発表した。7月1日に中区のアクトシティ浜松で開く市制111周年式典で表彰する。 功労者は次の通り。 ▽市政 和久田哲男(前市議会議長、西区)広野篤男(市自治会連合会長、中区)井出あゆみ(前浜松男女共同参画推進協会理事長、中区)▽教育文化 鈴木茂之(元市教育長職務代理者、浜北区)▽経済産業 大須賀正孝(前浜松商工会議所会頭、中区)藤田正治(前浜松商工会議所副会頭、中区)▽福祉 鳥居勝馬(前市保護区保護司会連絡協議会副会長、東区)石垣哲男(前市介護認定審査会長、東区、故人)▽保健衛生 高倉
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区名公募方法おおむね賛意 7区自治連役員ら【浜松市行政区再編】
浜松市は27日、行政区再編に伴う新たな3区の区名公募方法について、市内7区の区自治連会長や区協議会長に対する意見聴取を中区で実施した。天竜区は現区名を維持し、残る2区は現区名以外で募集する―との市の方向性について、明確な反対意見はなかった。 意見聴取は非公開。終了後に取材に応じた広野篤男市自治会連合会長(中区)らによると、浜北区の役員から浜北の区名が失われることへの複雑な心境が吐露された一方、その他の区の役員たちはおおむね市の方向性に賛意を示したという。 広野会長は「市には禍根を残さないよう慎重に検討してほしい。将来を担う小学生に積極的に区名案を出してもらえる方法を考えてほしい」と話した
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大河「どうする家康」 チョーク画で出演者を激励 浜松
浜松市は25日、来年の大河ドラマ「どうする家康」の放送開始に向け、中区元城町のドラマ館建設地で市民参加のメッセージイベントを開いた。約550人が訪れ、芝生広場を囲むアスファルト面に出演者へのメッセージなどを描いた。 参加者は5色のチョークで、出演者の似顔絵や「撮影頑張って」といった応援の言葉を記した。 徳川家康を演じる松本潤さんのファンという中区の富田智香さん(52)と南区の鈴木知子さん(52)は「家臣とのチームワークや試行錯誤で時代の波を乗り越える家康公の物語は現代にも通じると思う。歴史を学びながら楽しみたい」と話した。 ドラマ館は12月ごろ完成する予定。
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ロケ支援 浜松がダブル受賞 「ゆるキャン△2」「唐人街探偵」
映像作品のロケ支援に関する優れた団体を表彰する「JFC(ジャパン・フィルムコミッション)アワード」の第8回表彰式がこのほど広島市で開かれ、浜松市の浜松フィルムコミッション(FC)がドラマ「ゆるキャン△2」と映画「唐人街探偵・東京MISSION」の2事例で優秀賞に輝いた。浜松FCは昨年度の映画「弱虫ペダル」の最優秀賞から2年連続受賞で、同時に2点の優秀賞を取るのは初めて。 JFCは全国約150団体が参画する、FC関連で国内最大の団体。今回は最優秀が映画「ドライブ・マイ・カー」の広島FC、優秀は5事例だった。 「ゆるキャン△2」は西区舞阪町弁天島の浜名湖に浮かぶ「いかり瀬」がオープニング映
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環境再生、記録映画で学ぶ 浜松・中区で上映 7月15日から
全国で山林の再生活動を続ける矢野智徳さんを追ったドキュメンタリー映画「杜人(もりびと)」から環境問題を学ぼうと、静岡県内の有志が「いーら『杜人』実行委員会」を結成し、このほど磐田市の豊田東交流センターでトークイベントを開いた。 矢野さんは全国の豪雨被災地を巡り、地中の水脈を人工物がふさぐことによる土砂災害の多さを指摘。負荷を抑えた開発を提唱している。実行委は矢野さんと「大地の再生」運動に取り組む菊川市の団体「くわひとつ」代表田中俊光さんらが、7月の浜松市での上映に向けて発足させた。 前田せつ子監督(東京)がオンラインで撮影の舞台裏を語ったほか、田中さんが仲間とパネル討論し、「大地の再生
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就職氷河期世代にインターン支援 7月から浜松市、正規化後押し
浜松市は就職氷河期世代の正規雇用化を支援するため、7~10月と11月~来年1月の2回、座学のスキルアップ講座と職場実習を組み合わせたインターンシップ支援事業を実施する。内閣府の補助を活用した初の試み。 1993~2004年に学校卒業期を迎え、現在求職中か非正規雇用、または感染症の影響で給与が減少した人が対象。ビジネスマナー、プレゼン、ストレスマネジメントなどを学んだ上、企業で1日最大5時間、最大5日の実習に臨む。 座学はパソコン講座などを交えた昼コース(1日6時間で6日間)と、主に日中働く人向けの夜コース(1日3時間で10日間)から選択する。座学の参加に1日5千円~2500円、実習の参加
