外国人の受診手助け 多言語対応病院 検索アプリ開発へ 浜松のボランティア有志

 浜松市の外国人支援ボランティア有志が、多言語医療機関検索アプリの開発を目指す「ヘルプユープロジェクト」を結成し、クラウドファンディング(CF)で協力を募っている。日本語の苦手な外国人は急病の際、医療機関を探して自分の症状を説明するのが難しい。アプリで外国語対応可能な病院やクリニックの情報を紹介し、誰もが住みよい地域づくりにつなげる。

新潟の事例を基に浜松版の多言語医療機関検索アプリの開発を目指す菅沼さん=浜松市中区布橋
新潟の事例を基に浜松版の多言語医療機関検索アプリの開発を目指す菅沼さん=浜松市中区布橋

 中区布橋でカレー店を営む菅沼映里さんは、作業療法士の経験と英語力を生かして、静岡大浜松キャンパスの留学生などの診療支援を続けている。留学生の多くは「日本語が話せなくても受け入れてもらえるか」「症状をわかってもらえるか」と不安を抱き、受診をためらう人もいるという。
 新潟県で若者グループが開発したアプリ「mikke」は地域の医療機関を地図上で掲載し、診療科目や時間、外国語対応の有無などを3カ国語とアイコンで紹介している。菅沼さんは浜松版の作成を発案し、SNSで集まった10人ほどの仲間と活動を始めた。近く市内約千カ所の医療機関にアンケート用紙を配り、「外国人患者の対応は可能か」「通訳の付き添いなど条件はあるか」といった情報を集める。年内のアプリ公開を目指す。
 菅沼さんは「アンケートで医療機関側の事情や困り事も聞き、問題点を明らかにしたい」と話す。CFサイトのレディー・フォーで詳細を掲載している。
 (浜松総局・宮坂武司)

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