浜松市、Uターン就職の情報発信強化 若者定着へ、24年度予算計上方針 

 浜松市は若者の市内への就労を促すため、学生向けの企業情報の提供方法を見直す。小中学生から市内企業での職業体験の機会を設け、将来の定着につなげる。人口減少抑制対策として、2024年度当初予算案に6千万円余りを計上する方針。27日までの関係者への取材で分かった。

浜松市役所
浜松市役所

 大都市圏の学生に効果的に企業情報を伝えるため、スマホの位置情報のビッグデータを分析する。浜松に関わりがあると推測される若者に、PR動画などの情報を届ける仕組みを構築する。市内中小企業に採用活動の助言役を派遣する制度も検討する。
 市が実施した若者就労の調査では、市内企業が求人にハローワークや自社ホームページを多用しているのに対し、大都市圏の学生は大多数が大手情報サイトで情報収集していて、Uターン就職の意欲はあるものの詳しい情報が届いていない現状が浮かんでいた。市は既に就職活動の費用助成などに取り組んでいるが、さらにUターン就職のきっかけづくりを強化する。
 小中学生と市内企業の接点を増やすため、職業体験を充実させるほか、学びの場を提供する企業の地域貢献事業と連携するなど、企業の取り組みを整理しながら小中学生への効果的な機会提供を目指す。
 (浜松総局・宮坂武司)

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