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浜松大空襲77年 遺族ら慰霊祭 「戦争ない世界」願い強く
1157人が犠牲になったとされる1945年の浜松大空襲から77年となる18日、浜松市戦災遺族会は戦災死者慰霊祭を中区で開いた。出席した空襲経験者や遺族は、今年2月から続くロシアのウクライナ侵攻にそろって言及し、戦争のない世界を願った。7月の参院選を前に、安全保障をめぐる議論にも注目している。 同市中区の伊熊フジ子さん(94)は大空襲で母と4人のきょうだいを失った。自身も後を追って逃げ込むはずだった防空壕(ごう)が爆撃された。「壕の中からみんなを掘り出してリヤカーで運んだ。服を見て姉たちだと分かった。あの時の悲しさは忘れられない」。体力の衰えた今も式典に出席し、平和の発信に協力し続けている。
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現区名、除外し公募 天竜区は現状のまま【浜松市行政区再編】
浜松市の山名裕副市長は行政区再編を協議する17日の市議会特別委員会で、再編後の新たな3区の区名公募方法について、区割りの変更がない天竜区は名称の公募をせずに現状のままとし、残る2区は現区名以外の名称で公募するとの市としての方向性を示した。ただ、委員の間で賛否が分かれ、特別委としての結論は出なかった。市は有識者でつくる行政区画等審議会に各会派の主張を添えて諮問し、その答申を基に方法を最終決定する。 区名をめぐっては、これまでの説明会やパブリックコメントで、浜北区と北区(三方原地区を除く)が一つになる仮称B区の地元から、それぞれ現区名を残すよう求める意見があり、仮称C区の現天竜区でも区名維持を
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ごみ有料化 全戸に資料、市民から意見募る【浜松市議会常任委】
浜松市は13日の市議会環境経済委員会で、家庭ごみ有料化に関する素案を公表し、7月にリーフレットを全戸配布して市民の意見を募る方針を説明した。ごみ排出量を抑制するため、可燃ごみと不燃ごみの処理手数料を1リットル1円とし、指定袋の販売価格を値上げする形で徴収する案。委員間でも賛否をめぐって意見が噴出した。 現在の指定袋は製造流通の費用から1枚10円程度で販売されているが、素案では処理手数料の上乗せによって45リットル袋の価格が1枚45円になる。3歳未満の乳幼児や、紙おむつ、ストマ用装具、腹膜透析器具の使用者がいる世帯には減免措置として指定袋を配布する。 委員からは「どれだけ排出を減らせば有料
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浜松市ごみ袋「1リットル1円」 可燃、不燃向け有料化素案
浜松市は家庭ごみ有料化の議論を深めるため、指定ごみ袋の価格を1リットル1円とする素案をまとめ、7月以降にあらためて市民向け説明会や意見募集を実施する方針を固めた。現在1枚10円程度で販売されている45リットルのごみ袋は、素案通りなら45円に値上げされることになる。有料化には市議会の中でも異論が多く、市は慎重に検討を進める方針。11日までの関係者の取材で分かった。 検討中の素案は、可燃ごみと不燃ごみの袋価格に処理手数料を上乗せする形で有料化する内容。3歳未満の乳幼児や紙おむつ、人工肛門、人工ぼうこうを使う人などがいる家庭には減免措置を講じる。指定袋は環境負荷の小さい素材で製造する。資源ごみは
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ごみ屋敷の対策条例検討 市内で15件把握【浜松市議会一般質問】
浜松市議会5月定例会は9日、遠山将吾(創造浜松)、加茂俊武(自民党浜松)、神間郁子(同)の3氏が一般質問を行った。藤田信吾環境部長は住人が自宅にごみをため込む「ごみ屋敷」への対策を定める条例の制定を検討する考えを示した。加茂氏に答えた。 市によると、昨年環境部と健康福祉部で作業グループを設置して実態調査したところ、未解決のごみ屋敷を市内で15件把握した。住人が高齢で福祉的支援が必要なケースも目立つため、市は今年に入って「ごみ屋敷対策マニュアル」を作成し、関係課が連携して対応する仕組みを整えた。 ただ、市には当事者宅への立ち入り調査や撤去勧告などの権限がなく、周辺の生活環境に支障が及ぶ場合
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新野球場「プロ対応に」 市長、要望の意向【浜松市議会代表質問】
