浜松・天竜区 土砂崩落の検証会 情報共有、改善を議論

 昨年9月の台風15号による浜松市天竜区緑恵台の土砂崩落で、市の行政対応検証会(座長・村越啓悦弁護士)は19日、第5回会合を市役所で開き、個別論点の検証をおおむね終え、報告書の作成方法の議論に入った。盛り土崩落の再発防止に生かせるように、市民にも分かりやすい形で経緯をまとめ、庁内の情報共有の見直しに関する意見も盛り込む方針を確認した。
 会合は市役所で、非公開で行った。市によると、現場の斜面上部に無届けの盛り土が形成され崩落するまでに4回、近隣住民などから市に相談が寄せられたが、それぞれ産廃投棄、土砂の隣地越境などと趣旨が異なっていたため、別々の部署の担当者が対応した。
 この点について、委員の間では「各職員が自分の所掌事務だけで対応を終わらせず、関係部署で情報を共有していれば、より踏み込んだ対応を取れた可能性がある」との見解でまとまりつつあるという。
 委員からは、他の自治体の事例が紹介され、情報共有の体制整備に関する意見が示された。検証会は次回以降、これらを踏まえた報告書の作成作業に入る。

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