プラごみ清掃15年 浜松の山田さん ポイ捨てに危機感、仲間の輪広げ

 浜松市西区雄踏町の塾講師山田優子さん(66)が区内で15年以上、仲間を作りながら清掃活動を続けているとして、区が近く表彰する。水辺のプラスチックごみを中心に週2回、毎回45リットル袋で2袋分以上を回収している。後を絶たないポイ捨てに、山田さんは「海も湖もごみだらけになってしまう」と訴える。

山田さん(右端)の呼びかけで清掃作業に取り組む仲間=浜松市西区の中之島
山田さん(右端)の呼びかけで清掃作業に取り組む仲間=浜松市西区の中之島

 山田さんは日本の漂流プラごみが太平洋で野鳥の生態に悪影響を与えているとの報道に触れ、水辺のごみ拾いを始めた。ごみの量は想像以上で、特に浜名湖の中之島や浜名バイパスなど幹線道路の近くはポイ捨てと上流からの漂流ごみが堆積し、何度拾ってもきりがない状況。心が折れかける中、ごみ拾いの実績報告ができるSNSアプリ「ピリカ」に日々記録し、つながった全国の仲間と励まし合うことで継続してきた。
 18日には山田さんの呼びかけで関東や九州などから14人が集まり、中之島で集中清掃をして約1800リットル分を拾った。仲間からごみの多さに驚かれた上、劣化した発泡スチロールやポリ袋片といった微細で回収の難しいごみも目立った。山田さんは「プラごみは分解前に拾わなければ鳥や魚の体内に蓄積される。ポイ捨ての根絶はもちろん、プラ製品の使用抑制にも取り組むべき」と語った。
 (浜松総局・宮坂武司)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