鈴木康友市長は県が西区の遠州灘海浜公園篠原地区に建設予定の新野球場について、プロ野球の開催可能な規模とするよう本年度も県に要望する考えを示した。黒田氏に答えた。 県は本年度中に公園基本計画を策定する方針。県議会では高校野球県予選に対応する規模が適当だとする意見もあり、規模をめぐる議論が続いている。 これまでもプロ対応の規模を訴えてきた鈴木市長は、県が行ったモニターのアンケートで67%が「プロ野球が開催できる大型スタンド球場」を求めた点を挙げ、「県西部のスポーツ拠点にふさわしい施設になるよう要望する」と述べた。 黒田氏は「プロ野球開催可能な規模でないと意味がない。県担当部局の英断に期待し
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企業省エネ化に補助金 浜松市、補正予算 3種類の支援メニュー
浜松市は中小企業のカーボンニュートラル対応を後押しする「グリーントランスフォーメーション支援事業」に乗り出す。国の地方創生臨時交付金を活用し、一般会計5月補正予算案に9億5900万円を追加計上する。 原油高が進む中、企業の設備の省エネ化を支援し、経費節減と温室効果ガス削減につなげる狙い。補助メニューは3種類。ガス排出量診断など「見える化支援」(20万円)、照明の省エネ化など「LED等導入支援」(50万円)、古い空調機の交換など「設備更新・省エネ機器導入支援」(200万円、補助率3分の2)。 認定農業者がヒートポンプを整備する、FSC認証取得事業体が省エネのチェーンソーを導入する、といった
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ポルトガル語に愛着を ブラジル外務省、入賞者を表彰 母国語継承へ大会
浜松市中区のポルトガル語教育機関IIEC(杉野アドリアーナ代表)はこのほど、3~4月にブラジル外務省などが開いた「継承語オリンピック」浜松会場の表彰式を同区のザザシティ浜松で開いた。優勝した磐田市の中学3年生デ・メロ・ジュリアさん、浜松市の小学5年生ウチボリ・カオリさんら上位入賞者に、在浜松ブラジル総領事館のバッホス・ドュヴァウ副総領事が賞状やメダルを贈った。 ブラジル独立200周年を記念し、世界に転出した国民らに“継承語”としてポルトガル語への愛着を抱いてもらおうと世界各地で開催した。浜松会場はIIECで学ぶ小中学生ら32人が、同国居住歴のある1部、それ以外の2
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記者コラム「清流」 ペットボトル抑制運動
浜松市が本年度、プラスチックごみによる環境汚染抑制のため、ペットボトル製品を使わない運動を始めた。本庁舎の全ての自販機でペットボトル製品の取り扱いをやめ、マイボトル対応の給水器を7台設置した。 国内で出荷されるプラスチックボトルは年間約250億本で、40年ほど前に普及が始まったとされる。近年のリサイクル回収率は約9割と決して低くはないが、日頃地域の清掃活動に関わっている実感からも、ペットボトルのポイ捨ては非常に多い。回収の努力では足りず、総量の抑制が必要な段階なのだろう。 市役所で取材をする際に、マイボトルの利用を始めてみた。これまでいかに無意識にペットボトル飲料を買っていたかを気づかさ
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プラごみ削減へ 浜松市役所本庁舎に給水器 マイボトル携行を推進
浜松市は本年度、プラスチックによる海洋汚染抑制のため、ペットボトル製品を使わない庁内運動を始めた。このほどウオーターサーバーレンタルの「ウォータースタンド」(本社さいたま市)とプラごみ削減推進に関する協定を締結し、市内公共施設の給水機器を増やすなど、協力して運動の輪を広げていく。 既に23日から市役所本庁舎に同社のサーバーを7台設置し、職員や来庁者がマイボトルで冷水を持ち運べるようにした。同社のサーバーは水道直結で、ボトル交換型より経費や輸送の環境負荷が抑えられるという。市は併せて庁舎のすべての自動販売機でペットボトルの販売を中止した。 同社によると、4月のプラスチック資源循環促進法施行
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区名11月までに結論 市議会特別委【浜松市行政区再編】
浜松市の行政区再編を協議する市議会特別委員会は27日、来年2月議会の区設置等条例議決までの協議スケジュールを決めた。残る課題は新しい3区の区名と、区協議会の在り方の2点。ともに条例や規則に記載が必要な主要部分は、10月末から11月初めごろまでに結論を固めることを確認した。 区名は次回6月17日の特別委で決め方を議論する。おおむね市が7月下旬から8月末にかけて市民に案を公募し、候補を数点に絞った上、9月下旬から10月中旬にかけて市民投票を行う形で進めていく予定。学識経験者や市民代表らでつくる行政区画等審議会が、11月初めまでに投票結果を踏まえて最終的な区名案を答申する。特別委は随時、途中経過
