堆積物への対応迅速化 浜松市、対策チーム発足

 浜松市は27日に市役所で開いた市防災会議で、土砂災害や内水氾濫の後に問題となる堆積物への対応を迅速化させるため、庁内に「土砂災害対策チーム」を新設したと報告した。危機管理課、環境部、農林水産担当、都市整備部、土木部の5部署が連携し、堆積物が問題となるケースが生じた場合に会議を開いて解決策を協議する。
 災害で土砂や流木が堆積した場合、その場所を所管する部署が個別に対応しているが、民有地では行政機関が堆積物の除去を支援する法的根拠が乏しく、住民の悩みに十分な対応ができていない。6月2日の豪雨では河川流域で広範囲に土砂が堆積し、深刻な地域課題になったことから、新たなチームを置くことで各部署が所管する法令を幅広く検討し、支援の可能性を探る体制を整える。
 防災会議では昨年9月の台風15号の教訓からまとめた市の改善策8件のうち、7件が完了し、残る1件も来年2月までに完了すると報告された。災害対策本部会議の資料フォーマットを作成し迅速な開催につなげる、災害ボランティア団体に被災情報を迅速に伝える、といった対策は6月2日の豪雨で実践した。自主防災隊や消防団、水防団との情報共有の強化も順次改善が進んでいる。
 (浜松総局・宮坂武司)

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