浜松市「書かない窓口」拡充 転入転出や印鑑登録

 浜松市は2月に市役所窓口58カ所で導入した「書かない窓口」について、このうち53カ所で転入転出や印鑑登録など届け出手続きにも対応できるように、23日から順次システムを拡充する。可能な手続きは現在の証明書交付手続きなど29種から144種に増える。21日には市役所で報道機関向けに窓口対応の実演を公開した。

「書かない窓口」の届け出業務を実演する浜松市の職員=同市役所
「書かない窓口」の届け出業務を実演する浜松市の職員=同市役所


 追加される手続きは住民異動の届け出、印鑑登録、年金や国民健康保険の加入脱退の届け出など。来庁者が身分証明書を示すと市職員が専用のシステムでデータを確認し、端末上で提出書類を作成する。
 来庁者は記帳台で書類を書く手間が省けて時間も大幅に短縮される。市外からの転入時は旧住所の転出届が必要だが、国保の被保険者証を紛失した場合など手続きによっては証明書の実物がなくても口頭で内容変更ができるようになる。23日に中区内の市民サービスセンター、協働センター、区役所計10カ所で先行導入し、残る窓口は7月21日に開始する。証明書交付のみの窓口5カ所は除く。
 報道向けの実演では、4人家族が転居時に4種類の手続きをする場面を再現。職員が新住所や変更したい書類の内容を聞き取りながら端末を操作し、書類を印刷して交付した。担当職員は「人によっては10回くらい住所を手書きしてもらうこともある。こちらからお願いする負担が減るし、作業も楽になる」と話した。
 (浜松総局・宮坂武司)

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