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「パブコメ」結果を公表 市の考え方など記載【浜松市行政区再編】
浜松市は25日、現行7区を3区にする行政区再編案のパブリックコメントの結果を、市ホームページや市の主要窓口で公表した。 案に対して区割りへの賛否、議論の経過に関する質問、区役所や行政センターの機能に関する要望など792件の意見があった。今回公表した結果には、それぞれの意見に対する市の考え方や修正案への反映状況を記載している。再編で経費削減や職員配置の最適化が見込める点、市民サービスは低下させない点を強調している。 区再編を協議する市議会特別委員会は、既にすべての意見を吟味し、修正を加えた再編案を了承している。今後はこの再編案を基に区名や区協議会の組織体制を決定し、来年の市議会2月定例会で
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困窮世帯の子ども支援へ 民生児童委員協が大会 浜松・中区
浜松市民生委員児童委員協議会は16日、本年度の民生委員児童委員大会を中区のアクトシティ浜松で開き、事業計画の決定や功労者表彰などを行った。 新型コロナウイルス感染症の影響で、大会の会場開催は過去2年の中止を経て3年ぶりとなった。この間、市内1345人の委員は対面での世帯訪問や交流行事が制約され、電話や文書を使った非接触の見守り活動が中心となってきたが、徐々に対面の活動が再開されつつあるという。 杉山晴康会長は「感染症の影響で困窮に陥る世帯があり、子どもの支援も重要になっている。新しい活動の形を考えながらセーフティーネットの役割を果たしたい」と述べた。 本年度は従来通り地域の絆づくりや生
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故服部克久さんの楽曲に挑戦 楽友会オーケストラ浜松、6月定演
浜松市のアマチュア楽団「楽友会オーケストラ浜松」が、6月11日に中区のアクトシティ浜松で定期演奏会を開く。演目は2年前に亡くなった作曲家服部克久さんの「自由の大地・変奏曲」。15日に同区で行った全体練習に克久さんの長女服部奈緒さんが訪れ、団員と交流した。 楽団が克久さんをしのんで選曲し、克久さんのマネジャーだった奈緒さんにプログラムへの寄稿を依頼したところ、奈緒さんが練習の観覧を希望した。奈緒さんによると、自由の大地は広く演奏されているが、変奏曲が選ばれるのは珍しく、生演奏で聴くのは自身2度目だという。 奈緒さんは「涙が出た」と感激し、「定番のメロディーが変奏し、最後に戻る場面で気持ちが
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浜松市、創業ファンド公募開始 新興企業育成図る
浜松市はこのほど、スタートアップ(新興企業)の育成、集積を図るファンドサポート事業の本年度事業者公募を始めた。支援を希望するスタートアップを10月末まで、市の認定を受けて資金調達に協力するベンチャーキャピタル(VC)を7月15日まで公募する。 4年目となる本年度は、新たにスタートアップを「シード・R&D枠」「協業枠」「一般枠」に分けて募集する。シード枠は創業初期の事業者を想定し、最大交付額は1千万円。協業枠は市内既存企業とともに技術革新を目指す事業者向けで同2千万円。一般枠は従来通りの幅広い事業者向けで同4千万円。市内に本社や事業所があることが条件で、市認定VCの投資に協調して市が資金を交
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ベトナムサッカー協会 浜松で9月、U-16強化合宿
ベトナムサッカー協会は16日までに、ベトナムの男子U―16(16歳以下)代表の強化合宿を9月に初めて浜松市内で行うと決めた。同国はサッカー試合中継の視聴率が70%を超え、年代別代表の注目度も高い。浜松市内では、新型コロナ後のインバウンド誘客や企業の人材確保につながる新たな交流機会と位置付け、受け入れの動きが始まった。 アジア選手権予選の直前調整を目的に、選手と指導者約40人が同市南区の遠州灘海浜公園を練習拠点に2週間ほど滞在し、市内の高校との親善試合も計画する。ベトナムの複数のテレビ局が来日取材を予定している。 同国から静岡大留学を経て浜松で起業し、2年前に同協会の在日本全権代理に就いた
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選抜中学生、実験に挑戦 理系人材育成企画「浜松ITキッズ」開講
