浜松市スタートアップ育成支援 実証実験のフィールド広域化へ 県西部市町と連携 2023年度

 スタートアップ(新興企業)育成支援に取り組む浜松市は2023年度、県西部の市町と連携し、実証実験の受け入れフィールド拡大に乗り出す。有望な企業を呼び込むため、各市町で足並みをそろえて実証の場を提供できるように協力体制の強化を目指す。23年度一般会計当初予算案に市独自の実証実験サポート事業費と合わせて4600万円程度を盛り込む。

浜松市役所
浜松市役所

 同市は19年度からスタートアップへの資金調達や実証実験の支援事業に着手し、実証実験はこれまでに20社余りを受け入れた。経費の助成、地元との調整などで協力し、自動運転や歩行補助ロボットといった成長分野の企業を呼び寄せてきた。
 近年、大井川以西の8市1町で構成する遠州広域行政会議で同市のスタートアップ関連事業が注目されるようになり、22年は企業の事業提案を受ける「パブリックピッチ」に関係市町の担当者が参加した。23年度は企業に解決してほしい各市町の課題を集約して公募したり、同ピッチを定期開催したりと、本格的な連携に向けた事業案の検討を進める。
 浜松市にとっては、市内では難しい実験が他市町が関わることで実施可能になったり、実験の規模を拡大できたりと広域化の利点は多く、同市は連携の輪を広げたい考え。

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