IT分野に強い小中学生を育成する「浜松ITキッズプロジェクト」中学6期生の第1回講座が15日、浜松市中区の静岡大浜松キャンパスで開かれた。試験で選抜された中学1年の13人が開講式に続き、理科の工作実験に臨んだ。 将来の産業振興を見据えて産学官で取り組むプロジェクトで、中学コースは6年目となる。NPO法人浜松ソフト産業協会の講師らからプログラミングや理数、英語などの授業を受け、専門的な考え方を身につける。 初回講座は針金で水に浮くアメンボを作る実験。2人一組で成功時間を競う形式で、受講生たちは水面に触れる足部分の形状に工夫を凝らしながら、試行錯誤を繰り返した。
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食品×脳トレで記憶力維持 浜松市、キリンと聖隷が実証実験
浜松市とキリンホールディングス、聖隷福祉事業団はこのほど、キリンの機能性表示食品「βラクトリン」と脳トレアプリを使った実証実験「脳ケアチャレンジ」を同市北区の有料老人ホーム「浜名湖エデンの園」で始めた。入居者約100人が6月上旬までの1カ月間、摂取と脳トレを継続し、記憶力維持の効果や続けやすさを確かめる。 市民の健康づくりを推進する官民連携事業「浜松ウエルネス・ラボ」の一環。キリンの同食品は記憶力維持の効果が報告されているが、摂取をどう習慣づけてもらうかが課題だという。同社は採点機能付きの脳トレアプリや脳の血流測定を組み合わせ、日々の効果を実感しやすくする新たな仕組みを考案し、市
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豊川海軍工廠(愛知)空襲知って 「泣き叫ぶ女子の声今も」 野沢さん、浜松の中学生に戦争伝える
太平洋戦争末期、愛知県豊川市の豊川海軍工廠(こうしょう)に学徒動員され、大空襲に遭った浜松市中区萩丘の菓子店経営野沢幸子さん(93)が4月、地元の西遠女子学園中1年の小杉有香さんら生徒4人と工廠跡を訪れ、遺構を巡って当時の被害を説明した。ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの現状に重ね合わせ、若者が戦争に巻き込まれる悲惨さを伝えた。 野沢さんは当時の気賀高等女学校(現浜松湖北高)在学中に動員され、同級生と寄宿舎に滞在して機銃などの生産に携わった。1945年8月7日午前、米軍機が工廠を標的に3千発以上の爆弾を投下。動員学徒約450人を含む2500人余りが命を落とした。野沢さんも同級生4人を亡く
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記者コラム「清流」 フリーアドレス
浜松市役所で職員が自分の固定席を持たず、好きな席で執務するフリーアドレスが広がりつつある。デジタル化や産業、観光などの部門で2年前から順次導入され、今春さらに増えるという。 執務席は共有物なので個人の書類や私物がほとんどなく、すっきりしている。資料はデータ化され、端末があれば場所を問わず働ける。現在は感染症対策のため、ある程度各自の席が固定化されているが、書類の山に埋もれて働く役所のイメージとは大きく異なる。 職員の1人は「慣れれば快適。仲間と情報を共有し仕事をシェアする意識も高まった」と話す。環境が変わると発想も変わるのか。資料の整理も情報の報告も苦手な自分には、参考にしたい利点が詰ま
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富の東京集中 地方都市の権限強化を【風紋】
コロナ禍で東京と地方都市の経済力の差が広がっている。11月上旬、全国20政令市長が加盟する指定都市市長会の部会で、日銀や日本政策投資銀行の統計を基に地方の厳しい現状が協議された。地方の経済圏を守るには核となる大都市の力の強化が必要だ。 企業の設備投資額の都道府県別割合は、2019年度と21年度の計画値を比較して東京は23%から28%に伸びた。コロナ後を見据えた投資の兆しが東京で最も顕著になっている。 全国の一般預金残高の総額に占める都道府県別の割合は、16年7月から21年7月にかけて東京は31%から33%へ増えた。他の道府県は相対的に低下か横ばい。地方が疲弊する半面、都内では大企業が業績
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記者コラム「清流」 ネット投票の可能性
静岡県内で参院補選と衆院選の選挙期間が重なり、期日前投票所が混雑した。浜松市役所の投票所では同時に4種の投票をする人が多く、1人当たりの所要時間が長引いて、最大60分待ちという列ができた。疲労でふらつく人、怒って帰る人もいて、見ていていたたまれない気分になった。 茨城県つくば市は市長選のネット投票の導入を検討している。マイナンバーとデジタルIDを組み合わせ、秘密性を確保しつつスマホで投票できる仕組みで、既に高校の生徒会選挙で試行した。同市によると、公職選挙法の規制緩和が必要だが、技術的には実現が見えてきているという。 行列の中で、スマホで済ませられれば―と思った人は多いはず。国会でも議論